明日、浦和はホーム埼玉スタジアムで、コンサドーレ札幌と対戦します。札幌といえば元浦和監督の、おなじみのミシャが率いています。3-6-1システムも浦和時代と同様で、通訳兼コーチの杉浦氏も一緒に札幌入りしています。システムの理解者を必ず一人は連れていくのがミシャ流で、今回も駒井が札幌に移籍しています。
駒井は浦和からのレンタルなので、浦和戦には出ない契約になっている可能性もありますが、それでもミシャサッカーの売り物である、3バックの外にいるアウトサイドが4バックの相手には面白いように空くという、長所を出されてしまう恐れもあります。ここは3バックにして、ミシャ札幌とミラーゲームを展開するのが良さそうです。
もっとも、今の札幌には浦和時代にはなかったものがあります。それは、1トップの高さです。昨年からチームに在籍する、都倉やジェイという長身ストライカーがいるので、浦和時代にはできなかったアーリークロスによる攻撃も可能です。当時のミシャは1トップには決して長身選手を置きませんでしたが、札幌の「現有戦力」が違ったカラーを出せている理由です。
もちろん、ミシャのかつての教え子である浦和の選手たちは、札幌に勝って成長を見せつけたいでしょう。ミシャサッカーの弱点である、攻撃時の4-1-5に切り替えるところで取られると脆いというところも良く知っているはずです。スピードを使うと面白い相手なので、今回はナバウトやマルティノスといった、ミシャ時代を知らない選手が貢献する可能性もあると思います。
この試合は「組長」大槻監督にとってラストゲームになります。堀監督時代に混乱したチームをよくここまでまとめてきたと思いますが、正直実績もないので1年は持たないのではと思います。新監督のオリベイラに後は任せて、監督として持っているものをすべてこの試合で出してくれるよう、期待しています。