16日の日経夕刊にマイケル・ムーアのインタビュー記事が載っていました。
「・・・米国では今、1%の富裕層が、下層にいる95%の人々を全部を合わせたより多くの富を持っている。違法な行為をしたわけじゃない。法律が富裕層に有利にできているんだ。他の大勢は必死に働いても食べていくのがやっとだったり、家のローンを払えず追い出されたりしているのに。
あるいは現在、米国の平均的な大企業のトップは、一般従業員の400倍の年収を得ている。ぼくの調べでは日本は20倍程度ではないか。米国も1980年ぐらいまでは45倍程度だった。なぜこんな「強欲」を赦す社会になったのか。米国の魂から、倫理的な核が失われたとしか思えない。
資本主義に懐疑的な発言をすると、米国ではすぐに、「では、君は社会主義なんだね」と言う反応が返って来る。だが、富を一部の人で独占すべきではないと思うか。だれもが同じテーブルにつき平等に発言する権利を持つべきだと思うか。社会の仕組みから脱落した人々にセーフティネットが必要だと思うか。その全ての質問にイエスと答えるのは、社会主義というより民主主義の理念だと僕は信じている。
僕は不平等の行き着く先が怖い。…世の中の1%じゃなく、大多数の人が安心して生活できる民主主義的な政策を国が打ち出すべきだと訴えている。・・・」
遠い異国の世界の誰かの話ではありません。
「すべての富のうち 6人が59%を持っていて みんなアメリカ合衆国の人です。74人が39%を20人がたったの2%をわけあっています。」(世界がもし100人の村だったら 2001年)
人類の叡知が不平等を解消するために使われていたら、とうに、飢餓問題は解決していたのかもしれない。