大寒の朝の鎌倉は0度。寒さに体が慣れてきているのでそれほど苦痛ではないが、駅のホームで電車を待つうち気がつけば手はかじかんでいる。厳しい寒さはしばらく続く。
電車というのは多種多様な人が狭い空間の中に長時間押し込められる特異な空間だ。そんなものに1日往復4時間も乗っている自分はよく気が狂わないでいると思う。ホームでは歩きスマホにぶつかられそうになりながら電車までたどり着いても、空席があるとは限らないし、あったとしても今度は太かったり細かったりする人がおもいおもいの間隔で座っている間に尻をねじ込むようにして座らなくてはならない。
いざ座ったら隣の人が思い切りタバコ臭い時などは思わず立ち上がってしまう。ゲームに夢中なのはまったく問題ないが、肘を張って動いていたり、完全に消音になっていなかったりすると、やっぱり嫌になって立ち上がってしまう。ノートパソコンのキータッチの音も度を越すと騒音だ。歩きスマホにしても、ニコチン臭の人も、ゲーマーも、ビジネスマンもなんで、このおっさんが、自分の前に立っていたり、急に席を立ち上がったかなんてわかりはしない。それは自分の経験からよくわかる。
生きていると、どこかのタイミングで自分の不行状を自覚したり、誰かに注意されたりする。反省ばかりの人生だ。そういうことを経て自分を改めることができたのは幸運だったと言える。人様に迷惑をかけることというのは私自身のプライドを守る上で大切なことだ。電車の中では、できれば姿を消してひっそりとしていたいがそうはいかない。そして、このことは社会生活一般のことにも共通したことだ。
コロナに感染したとしても他人にはうつさない、自動車を運転しても人に迷惑なことはしない、もっと原則的なことを言えば、嘘をついて人を惑わすことはしない、盗まない、傷つけない。日々の小さな不満というのが、人間が生きていく上での大原則につながっているということを日々心に留めていたい。
自省の姿勢
駅の構内は禁煙なので、駅前の喫煙所で吸いだめしてから乗ってくるのでしょうね。1,2分経っているから大丈夫、と思っているんでしょうね。少なくとも自分だったらそう考えていたと思います。でも、服や髪の毛に着いた臭いはちっとも消えてなかったんですね。