おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)
社会問題映画好き ☆☆☆☆
フィンランド映画
あまり知らない国、フィンランド。
そこに逃れてきたシリア難民のカーリド。
難民申請すれど、軽くあしらわれ、ネオナチに襲われる。
一方、初老のアパレルのセールスマン・ヴィクストロム、シャツの在庫を処分した金で賭けをして一発逆転大儲け。
レストラン経営を目指す。当初すし屋を開くアイデアマン。
カーリドは、レストランの裏で勝手に寝泊まりしていたところを見つかり、そこで働くことに。
カーリドの願いは妹を探し出し、救い出すこと。
無表情で、無口な人々、でも実は人情味あふれる人々は、カウリスマキの独壇場。
で、そこここに巡らされるコミカルな演出の数々。
それは、母国の難民に対する態度への怒りだ。(日本はどう考えるべきなのか)
不寛容の時代を、寛容にするすべは。
カウリスマキは問うている。
ラストの結末が暗示。
所々で挟まる音楽が救い。決して暗い映画ではない。それは、温かみがあるからだ。