こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

梅雨の晴れ間に、満月前夜の月が昇る 2023年7月

2023-07-02 | 月、月光彩雲

今日は午前7時頃から梅雨時とは思えないないような青空が広がりました。もっとも、予報では午前4時頃から晴れるとされていましたので、朝焼けの光景を期待した者としては、幾分か当てが外れた気分になりましたが。それはともかく、日中は気温は高くなりましたが、湿度は45%程度でしたので、室内ではエアコンを使わないでも爽やかな雰囲気に包まれました。

 

夕方から雲が広がりました。しかし、流石は満月前夜の月(月齢 13.9)、雲に負けることなく明るい姿で近くの尾根から現れました。午後7時頃。

薄い雲が月光に染まりました。

 

間もなく周囲が暗くなり、月面の色は赤味を帯びました。

そして、黒い筋状の雲が月の方向に流れてきました。午後7時半頃。

 

当方にとりましては、望外の場面です。ときにはこのようなこともあるかと、幾分か感動を覚えながらシャッターボタンを押しました。

 

 

 

一瞬の輝き、この後、雲が厚くなりましたので、月影は朧月状態になりました。

 

月の撮影では、望遠200 mm、トリミング、ホワイトバランスは曇りに設定(太陽光やオートでは自分が感じた色を再現できませんでした)。

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午前8時頃の空模様です。梅雨の晴れ間にもかかわらず、巻雲が現れました。

 

7月2日、桐生市にて。


今月の満月とその前後の月(2023年6月)

2023-06-06 | 月、月光彩雲

今月は3日から5日まで連続して、夜空に輝く月を追ってみました。望(満月)は4日12時45分でしたが、同日での月の出は19時25分(群馬)でした。

当地は三方向を山並みで囲まれていますので、月は発表されている時刻よりも約1時間遅れて山並みから昇ります。4日においては、夕刻から上空が雲で覆われましたので、月が昇るシーンは数分間で幕切れとなりました。

それでも、22時過ぎから何とか明るい状態で、望から10時間ほど過ぎた月を撮ることができました。肉眼ではあまり明るくない朧月に見えましたが。

4日22時40分頃

 

月が昇りはじめた場面です。直後に、月は厚い雲で隠されてしまいました(20時20分頃)

 

前日(3日)、望のときよりも17時間ほど前での月です。(19時半頃)

 

3日は、月が昇るときに、雲が山並みの上に浮かんでいませんでした。19時10分頃

月は静かに昇りました。すり足で登場するシテの如くに。

 

5日での月です(22時20分頃)

三日間でもっとも赤味を帯びた月が、山並みの上を覆う厚い雲から現れました(21時半頃)

 

 

撮影条件: 望遠  200 mm(トリミング)、ホワイトバランスは太陽光に設定。

 


冬木の背後から満月に近い月が昇る(2023年1月)

2023-01-07 | 月、月光彩雲

今週は、近くの尾根(300 m)から昇る月が美しい。一作日の夕刻、尾根で目立つ落葉広葉樹の背後から、満月に近い月(正午月齢12.7)が昇った。この時季、広葉樹はすべての葉を落とした冬木(ふゆき)の状態になっている。

 

 日が暮れていない時間帯に、月が冬木の背後で昇りはじめた。

 

地球から三十万キロメートルほど遠方にある天体が、

視点から僅か数百メートルしか離れていない冬木(十数メートル)とほぼ同じ大きさで見える。

このことにある種の感慨を覚えて、シャッターボタンを押した。

 

 

月の影響(たとえば、引力)を受けながら、私たちは好むと好まないとに関わらず日常生活を送っている。

ときには、そのような天体が間近にあると錯視することも面白い。今年もこの遊び心を持ちつづけたいと思う。

 

 

 

 

ところで、冬木は山頂を覆う人工林の切れ目を示しているかのように一際目立つ存在である。

季節変化を感じながら、孤高の大木を当方は麓で毎日のように眺めている。

 

2022年11月下旬にて。

 

同じような構図で、緑葉や黄葉の時季に月が昇る場面を撮りたいが、今回のようなタイミングで満月やそれに近い月が昇るチャンスに出会っていない。まことに、自然は気難しい。

 

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今夜は、満月が尾根から昇る。その時間帯での空模様は晴れとの予報が出されている。

ちなみに、昨夜は明るい朧月が尾根から昇った。

 

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1月5日(午後4時過ぎ)、6日(午後5時過ぎ)、桐生市にて。

 

 

 


窓辺で眺めた上弦の月(2022年12月)

2022-12-31 | 月、月光彩雲

昨夜は、今年最後の上弦の月が明るく輝いた。ときどき居室の窓からその月を眺めながら、書き留めてきた身辺での出来事についてのメモを読み返してみた。月齢11.46(正午)、上弦 10時21分、月の出(群馬)11時46分。

16時50分頃

 

20時30分頃

 

20時45分頃

 

23時10分頃

春や夏では、月の見え方がこのあたりからクリヤーでなくなる。

 

23時15分頃(近くの山並みに沈みはじめた)

 

23時16分頃(山並みに沈む直前にて)

 

30日、桐生市にて、望遠 200 mm(EF 70-200 mm F4L)、トリミング、ホワイトバランスはオート設定。

 

昨夜は、月のみならず、オリオン座の輝きも我が眼には印象的であった。それは、約20年間点眼薬治療を受けてきた眼において、8月に県内の大学病院で緊急的に受けた緑内障手術の結果が、順調に推移しているとの安堵感によるためかもしれない。

 

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拙ブログを訪れていただきありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

 

 


今月の満月と月光彩雲(2022年12月)

2022-12-10 | 月、月光彩雲

今週は夜まで快晴の日が続いている。8日には、今年最後の満月が冷たい風が吹く夜空で輝いた。その輝きは直視すると眩し過ぎるほどであった。

 

 

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あまりにも夜空が透明感に満ちていたので、満月と雲の取り合わせに出会うとことは期待できそうもないとかと思いながら撮影をはじめた。しかし、有難いことに、幾つかの小さな雲(綿雲、積雲)が突然の如くに現れ、月の方向に流れることがあった。

 

満月、月光彩雲、そして火星(右上の光点)。月の強い光を受けて、雲は寒い夜空にふさわしい色を帯びた。

 

雲は左(西方向)から右(東方向)に流れた。

 

コールドムーンとそれによる彩雲

 

余談ながら、いわゆる「コールドムーン」は、アメリカの農業暦 において「Full  Cold  Moon」または「Full  Long  Night's  Moon」と記されている。

 

 

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「国立天文台HP」から。 この日は火星が「衝」になる。「衝」とは太陽系の天体が地球から見て、太陽とちょうど反対側になる瞬間である。太陽が沈む頃に東北東から昇って、日の出頃に北西に沈む。火星の明るさはマイナス2等である。満月と衝は地球から見た天体が太陽と反対側になるという意味で同じ現象である。

 

先月は皆既月食と天王星食が同時に起きた。そして、今月は満月と衝(火星の)が同時に進行した。これらは偶然の出来事であるけれども偶然のこともときには連続して起こることを、自然界がわたくしたちにが示す例である

 

ところで、火星は月に先行して昇り輝いた。

 

月の出(群馬)16時19分(撮影地点では、17時過ぎ)、月齢(正午)14.2

 

12月8日、桐生市にて。ホワイトバランスはオートに設定、EF 70-200 mm F4L、EOS 6D。

(月光彩雲ではISO感度 1,600、シャッター速度 1/15秒程度)

 

 

 


皆既月食そして天王星食とのダブル食にレンズを向けて、2022年11月

2022-11-09 | 月、月光彩雲

昨夜は、皆既月食そして天王星食とのダブル食に200 mm 望遠レンズを向けてみた。当方にとって、皆既月食を撮るのは2011年12月以来のことであり、天王星食については初めてのことであった。なお、昨夜のイベントでは、望(満月)のとき(19時58分)と皆既食最大のそれ(20時02分)がほぼ同時刻になった

 

部分月食が終わる直前にて、皆既食のとき以外では見られない場面に魅せられて。

 

天空では、皆既食が静かにはじまった。一方、地上では木枯らし1号を想わせるような強く冷たい風が日中からこの頃まで吹いた。スローシャッターで皆既食を明るく撮りたい者としてはカメラの揺れが収まる瞬間を待たざるをえなかった。

 

天王星が、200 mm 望遠でもカメラアングルにはいる位置まで月に近づいた。

 

これからは、好奇心においては人後に落ちない撮り手にとって「覆水盆に返らず。」の時間帯であった(20時30分過ぎ)。

新聞記事から「日本で皆既月食と惑星食が同時に観察できるのは1580年の土星食以来で、次回は2344年の土星食のタイミング。皆既月食自体は2025年9月8日の未明に見られそうだ。(朝日新聞、 11月9日)」

 

天王星の明るさは約6等級である(暗い所で視力の優れる人にとって見えるかどうかである)。しかし、望遠レンズをセットしたカメラのディスプレイには、月に接近している天王星がはっきりと現れた。

 

約1秒後、天王星が月に隠れる直前にて。

天王星食は珍しくない現象であるが、月食と同時に天王星食がおきることは稀である(群馬県立群馬天文台HP)。

 

約2秒に皆既月食と天王星月食の二重奏が演奏されはじめた。そして、感慨深いことに頭上で、1580年から442年振りの演奏が21時20分過ぎまで続けられた。

皆既月食は19時16分から20時41分まで。天王星食は20時39分から21時26分まで(群馬天文台HP)。

 

部分月食がはじまった。面白いことに、画像では太陽から光を浴びている部分が膨らんで写っている。

 

 

部分月食は21時49分に終わるとのことであったが、当方は終演のときを待たずに退席した。

 

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11月8日、桐生市にて。

EF 70-200 mm F4L、EOS 6D。ライブビューとマニュアルフォーカス。ホワイトバランス:オート。露出条件: たとえば二重食において、シャッター速度 0.5秒、ISO感度 1,000、F 8。RAW(撮影)→ JPEG変換(アップ用画像)。トリミング。現像ソフト:キャノン(カメラ付属)Digital Photo Professional 4。

 

 


10月10日の満月(2022年)

2022-10-15 | 月、月光彩雲

今月の満月は、月日と時刻の各々で同じ数字が並ぶ天体イベントであった(望(満月)は10月10日午前5時55分)。もっとも、月の出(群馬)は午後5時36分であり、前日に昇った月も10日午前4時39分(群馬)に沈んだので、語呂合わせをしてみたくなりそうな「望」の姿は望んでも望めないものであった。余談ながら、当方の語呂合わせ(駄洒落)は、イロイロ(雲、当地にて)とゴろゴろゴろ(上州名物「雷」)になりそうだ(苦笑)。

 

それはさておき、10日午後7時頃、満月に近い形の月(擬満月(当方の造語)、月齢14.2(正午))を何とか撮ることができた。

 

なんとかと前置きをしたのは、月が昇る直前に上空が雲で覆われたからだ。月の昇る位置に浮かんでいた雲に切れ間が生できたときは、年甲斐もなく「ラッキー!」と思わず呟いてしまった。小学生であったとき、海外での皆既日食・ラジオ実況中継で聞いた観測担当者の呟き「何と言うことだ!」がいまだに耳に残っているからだ。その呟きは皆既食の直前に現れた厚い雲に対するものであった。

 

 

これらの画像では月光彩雲に露出条件を合わせているので、月表面に対しては露出オーバーになっている。「中秋の名月」の記事でも触れたが、カメラセンターのダイナミックレンジは使い古した我が眼のセンサー(網膜)にくらべて著しく狭い。アップした画像は、カメラに対する苛立ちと我が眼に対する安心感が入り混じった状況で撮ったものである。

 

 

 

 

このときは、ある種の感慨にひたってシャッターボタンを押した。

 

薄い雲が流れて来ると、満月のときならではの月光環が現れた(その色は薄かったが)。

 

ある高さまで昇ったとき、月が薄いカーテン(雲)を通してのように輝くことがあった。

 

10月10日午後6時半頃から、桐生市にて。ホワイトバランスはオートに設定した。太陽光条件で現像すると、月の色が肉眼で感じたそれよりも幾分か赤味を帯びる。

 

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翌日も雲の影響を受けたが、陰暦16日目の月(十六夜の月、月齢15.2(正午))が輝いた。なお、画像で感じるよりも、肉眼では前日の月との間で満ち欠けがはっきり感じられた。

 

半径の大きな月光環は現れなかったが、このような光環がときどき夜空は明るくした。

 

比較のために、前夜での画像を並べてみた。

 

10月11日午後8時頃から、桐生市にて。ホワイトバランスはオートに設定した。

 

 


中秋の名月、近くの尾根から昇って(2022年9月)

2022-09-11 | 月、月光彩雲

今年の名月は満月(望)になると聞いていたので、昨日は近くの尾根からの月の出を待つことにした。ところで、昨年は厚い雲に阻まれて、そのような月の出を眺めることができなかった。昨日も天候が目まぐるしく変化し、一時は上空が厚い雲で覆われることがあった。しかし、午後6時過ぎには、雲間から青空が見える状態になった。

 

尾根から昇りはじめた名月(午後7時過ぎにて)。

 

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撮る者として、ある種のスリル感を抱いて、月の出を待った。有難いことに、残っている雲が月明かりに染まりはじめた。

 

月の出(群馬)は午後6時15分であったが、1時間ほど遅れて、月は尾根から昇った。

 

名月に相応しいまでに輝く月とそれによって照らし出さられた雲、望んでいた光景との出会いに心を動かされて。

 

手持ちのカメラでは、月の表面と月明かりで照らし出された雲を同時に撮ることができなかった。HDR合成(露出の異なる画像によるハイダイナミックレンジ合成)も試みたが、アップできそうな結果は得られなかった。当然のことながら、人の眼のダイナミックレンジ >> カメラ・センサーのそれを実感しつつ、月面の模様が浮き出るような設定を優先した(苦笑)。

 

尾根付近での風や湿度の影響を受けるために、月面の色や解像度は月が見える位置によって変化する。この変化は尾根から昇る月を眺めることの醍醐味でもある。

望は午後6時59分であった。

 

月の方向にひつじ雲に分類されそうな雲が流れてきた。しかし、名月の輝きは損なわれなかった、むしろ、しばらく眺めていたような光景がその輝きによって生みだされた(午後7時半頃)。

 

午後9時頃にて。月の輝きは、眼の手術を受けてから1ヶ月ほどの当方にとって、凝視できないほど眩しかった。

 

 

9月10日午後7時過ぎから、桐生市にて。EF70-200 F4L、RAW→JPG、ホワイトバランスは太陽光と4500 K。

 

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「追記(9月12日」

満月後の月(十六夜の月)と木星が接近するとのこと(国立天文台HPなど)。昨夜は上空を覆う厚い雲に阻まれたが、

今朝は夜明け前に、月と木星が近くの位置で互いに輝いている場面を撮ることができた。

 

十六夜の月と木星(午前5時前

条件:ホワイトバランスは太陽光、望遠 200 mm。

 

 


薄絹をまとった上弦の月(2022年9月)

2022-09-09 | 月、月光彩雲

今月4日、上弦の月(月齢7.8)暗くなっていない青空に昇った。そのとき、薄絹の白地のように見える雲が月の方向に流れてきた。

 

月が見える方向にジャンボジェット機が飛んでいる場面もあった。

 

薄雲が去って(午後6時頃)。

 

こちらは、朝日に染まる薄雲をまとった下弦の月である(午前5時前、8月19日)。

 

 

明日は、中秋の名月が近くの尾根から昇る場面を撮れるだろうか。予報は晴れとなっているが。

 

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上弦と下弦(First Quarter/Last Quarter/Quadrature)について(国立天文台HP(>暦計算室>月の満ち欠け)から)

太陽と月の黄径の差が90°・270°になること、あるいはその時刻が上弦・下弦である。半月、弦月、弓張月とも呼ばれる。

● 月の半分が明るく輝くように見える。

● 上弦・下弦の区別は、沈むときに弦(まっすぐな部分)が上にあるか下にあるかによる、と言う人もいるが、

 単に陰暦の上旬の弦月、下旬の弦月程度の区別と言う人もいる。

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9月4日。望遠 200 mm(トリミング)。ホワイトバランスは太陽光、RAW(撮影)→JPG(アップロード)、フィルター類は使用せず。現像ソフト (キャノン)DPP4。

 


今月の月、下弦の月(2022年8月)

2022-08-19 | 月、月光彩雲

今日は、この時季にしては珍しいほど湿度が低く(20−30%)、日の出前から透明な青空が広がり、下弦の月が青空を背景として輝いた。

 

月と朝焼けの雲(午前5時頃(日の出前)にて)。 限られた部分に浮かぶ薄い雲が朝日に染まった。

 

僅かの間ながら、月は朝焼けの薄雲に包まれて優しい姿に変化するときがあった。

 

薄雲が消えてから。月齢21.4の月は次第に弦を下にして青空に浮かんだ。

午前5時半頃

 

午前7時頃

 

午前8時頃

 

午前11時頃、月は近くの尾根に沈んだ。(月の入り(群馬)、12時40分)

 

 

撮影、19日、桐生市にて。ホワイトバランスは太陽光。望遠 200 mm(EF 70-200 mm F4L)、トリミング。

 

 

今月上旬は、眼科手術を受けるためにある大学病院で入院生活を送った。手術を受ける前に、高層階病棟のホールで眺めた早朝での浅間山の姿は実に印象的であった。朝日が昇り始めると、浅間山は朝焼けの美しい色彩を帯びた。そして、浅間山の南側には妙義山と荒船山が見えるが、その間には朝焼けの霧に包まれた蓼科山(北八ヶ岳)の姿があった。残念ながら、手術を受けた後は退院のときまで、それらの山並みが厚い雲で覆われたために、そのような景色を再び楽しむことができなかった。余談ながら、面会を含めて外部からの訪問は禁じられている。当方も入院時にコロナ感染に関する検査を受けた。


梅雨の晴れ間に、透明な空に浮かぶ十三夜の月と積雲(2022年6月)

2022-06-18 | 月、月光彩雲

今日も雨は降っていないものの、梅雨の時季らしい空模様になっている。しかし、12日午後では、その時季の最中であることを忘れさせるかのように、透明な青空が広がった。何事にも例外があることを今更ながらに実感しつつ、月の出のときまで青空が消えないことを願った。

十三夜の月(旧暦13日目の月)が、まだ夕暮れが迫っていない時間帯に近くの山並みから姿を見せた(午後5時半頃)。

 

木の葉の間から、その月を撮ってみた。「芭蕉葉を柱にかけむ庵(いお)の月」(松尾芭蕉)。芭蕉はどのような月を眺めたのであろうか。いつものように、当方の空想はタイムスリップした。葉は芭蕉ではなくてサザンカのものであったが。

 

暗くなると、十三夜の月は明るく輝いた。午後7時半頃。

 

 

ところで、翌日と翌々日(十五夜、望)では、厚い雲に邪魔されて月がどこまで昇っているのか全く判別できなかった。今月の天候は気まぐれだと承知していても、望の梅雨時らしい輝きも眺めたかった。残念である。

 

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さて、こんな景色にも透明感が満ちていた。午後5時過ぎに現れた積雲である。

 

青空に濁りがなかったことを反映して、積雲そして雄大積雲(入道雲)には生き物を思わせるような雰囲気が漂っていた。

 

 

夕日に染まる積雲が月の方向にゆっくりと流れてきた。日没のときまで、雲の彩りは美しかった。

 

両者を同一アングルで撮りたかったが、雲が月に近くなる前に、それの彩りは日没で消えた。

 

撮影、6月12日、桐生市にて。ホワイトバランスは太陽光に設定。


夜明け直前での月(2022年5月)

2022-05-21 | 月、月光彩雲

当地では、中旬から雲で覆われる夜空が続いている。そのため、望(満月、16日)のときにおいても、月影はほとんど見えなかった。そこで、望から朔(新月)までの間の月影を追ってみることにした。アップした画像は18日深夜と19日夜明け前に撮ったものである。

 

窓を開けると、月齢18の月が低い位置で輝いていた(19日午前4時前)。下(しも)の弓張り形の月には丑三つ時の静けさが続いているような雰囲気が感じられた。ちなみに、群馬において、月の入り時刻はは午前5時50分であった。

 

画像は前夜11時頃に撮った月である。月の出(群馬)は午後9時30分とのことであった。薄い雲の存在によって、月面はかなり赤味を帯びていた。また、近くの山並み上空での大気のゆらぎによって、得られた画像の解像度は夜明け前のときにくらべて幾分か低かった。

 

18日、19日、桐生市にて。ホワイトバランスは太陽光。望遠200 mm とトリミング。どちらの画像においても、カメラを地面に対して水平を保ちながら撮影した。

 

これは蒴から上弦を経た後、望に至るまでの間に撮影した画像である。4月12日午後6時過ぎにて、月齢11.9、月の出 午後1時24分、月の入り 翌日午前2時58分。ちなみに、日の入りは午後6時15分であった。

画像の解像度はこのときの透明な空模様を反映している(ホワイトバランスは太陽光、望遠200 mmとトリミング)。

 

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ところで、今月において、下弦のときは23日午前3時43分である。早起きは何とかの徳との結果が得られることを、当方は期待している。余談ながら、現在の天候は曇りときどき雨の状態であり、周囲の山並みが霧で霞んでいる(21日午後2時過ぎ)。

 

 


4月の月、新緑の里山から満月間際の月が昇る(2022年)

2022-04-17 | 月、月光彩雲

昨日(16日)は満月間際の月が近くの山並みから昇った。ちなみに、今月の満月(望)は17日午前3時55分であった(群馬天文台HP)。望の8時間前であったが、そのときを思わせる明るい月と水面に映るその光は、暗闇に消えていない山並み、青空、そして川の水面とともに、再び味わってみたいたいような雰囲気を醸し出した。

 

山頂(250 m)から昇る月の輝きが水面に映るときを待って、桐生川にて(18時50分)

 

 

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「以下は時系列で」

 

新緑の衣をまといはじめた山頂から、月が昇る瞬間を待った(18時20分)

 

 

月が山頂から現れた(18時50分)、待ちくたびれた頃にであったが。

 

 

緩やかに流れる水面に映る月影(18時50分)

 

 

心を動かされ、思わず、呟く独り言「時よ止まれ!」 

 

 

数分後の場面から

 

昇ったばかりの月をクローズアップして(18時56分)

 

 

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16日夕刻から、桐生川中流域にて(桐生市)、月齢 14.9(正午)


今年初めての満月での月光彩雲(2022年1月)

2022-01-24 | 月、月光彩雲

先週火曜日(18日)、今年初めての満月が夜空で輝いた。天候はおおむね快晴の状態であったが、近くの山並みから昇る時間帯では、幾つかの綿雲(積雲)が強めの北風で、月の方向に流れてきた。雲が光路を駆け足状態で横切る瞬間に現れた月光彩雲は、1月生まれの当方にとって嬉しい誕生日プレゼントであった。

 

山並みから昇る満月

 

雲がかかる直前にて

 

雲の濃淡に応じて、彩雲の形と彩りは大きく変化した(1)

 

彩雲(2)

 

彩雲(3)

 

彩雲(4)

 

この後は、天空に雲一つ浮かんでいない状態になった。

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雲が去った後で

 

山並みから昇りはじめたときに

 

1月18日午後6時過ぎ、桐生市にて。EOS 6D 、EF 70-200 mm F4L、ホワイトバランスは太陽光。

 

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「新年の余興として」

撮影での色温度を下げてみた(ホワイトバランスは白色蛍光灯)

 

何時か、このような彩りの彩雲に出会ってみたいと思いながら(ホワイトバランスは白色蛍光灯)

 

 

 

 


12月での月から、満月前夜にて(2021年)

2021-12-29 | 月、月光彩雲

今夜も巡回中の消防車から火災予防の鐘とメッセージが響いてくる。現在の気温 は1℃、湿度 60%、風速 0 m/sである。そして、当地では、今月中旬から北関東(内陸部)特有の空模様が続いている。結果として、夜では月の輝き、朝では太陽の明るさに負けない月の姿が印象的であった。

満月前日の夕刻に、近所の尾根から昇った月の輝きにも、その場に居合わせた人々は皆感動したほど魅せられるものがあった。

太陽の位置が低くなったときに一望した桐生川沿いの山並み(高さ 200-1100 m)

 

夕陽に染まった山並み(月は矢印の位置から昇った)(高さ 300 m)。

 

落日の光景 ー 建物の間隙がスリットとして作用し、ダイヤモンド・サンセット状態になった。

 

そして、満月と見紛うほどの明るい月が山並みから昇った。

 

 

 

この落葉樹大木での四季の変化を追っている者として、待ちに待った場面である。

 

余談ながら、

落日直後に、関東平野を囲む南側の山並み(奥秩父連山)がはっきりと浮かび出た。

左矢印の向こう側は山梨県などであり、右矢印は特異な形の岩峰、両神山(秩父)である。

視点からこれらの山並みまでは100 km以上離れている。

 

 

両神山(1724 m)(秩父にて撮影)

「私がいつも気を付けてみる山に、両神山(りょうがみ)がある。それは秩父の前山のうしろに岩乗な岩の砦のさまで立っている。 

 ・・・中略・・・ あたかも巨大な四角い岩のブロックが空中に突き立っているような、一種怪異なさまを呈している。

(深田久弥、日本百名山)」

 

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12月18日16時過ぎ、桐生市にて。ホワイトバランスは太陽光。