ひろの映画見たまま

映画にワクワク

日本映画「悪の教典」、サイコパス映画です。

2012-11-19 17:57:55 | 日本映画
おススメ度 ☆☆

ローマ映画祭で評判だったらしけど、賞はなし。「アウトレイジビヨンド」といい、この作品といい、こんな暴力映画を海外に出すなんて、日本映画も落ちぶれたものだ。

で、この映画、表の顔は優しい出来のいい英語教師、確かに、伊藤英明流ちょうに魅力ある教師像を見せてくれます。

だが、裏の顔はサイコパス、要は精神的欠陥者、気に入らない人間は平気で殺してしまう。

冒頭、少年時代、彼が父母を殺すシーンがある。殺しの前に全裸になって刃物を手にしている。大人のシーンもよく全裸になっている。サイコパスの特徴なのだろうか、それとも伊藤の裸を見せたいからか?

まず、モンスターペアレントの殺害、ペットボトルを使った放火。次いでクラスの生徒、同僚の先生とまるで獲物を追うように殺人の快感を味わう。

そしてラストの大量殺人。

犯人は、優秀で京大、アメリカのハーバード大学、MBS、有名金融企業とエリート街道まっしぐら、そんな優秀な人間がという物語だが、裏の顔が強調され、続編を期待させるありさま。

三池監督は、この手の作品に自信を持っているが、もうちょっと芯のある作品が欲しいね。

惜しい才能の浪費の気がする。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本映画「愛と誠」ミュージカル版です。

2012-11-18 19:35:28 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆

「悪の教典」の監督三池さんの作品です。かなりエネルギッシュですね。しかも、カンヌ映画祭に招待されています。

「愛と誠」、1970代にブームを呼び起こした梶原一騎原作の漫画の映画化で、すでに西城秀樹と早乙女愛で映画化されています。

本作ですが、舞台は1970年代の新宿、高校生の純愛物語ですが、男性が悪というか、喧嘩オンリーの男、それを暴力はいけないとする乙女が一途に惚れぬく、その彼女を命と追いかける男と、話は純愛なのだけど、暴力がふんだんに出てきます。

そして今回は、工夫を凝らしてというか、劇画シーンの挿入と、ミュージカル仕立ての昭和歌謡曲集です。

三池さんという人は、アイデアを凝らして映画に新風を吹き込むというスタンスの監督だが、今回は割と成功していると思います。

ミュージカルにしたことで、時代の古さがあまり感じられなくなり、わき役の割り振り方も結構面白い。

伊原剛の高校生なんて笑ってしまいますが、安藤さくらがガムコ役で存在感を出しています。

誠に扮する妻夫木聡は、ちょっと線が細いが、かなりメークなどで頑張っています。

まあ、頑張ったでしょう、な作品です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アメリカ映画「フェイシズ」、顔がわからなくなるサスペンススリラー映画です。

2012-11-17 14:49:31 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

女性を狙う連続殺人魔、酔った帰りに偶然殺害現場を目撃したアンナ。突然携帯が鳴りだし、犯人に見つかり、海に落ちてしまう。

気が付いたら病院、だけど、頭の一部の損傷で「相貌失認」、要は、人の顔の識別ができないってこと。

おかげで、家族や友人たちも判別できない。瞬きしただけで他人に見えてしまうのだ。

そして、連続殺人魔に、このことを知られてしまい、再び襲われはしないかの恐怖に駆られる。

「バイオハザード」などの活劇で活躍するミラ・ジョボビッチが、この難しい役に挑んでいる。自ら製作にも参加。しっかりと気を入れている。

捜査刑事と、いい仲になり、彼の故郷の離れ島でだれにも邪魔されない一日を過ごす。

そして、ラスト、二人の男と対決するが、どちらが犯人か、ハラハラドキドキ。

ストーリーが単純なだけに、入りやすい映画ではある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アメリカ映画「それでも愛している」、うつ病患者の再生物語。

2012-11-16 16:48:27 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

メルギブソンとジョディフォスターが夫婦役で出ている。監督は、そのジョディフォスター。

かなり深刻な映画だ。

父親から継いだおもちゃ会社を経営し、プール付の瀟洒な大邸宅に住むウォルターが、突然うつ病に。

寝るのが仕事の毎日だったが、ぬいぐるみのビーバーを見つけ、飛び降り自殺を考えたとき、ビーバーが話だし、止めてくれる。

それから、ビーバーと二人三脚。新しい玩具を発売したりして、うまくいくと思った矢先、息子や娘とのトラブルで、結局ビーバーをお払い箱に。

という、うつ病の発症と再生、それに絡む家族とのトラブル。

最期には、家族の大切さが強調されるが、うつ病がそれで直るかは疑問。

うつ病という厄介な現代病を俎上に、丁寧に向き合っているところが取り柄の映画。

それだけに、ハッピーな気持ちにはちょっと遠いかな?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アメリカ映画「ゲットバック」、銀行強盗の娘愛です。

2012-11-15 17:01:21 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

やっぱりアメリカ映画はすごい。冒頭の銀行強盗、大掛かりな機械を使っての金庫破り。その後のカーチェイス。

で、これが失敗。仲間割れというか、仲間の一人がばれたと言って人殺しをするのを停めるため拳銃で脚を撃ってしまうのだ。実はこれが後で効いてくる。

主犯のウイル(ニコラスケイジ)、8年後出所、愛する娘に会いに行くが、娘は精神的に病んだとつれない。

で、タクシーに乗せ送り出すが、これを運転していたのが、仲間割れで脚を失った元相棒。警察には工作して死んだことにして働いていたのだ。

彼から「娘を誘拐した、銀行強盗した金をよこせ」という携帯電話。実は金は、罪を軽くするため焼却していた。

リミットは24時間、いろいろ手を尽くすが手だてがない。一方、FBIもずっと彼を追っている。

そして無謀にも再び銀行強盗を。これは溶かすという手段でちょっと、眉唾物。

まあそこここに、疑問も残るが話のテンポが速いので考える間もなく次へ進む。

ニューオルリンズの名物祭である“マルディグラ”が背景にあり、この群衆の中を逃げ回る大捕物帳。

可愛い娘を助ける強盗犯、ニコラスケイジが演じると憎めないキャラに。そして、娘役をサミゲイルが演じ花を添える。

まあ、ニコラスケイジの娘愛ものとしてみると結構楽しい映画だ。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドイツ映画「あの日、あの時、愛の記憶」、アウシュビッツ脱走犯の実話です。

2012-11-14 15:45:18 | ドイツ映画
おススメ度 ☆☆☆

あのアウシュビッツ収容所から生き延び、30年後再会した男女がいた。そして二人は愛で結ばれていた。

1944年、ニューヨーク、夫の記念パーティのテーブルクロスを取りに寄ったクリーニング店。そこで偶然見たテレビに出演している男性。

それは彼女が、アウシュビッツ収容所で愛を交わした男性だった。

戦争で、生き別れとなり、戦後再開する話はよくあるが、この映画の舞台はアウシュビッツ。

彼女はユダヤ人。ごみのごとく扱われる女囚だった。彼は、ポーランド人だが、政治犯として収容されていた。彼は比較的恵まれる地位にいて、彼女にパンを分け与え、部屋に連れ込んでは愛を営んでいた。(本当にそんなことが行われていたのか)。ポーランドの政治犯という特殊事情なのだろう。

で、彼が、抵抗組織の要請で、収容所を写したフィルムを外部へ持ち出す。彼女を連れて出ることで、言葉の問題など利点があったのか。

軍服を着て下手なドイツ語でごまかす彼。どきどきするがここは無事脱出。家へたどり着くが、母親は、ユダヤ人の彼女を認めようとしない。彼女を置いて、フィルムを仲間に届ける彼。

ドイツが破れて、今度はソ連の占領下に。そこで抵抗組織の人たちは連れ去られる。彼女は、かろうじて隠れて助かる。しかし、彼女を認めない母親。

一人荒野をさまよい、赤十字に助けられる。

そして、彼は死んだと知らされ、30年がたつ。

偶然にもテレビで見た彼女は、必死に彼を探し、見つける。

夫のアドバイスもあり、男の住む地へ。

アウシュビッツの薄暗い雰囲気がよく描かれていて、戦時下のひそかなる愛が淡々と描かれる。そして彼女は、妊娠していた。

話としては感動物語だが、戦後の彼女の行動にやや、不自然さを感じ、映画にのめり込めなかった。

ラストは、ちょっと余韻のある出来になっている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イギリス映画「ザ・エッジ・オブ・ウォー 戦火の愛」、4人の男女の四角関係!

2012-11-13 16:33:07 | イギリス映画
おススメ度 ☆☆

劇場未公開

戦火の愛ときたから、戦争中の愛情物語かと思ったが、4人の男女の四角関係だった。

実はこれ実話の映画化だとか。

中心となる美女にキーラナイトレイが扮し、特に、初めのほうのシーン。戦時下のロンドン、その地下鉄で歌を歌っているシーンの色っぽいこと。このシーンから「哀愁」を思い出してしまい、期待したのだが。

勿論戦時下の恋愛物語。ただ、もう一人の主人公、詩人なのだが、戦時下なのにこんなにのんきにしていていいのかと思うが、彼が、ナイトレイの幼馴染。ひょんなことから、妻ともどもナイトレイの家に厄介になる。

一方、ナイトレイに惚れた男性、彼は軍隊に徴用され、その前に結婚。

後半は、帰国したナイトレイの夫が、詩人とナイトレイとの関係を疑い、戦争の後遺症で、頭がおかしくなり発砲事件を起す。

そして、裁判と、泥沼の世界に。

その一方で、ナイトレイと詩人の妻との女性同士の愛もあり。まあ、四角関係のもつれだ。

それにしても、戦時中の話なのに、四角関係とは、すこしあきれる物語だ。ちょっと日本では考えにくい話だ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本映画「黄金を抱いて翔べ」、高村さん原作の銀行強盗の映画です。

2012-11-12 18:00:56 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆
    
この映画は、R指定がありませんが、暴力が多く描かれ、性描写もあり、若者にはよくありません。

銀行強盗の話です。題名通り金の小判をものにします。だがそれまでに様々な曲折が。

銀行強盗にかかわる6人、それを豪華な男優陣が演じ、その魅力に圧倒されます。

銀行強盗のリーダーの浅野忠信、その相棒の妻夫木聡、爆弾係のチャンミン(東方神起の一員です)、リーダーの弟の溝端淳平、システムエンジニアの桐谷健太、元エレベーター技師の西田敏行。

爆弾係のチャンミンは、元北朝鮮のスパイで、この件で、いろいろもめごとが起こる。一方、北川の弟は、賭け事の関係で暴力団と関係があり、おどされる。暴力事件の頻発です。その分ドキドキ感は満載です。

一方、銀行強盗事件は、こんなにあっさり、銀行の地下の金庫がやられるのかとちょっと拍子抜け。最後は、ダイナマイトでドカンだものね。

カーチェイスなどの派手なアクションはなく、あくまでサスペンス映画だ。

ただ、してやったりという爽快感は残らない。成功までの犠牲が大きいからだ。

マツコ・デラックスがチョイ役で出ていて、話題になってます。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本映画「ギリギリの女たち」、震災後の気仙沼が舞台です。

2012-11-11 16:29:20 | 日本映画
おススメ度 ☆
    変わった映画の好きな方(女性) ☆☆☆

小林政広監督作品。3姉妹の物語。

冒頭、28分の長回し、一人の中年の女が、古ぼけた昔の民家を訪ねてくる。応対する人はいない。勝手に家に上がり込む。頭痛がするらしい。なにか演劇的ですらある。

映画を安く上げるために、自分の家で一人の女優の演技だけで、映画のおよそ3分の一を消費するとしか思えない。退屈な時間だ。

DVDで見ると、すぐスイッチを切れるので、その衝動に駆られる。

でもそれがこの映画の素晴らしい点か。

舞台は、東日本大震災後の気仙沼。だが、この映画は震災をことのほか強調したりはしない。

ただただ、3人の姉妹の語りで、3人とその両親の不幸が語られる。

また、長女は、ダンサーを志望、アメリカに行き結婚もするが、あの3・11を経験してから頭痛がするという。

後は不思議な3姉妹。

罵り合いながら、共同生活を始める。

何とも変わった映画だ。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本映画「のぼうの城」、豊臣軍と戦った実話の映画化。

2012-11-10 15:06:47 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆
    歴史映画好き ☆☆☆☆

戦国末期、天下統一を目前にした豊臣秀吉の命を受け、関東の支配者北条氏の小田原城の支城忍城を攻めた石田三成。軍勢2万を持って500名の小城を攻めた。

その物語を和田竜が小説化に、これを映画化したもの。一応史実に基づいており、ラストにその地(埼玉県行田)の現在が映像化されている。

圧倒的な軍を背景に、開門を迫る使者に、いやなものは嫌だと開門を拒否したでくの坊がいた。

この飄々とした人気者を野村萬斎が演じ、はまり役だ。とくに、水責め後の狂言というか、舞は大衆を魅了する一場面だけに、彼なしには難しい場面だ。

もちろん、こののぼう様の活躍だけで、敵を退治したわけではない。

城内には、それぞれつわものがいた。

忍城は、沼地に建てられた平城で、沼に橋を渡して往来できる。この地の利を生かして、狭い進路に敵を釘つけにし、撃退した。ぶんぶん武器を振り回して並み居る敵をバッタバッタとなぎ倒す武将もいた。そして、油を流し火をつけるアイデアも駆使。

敵何するものぞという士気の高さが勝利につながった。

そして、第二弾。敵は水責めにきた。この時は、映像がすさまじく、震災で上映が延期となったいきさつがある。

この戦に刃向ったのは、のぼう様、敵陣へ、単身船に乗り乗り込んで舞を披露。この舞で民衆が立ち上がり、堰が決壊される。ここでもすさまじい水のほとばしり。

これは、監督が二名制で樋口監督の技だ。

しかし、これだけの大作。のわりに感動が少ない。まず前半の説明は、物語を知っていないと理解にとまどう。それに、これだけの防戦をしたのに、結局親城が落城し、負け戦になることの落胆。ラブストーリーが燃えない。

ご苦労様の一言か。



コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする