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イギリス映画「英雄の証明」、シェークスピア劇の現代版!

2012-08-26 15:10:35 | イギリス映画
おススメ度 ☆☆☆

エンドロールでシェイクスピア原作を知った。

たしかに、セリフ回しといい、物語の設定といいシェイクスピアものだ。

だが、舞台は現代、ただし、劇中出てくるローマは架空の都市。

実際は、ベオグラードで撮影されたらしい。

英雄、すなわち軍のえらい人だ。

長の血筋を引き、幼いころから英雄を目指して育てられた将軍。ただ、彼は英雄ゆえに傲慢だった。

映画冒頭、食料を求める大衆を力で抑えた。

そんな彼は、敵と戦って勝利を得、その勢いで執政官に上り詰めるはずだったが、その傲慢さゆえ、反対勢力が強く、結局追放されてしまう。

ただ、傲慢とは、自信の裏返しであり、自ら力で勝ち取ってきたものを、自らこびへつらって、謝るものではない。

シェイクスピアの原作に忠実に、現代にも当てはまる、政治情勢、マスコミと民衆などのテーマのてんこもり。

ただ、こういう劇作的展開を好まない人には、重い映画だ。その向きには戦争シーンだけでも楽しめばいい。

監督は、主演も兼ね、かの「ハリーポッター」のヴォルデモート卿でおなじみのレイフ・ファインズ。独特の風貌が光る。

もうひとつ重要な役どころは、彼の母親に扮するバネッサレッドグレイプ。重厚な演技で画面を締めている。

コメント
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