ひろの映画見たまま

映画にワクワク

松本人志の映画「さや侍」、ちょっと変だが面白い!

2012-03-20 16:42:40 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆
      吉本お笑い好きの方 ☆☆☆☆

松本監督の「大日本人」を見て、がっかりしたが、この映画はまあ、結構面白い。

時代劇、大仕掛けのお笑い芸が盛りだくさん、ちょびっと人生を語っている。

争うことをやめ刀のない鞘だけをさしている侍。

脱藩の罪で追われている。

娘を同行し、逃げ回っている。

ある藩でつかまるが、そこの殿様は、30日間芸をして、母を亡くしふさぎ込んでいる息子を笑わせれば刑を放免するという。

侍は、一生懸命芸をして、笑わそうとする。

ついには、公開の笑いとなり、大掛かりになる。

松本を含め、板尾なんかも混じって、この笑いの芸を考えたのだろう。一時期のテレビのお笑い番組でやっていたような、でも30の芸だから大変だ。

さや侍は、ほぼ素人の野見が演じ、ほとんどしゃべらないが、なかなか迫真の芸だ。

その娘は熊田が演じ、しっかり者で侍を励ます。

ラストは、ちょっと意外で、実は松本の描きたかったことが凝縮されている。
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イギリス映画「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」、メリル・ストリープ渾身の演技!

2012-03-19 16:59:26 | イギリス映画
おススメ度 ☆☆☆
      伝記映画好き ☆☆☆☆

冒頭、年老いたサッチャーがコンビニで、ミルクを買うシーン。

認知症を患った、サッチャーの晩年の姿だ。

これを見ると、あの鉄の女のイメージはがらり。

映画は、亡くなった夫の遺品整理の場面から、回想シーンが始まる。

テンポよく、若かりし頃のサッチャー。颯爽と登場。

そして、男社会で女が一人、政治の世界で羽ばたいていく。

10歳年上の夫とは相思相愛だ。

もっと女性の議員がいると思ったが、やはりイギリスでもこの女性政治家は稀有な存在だったのだ。

でも、女性ゆえに持ち上げられ、首相になるが、試練はいっぱい。

特にフォークランド紛争では、アメリカにいさめられると、ハワイの教訓を持ち出し、毅然と戦争を肯定した。

話が大きいだけに、話を追うのが大変で、それに、現在の老サッチャーの心情を描かねばならず、結局中途半端になった。

ただ、メリルの素晴らしい演技で、映画を盛り上げている。



 
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フランス/イタリア映画「狂った血の女」、ムッソリーニ時代のイタリア、過酷な運命が!

2012-03-17 15:37:24 | フランス映画
劇場未公開 2008年作品。 おススメ度 ☆☆
                     イタリア映画好き ☆☆☆ 

タイトルから受けるイメージと違った。

ムッソリーニ政権下、イタリアの映画界で一世を風靡した共演男女の数奇な運命。実話の映画化だ。

新人女優が、監督に引き立てられ、ベテラン男優と共演するシーンから映画は始まる。

サクセスストーリーのようでいながら、戦時下のそれも、内戦による対立があって、悲劇のストリートなっていく。

昨年公開された「愛の勝利」と同時期の話であるが、いかんせん、日本となじみが薄く、話に乗りにくい。

まして、主人公のベテラン俳優は、かなりやり手で、セックスとコカインに溺れていく。

結局、ヒロインのモニカ・ベルッチに焦点が当たるが、たしかに貫録の出た演技に惹かれるものの、所詮そこまで。

題名に裏切られてよかったのかどうか?

ただ、イタリア映画の健在さはのぞかせた。
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映画「灼熱の魂」、戦士として生きた女の功罪は!

2012-03-16 16:13:53 | 映画
おススメ度 ☆☆☆☆
      ショッキングな映画の苦手な人 ☆☆ 

カナダ人の戯曲の映画化だ。

冒頭、孤児院に連れてこられた少年たち。軍服姿の大人たちによって、髪を切られ丸刈りに。刈られながら、凝視する男のアップで次のシーンへ。

カナダに住む双子の男女、母の死で、公証人が遺言を開け渡すが、同時に、父と兄に遺言を届けることを求められる。だが、父は戦争で死に、兄はいないはずだった。

そして娘が訪ね歩いたのは、母の生まれたレバノンだった。当時レバノンは内戦のさなか。キリスト教徒イスラム教は対立していた。

そしてたどった母の軌跡。そこには無残な過去があった。だが、謎は深まるばかり。

ラスト近くで謎が明かされるがそれはショッキングなものだ。

殺し殺される憎しみの連鎖。宗教の違いによるいがみ合い。女であること、母であることの根源が問われる。

レバノンでの内戦の悲惨さ。巧みな映像と音楽で、終わりまで飽きさせない。スリリングな展開に引き込まれるからだ。

ただ、予備知識なしで見た私には、最初、母の若いころと、訪ね歩く娘とが区別できなくて、ちょっと物語についていきそびれた。後半は、それも解消され、納得の映画だった。



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NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 伊藤大輔の「王将」

2012-03-15 16:07:27 | 日本映画
映画「王将」は、実在の阪田三吉をモデルにした北条秀司の戯曲を、伊藤大輔が、脚本・演出している。1948年作品。

阪田三吉は、大阪天王寺の裏長屋に住む草履作りの職人だが、将棋が好きで、貧乏な家を顧みず、大会の費用などは、家財道具を売って用立てていた。

家には、妻と娘がいたが、極貧の生活、(ちょっと今では考えられない貧しさ)、あまりの夫の身勝手に、鉄道自殺を試みる。

だが、妻はそんな夫をじっと耐えて支えてきた。

大会で、東京から来た関根棋士と闘い、負けたことから、意地になり、王将を目指す。

10年後、関西では敵なしの勢いだったが、関東の関根との決戦で、汚い手で勝つ。その祝いの席で娘に将棋指しの本道をさとされる。

そして因縁の関根棋士にも勝つが、名人を辞退、関根名人の祝賀会に参列するが、その時、妻が死ぬ。

愛してやまぬ妻の死を厳粛に受け止める。

伊藤監督は、流れるような映像処理で、いきいきと暴れ者の感じの三吉を活写。妻と子の家族愛を高らかに歌い上げる。

三吉を坂東妻三郎が演じ、三枚目的な演技を交えながら人間臭さをだしまくる。

まあ、一昔前のいい男の話だ。
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アメリカ映画「ヒューゴの不思議な発見」、初期の映画がたくさん出てきます。

2012-03-14 17:14:04 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆☆

1930年代のパリ、リヨン駅。

時計台に隠れて暮らすヒューゴは、父から受け継いだ時計の修理師だ。

でも孤児は、見つけられると孤児院に送られる。

ある日おもちゃ屋の娘と出会い。冒険の旅に出る。

大好きだった父の残したぜんまい仕掛けの人形。

その人形の鍵を少女が持っていたことから冒険が始まる。

そして行き着く先が、映画の発明王ジョルジュメリエス、当然、昔の映画がたっぷり出てきて、映画史の勉強にもなる。

月世界旅行をはじめ、ファンタジーたっぷりな映像の数々。そして撮影の裏話まで。

3D映画であるが故の奥行きのある巧みな映像処理。

ヒューゴの発明というより、冒険旅行だ。


      
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アメリカ映画「シャーロックホームズ シャドウゲーム」、ミステリーというよりアクション映画。

2012-03-13 18:19:27 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆
      アクション好き ☆☆☆☆

シャーロックホームズといえば、推理というイメージが強いが、結構肉体派でアクションに強い。

ワトソン君は、今回結婚するが、彼も同様アクション強い。

さらに、今回敵役となるモリアーティ教授も、数学者にして、アクションに強い。

で、ありていに言えば、この映画ミステリーというよりアクション映画だ。

荘厳なイギリスから抜け出て、ヨーロッパを駆け巡り、世界的謀略を企てるモリアーティ教授を追い詰めていく。

例によって、アクションだから、ぎりぎりにまで追い詰められて最後は?


映像表現もかなり凝っていて、ストップモーションが多用され、そのスリルがいや増す。

車がまだ発達していない時代だから、カーアクションではなく列車によるスリルシーンも見逃せない。

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松本人志が、フランスで殿堂入り!

2012-03-12 09:38:11 | 映画
松本人志が、フランスでドービルアジア国際映画祭に出席、「さや侍」が上映され、舞台挨拶を行った。

彼の作品は、ちょっと突飛で敬遠していたが、さっそく「さや侍」は見てみよう。

彼の新作は、R―80(80歳未満観賞禁止)にするとのことで、これは見られないのかな。(冗談ですね)

それにしても、殿堂入りとは、フランスもなかなかやるもんですね。
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オーストラリア映画「小さな村の小さなダンサー」、中国出身のダンサーの苦悩!

2012-03-11 19:31:12 | 映画
おススメ度 ☆☆☆
      バレー好きの方 ☆☆☆☆

これてっきり、中国映画だと勘違いしていた。中国人が主役のオーストラリア映画だ。

というのも、この映画は実在の人物の伝記の映画化だ。

中国人で、アメリカでトップバレリーナとして活躍、のちにオーストラリアに移住した。

文革の直前の中国、国策としてバレリーナ養成の目的で、農村から、身体的に適した人物を抜擢、国のバレエ団員を養成した。

この映画の主人公は、まだ、小学生だったが、抜群のカラダのしなやかさで、抜擢された。

ただ、自ら志願したわけではないので、心の葛藤が生じる。訓練が厳しいからだ。

中国の国情の変化で、江青の時代、国策バレエを踊らされる。

そして、毛沢東が死に、変化が、アメリカに招かれてバレエ団に所属。頭角を現す。

そこで恋もする。

滞在期間が過ぎ、国へ帰るときに、引き止められ、一方、自由なアメリカでバレエを踊りたいと思う。結婚という選択肢でアメリカ人になり、中国から追い出されてしまう。

しかし故郷は忘れられず悩む。

中国という特殊社会で苦労した伝記は、興味を呼ぶ。

バレエシーンもふんだんで、バレエ好きにはたまらないだろう。

ただ、中国にとっては、厳しい描き方なので、中国での公開はない。

中国でのロケは行われた。



 
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アメリカ映画「たった一人のあなたのために」、夫に浮気され、出発した男探しの旅!

2012-03-10 17:49:39 | アメリカ映画
劇場未公開 おススメ度 ☆☆
      恋愛映画好き ☆☆☆

1953年のアメリカ。バンドマンの夫の浮気現場に遭遇した妻は、さっさと金をせしめ、キャデラックで男探しの旅に出る。ただし、年頃の息子二人を連れて。

ニューヨーク、ボストン、ピッツバーグ、セントルイス、ロサンゼルスと行く先々でそれなりの男と出くわすが、すべて、最悪。

その間に息子(弟)の成長物語が絡んで、じわっとした、人生映画である。

美人のレニー・ゼルウィガーが、見事に主役を演じているが、いつまでも自分の美貌を売りにする、それが災いして、娼婦と間違われるまでに。

色男のジョージハミルトンの、母親との思い出が、映画の元だそうだが、1950年代のアメリカを感じさせる懐かしい映画でもある。

ここでも結局、家族大事のほろ苦い思い出が。
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