赤城山の南面に、おとぎの森(オトギの森)と呼ばれるとスポットがある。先週土曜日、私達は小沼からオトギの森まで周回してみた。道は小沼の水門(南側)先でで沢沿いコースと山中コースに分岐している。沢は、小沼を水源とする流れ(粕川)が火山性堆積層を浸食して生じた深い谷になっている。
木漏れ日の光景を眺めながら、私達は沢沿いの笹が多い道を歩いた。
森に近づくにつれて滝の音が響いてきた。沢の流れが別の崩壊地に落下する地点に、小滝と呼ばれる滝がある。前夜の降雨で、落下する水量はかなり多くなっていた。余談ながら、これほどまでに水量が多い小滝の画像を、私はインターネットでヒットしたことがない。
森の名は、木々の枝振りがお伽の風景を思わせるかのように変化していることに由来するらしい。確かに、森にはミズナラの大木が多く、それらの樹形は多様で面白い。
森とその周辺にはツツジが多い。しかし、森の中ではヤマツツジの花が少しばかり咲いているに過ぎなかった。今年はシロヤシオの花付きが良くない。
森の端は急な斜面になっている。銚子の伽藍があるからだ。伽藍は沢の流れが岩を浸食してできた地形である。今は緑の季節、森から見ようとしても、険しい岩壁の大部分は木々の葉で隠されている。
しかし、伽藍の先には関東平野とその奥の秩父山地の展望が広がる。緑に覆われた伽藍と青みを帯びた遠景との対比によって、あたかも出口の扉が開かれたときのような開放感を、私達は味わった。
奥秩父連山は雲で覆われていたが、武甲山(秩父市、石灰岩採掘地)を確認することはできた。 ちなみに、森と武甲山は約80 kmほど離れている。
森の中での案内板や説明板
なぜ、この説明板が立てられているのであろうか。
帰路(森から小沼)では山中コースを辿った。
このコースでは、随所でヤマツツジの花が木漏れ日を受けていた。
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6月6日午後12-15時。小沼 → 小滝 → おとぎの森(下る)。おとぎの森 →(作業道跡)→ 小沼(登る)。