Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

セットプレー(6/14日本対タイ)

2008-06-14 22:16:09 | ワールドサッカー
今、テレビで見終わったばかりのタイ戦の感想です。タイもDFに180cmを超える選手がいました。そのため、単純な放り込みには勝てるようになっています。しかし、タイのセットプレーに弱い伝統?は改善されておらず、日本が複雑な動きを取り入れれば比較的簡単にフリーになることができました。

それが、岡田監督が報道陣を部屋に閉じ込めてまで、非公開練習をやりたがった理由でしょう。まず、闘莉王の1点目は、ショートコーナーでした。最初のCKを蹴る前後は集中できていても、それが何度も続くと次第にマーカーから目を離す場面ができます。闘莉王が狙ったのは、相手のDFラインの一番外でした。

この場面では、タイのDFの見えない、後ろ側を闘莉王がうまく狙っていました。狙い通りにフリーになった闘莉王にとって、これをゴールに叩き込むのは比較的簡単な仕事でした。2点目も、中澤の複雑な動きで決まっています。中澤は、マークについているタイDFを釣るために、一旦全力疾走をしておいて、急停止しています。

これでタイのDFはその勢いでそのまま走っていってしまい、中澤をマークするDFはいなくなりました。それでフリーになれた結果の得点です。グラウンド状態の良くない、東南アジアのスタジアムではセットプレーが鍵になりますが、前半で2点は予定以上の成果でしょう。

また、前半の内容はセットプレー以外でも完璧に近いものでした。タイにボールを奪われた後の対応が素早く、ボールを奪い返して何度もチャンスを作りました。タイに得意のパス回しからのカウンターを出させなかったという意味で、良い内容の前半でした。ところが、これが日本の課題というのが、後半出てしまいます。

それは、プレスが90分続かないのは世界のチーム共通でしょうが、日本の場合、前半行けるところまで行ってしまい、後半の途中でぱったりと足が止まってしまうことです。行くところと待つところを使い分けて、体力をセーブしながら90分戦った、キリンカップのパラグアイ代表のような戦い方を、これからの日本は目指すべきでしょう。

これで、バーレーン対オマーンが、引き分けもしくはバーレーンの勝ちに終われば、日本とバーレーンの突破が決まり、最終戦のバーレーン戦は消化試合になります。もし、バーレーンが既に突破を決めていれば、同じ中東のオマーンをわざと勝たせる可能性もゼロではなかったですが、バーレーンも自分のところが突破を決めていないので必死でしょう。

そういう意味では、タイが前節バーレーンから奪ってくれた勝ち点1が、こんなところで効いてきたかと、運命の不思議さを感じます。
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アーリークロス(6/9オランダ対イタリア)

2008-06-14 18:21:05 | ワールドサッカー
今更なネタですが、欧州選手権のオランダ対イタリアを見ました。スコアは3-0でオランダの勝ちでしたが、内容にはそれほどの差はなかったように思えます。ただ、マスコミ報道にもあるように、オランダは伝統の3トップをあえて採用しませんでした。ウイングタイプの俊足選手より、トップ下タイプが多いと判断しての4-2-3-1です。

特に、オランダの10番を背負うスナイダーは、WOWOWでしか見られないスペインリーグのRマドリードにいますから、映像で見たのは初めてでした。しかし、このスナイダーが、ワールドクラスの実力を我々の前に見せてくれました。アーリークロスは、抜いて勝負する技術がないから、早めに上げてFWの個人技に賭ける戦術と思い、今まではあまり評価していませんでした。

しかし、このスナイダーのアーリークロスは、決してファン・ニステルローイの頭狙いの高いクロスではなく、低くて速い、DFラインの裏を巻いてくるクロスです。オランダはイタリアの最終ラインがカンナバーロの欠場でスピードタイプがいないことを知って、そういう手に出たと思います。

こういうアーリークロスを上げれば、オランダは1トップのファン・ニステルローイ以外にもMFの選手が突っ込んで来られます。先制点のファン・ニステルローイのシュートはオフサイドではと言われましたが、こういうアーリークロスが生んだゴールでもありました。

スナイダーはシュート技術も確かでした。2点目はファン・ブロンクホルストのアーリークロスにカイトが頭で合わせたセンタリングを、飛び上がってダイレクトボレーで叩き込んでいます。ひょっとしたら、今大会ベストゴールはこれになるのではと思われるほどのインパクトのあるゴールでした。

逆にイタリアは3トップを採用している割には、サイドの崩しが少なく、トニが孤立して1トップに近い状態になってしまっていました。それでも、トニの194cmの高さがあれば、オランダのDFにも勝てるのですが、オランダGKファン・デル・サールが好守を見せてノーゴールに終わりました。

1点を守り抜く伝統のあったイタリアDFの崩壊には、世界中が驚いたことと思いますが、イタリアは欧州選手権とは相性が良くありません。前回大会も1勝2分けとはいえ、1次リーグで敗退しています。欧州のチームは、どこが出ても世界3位までは狙えるポテンシャルがある奥の深さがありますが、なぜか欧州選手権に強いチーム(チェコ、ポルトガル)とW杯に強いチーム(ドイツ、イタリア)が違うのが不思議です。
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