ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「クリーピー 偽りの隣人」、サイコパス犯罪のミステリー

2016-06-26 18:13:02 | 日本映画
おすすめ度 ☆☆☆

黒沢清好き ☆☆☆☆

原作は、日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した前川裕の小説「クリーピー」。

クリーピーとは、creepy,ぞっとするような、気味の悪いという意味ですが、まあ、なんとなく気味の悪い映画ですよと宣言しているのか?

映画題名は、加えて、偽りの隣人、隣人がおかしいということを、前もって知らしています。

だからこの映画、普通の犯人捜しのミステリーではありません。

要は、サイコパス(精神異常)な隣人の話です。

だがこの映画の主人公高倉(西島秀俊)は、犯罪心理学を大学で教える元刑事。人質をとったサイコパスの犯人に背中を見せて刺される。その不祥事で警察をやめた。

夫婦で、閑静な住宅街に引っ越す。

元の刑事仲間が6年前に起きた一家失踪事件を調べており、それに手を貸すことに。

隣に住む西野は、夫婦と娘がおり、夫がちょっと不可解。

この夫を香川照之が演じ、お人よしの面と怖い面をうまく使い分けて、サイコパスを見事に演じている。

その娘が、有る時、突然訪ねてきて、「あの人はお父さんではありません」と不可解な発言。

だが、毛嫌いしていたはずの妻が、いつしか料理を教えるなど隣人と仲良しに。

こんな前ふりで始まる、サイコパス殺人事件。

黒沢清独特の恐怖演出で、じわじわと怖さがにじみ出てくる。

ただ、コミカルを狙ったのか、二人の警察官が単独行動して、西野に殺されてしまう顛末はなんとも。

特に、笹野高史演じる刑事は、まこと寅さん映画風。

一方、高倉夫人は、いつの間にか、サイコパスの餌食になって、高倉まで虜にする。

その異常さは、彼女もサイコパスにされたのだろうか?

竹内結子が、正常と異常を渾身に演じ分け、驚く。

ちょっと、隣人を疑いたくなる異常な映画だ。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする