おすすめ度 ☆☆☆ (劇場鑑賞)
過去に思い出を持つ恋愛経験者 ☆☆☆☆
ブッカー賞受賞作家イアン・マキューアンの小説「初夜」を、シアーシャ・ローナン主演で映画化した異色のラブストーリー。
1960年代のイギリスが舞台、まだ封建的な世界。
相思相愛のカップル。結婚初夜。
男が早漏で射精したのち、女は性交を拒否する。
そして別れ。
奇麗な海岸での二人のいさかい。
一目ぼれの二人。
家庭環境が違うが、妻の父親の後を継ぐ将来も見えていたのに。
そして、二人の出会いや、それぞれの家庭環境が描かれる。
1973年、男はレコード店を営んでいた、そこへ偶然入ってきた女の娘が入ってきて、
そして、2007年、自前の楽団を率いていたシアーシャ・ローナン(バイオリニストを志していた)が引退するっていうのをラジオで聴いて矢も盾もたまらず引退公演に走った。
別々の人生を歩んでいたのに。会場で二人は目を合わせる。
あの楽しかった初恋の日々。
なんと情感豊かな映画の作り。
チェジル・ビーチの二度の別れのシーンのなんと切ないこと。
邦題の「追想」は、映画にそぐわないように見えるが、年老いた男の視点と考えればなるほどうべなるかなと。
シアーシャ・ローナンとビリー・ハウルは絶妙な配役だ。