こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

待つのは上手な真面目そうな研修医たち

2017年10月03日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと

以前いた専門病院に来る研修医は、後期研修医しかおらず病理診断の結果に興味を持っている医者は多かったけれど、病理を将来の選択肢としているような医者はいなかった。次に異動した総合病院は某大学病院の関連病院で、初期研修医もいたが、人数が少なく、結果として病理ローテーションを希望する医者も少なかった。そのようなことで、以前いた二つの施設で病理診断科の仕事というものを若い臨床医に理解してもらうのは難しかった。

病理志望の医者だとしても、病理のことが多少なりともわかっている若い医者にこれまでに会ったことはない。薬の名前とか、PCPSとかいう小難しい名前は知っていても、マイスナー神経叢なんて覚えていない。歯状靭帯までは知らなくてもいいが、前角と後角の違いぐらいはスラスラと出てきて欲しい。研修医と話をしていて思うのは、あまりにも耳学問ばかりということ。

成書を紐解き、週に1本は論文を読む、そういった生活をしているのだろうかと心配になる。研修医の拘束時間は9時5時と決まっていて、あとは自由時間だ。自由というのは、暇に任せて飲みに行くというではなくて、自由に勉強していいということだ。医局にいきなり放り込まれた時代は、輪番制で受け持つ毎週の抄読会に組み込まれ、何が何だかわからずとにかく勉強して働いた。働いたといっても顕微鏡を覗いて、試験管を振って論文を読んでという全てはのちの自分のためになることを日々していただけだった。残念ながら、私はそう大した結果を残すことはできなかったが、それでも多少は今の仕事の基礎体力作りにはなった。

日中の研修時間中、どの研修医も真面目にそこにいる。それはいいのだけど、心配なのはあまり質問が来ないこと。教育、指導を受けることは上手だが、自分から問題を提議して考えていこうという姿勢があまり見えてこない。真面目そうにしているのは患者さんにはいいけれど医者同士では何も得るものの無い、つまらない医者になってしまう。

まあ、そんなものか

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (まゆまゆ)
2017-10-03 22:11:00
はじめまして
読者登録させていただきます
ブログを始めて、まだ10日です
よろしくお願いします
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Unknown (まゆまゆー(元みもにハンドールメをかえますールめーーる)
2017-10-04 00:21:09
まゆまゆ から、みもにハンドルネームを変えました
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ありがとうございます (コロ健 to みもさん)
2017-10-04 09:48:29
みもさん、
ブログ開設おめでとうございます。数あるgooブログの中から、こんきもをお気に入りに選んでいただき、ありがとうございます。
拝見していると、私がブログを始めた頃を思い出します。楽しみにしています。
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