ひろの映画見たまま

映画にワクワク

アルゼンチン映画「ルイーサ」、物乞いをして生活するおばさん。

2012-08-21 12:24:19 | 映画
おススメ度 ☆☆☆

「ルイーサ」、人の名前だけの題名の映画は、推測するのが難しい。

なんと、60歳くらいのおばさんが、失職し、地下鉄でのものごい生活を始める話だ。

まあ、ちょっと見、なんと暗ーい物語かと思う。

実際、アルゼンチンでは、1978年軍事政権下で圧政があった。

この時、彼女は、夫と娘を失ったらしい、詳しい説明はない。夢を見るだけだ。

悪いことは重なる。静謐できっちりしたおばさん。最愛の猫が死んでしまう。その日、勤め先の葬儀会社をいきなり首になる。若い女があとがまにつく。さらに、アルバイトをしていた女優の家の家政婦の仕事も断られる。

八方ふさがり、退職金を受け取りに行く途中、バスが故障で、地下鉄に乗る。初めての地下鉄、きっぷの買い方からわからない。

で、仕事がなく途方に暮れた彼女は、地下鉄で物乞いをすることに。

意外とたくさん同業の人がいる。席の取り合いから、足の悪い老人と知り合い、二人で意気投合。

まあ、こんな話だが、前半の不幸続きの暗さから、後半は人とのつながりの大切さを学びながら、社会に溶け込んでいく彼女の姿に明るさを見出す。

ただ、社会の貧しさは変わらず、アルゼンチンの現在がしのばれる。
コメント
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