音楽の喜び フルートとともに

フルート教室  久米素子 松井山手駅 牧野駅 090-9702-8163 motokofl@ezweb.ne.jp

チョコレート2個

2008-12-22 23:03:00 | 哲学
日野原重明さんが、TVに出ていらっしゃいました。「私達は、戦争を経験した。GHQによばれて、チョコレートを3個頂いた、一つは目の前で食べたけれど、人が立ったので、残った二つをポケットに入れ、持って帰って家族全員で食べた。そういう時代を経験したので、今の幸せが実感できるのです。」
「私も、小学生の時、学校から帰って、家に、両親と家族が爆撃にあって死んでなければ、ああ、幸せと思いました。それから比べれば、今はどんなに幸せか。」黒柳徹子さんも応えていらっしゃいました。

日野原先生は6人兄弟姉妹に両親。チョコレート2個が、幸せでした。

たくさんの人が、雇い止めや、リストラと言う名前で職を失い、家を失いました。あの窮乏の時代と違うのは、その痛みを共有し、支えあう家族や仲間がいない場合が多いということです。

チョコレート2個を10人で分かち合った時代は貧乏だろうが、暖かかった。今、臨時職員が雇い止めになっている中、正社員は彼らと何も分かち合おうとしないのでしょうか?
ワークシェアリングという、可能性も提示されていないのでしょうか?
みんなが、力を合わせて危機的状況を乗り切ることはできないのでしょうか?

江戸時代、吉宗が緊急財政処置として行った、大奥のリストラは、美人で若い人、次の就職や結婚が見込まれる人から、出て行ってもらったといいます。
また、台湾に農業用水施設を建設した八田與一は、資金が少なくなって、立ち行かなくなった時に、力のあるもの、腕の良い職人からやめてもらったと言います。次の就職先がすぐに見つかるように。

いつから、こういう国民になってしまったんだろう?企業は本当に厳しくて余裕が無いというかもしれません。でも、まだ社員の誰も飢えていない。
これが、第三国といわれる国の人々への搾取を見てみぬふりをしてきた国民にふさわしい結末かもしれません。しかし、いろいろなことに目をつぶり、耳をふさぎ、口を閉じている残った社員こそ哀れな気がするのは、私だけでしょうか?