おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)
見てほしい度 ☆☆☆☆★
「標的の村」「標的の島 風かたか」など沖縄基地問題を題材にした作品を手がけてきた三上智恵監督とジャーナリスト大矢英代が、沖縄戦の知られざる真実に迫ったドキュメンタリー。
沖縄戦が集結したのち、沖縄北部ではゲリラ、スパイ合戦が繰り広げられていた。
中野学校(日本のスパイ養成学校)出身の24名が沖縄に送り込まれていた。
彼らは、沖縄の少年たちを訓練し、スパイ、ゲリラ戦に駆り立てた。そこでは、仲間同士の殺戮も行われていた。
一方、波照間では、住民がマラリア多発地帯に強制移住させられ、多くの人がマラリアで死んだという。
住民相互の監視が始まり、スパイ容疑者リストが作られ、疑心暗鬼が虐殺へとつながる。
もう、残された人たちも年老い、ギリギリの証言者たち。
沖縄の悲劇は、日本軍という、いびつな組織が加担している。
いままた、軍隊(米軍、自衛隊)が、沖縄に駐留する姿は、戦前と何が変わるのだろうか。
翁長知事がなくなり、反戦の柱が一つ消えたが、何とか、沖縄も頑張ってほしい。