愛読の『ひらがな暦』 7月12日のお題は、キュウリです。
それによると、生のキュウリの消費量世界一は、日本とのこと。
この季節には欠かせない野菜のひとつだし、漬物部門でもその代表という感じだし、
1年中売られているし…なるほど、世界一になっちゃうはずですね。
キュウリというと、思い出すのが、だいぶ前に読んだ、詩人の伊藤比呂美さんのエッセイ。
食事のしたくをしようと思い、まずまな板の上でキュウリを切りはじめる、
何を作るというあてもなくただキュウリを‥というところがあり、なんかその感じ、よく
わかるなあと思ったのでした。
キュウリは、切りやすいし、切ったそばから香ってくる、
あの清々しく青臭い匂いが大好きです。
それを意識し、心から好きだと感じたのは、忘れもしない11年前。(ん?12年かな)
妊娠期のつらいツワリの時でした。ムショウにカッパ巻きが食べたくなり、
カッパ巻きに安息を見出していた日々‥
突然嗅覚が研ぎ澄まされ、キュウリの匂いを強烈に感じ始めたのです。それまでは、
キュウリはただの野菜のひとつ。どっちかというと好きなほうだったけど、匂いを
意識したことは、たぶん、なかったと思います。
瑞々しく、少し青臭くさく、そしてどこまでも清々しい。
その日より、キュウリの匂いは私を惹き付けて離さず。
毎度毎度、切るたびに、胸いっぱい吸い込んでは、好き、と思うのです。