大阪からは朝のうちに帰ってきた。新幹線はずっと雨の中を突き進んで、雨雲を連れて来たような感じだった。
父の日ということで、そのまま実家に顔を出した。先日祖母が亡くなり、急に両親の年が気になるようになった。会えるときには会っておきたいものだ。会いにいけば喜んでくれるし、話すことはいくらでもある。親からしてみたら子供というのはいつまでたっても、子供のままであるし、逆もまたそうだ。
それでも、やっと最近親の顔色を気にしないようになったのは、多少は私も自分の人生を受け入れることができるようになったからかもしれない。
決して、自信をもてるようになったというわけではないが。
夕方になって、雲がとれてわずかに青空がのぞいた。
散歩に出かけたら、東の空には少しだけ虹がかかっていた。西の空には残照に照らされた雲が美しかった。
蛍を探していたらいつのまにか暗くなっていて、三日月と金星と火星がならんで見えた。