育てているネジバナ(ラン科ネジバナ属の多年草)が開花のときを迎えようとしている。蕾や花茎にマクロレンズに向けると、私は次第にこのランが持つ造形の見事さに魅せられてしまう。そして、撮った画像を拡大しながら、花茎を覆う白い毛、花茎から伸びる子房とその先端に付く蕾での形などに、私の目は釘付けになる。
蜘蛛が、早くも糸を張って開花のときを待っている、蕾の向こう側で。
垂直方向に花序を保つための構造に舌を巻く。そして、ネジバナが無重力の場で育てられる場合での構造を空想してみる。
蕾の色でのグラデーションは花茎や子房の色にマッチしている。そして、優しい質感を生み出している。画像を前にして、私は呟く、「たかがネジバナ、されどネジバナ」と。
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再度、ウチョウランの登場。先に画像をアップしてものとは別の鉢で育ててきた数株が花を開いた。このものでは、花茎は長くないが(7-10 cm程度)、唇弁および花全体の彩りが濃い。
撮影、6月27日。