音楽の喜び フルートとともに

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伊藤公一先生80歳を祝う会

2023-01-16 09:08:00 | コンサート
昨夜は伊藤公先生一80歳を祝う会
に行ってきました。
発起人は竹林秀憲先生、長山慶子先生、佐渡裕さん、富久田治彦先生、吉岡アカリ先生、安川透さん。

4:30からのコンサート


歯神社の隣

ドルチェ楽器さんの前には、開演前から行列。
伊藤先生の関係者しか声を掛けておられないのに…。
ドルチェアートホール
満席。
司会は富久田治彦先生。
なごやかに始まりました。

アンドレ カプレの「夢と小さなワルツ」
モーリス ラヴェルの「ハバネラ形式の小品」
ダニエル ウッド「ワルツ カプリス」
エドワード エルガー「気まぐれな女op17」
ジュール ムーケ「パンと小鳥たちop15」
ポール タファネル「魔弾の射手による幻想曲」

アンコール
グルック クライスラー編曲「クセルクセスよりメロディ」

ピアニストは水野久美先生。
こんなに丁寧で繊細、美しい音色、変化するニュアンスのフルートは他には、聞いたことはありません。


アルベルト フランツ ドップラー
「アンダンテとロンドop25」
今井満美さんのフルートとトリオ
中学生の頃から伊藤先生に学ばれている高校生ですがのびやかに演奏、先生はにこやかに演奏されていてとても温かいアンダンテとロント゚でした。

エルネスト ケーラー
「花のワルツop87」

なんと、今をときめく指揮者の佐渡裕さんのフルートとのトリオ。
佐渡さんは、40年前に伊藤先生に大学でフルートを学ばれ、その後指揮者に転向されたそうです。 

指揮者になるといったときも、「フルートを学んだ方がいい。フルートも吹けない人が指揮なんかできない。」と言われたそうで、その後もかなり頑張って練習されたそうで、1stを吹かれてしきりに「やるんじゃなかった」とおっしゃっていましたが、さすがの演奏でした。

ダニー ボーイ 「ロンドンデリーの歌」
1st佐渡さん、2nd伊藤先生、3rdフルートに長山慶子先生、4thに富久田治彦先生 
フルート四重奏で演奏。

同じ門下の演奏は音色、表情があっていて素晴らしかったです。

最後は
マレーナ ケシック
「アヴェ・マリア」

指揮佐渡裕さん、ソロフルート伊藤先生、1st長山慶子先生、山田律子先生、2nd大嶋義実先生、山田正子先生、3rd長谷瑞先生、武村美穂子先生、アルトフルート大久保香先生、中野幸代先生 バスフルート太田彩先生、松本弘子先生、コントラバスフルート富久田治彦先生

この曲は初めて聴きました。
ミラノ出身の女性フルーティストで作曲家の曲です。

伊藤先生のソロの美しいこと!
アンコールで2回演奏されて、2回目は撮影OKでした。

指揮の佐渡裕さんが、「ベルリンやウィーンや世界のオーケストラで指揮してきても、伊藤先生ほどのフルーティストはいなくて、やっぱりすごいフルーティストだったんだと改めて思いました。」と、言っておられて印象的でした。

コンサートの後は、お祝いのパーティー。

高校生でフルートを始められて19歳で京都交響楽団オーディションに合格。

驚く私たちに、「大したことないですよ。当時は20人くらいしか応募がなかったからね。」
「何も知らないで入ったから、」うまく行かなかったらクビになるかな?と思っていたけれど、何年もやることになってしまいました。」
「初めのころね、ハチャトゥリアンが来てね。彼の指揮で演奏したんだよ。この話すると、当時はそうでもなかったけれど、みんな驚くんだ。歴史上の人物だから。」

佐渡裕さんが
「伊藤先生のドボ8と、ダフニスとクロエが美しくて忘れられない!」と言われると
私の前の若手フルーティストのYくんが「その音源もってますよ。」と、「えー!いいなぁ。」なんて末席の私たちも盛り上がりながら…。

「僕もね、80歳まで吹くなんて考えられなかった。
秘訣?そんなのがあれば教えて欲しいくらいだよ。
あたりまえのことをあたりまえにできるように練習してるだけだよ。
年取ってくると大変だから、昔は正規の指使いでないとだめだなんて思ってたこともあったけれど、替え指もいろいろ考えてね。楽できるように。そしたらそれを使えるように練習しなくてはいけないんだけどね。」

すると奥さまの水野先生が「真面目に練習とか言ってるけれど、合わせのときにね。大相撲とかあるとつけながら、4つ位バイリンガルでやるんですよ。おほほ…。」
と、言い出されてびっくり!

私はというと、もっと早くお会いしたかったと、先生に今からでも学べる幸せをジンジン感じておりました。

最後に佐渡裕さんが超大きなケーキをプレゼント。 
たくさんのキャンドルを伊藤先生が吹き消し、私たちもお相伴に預かり終会となりました。

伊藤公一先生のフルート独奏ドビュッシーの「シリンクス」