昨夜は細い月(正午月齢 4.9)の月と金星が接近した(国立天文台HP)。日没直後は突発的に上空が雲で覆われたために、夕焼けが残る状態ではこのイベントを追跡できなかった。しかし、暗くなってから厚い雲が去ったので、両者が接近している場面にレンズを向けた。
金星の明るさはマイナス四等星クラスあった。そこで、点光源としての金星と明るい地球照で構成されるファンタジーのようなものを表現したいとの遊び心が、わたくしに芽生えた。
カメラで点光源を撮ると光源から四方に光の発生、すなわち光芒(光条)が現れる。撮影での条件設定によるが。この現象はレンズでの光の回折とカメラの絞り機構で生まれる(富士フィルムHP)。そして、光芒の発生は夜景撮影や太陽光などの点光源を美しく見せるために多用されている。
金星などの惑星の撮影において、この手法が用いられた例(遊び?)はネット検索においてほどんどヒットしない。
アップした画像は、高い感度( ISO感度 6400 )と遅いシャッタースピード( 1/8秒 )で撮影した結果である(画角:望遠 170 mm 、絞り f 値は 9 )。
輝く宵の明星(金星)(望遠 170 mm、トリミング)
月には薄い雲がかかっていたので、当方の肉眼では地球照が微かに見える程度であった。もちろん、金星からの光芒は見えなかった。これでランドマークが写り込めばと思ったが、欲張るほどの時間的余裕がなかった。間もなく、金星は近くの山に沈んだ。
月齢 4.9 の月 (新月から五日目)(望遠 200 mm、トリミング)
12月5日18時頃、桐生市にて。
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