「珊瑚の白化」「北極海の氷の面積が史上最小を記録」等々から、今夏の異常な猛暑まで、地球環境の悪化・温暖化のニュースは大変心配なことである。
で、そうは言っても、地球環境に乱暴・狼藉を働いているのは「人間様」以外には犯人は見あたらない。
昨年までは、マンションの12階に住む私は、寝るときは窓を開けて冷房のお世話にならないで過ごした。が、今年は毎夜冷房のスイッチを入れてしまった。
私も、乱暴・狼藉の犯人の一人であるわけだ。
そんなことをボーッと考えていたとき、ふっと「七つの子」を思い出した。
ご存知の通り、
作曲 本居長世
作詞 野口雨情
1921年(大正10年)、『金の船』に発表された作品である。
「七つの子」
からす なぜなくの
からすは山に
かわいい七つの 子があるからよ
かわい かわいと
からすは なくの
かわい かわいと
なくんだよ
山の古巣に
いって見てごらん
丸い目をした
いい子だよ
大正の頃は、人間にとって「からす」もかわいい生き物であったのだ。
ところがこの頃は、どうだろう。
いうまでもないが、この頃の「人間様」は、からすの乱暴・狼藉に困りからすに敵意をもっている。
もとを質せば、「人間様」が加害者で「からす様」は被害者なのだろう。
「地球環境の悪化」も「地球の温暖化」も、「人間様」が加害者であることを痛感し、一人一人が、生活レベルの向上(?)にブレーキをかけなければと思う。
ところで、
「七つの子」の「七つ」は、「七歳になるからすの子」か「七羽の子」かとの議論があるそうだ。
あなたは、どちらの説を支持しますか?
国語学者の金田一春彦先生は、「七歳説」をとったそうだ。
詳しい事情は、金田一春彦著『ホンモノの日本語を話していますか?』をご覧ください。