おすすめ度 ☆☆☆☆ (劇場鑑賞)
PG12
原作は、桑原裕子が主宰する「劇団KAKUTA」が2011年に初演した舞台劇。
劇は、母親主導で進むが、映画は次男視点。
タクシー会社を営む稲村家の母こはるが、暴力夫を殺害した。最愛の3人の子どもたちの幸せのためと信じての犯行だった。
15年後に、こはるが帰ってくる。
タクシー会社は、現存していたが、3人の子供たちは、それぞれの道を歩んでいた。
DVに苦しんでいた子供たち、だが、父が死んでよくなると思っていたが、人殺しの子供として、社会から疎外されていた。
吃音の長男、嫁の母親は認知症、次男は東京に出てライターに、母の事件を記事にする。長女は、念願の美容師になれず、スナックで働いている。
いっぽう、タクシー会社には、人殺しのビラや嫌がらせ電話。
こんなくらいはなしだが、意外に明るい。
監督の作風なのか?
暴力団上がりの新米運転手。息子が、薬に手を出していたので狂いだす。
脇筋の話も、かなり深刻。
だけど、家族のつながりを、再認識して話は終わる。
なかなかの社会派劇。
監督白石和彌、田中裕子、佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、佐々木蔵之介が出演。見事なアンサンブル。