おすすめ度 ☆☆☆☆
社会問題に関心のある方 ☆☆☆☆☆
「大阪教育大学付属小児童殺人事件」の宅間守を描いた戯曲を、他の無差別殺人事件とも絡めて映画化。
無差別殺人事件を起こした青年の家族を描くことによって、日本の病みを暴いた作品。
なかなか骨太で、見た後のずっしり感は、簡単にはぬけない。
演出は、戯曲家の赤堀雅秋、自らの戯曲を映画化。
出演者の中でとびぬけて目立っているのが、父親役の三浦正和。
キャッチコピーにあるように、俺は悪くないというのだが。
要は、古いタイプの親父像。表面が良ければいいというタイプ。
いまだに案外こういうタイプの人は多い。この映画を見て自覚できるだろうか。
無差別殺人の動機は、なかなかわかりにくいが、死刑を志望して殺人を犯す人もいる。
こういう人を、早く死刑にしていいものかどうか。宅間は判決後1年ほどで執行されている。
死刑囚と結婚した女性が出てくるが、実際宅間には妻がいた。
案外、死刑囚のような有名人とは結婚したがる人がいるようで、宅間には他にも結婚志望者がいた。
この映画では、田中麗奈が演じており、死刑執行後、父親に関係を迫られて、化けの皮がはがされる。
死刑囚の兄は、優等生として希望の星であったが、コミュニケーション力が欠けていて、現代社会に生きて行けず、飛び降り自殺する。(新井浩文の新境地)
母は、父の暴力に仕方なく従い、ついには介護施設へ。彼女もまた犠牲者だ。
こうしてみてくると、無差別殺人という犯罪者が、それなりに正当化されるのが怖い。
決して後味の良い映画ではないが、それだけにその抱えるトラウマは深刻なものがある。
ここまで、引き付ける力がある監督と役者に脱帽だ。
社会問題に関心のある方 ☆☆☆☆☆
「大阪教育大学付属小児童殺人事件」の宅間守を描いた戯曲を、他の無差別殺人事件とも絡めて映画化。
無差別殺人事件を起こした青年の家族を描くことによって、日本の病みを暴いた作品。
なかなか骨太で、見た後のずっしり感は、簡単にはぬけない。
演出は、戯曲家の赤堀雅秋、自らの戯曲を映画化。
出演者の中でとびぬけて目立っているのが、父親役の三浦正和。
キャッチコピーにあるように、俺は悪くないというのだが。
要は、古いタイプの親父像。表面が良ければいいというタイプ。
いまだに案外こういうタイプの人は多い。この映画を見て自覚できるだろうか。
無差別殺人の動機は、なかなかわかりにくいが、死刑を志望して殺人を犯す人もいる。
こういう人を、早く死刑にしていいものかどうか。宅間は判決後1年ほどで執行されている。
死刑囚と結婚した女性が出てくるが、実際宅間には妻がいた。
案外、死刑囚のような有名人とは結婚したがる人がいるようで、宅間には他にも結婚志望者がいた。
この映画では、田中麗奈が演じており、死刑執行後、父親に関係を迫られて、化けの皮がはがされる。
死刑囚の兄は、優等生として希望の星であったが、コミュニケーション力が欠けていて、現代社会に生きて行けず、飛び降り自殺する。(新井浩文の新境地)
母は、父の暴力に仕方なく従い、ついには介護施設へ。彼女もまた犠牲者だ。
こうしてみてくると、無差別殺人という犯罪者が、それなりに正当化されるのが怖い。
決して後味の良い映画ではないが、それだけにその抱えるトラウマは深刻なものがある。
ここまで、引き付ける力がある監督と役者に脱帽だ。