四月半ばに妻とささやかな京都旅行をした、その備忘録。
全5回の第2回。
残念ながら桜はすっかり終わっていた。
なんでも4月10日ごろに夏日があってその時にあっという間に咲いて、あっという間に散ってしまったとのこと。
公園をこんな薄暮の時間に、さらには名物の桜も終わっているのに、親子とまではいかないまでも、軽く20歳は違うカップルが歩いていたら、それはもう私には不倫にしか見えなかった。
横を、歩いていた妻に、気になる二人がいると言った時には暗さも手伝い、姿はすっかり見えなくなっていた。
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円山公園の手前で、どうも臨床医っぽい人が数人ずつで歩いていたので、学会でもやっているのかと思って調べたら、案の定大きな学会が開催されていた。
あの二人も学会参加者で、上司と部下関係だったのだろうか。
それにしても不倫というのはなかなか大変なことだ。
わざわざ人目を避けて、でも却って目立ってしまうようなことをしてまで頑張るのは、なにがそうさせるのか理解できない。
こうやって学会で出てきた先で逢瀬を楽しんだところで、やがていずれも家庭に帰って日常に戻り、その日常の中でさらに苦心しながら関係を続ける。
いつかは終わりが来るのに、いったん始めてしまったがゆえに終わることのない関係というのも大変だ。
思い余って離婚して、二人で一緒になったら、まあ、その時は当然同じことが繰り返されるだろう。
さらにそれまでに想像以上の人を苦しめることになる。
安井観音堂に参ってみては?