遠くの山は靄に包まれ、朝焼けがうつくしかった。夜明けは早くなってきて、春がそこまできていることがわかる。電車が減速したので外を見たら濃霧。2月というのに日中の気温は15度を上回ったらしい。仕事を終えて病院をでたら道が濡れていたが、生暖かい風が吹いていた。春がもうそこまできているのだけど、早い、早すぎる。それでも、異常気象に新型感染症に加えて政治の劣化と大人の堕落。世の中は急速に動いている。
世界の急速な変化は人間自身の行いによるものなのか、それとも抗いようのない自然の成り行きか。人間はそもそも自分勝手な存在。手の届く範囲の中にあるものなら、全てを手に入れたい。他人から横取りするのでなければなにをしてもいいとこれまでやってきたが、どうもそれでは立ち行かなくなりそうだ。
地球という限られた恵みを取り尽くくしつつある今、人類は新しい価値基準を創出してそれに合わせて行動していく必要があるのではないか。なんといっても、人間の心は考え方ひとつだから、これはそういうものだとなればそれが当たり前だと思うようなる。
あれはダメ、これもダメ、ということはむずかしいが、ああしたらどうだろう?こうしてみたらどうだろう?と人が知恵を出し合っていくようにしたら、お互い落としどころを見出すことができるのではないか。
封じ込めるか