昨夜は、「心と体のワーク」でした。
イベールの2楽章。
先週から、442HZの楽器のセッティングで演奏しています。それですると、この2楽章の始まり。低音域が低くなりすぎて、毎回苦労していました。
中音域から高音域でワーク後の音を試したことはあるのですが、低音域では試したことは無いので、本当にこのセッティングであの素晴らしい音が出るのか、検証してみようと思ったのでした。
ワークをする前に2楽章を演奏。
だいぶこのセッティングでコントロールできるようになって来ましたが、普段よりも高くなるように吹くためにはうんと、外に向けて息を入れている。無理して吹いているという感じで。息もいっぱいっぱいで吹いているという感じです。
聴いてもらっておいて、さて、今回は、Sさんの胸が広がっていない。詰まっているような感じがするし、腕が上がりにくい。と言う課題が取り上げられました。
私も、肺が有効に使えていない感じがして、ちょうど良い課題でした。
下向きに寝て手を重ねておでこを乗せ、ゆっくり左右にずらせる。片頬を床につけ、同じ側の手のひらを床につけ、ひじを上げる、と同時に同じ側の膝をゆっくり頭の方に近づけ、上げたひじの間から、膝を見る。見たら次は反対側。
同じポーズから頭を上げて水平を移動する。下腹を意識しながら、足の裏で床を蹴ると、前に進みます。ワニのような格好になります。肩甲骨が動き、股関節が開きます。
もう一つは仰向けで、両手を頭の下で組み、足を広げ、両足のウラを合わせる。ゆっくり片方のひじと膝を近づけます。痛くなる手前で止めて、また戻ります。何度か繰り返した後、反対側もやり、次に、片方をしたあと、まっすぐを通過してもう反対側。これを何度か繰り返します。子宮の位置を感じながら、自然に滑らかに移動するように気をつけます。
これをやっていると、脇をほとんど使ってこなかったことがわかります。
さて、ワークの後、同じセッティングで2楽章を吹いてみると、
全然、違う。息がたっぷり使える。ppからクレッシェンドが滑らか。課題の音程も全然大丈夫。
指も滑らかに動きます。
学ぶのに、時間が掛かるのは、もう出来上がっている人、一度覚えたワンパターンの道を死守して、新しい道を試そうとしない。新しい道を覚えたとしても、古い道を無くしてしまうわけではないのに。
自分なりの解釈を足したりして、レシピ通りに行おうとしない。
これでは、新しい道を試したことにはならないのに、結局、自分が古くからやってきた方法が唯一で正しい方法であると言う結論を出すために、ちょっとつまみ食い。
だから、子どもの方が学ぶ力があるって。経験が無いから、検討するのは、やった後。科学的でしょ。
大人は、やる前に検討し、結論はすでにある。試していない新しいことなのにおかしいでしょ。
なるほど、その通り。頭はわかっているんだけど、なかなか、納得していないのは、すぐに戻ってしまうことで、バレバレ。楽で、良い音がする方法なのに。わざと片手を縛って練習するみたいなことが起こってしまいます。なかなか学ばない大人の私です。でも、少しずつ変ってはきているのがわかります。それに歩いていく方向はわかってきたのは、希望があります。