こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

アラ還病理医の分子病理専門医資格試験挑戦記(エピローグ)・・・参考書など

2022年02月27日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
 分子病理専門医試験挑戦記、
をお読みいただきありがとうございました。
病理専門医の先生で将来受験しようという方の参考になりましたでしょうか。
え?これなら診断病理の合格体験記の方がよほどいいですって?
まあ、そうでしょう。
でも、こんな私でもなんとかなったということで、安心材料としてくだされば幸甚です。
せめてもの罪滅ぼしに参考書類を紹介します。

 
最初に読んだのはこの本。
発行年(2018年)がちょっと古いが、単著で読みやすかった。
入門書としてはおすすめ。
薄い本で一週間ほどで通読。⭐️

 
 雑誌臨床検査の増刊号で、がんゲノム医療に携わる臨床検査技師が中心となってまとめた用語集。 
索引があったらよかった。
追い込みの時期には目次だけで探せるようになった。⭐️⭐️⭐️

 最終的にはこの本を理解できるようにならなくてはいけないのだが、私には難しかった。⭐️⭐️⭐️⭐️

 
そのものずばり。
内容に一部偏りがあるが、専門医試験受験対策用の参考書としては文句なし。
専門医試験は過去問非公開なので、練習問題はとても役に立つ。⭐️⭐️⭐️⭐️

 
分子病理医専門医試験を受験しようという病理専門医にとって、最低限押さえておかなくてはいけないこと、案外わかっていなかったことが書かれている。
病理検査室運営上も重要なことが再確認できる。
将来、ISO15189の取得を受審するときの役にも立つ。⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

Precision Medicine Japanのe-Learningのうち、基礎編は視聴しておいた方がいいでしょう。
遺伝性腫瘍e-Learningと病理学会e-Learningも。

**********
文具

この単語帳、ずいぶん昔に買ったきりで使ってなかったもの。
引越しのたび、私についてきてくれ、いよいよ仕事をしてくれた。
ちなみにこの品番はもう無いみたい。

 
 ノーブルノートはお気に入りの高級ノート。
使ったのは無地のもので、あれこれ書いて覚えた。
 
何もついていない時計も

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アラ還病理医の分子病理専門医資格試験挑戦記(下)・・・いよいよ試験そして発表

2022年02月27日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
昨日からの続き)
ロシアによるウクライナへの侵攻が止む気配はまったくない。
こんな時、喧嘩両成敗で、攻め込まれた方にも悪いところもあるという話が出ることもあるが、当然のことながら今回そのような話はでてこない。
どんな状況であっても戦争にふみきること、すなわち殺し合いは許されない。
ウクライナの自主独立を阻止しようと一般の市民を殺害している軍隊の指揮をとるプーチン大統領は単なる殺人者に過ぎない。

さて、いよいよ分子病理専門医試験当日。
会場はゆりかもめの東京ビックサイト駅近くのTOC。
TOCといえば五反田だがあそこと違い楽しいショップなどなく、さらに日曜ということもありあたりは閑散としていた。
ホールに飾ってあったクリスマスツリーは当日のエントリーに載せておいた。
検温、アルコール消毒、私語厳禁などの感染対策下、試験会場の机に座って周りを見回すと、当然のことながら自分より若い人ばかり。
でもみんな病理専門医であり、賢そうに見える。
こうして若い病理医を見ると頼もしく、これからのこの国の病理を背負っていってもらうのは彼らだとしみじみ思った。

午前はマークシート式の選択問題。
見直し時間を入れてまあまあのタイミングで終わった。

お昼を食べるのにフードコートがあると思っていたが、休みのせいもあってかそんなスペースはどこにもない。
知り合い同士で連れだって食事に行く人を横目に見ながら、近くの広場のベンチで持参した弁当を食べた。
いい天気で、背中に陽を浴びて気持ちよかった。
近くのベンチで数人で試験のことを話しているのが聞こえてきた、

みんなあの本持っているじゃん

 そうそう、僕なんて、〇〇(ネット書店)で買おうと思ったら残り2冊で焦ったよ

とのこと、私も手に入れてたよと内心うなづいたと同時に、そもそも後輩からの連絡がなかったら知らなかったと、学生時代と同様、あいかわらずの情報過疎体質に苦笑する。
死ぬまで試験下手だった。

午後は記述式。患者さんについての遺伝子情報の資料(C-CAT調査結果)を読んで治療方針を立てるのだが、時間が足りず苦労した。

 こりゃあダメだ(落ちたな)

と、がっくりして一人とぼとぼ歩いたら、他の人も、

 いやー、途中点期待だね

などと話していた。
まあ、そうだよねと内心自分をなぐさめた。
帰りに、私とほぼ同い年の旧知の某大学の教授にあった。

おお、(コロ健)先生も受けめたんだ。
先生の施設だったら受けなくてもいいんじゃない?

といわれたが、自分の勤務先もがんゲノム医療連携病医院だから、何も知らないままじゃ恥ずかしいからね、と受験動機を話した。
お互い、お疲れ様と言って別れた。
夜になって、フェイスブックを開いたら、その教授が、(専門領域の疾患が出て)ツボって、思いっきり書きまくったら時間が足りなくなりました(笑い)と書いていて、そんないいこと私にはなかったよ、とまたがっくり。
とはいえ、研究班会議があったので、ヘトヘトになりながら試験後すぐにそちらに移動した。

試験結果の発表は3月初旬といわれ、その後ずいぶん待たされた。
試験のあとの数日、試験に合格する夢をみた。
まさしく吉夢で、他人に話していいのか悪いのかよくわからない。
ネットで調べるとどうも黙っていた方がいいらしい。
こればっかりは夢見が気になり、縁起を担いで黙っていた。
それでも発表までの間、おそらくダメだろうと憂鬱な気分で過ごしたのはいうまでもない。

ただ、今年受験した理Ⅲ出の知り合いの病理医と話したら、

 (記述式は)問題数が多くて時間が足りませんでしたね

 と言っていた。
こんな試験上手な人でも・・・と一瞬間に受けたが、これは言っているレベルが全く違うだろう、話さなければ良かったと、さらにしょんぼりした。

発表は2月下旬と、いよいよ緊張したが、なにはともあれめでたく合格。
総評によると選択問題と文章題の得点は相関していたとのこと、まあそれなりの点だったとして評価してもらえたのだろうか。
せっかくとったこの資格、今後どう役立てていくかよく考えていこう。

参考書についてはエピローグ

自己満足で終わらせない

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