里村専精師の「浄土真宗にようこそ」No96をお届けします。
慚愧という言葉がありますが、慚も愧も私たちの善の心所の一つです。
つまり私たちの誰にもある善い心です。
慚愧するという場合、私たちは天に恥じ自らに恥じるのです。
が、これは誰にもある普通の心です。
ところが涅槃経には、阿闍世が慚愧したという場面で…。
「無慚無愧をなづけて人とせず、なづけて畜生とす」と耆婆が言います。
阿闍世は耆婆に言います。
[耆婆、われ、なんじとおなじく一象にのらんとおもう」と。
阿闍世は耆婆と一緒に釈尊のもとへ行きたいと決断するのです。
そして阿闍世は、釈尊の諄々たる説法を聞きます。
有名な「無根の信」を得た阿闍世は、世尊に褒められます。
「よきかな、よきかな。もし人ありてよく菩提心を発せん。
まさにしるべし。この人はすなわち諸仏大衆を荘厳すとす」
とまで、釈尊に言われるのです。
この菩提心は、実は慚愧を超えているのです。
それは出世間の大道を行く心です。
阿闍世の菩提心は、むしろ…。
「無慚と無愧」という自覚だったと教えられています。
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