きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

お酒と認知症 飲みすぎはもとより晩酌もダメ??

2009-05-02 21:33:50 | 日常生活
お酒と認知症・・・
飲みすぎれば・・・若くから認知症になる可能性大!!


花見で乾杯。よくやりました。いまは飲み屋で乾杯し、家で晩酌。場所は問わず、酔えば極楽・ではなくて、飲み過ぎれば認知症への早道というお話を。上野敏行記者

 そういえば大臣が酩酊状態で記者会見してましたねえ。ろれつも回らず、まさに醜態でした。
これは急性期の症状です。ですが、われらを含め、酩酊状態がしょっちゅうあるとしたら?
 「脳が危ない」というのは、秋田大学保健管理センター所長の苗村育郎教授。精神科医で、脳のMRI(磁気共鳴画像)から認知症の予測法と予防法を研究しています。
 「飲み過ぎは認知症への早道なのですから」
(ここで飲み過ぎとは、日本酒換算で毎日3合以上、合計10年以上飲み続けた場合をいう)

少量ならいい?
 酒好き者を代弁して、少量ならいいのでは?「アルコール代謝の過程で生じるアセトアルデヒドは強い毒性をもちます。少量であっても、毒は毒として作用します」
 “長生の薬”というじゃありませんか。
 「健康に害を及ぼさない量というのなら、せいぜい週に1~2回、日本酒1合の半分程度です」
 トホホな少なさ。で、毎日の晩酌はどう?
 「避けたい習慣です。次第にアルコールに強くなり、依存もできます。ほとんどは量が増え、飲み過ぎへと進みます。特に50代の男性の常習飲酒者の問題は深刻です」
 1杯が2杯になり、いったん酔ったら、自制心を失い、酔いは酔いを求め、3杯、4杯と飲んでしまう。晩酌派には経験済みのことです。
 結果は-。
 「体のあらゆる臓器が障害を受けます。実際、さまざまな成人病の発症の重大な要因になっています。脳の障害も。行き着く先は認知症です」


45歳の男性、すでに軽度の認知症に。ボーッとして反応が鈍く、自分の将来のことにあまり関心がない

飲み過ぎが起こす脳障害とはどういうものか。

あなたの脳は?
 脳のMRI画像をもとに、脳障害の進行と認知症の実態を明らかにした報告があります。(『日本アルコール精神医学雑誌』1998年12月)
 対象は、秋田県の総合病院精神科外来を受診した患者(飲み過ぎ群を含む)と脳ドック受診者の合計1812人です。
 受診者の平均年齢は53歳。ほぼすべてが周辺地域の住民です。
 以下は、飲み過ぎ、高血圧、脂質異常(高脂血症)のいずれもない人と比べて。

*飲み過ぎ群は脳の委縮が激しい委縮は頭の前方の前頭葉が大きい。ここは問題を解決し、計画を立てて行動する役割を持つ。人として最も高度な機能が低下することに。両側の側頭葉の委縮も目立つ。自制心のない、社会的不適切な行動につながっていく。記憶力、理解力も低下。

*飲み過ぎ群の認知症の始まりは健常群よりも約17~18年も早い認知症は40代から増え始め、60代で約50%、80代で100%と直線的に増加。

*飲み過ぎ+高血圧の合併で認知症の発症率はより高くなる合併は男性に多く、高血圧関連の脳障害を多発。認知症発症の重要な要因に。
毎日晩酌派を中心に飲み過ぎ群は多い。50~65歳の男性のほぼ30~35%が飲み過ぎです。

 秋田の成人を20年以上追跡している苗村教授はいいます。「毎日晩酌派の大半には、脳のMRI画像になんらかの脳障害を見ることができます」

3つの危険因子
 先の脳画像の検討から興味深い結果が出ています。飲み過ぎで生じる前頭葉委縮と、同じ変化が中年以後の高脂血症者(多くは女性)に高率に現れている飲み過ぎがなくても、高脂血症のままでいると、脳障害が進み、70代前半で約半数が認知症を発症することでした。
 苗村教授はいいます。「アルコールは強力な脂質代謝阻害剤です。飲み過ぎと高脂血症に共通した脳委縮の仕組みがあるようです。脳の大部分は脂質が占めているので、脂質代謝の異常が脳にも生じて、機能低下が発生すると考えられます」
飲み過ぎ、高血圧、高脂血症。成人病の危険因.子であり、認知症の危険因子でもあったのです。
 苗村教授は、いま数千人のデータをもとに、それぞれが持つ危険因子などを統計処理し、認知症の予測を試みています。
事例を。
 現在54歳の男性で、若いときから飲み過ぎを続け、高血圧を合併。予測される脳障害は、5年後(59歳)に“やや危険”となり、10年後(64歳)に“認知症を発症している可能性が高い”と。
 これから年金生活に入ろうという矢先です。
 予防する方法は?
 「あります。危険因子を除くこと。まずは飲む量を減らすか、やめるか。少なくとも毎日の晩酌はやめるべきでしょう」
 「あとは生活習慣を見直して、高血圧や高脂血症を治療します060歳ころからでもちゃんと節制すれば、放置した場合の予測よりも4~7年程度は、認知症の発症を遅らせることができます」


「晩酌をやめろ」と言うのはショックですが・・・。
将来の事を考えると、少なくとも量を減らさないとね・・・ (#^.^#)!!

【しんぶん赤旗日曜版 2009年5月3日付けより転載】
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