戦後76年 平和を考える特集 戦犯から市井の人々まで 戦争にのめり込んだ時代
毎年夏に戦争と平和を考える特集が放送されます。戦後76年の8月、おもな番組を紹介します。
■日本テレビ系NNNドキュメント21「残してください被爆ポンプです。」
(1日、日曜、深夜2時)
JR広島駅近く、路面電車が通る道路沿いに朽ちたポンプがあります。実は76年前、被爆したものでした。
通勤中にポンプに気づいた被爆2世の永原富明さんが「被爆したものではないか」と思い、証言を集め、保存活動をしてきました。
被爆ポンプのことを知り、永原さんを捜し出して『ひばくボンプ』という絵本を書いた当時9歳の児玉美空さん、児玉さんが書いた絵本を読んで83歳にして初めて被爆体験を語り始めた被爆者の西村泰司さんらの思いを伝えます。広島テレビ制作。
■NHKスペシャル「銃後の女たち~戦争にのめり込んだ“普通の人々”~」
(14日、土曜、午後9時)
戦時中、かっぽう着で近所を監視して回る女性たちがいました。「国防婦人会」です。
彼女たちは、しゅうとめから離れて自由に外出でき、軍人や町内会長と対等にわたりあえたのもつかの間、戦争激化とともに国策に絡めとられていきました。「欲しがりません勝つまでは」と、国家と戦争への貢献を競い合い、互いに監視の目を光らせていった女性たちの姿に迫ります。
■NHKBS1スペシャル「ヒトラーに心酔した男~A級戦犯・大島浩の告白」
(14日、土曜、午後10時)
戦後、平和に対する罪に間われてA級戦犯となり、終身刑の判決を受けた元駐ドイツ大使の大島浩(1886~1975年)は、ナチス・ドイツにもっともかかわった日本人とされています。大島は1955年に保釈された後も沈黙しましたが、亡くなる2年前、歴史研究者のインタビューに応じていました。12時間におよぶ肉声テープではヒトラーとの関係、日独伊三国同盟の舞台裏などを赤裸々に語っていました。
■NHKスペシャル「開戦 太平洋戦争~日中米英 知られざる攻防~」
(15日、日曜、午後9時)
近年、中国国民政府の蒋介石(1887~1975年)の日記や米英首脳と交わしていた書簡が公開され、太平洋戦争開戦に至る歴史が多角的な研究で明らかになってきました。なぜ日本は日中戦争から太平洋戦争開戦へと突き進んだのか。日中米英の新たな史料から探ります。
■NHK終戦ドラマ「しかたなかつたと言うてはいかんのです」
(13日、金曜、午後10時)
太平洋戦争末期に大学医学部でおこなわれた米兵捕虜の「生体解剖」の実話をもとにしたドラマです。
1945年5月、医学部助教授の鳥居太一(妻夫木聡)は、教授の指示のもと、米兵捕虜の手術を手伝います。それは人体実験手術でした。教授に人体実験手術の中止を進言しますが、却下され、8人の捕虜が死亡。戦後、太一は戦犯として死刑判決を受け、妻の房子(蒼井優)が夫を救出するために奔走します。原案・熊野以素、脚本・古川健、演出・田中正。
「しんぶん赤旗」日曜版 2021年8月1日付掲載
多角的な面から戦争と平和を考える特集が組まれています。
NHK終戦ドラマ「しかたなかつたと言うてはいかんのです」は、太平洋戦争末期に大学医学部でおこなわれた米兵捕虜の「生体解剖」の実話をもとにしたドラマ。関東軍防疫給水部本部、通称「731部隊」の人体実験以外にもあったんですね。
毎年夏に戦争と平和を考える特集が放送されます。戦後76年の8月、おもな番組を紹介します。
■日本テレビ系NNNドキュメント21「残してください被爆ポンプです。」
(1日、日曜、深夜2時)
JR広島駅近く、路面電車が通る道路沿いに朽ちたポンプがあります。実は76年前、被爆したものでした。
通勤中にポンプに気づいた被爆2世の永原富明さんが「被爆したものではないか」と思い、証言を集め、保存活動をしてきました。
被爆ポンプのことを知り、永原さんを捜し出して『ひばくボンプ』という絵本を書いた当時9歳の児玉美空さん、児玉さんが書いた絵本を読んで83歳にして初めて被爆体験を語り始めた被爆者の西村泰司さんらの思いを伝えます。広島テレビ制作。
■NHKスペシャル「銃後の女たち~戦争にのめり込んだ“普通の人々”~」
(14日、土曜、午後9時)
戦時中、かっぽう着で近所を監視して回る女性たちがいました。「国防婦人会」です。
彼女たちは、しゅうとめから離れて自由に外出でき、軍人や町内会長と対等にわたりあえたのもつかの間、戦争激化とともに国策に絡めとられていきました。「欲しがりません勝つまでは」と、国家と戦争への貢献を競い合い、互いに監視の目を光らせていった女性たちの姿に迫ります。
■NHKBS1スペシャル「ヒトラーに心酔した男~A級戦犯・大島浩の告白」
(14日、土曜、午後10時)
戦後、平和に対する罪に間われてA級戦犯となり、終身刑の判決を受けた元駐ドイツ大使の大島浩(1886~1975年)は、ナチス・ドイツにもっともかかわった日本人とされています。大島は1955年に保釈された後も沈黙しましたが、亡くなる2年前、歴史研究者のインタビューに応じていました。12時間におよぶ肉声テープではヒトラーとの関係、日独伊三国同盟の舞台裏などを赤裸々に語っていました。
■NHKスペシャル「開戦 太平洋戦争~日中米英 知られざる攻防~」
(15日、日曜、午後9時)
近年、中国国民政府の蒋介石(1887~1975年)の日記や米英首脳と交わしていた書簡が公開され、太平洋戦争開戦に至る歴史が多角的な研究で明らかになってきました。なぜ日本は日中戦争から太平洋戦争開戦へと突き進んだのか。日中米英の新たな史料から探ります。
■NHK終戦ドラマ「しかたなかつたと言うてはいかんのです」
(13日、金曜、午後10時)
太平洋戦争末期に大学医学部でおこなわれた米兵捕虜の「生体解剖」の実話をもとにしたドラマです。
1945年5月、医学部助教授の鳥居太一(妻夫木聡)は、教授の指示のもと、米兵捕虜の手術を手伝います。それは人体実験手術でした。教授に人体実験手術の中止を進言しますが、却下され、8人の捕虜が死亡。戦後、太一は戦犯として死刑判決を受け、妻の房子(蒼井優)が夫を救出するために奔走します。原案・熊野以素、脚本・古川健、演出・田中正。
「しんぶん赤旗」日曜版 2021年8月1日付掲載
多角的な面から戦争と平和を考える特集が組まれています。
NHK終戦ドラマ「しかたなかつたと言うてはいかんのです」は、太平洋戦争末期に大学医学部でおこなわれた米兵捕虜の「生体解剖」の実話をもとにしたドラマ。関東軍防疫給水部本部、通称「731部隊」の人体実験以外にもあったんですね。