ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「嗤う分身」、お前は俺だ、自分は誰だ

2015-07-26 19:28:48 | イギリス映画
おススメ度 ☆☆☆

文豪ドストエフスキーの名作「分身」が原作。

舞台は、近未来、でも骨とう品的なコピー機など、摩訶不思議。

冒頭、電車で座っていると、そこは俺の席だと割り込んでくる男。

電車を降りるが、カバンがドアに挟まってしまい、身分証明書と鍵がなく苦労する。

この男要領悪く、仕事がテキパキいかない。

そして、家では、同じ会社の女性のアパートの覗き見。

ヒチコックの「裏窓」張りだ。

その上の階の男が飛び降り自殺。

全編室内撮影、要は太陽が拝めない。

ある日、会社に突然自分と容姿形のそっくりさんが現れる。

彼の要領のいいこと。

何か、自分のあこがれが形になって現れたみたい。

そして、彼女のことも積極的で、恋の手ほどきまでする。

本人たちはまじめなだけに実にコミカル。

本人たちにとっては痛い話なのに、こちらにはコメディとしか見えない。

途中に挟まれる音楽が、英国映画なのに「上を向いて歩こう」や「ブルーシャトー」など昭和のヒット曲。
なぜか映画にマッチする。

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「イロイロ ぬくもりの記憶」、シンガポール人一家とフィリピン家政婦との交流

2015-07-26 16:01:28 | 映画
おススメ度 ☆☆☆

シンガポール映画。

2013年・第66回カンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)を受賞し、第14回東京フィルメックスでは観客賞を受賞している、監督は30歳の若手監督アンソニー・チェン。

1997年、シンガポール。共働きの両親とともに高層マンションに住む一人っ子のジャールーは、わがままなな振る舞いで問題児扱いされていた。

そんな時、一家にフィリピン人のテレサが住み込みのメイドとしてやってくる。

シンガポールは多国籍国家だ。

だが、圧倒的に中国人が多く、中国語が氾濫している。

一方、他国の出稼ぎ労働者も受け入れている。

当時は、アジア通貨危機の頃で、シンガポールでも失業者が多く出たようだ。

この映画の父親も失業のハメにあっている。

一応この映画の主人公は小学生。

ちょっと問題児。

だが本当は寂しがりや。

そこへやってきたシンガポールの家政婦。彼女自身も経済問題を抱えていた。

ただ、彼女最初は少年とぎくしゃくするが、彼女の人の好さに問題少年は惚れ込む。

だが、現実は厳しくわかれがくる。

淡々と描かれるエピソードの中に、現代の問題があぶりだされていく。

ちょっと、現代を考える人にはいい映画だ。
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