医療ドラマで、医者が廊下をひそひそ話しながら歩いているシーンがよくある。
話の内容は、患者のことか、人事異動のことか、給料のことか、飲み会のことか、女のことか、そんなところだと思うが、当事者ではないので、本当のところはわからない。
さて、例によって病理医がこういう話に登場することはまずない。最近ではみんなが、美男美女の法医学者だ(最近のドラマを見ていると、病理医の20倍くらい法医学者がいるような気がしてきた・・・)。
病理医は臨床医と共有できる話題が少ないので、廊下ですれ違っても会釈だけ。一方、病理医が複数いても、せいぜい2、3人止まりなので、話は鏡検室で済んでしまう。
わざわざ、廊下で話すことは無い。まあ、私だけの話かもしれないが・・・
だが、病理医にもちょっとだけ、人目につくところで話す機会がある。
医局前の廊下をふらふら歩いていると、めざとい臨床医なんかは、よく
「コロ健先生、あの、一昨日出した○○さん、結果、でました?」
などと”親しみを込めて”聞いてくる。そんなとき病理医=検査ボックスだと思われているのではないかと感じる。
臨床的に面倒な、わかりにくい症例は、組織像も複雑なことが多い。
でも、それだけに切り出しの段階から印象深くてよく覚えている。
でもわからない・・・
そう簡単にわかるわけ、ねーだろ
などという悪態は、心の奥にしまい込んで、しばしの沈黙した後、「ちょっと、難しいから、まあ、もう少し待って。今週中には、いや、連休があるから、来週の月曜日にはある程度のこと話せると思うから」とかなんとか、時間を稼いでやり過ごす。
あと、多いのが、いつものことながら写真の依頼
「コロ健先生、あのー、今度○○学会があって、そのときに使いたい写真があるんですが・・・。」
と、突撃依頼。人の顔を見ると写真写真。論文を書くからと言ってくることも多い。ま、自分の発表に組織の写真を出そうというだけ、えらいといえばえらいのだが。
で、「お名前は○○さんで、○○の症例です。」
と言われても、半年前の患者さんの組織像なんて。
とても珍しい症例は、こちらも覚えているけど。
「薮から棒に言われても困るので、メールで出して下さい。立ち話じゃ、忘れちゃうし。」
けっこう、忘れちゃったりする。
あーあ、話しかけられるのは、仕事のことばかり。
声をかけられて、振り返って、
「コロ健先生、今度いっぱいどうですか?」
なーんてことがあれば、元気も出るのだが・・・
ただ、来年の病理学会で某研究会のコンパニオンミーティングで話しをさせていただくことになったので、探してみて下さい。
スライドに、コロとナイトを忍ばせておきます。
でも、秋の病理学会の時にオフ会をというのが、目標なので、どうしましょうかね?
まあ、いずれにせよ別の手立てを考えてみます。
コメントはしばらくフリーに入力、掲示されるようにしておきます。
まあ、そのうちいっぱいやりましょう!!