志賀直哉のことば。
人間といふものが出来て何十万年になるか知らないが、その間に数えられない人間が生まれ、生き、死んで行った。私もその一人として生れ、今、生きてゐるのだが、例へて云へば、悠々流れる大河の水の一滴のような存在で、しかも、一滴の水である私は後にも前にもこの私だけで、何万年遡っても私はゐず、何万年た経っても再び私は生まれては来ないのだ。過去未来を通じ、永劫に私という者は現在の私一人なのである。
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