金沢の宿で、北国新聞(2010年2月13日、12版、第42058号)のコラム欄「時鐘」を読み、バンクーバー冬季オリンピックのエンブレム(紋章)と兼六園の徽軫(ことじ)灯籠とが似ていることを、私は知った。それ以後、オリンピックのテレビ放送を見るとき、私の目線は自ずからエンブレムに向かう。
徽軫(ことじ)灯籠は、兼六園のシンボルとして、余りにもよく知られている。いまさら撮ってもと思いながらも、コラムのことがあるので、私はレンズを向けてみた。ところで、徽軫(ことじ)とは難しい漢字である。兼六園の案内には、この雪見灯籠が琴の糸を支える琴柱(ことじ)の形に似ていることから、徽軫灯籠と言われているとある。そうなると、灯籠の前の石橋(琴)を入れて撮らねばなるまい。この日(13日)は土曜日にて、渡る人がいない瞬間を見つけることは結構むずかしかった(10時半頃)。
余禄として、灯籠の前を白サギ(鷺)が横切る場面に遭遇した。灯籠を撮ろうとして、ファインダーを覗いていたときのことであった。まったく予期していなかったで、予め設定していた、シャッタースピード(1/100秒)を変更する間はなかった。なんとか、この絶好の場面を撮ることができた。灯籠の脚の形と鷺の翼の広がりの形との対比が面白いと、私は思う。無理なこじつけかも知れないが。
冬季オリンピックのエンブレムの形を少し意識した方向からの画像である。霞ヶ池の奥にある建物は内橋亭と呼ばれている。
バンクーバー冬季オリンピックのエンブレムと兼六園の徽軫灯籠との組み合わせ、これは地元紙ならではの記事が示す真骨頂である。ところで、私は、北国新聞を読んで初めてエンブレムの形を意識するようになった、遅咲き派である。
終わりに、霞ヶ池の周辺や園内で撮った画像から。
白加賀
マササク(満作)
前ブログ「こつなぎの写真ノート」から加筆転載(15年3月、画像の再アップロード)
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