Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

浦和史上最強のDF(ギド・ブッフバルト)

2013-01-25 20:59:17 | 浦和レッズ
乗っていた電車が人身事故で途中駅で止まるという放送がありました。最長で1時間くらい足止めを食らう可能性があるので、この時間でブログ1回分の原稿は書けると判断して、オフネタですが浦和史上最強のDFだった、ドイツ代表ギド・ブッフバルトの思い出です。

ギドの後にも闘莉王や坪井など、いいDFは浦和にいましたが、W杯の優勝経験があるという実績でも、試合で見せた安定感でも、ギドを上回るDFは浦和にはいないと思います。今は51歳になり、去年芸能人選抜と対戦したOB戦で久々に見たらメタボになっていましたが、現役時代の輝きは古株サポの中で消えていません。

ギドの記憶が鮮明なのは当時の浦和のホームゲームがほとんど全て駒場で開催されたという理由もあります。今のホーム埼玉スタジアムのスタンドは巨大で、浦和というチームを大きくするためには必要な改革だったと思いますが、ピッチが遠くなった寂しさも時折感じます。

たまに天皇杯やナビスコ杯で駒場のバックスタンド1階で浦和の試合を見ると、「あれ?駒場はこんなにピッチが近かった?」と思うこともあります。このピッチを見ると、点を取った福田やキラーパスを出したバインも思い出しますが、一番強烈なのはギドの思い出です。

当時、ギドは3バックのリベロで出場していました。たまに勢い余ってイエローをもらう場面もありましたが、ボールに正確にチェックするスライディングタックルや1対1の強さはさすがワールドクラスのDFでした。

また、ギドの記憶は、ぎこちないドリブルもあります。ドイツ代表ではボランチをやったこともあるので、攻撃力もあるはずですが、正確にスペースを見つけて上がっているので危なくはなかったものの、世界のギドらしからぬプレーも記憶にあります。

ギドのプレーで一番印象に残っているのは1997年の柏戦での怒りのロングシュートです。このシーズンはケッペル監督のサッカーが二転三転した消化不良の年で、ギドにとってはストレスを溜めた年だと思います。そんな迷走の日々に出たロングシュートは一時的とはいえ浦和サポを喜ばせてくれました。

ギドはその後、ドイツ1部カールスルーエに移籍して現役を終えると、監督として浦和に戻ってきました。監督としても成功しましたが、それについては機会があったら書きます。
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セントラルMF(ジェラード)

2013-01-25 18:18:54 | ワールドサッカー
病気で会社を休んだ日はワールドサッカーを見られるチャンスです。今回見た試合はイングランドプレミアリーグのマンチェスターU(以下マンU)対リバプールという好カードです。両チームのFW、ファン・ペルシーとスアレスは既にネタにしたので、違うところに注目してみました。

その注目点はリバプールのボランチ、ジェラードです。既に代表100試合を経験したワールドクラスの選手ですが、威力あるシュートで二桁得点の常連というのは有名でも、試合中どういう動きをしているかに着目したことはありませんでした。

イングランドでは4-4-2のダブルボランチをセントラルMFと呼びます。それはイングランドのサッカーがボランチの攻撃力を重視しているからです。ジェラードも相手カウンターのときの戻りはともかく、点に絡んで欲しいという狙いを体現しています。実際、ジェラードの強烈なシュートのこぼれ球からリバプールは1点取っています。

チェルシーのボランチ、ランパードも9年連続二桁得点とジェラードと良く似た選手です。2010年の南アフリカW杯に出場したイングランド代表は一時ジェラードとランパードを並べる夢のダブルボランチをやろうとしましたが、守備力が足りずに同時起用はできず、本番では守備的な選手を入れました。

ボランチが出てくるのがイングランドサッカーなら、リードされたチームが取る策もそれを前提としたものです。2点ビハインドだったリバプールは、相手バイタルエリアに人数をかけて前から取りに行くサッカーで1点返し、最後までわからないゲームにしました。

苦しくなったマンUのファーガソン監督が、左MFの香川真司を下げて守備的な選手を入れたほど、このリバプールの取った手は有効でした。結果は敗れたものの、なるほどこれが策の打ち合いかと見所のある試合でした。

香川真司はスタメン出場して後半31分までプレーしました。GKレイナを脅かす強烈なシュートも放っていますが、この日香川真司がもらったパスの多くは頭で落とさなければコントロールできないような、受け手に優しくないパスでした。得点力が売り物の香川真司にとってはいいパスが来ないと機能しない一面もあります。

それでも、豪華メンバーのマンUで香川真司が試合に出ているだけでも素晴らしいです。いつか現地でスタンド観戦したいという夢は持っていようと思います。
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谷口、狩野、柏移籍

2013-01-24 15:26:20 | 他チーム
今日は体調不良で会社を休んでいるので、こんな時間の更新になります。病気で会社を休んでいる日はワールドサッカーのビデオを見るチャンスではありますが、とりあえず今書けるネタはACLを戦う柏レイソルの積極補強です。

柏は昨年ACLに初挑戦しましたが、たぶんグループリーグ2位通過のベスト16という結果にはフロントもサポも満足してはいないと思います。初戦で環境の悪いタイのアウェイ戦を組まれ、それを敗れたことも苦しんだ理由の一つだと思います。

柏は絶対的エースのMFレアンドロ・ドミンゲスこそ替えが効かない選手ですが、前回のACLでチームが大きく消耗したことは課題だったと思います。浦和と状況は似ていますが、柏の場合天皇杯で優勝しないとACL出場権は取れないので、優勝してから動くことになりました。

今回、横浜FMからMF谷口と狩野、山形からMF太田を補強したのはいい補強だと思います。太田は昨年はJ2だったのでどういう選手かはわかりませんが、谷口と狩野は浦和と対戦したときの印象があるので、多少は知っています。

谷口は横浜FMに移籍してからはベンチスタートが多くなっていましたが、川崎F時代に大活躍したボランチです。中村憲剛とダブルボランチを組んだときの積極的な攻撃参加と、二桁得点も挙げたことのある決定力が売り物です。

また、谷口はデビュー当初はCBだったので、高さを生かした競り合いは得意にしていて、セットプレーのターゲットとしても使えます。柏のMF陣にはいないタイプの選手なので、戦い方に変化をつけたいときに有効な選手です。

狩野は左足から繰り出すキックの精度が売り物のテクニシャンです。中村俊輔二世とも言われていましたが、その中村俊輔が海外を引き払って横浜FM入りしたことでポジションを取られてしまいました。レアンドロの代役になれそうな選手はいないと書きましたが、狩野のテクニックにはそれができそうな可能性を感じます。

柏はCBにも新潟から鈴木大輔を補強しています。柏は若手主体に切り替えてJ1優勝も果たした強豪ですが、ACLを取るにはすべてのポジションに優秀な控え選手を置いてターンオーバーをするつもりで戦う必要があると考えたのでしょう。実績十分のネルシーニョ監督が指揮を執るのも有利な要素です。
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大相撲初場所の思い出

2013-01-24 12:27:47 | 他スポーツ
大相撲初場所は、ちょうど他のスポーツが何もない時期に行われるので、私にとっても楽しみで、マスコミも取り上げてくれます。今回はオフネタで過去の初場所の思い出を書きます。私の少年時代のヒーローは千代の富士ですが、千代の富士は九州場所や初場所で肩を脱臼して休場することが多かったイメージがあります。

その穴を埋めていたのが同じ九重部屋の北勝海(ほくとうみ)です。F1でエースがリタイアしたレースをきっちりものにするNo.2ドライバーの存在を知ったとき、大相撲で言えば北勝海だなと連想できました。

もっとも、北勝海は優勝8回という横綱としては合格点の成績を残しましたが、千代の富士の強烈な印象の陰に隠れてしまい、あまり覚えていません。初場所の思い出で一番印象に残っているのは、千代の富士の弟子の千代大海です。

千代大海が出てきた頃、相撲界は閉塞気味の状況でした。若くして横綱大関に昇進した若貴兄弟、曙、武蔵丸といったあたりが長く上位を占め、実力者の魁皇や武双山が関脇で足止めを食っていた世代交代の前夜でした。

千代大海はそんな時代を切り開いた先駆者になりました。1999年の初場所、横綱として初めての優勝を狙っていた若乃花が優勝争いを星一つリードして千秋楽を迎えます。しかし、天のいたずらか、星一つの差で追っていた当時関脇の千代大海との対戦が千秋楽に残っていました。

千代大海が逆転優勝するには、本割りと決定戦の両方を連勝するしかない厳しい状況でした。野球の日本シリーズや将棋の名人戦のように同じ相手が何度も対戦する試合では、追い付いた方が有利と言われています。

しかし、相撲で同じ相手が本割り、決定戦を戦う場合は意外にも追い付かれた方が勝ち越しています。千代大海は本割りを勝つことに集中するはずで、決定戦を戦う力は残っていないかもしれないと思っていました。

取り組みの内容は覚えていませんが、千代大海は狙い通り本割りを勝ち決定戦に持ち込みます。この相撲が伝説に残っている理由は決定戦の相撲が同体取り直しになったからです。千代大海は3番目になった相撲を勝ち、逆転優勝と大関昇進を決めて時代を動かします。

この千代大海の昇進以降、関脇で足止めを食っていた魁皇や武双山が大関に昇進して、相撲界は世代交代しました。千代大海の活躍はそういう理由で今でも印象的です。
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永井、小野、スタンダール移籍

2013-01-23 18:12:50 | 他チーム
日本代表GK川島永嗣選手が所属するベルギーリーグのスタンダールが、名古屋FW永井謙佑選手と横浜FW小野裕二選手を完全移籍で獲得することが発表になりました。移籍金は推定で永井が9000万円、小野が2億4000万円という情報です。

ロンドン五輪をスカウトが見ていれば、永井が完全移籍で手に入るなら動こうとフロントが考えてもおかしくないですが、小野は国際的にはまだ無名の存在のはずで、しかも年齢が若い(20歳)ので移籍金も割高です。スタンダールは思い切った投資をしたというのが正直な印象です。

また、多少タイプは違いますが、二人ともスピード型なので、外国人枠で入団するこの二人がポジション争いをする可能性があります。それはチームの編成上もったいないと思います。スタンダールはベルギーリーグで優勝10回を誇る名門で資金力はあるでしょうが、EU枠外の外国人枠はどこの国にもあるはずです。

もっとも、香川真司の成功以来、日本の若い才能に先行投資をしようという流れはできました。ドイツ1部のデュッセルドルフに移籍した大前も、代表選手でない実績を考えれば、少し前なら海外移籍は考えられない選手です。今は海外移籍して活躍して代表を狙うのが当たり前になってきています。

小野と永井がチームメイトになると、この二人をどうやって使い分けるかは監督の手腕が問われると思います。私が監督なら小野を先発で使い、永井を途中から出すでしょう。短い距離が速い、切れで勝負する小野にはある程度時間を与え、長い距離が速い永井はリードした展開でカウンター要員にすれば効果を発揮すると思います。

欧州では日本人のFWは技術があってフィジカルが今一という選手が多いので、サイドハーフに回されるケースがよくあります。岡崎のようにそのポジションで代表でも出られる選手もいますが、かつての柳沢や鈴木隆行のようにサイドハーフに回されて苦しんだ例もあります。

小野や永井がMFになっていても驚きはありませんが、二人とも好待遇でスタンダール入りしているので、他チームへレンタルするつもりではなく、使うつもりで取ったのは間違いないと思います。香川真司のように、最初から試合に出てアピールして欲しいと思います。
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点さえ取ればいい(バルデス)

2013-01-22 18:42:02 | 他チーム
先週末は国技館の大相撲観戦のためワールドサッカーのビデオを見ていないので、今週一杯はオフネタで我慢してください。今日ネタにするのは、これだけ足が遅くても点さえ取ればプロになれる実例、元大宮アルディージャのFWバルデス選手です。

バルデスは双子の弟もFWでセリエAのカリアリ、スペインリーグのマラガで活躍しました。それと比べてしまうとJFL東芝、C大阪、札幌、大宮というJ2以下がほとんどのバルデスのキャリアは地味ですが、点だけはどこへ行っても取り続け、パナマ代表でも弟と2トップを組んでいました。

バルデスの長所は相手マークの外し方でした。上背で強引に叩きつけるヘディングはできませんが、CKやアーリークロスが上がったタイミングがバルデスにとってはチャンスでした。どんなDFでも、ボールと相手選手の動きを同時に見るのは難しいので、バルデスは複雑に動いて相手マークを外しています。

テレビだとフリーになって点を取るところしか映しませんが、スタジアムで見ると動いているところがわかるので面白い選手でした。カウンターは足が遅くて追い付けず、パワープレーも得意ではないバルデスが36歳まで現役を続けられたのはこの能力があったからでした。

ただ、惜しまれるのは2001年の負傷です。当時、所属していた大宮は、J2得点ランキングトップのバルデスの活躍で前半戦を首位で折り返しました。しかし、パナマ代表に招集されたバルデスはその代表戦で全治6ヶ月の重傷を負ってしまいます。代役のバレーは当時18歳でバルデスの代役は荷が重く、大宮は後半戦で失速して昇格を逃してしまいます。

この負傷の後のバルデスはかつての輝きを取り戻せませんでした。もし、このシーズンでJ2得点王を取り大宮をJ1に昇格させていれば、体力に頼るタイプの選手ではないので、もっと長く現役を続けられただろうと思うと惜しまれます。

のちに浦和に来たマリッチがこういうタイプの選手でした。初めて見ると「なぜあそこまでフリーになれるのだろう」と思う選手ですが、バルデスを見ていたのでだいたいどういう選手かわかりました。
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横綱土俵入り

2013-01-21 18:38:31 | 他スポーツ
昨日の相撲観戦では、初めて見る日馬富士の土俵入りも注目ポイントでした。土俵入りのうまい下手は相撲の取り口とは違って努力ではどうにもならない要素もあります。イメージとしては筋肉質の力士の土俵入りはうまく見えます。かつての千代の富士も土俵入りはうまかったです。

逆に体の大きさを売り物にするタイプはあまりうまく見えず、曙のように下半身が硬く四股が十分に上がらないとどうしてもうまく見えません。白鵬の土俵入りはうまいと思います。白鵬の土俵入りは不知火型ですが、下段からのせり上がりで両手を大きく広げるので、腕の筋肉が発達している白鵬はうまく見えます。

不知火型は隆の里、旭富士、若乃花と横綱としての全盛期が短い力士が続いたので、縁起を担ぐことの多い相撲界で白鵬があえてこのジンクスに挑戦したのには驚きましたが、見事不知火型横綱の最多優勝記録を更新し続けています。

日馬富士の土俵入りも不知火型です。白鵬のときは不知火型の採用は驚きの対象でしたが、日馬富士は師匠の元横綱旭富士が不知火型なので、受け継ぐ可能性は十分考えられました。日馬富士の場合は腕力ではなく頭から当たる立ち合いの強さで横綱をつかみ取った力士なので、腕があまり太くないという横綱土俵入りには不利な要素も抱えています。

しかし、昨日国技館で見た限りでは、日馬富士は日馬富士なりの良さもあります。日馬富士は仕切りで制限時間一杯になると前に大きくつんのめる「平蜘蛛の仕切り」を売り物にしていますが、これができるのはアスリートとしてのバランスの良さを持っているからだと思います。

新横綱の場所で初めて見た日馬富士の土俵入りは、化粧まわしを両足で挟んでしまうなどぎこちなさもありました。しかし、横綱も2場所目になり、巡業や明治神宮奉納などいろんなところで横綱土俵入りをやってきた日馬富士は、持ち味の運動神経を生かしてバランス良く体を動かせるようになった印象です。

腕に力感は欠けても、下段ぎりぎりに腕を持っていけるバランスを発揮すれば、日馬富士の土俵入りは良かったと語り継がれる可能性はあると思います。
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大相撲初場所中日

2013-01-20 14:42:30 | 他スポーツ
添付写真の通り、両国国技館に行ってきました。詳細や取り組み内容は帰宅後に書きます。

私の家は国技館から電車で1時間ほどなので、いつでも見られると思っていましたが、前回の観戦からは5年近い歳月が経ってしまいました。今回の国技館には相撲以外にも楽しみはあり、それはスカイツリーを初めて生で見ることでした。

総武線各駅停車で隅田川を越えるときにスカイツリーは見えましたが、両国駅のホームからは国技館の陰に隠れて見えず、辛うじててっぺんだけ見えた姿を載せます。



両親は相撲ならテレビでも見られるはずと呆れていましたが、両国へ行かなければできないこともあります。偶然通りかかった幕内栃ノ心の写真です。写真を撮らせて下さいと頼みましたが、何も答えなかったので、強引に追いかけて撮ったのがこれです。



国技館に行くときは大抵幕下から相撲を見ています。三段目だと一方的な相撲が多いですが、幕下まで来れば攻防もあり、スピードも出て相撲らしくなってくるからです。幕下から相撲を見るのは病気で会社を休んだときと国技館に行ったときですが、下の方に面白い力士がいると得をした気分です。

その面白い力士は十両の常幸龍でした。対戦相手の大岩戸が1敗、常幸龍が2敗と好調同士の対戦で、大岩戸が突き起こして優位に立ちますが、まわしを引いたら常幸龍の相撲で、しっかりした寄り切りは来場所以降の幕内再挑戦が楽しみです。

写真がばっちり撮れた栃ノ心は個人的にはファンなので取り組みを楽しみにしていましたが、高安に一方的に押し出され持ち味の怪力は発揮できませんでした。一人で見ていたので、静かにしていましたが、栃ノ心のときだけ「栃ノ心~!」と叫んでいました。本来なら四つ相撲の力士で、阿覧あたりと上体の力比べをする相撲は面白いのですが、突き押しが相手だとこういうこともありえます。

上位は鶴竜が豪栄道に敗れた以外は安泰でした。白鵬の相手は魁聖で、普通の四つ相撲の力士だと白鵬ならさばきやすいだろうと思っていた予想通りの決まり方でした。魁聖に何もさせぬまま、右上手から豪快に土俵に叩き付けたのはさすが白鵬でした。

日馬富士は臥牙丸と対戦しました。幕内最軽量の日馬富士と最重量の臥牙丸の対戦は絵としては面白いですが、臥牙丸の下半身の力がさほど強くないので、立ち合いで臥牙丸が外四つにでも組み止めない限り勝機はないと予想していました。一気に押されなかった臥牙丸は、少し土俵に踏みとどまりましたが、反撃に出たところを日馬富士のタイミングのいい突きで土俵に這いました。



これは優勝力士に授与される天皇賜杯です。



私の席から土俵を見下ろすと写真のようになります。1階席にカメラがあるテレビ中継に比べると縦方向が圧縮されるので、立ち合いが高いとか低いとかは見えにくいです。それでも、立体的に相撲が見られる面白さはあるもので、まわしに手が掛かっているかどうかなどは上から見たほうが見やすいです。

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元横綱大鵬、逝く

2013-01-20 13:55:31 | 他スポーツ
大相撲初場所の7日目、現在でもトップの優勝回数32回を誇る元横綱、大鵬の訃報がありました。72歳でした。大鵬は昭和15年生まれと戦後の混乱期に育ち、サハリンから引き上げて北海道で農場の厳しい労働に耐えた過去があります。

そのため、相撲の稽古の厳しさは辛くなかったと話しており、新弟子時代から将来を嘱望された力士でした。取り口は左四つ右上手で、同時に横綱に昇進した柏戸と二人で「柏鵬時代」と呼ばれた強い横綱でした。

優勝32回は強かった北の湖(24回)や千代の富士(31回)でも破ることができなかった記録で、白鵬もあと9回も優勝しないと届かないので、気が遠くなりそうな話です。大鵬は6場所連続優勝を2度達成した「固め取り」が得意だったので、白鵬が大鵬に挑むならそれをしなければならないでしょう。

私は大鵬が引退した年の生まれなので、「巨人、大鵬、卵焼き」の時代は知りません。相撲中継が白黒からカラーになったばかりの時代で、相撲をテレビで見る文化を定着させたのは大鵬だと思います。

これだけ強かった大鵬ですが、連勝記録は45と白鵬の63や千代の富士の53には及びません。連勝記録は相撲の記録の中で最もごまかしが効かないもので、一つ立ち合いのタイミングをミスすれば止まってしまいます。

大鵬の連勝を止めた一番の相手は平幕の戸田で、土俵際でもつれる微妙な一番でしたが物言いはつかず、大鵬にとっては諦め切れない負けでした。気落ちしたのか、大鵬はその場所を途中休場しています。

親方としての大鵬は元関脇巨砲(おおづつ)を育てています。巨砲は私の少年時代の力士で、粘りが身上で上位をずいぶん苦しめた力士でした。

大鵬は北海道の川湯温泉に記念館が立っています。個人で記念館が立つのは大鵬、北の湖、千代の富士くらいで、これも大鵬の功績を象徴するものです。優勝32回は、ちょうど大相撲の年6場所が定着した時代の力士という運もあると思いますが、40年以上経った今でも更新されていないのですから、偉大な大記録で間違いないでしょう。
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粘りの鵬翔(高校サッカー決勝)

2013-01-19 16:50:34 | 高校サッカー
以前、鵬翔高校(宮崎)はダブルボランチを引かせて粘り強くこぼれ球を拾うチームと書きました。このサッカーは相手FWがターゲットマンタイプのチームには有効ですが、京都橘の2トップはドリブラーの仙頭選手、小屋松選手とスピード型のよく似たキャラクターで鵬翔にとっては守りにくいタイプです。

特に京都橘のFWのどちらかがドリブルでゴールラインまで切れ込んでマイナスのクロスを上げられると鵬翔は苦しいはずと思っていましたが、京都橘の先制点はまさにその形でした。粘っているうちに相手が根負けするのが狙いの鵬翔は、この展開では持ち味の粘りは出せないと予想しました。

しかし、鵬翔には前回書かなかった長所がありました。それは速いカウンターとセットプレーです。雪で日程が延びて、負傷していた鵬翔のエース中浜選手が回復する時間ができたのもプラスに働きました。準決勝では直接FKで点を取っている鵬翔は、2度のビハインドを追い付いて延長戦に持ち込みます。

この延長戦が両チームの心理状態を象徴していました。優勢だった京都橘は一気に攻め勝ちたいと人数をかけてきますが、鵬翔はペナルティエリアに人数を割いてしのぎ、素早いカウンターを繰り出して京都橘の焦りを誘います。

こういう展開が続けば、PK戦の鵬翔の勝利は必然だったと思います。特に、京都橘は一人目に仙頭選手、二人目に小屋松選手と最も信頼できる選手を置いて、最初でリードされないような順番で来たので、仙頭選手が失敗した時点でほぼ決着がついたと思います。
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