ひろの映画見たまま

映画にワクワク

アメリカ映画「リンカーン 秘密の書」、ヴァンパイア映画です。

2012-11-09 16:49:12 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆
    ヴァンパイアファン ☆☆☆☆

2D字幕版で鑑賞。中で、突然出てくるヴァンパイアや、疾走する馬のアクションシーン、ラストに繰り広げられる鉄道・燃え盛る鉄橋シーンは、3Dだと迫力あると思います。

リンカーンといえば、奴隷解放の南北戦争を戦った第16代大統領。

彼の裏の顔は、ヴァンパイアハンターだったという、奇想なアイデアで描かれる歴史フィクションだ。

幼い頃、友達だった奴隷を助けようとし、母親がヴァンパイアに殺される。

大きくなったリンカーンは、復讐を誓い、斧を武器にヴァンパイアと対峙する。

突然襲いくるヴァンパイア、これは近頃はやりのゾンビそっくりだ。そして人間の首を食いちぎる。

だが、ヴァンパイアハンターとなったリンカーンは、得意の武器(ヴァンパイアの嫌いな銀が埋めてある)で、ヴァンパイアをなぎ倒す。(ヴァンパイアの首が切り落とされ、ぎょ)

一方、豪邸の令嬢とのラブロマンスもあり、その後結婚する。

そして、大統領になっても、ヴァンパイアハンターを捨てたわけではない。

奴隷を巡る南北戦争。ヴァンパイアは、奴隷を餌食にしていたので、南軍に加担する。

敗戦色濃くなった頃、銀がヴァンパイアの苦手なのを利用、列車で前線に運ぶが、途中ヴァンパイアの攻撃を受ける。

まあ、ざっとこんな風に、リンカーンはヴァンパイアと対峙し、大統領となって、かの「人民のための~」という有名な演説をする。

あくまで、パロディであり、ゾンビ映画である。娯楽として楽しむ分には結構迫力がある。

ちなみにティムバートン製作で彼の好みが色濃く出ている。
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フランス映画「預言者」、カンヌ映画祭グランプリ作品です。

2012-11-08 15:07:52 | フランス映画
おススメ度 ☆☆
     暗黒映画好き ☆☆☆☆

2009年カンヌグランプリ作品。

だが、この映画、ギャング映画というか、刑務所映画で、それも脱獄とか派手なアクションはない。おまけにほとんど男一色。主役も無名だ。日本での一般受けは難しい。

アラブ系の暴力男が主人公。傷害罪で捕まえられ刑務所に入ってくる。この辺実に丁寧に描かれている。日本の刑務所と違い、国際的だ。刑務所を牛耳っているのは、イタリアマフィア系とアラビア系だ。刑務所内で派閥抗争。

18歳の青年は、入所したては、右左わからずうろたえる、そのうち、マフィアの親分に目をつけられ、殺人を命じられる。緊迫した中、隠し持った刃物で見事成功。マフィアの親分に見込まれる。

おかげで、刑務所内での職にもありつけ、配食当番で、アラブ系の情報を親分に伝える。

全体で、2時間半の大作だ。前半は、刑務所内でのいざこざや、青年の語学学習やマフィアの親分の実地指導で、成長していく。

法律が変わりマフィア系の囚人は開放され、親分一人となる。さらに親密になり、外出許可を得て、親分の依頼をこなしていく。

しかし、青年は成長していく。外出もたび重なり、外での仲間と麻薬取引の指導をしたりする。

そして後半、逆転劇が起こる。

途中から、殺した男の亡霊が出てきて予言をする、そして、彼も予言が当たるようになる。これが題名の由来だ。

殺人という行為があり、まさにノアール映画だが、ある意味しずかな殺人だ。

基本は、一人のアラビア系青年の成長物語だが、背景が黒い世界だけにその異常さが映画を面白くしている。

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吉永小百合主演の「北のカナリア」、湊かなえ原作のミステリーです。

2012-11-07 17:34:29 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆
   吉永小百合ファン ☆☆☆☆

40歳と60歳を演じる吉永小百合、小さい体が、可愛く見えます。

北海道の離島。父のもとへ夫婦で移り住んできた女教師。分校の4,5,6年生のクラス6名。吃音の子どもがいて、その子の声がきれいなので、みんなで歌を歌い、コンクールに出場することに。

映画は、図書館司書を定年で退職する女性(実はこれ、北海道の女教師のその後)。彼女のもとへ突然刑事が、小学校の教え子が殺人事件を起し、捜査しているという。先生の電話番号が彼の元にあったという。

誰が、電話番号を教えたのか、教え子たちを訪ね歩き、その後の消息を知る。

一方で、女教師が20年前なぜ島を離れなければならなかったかの謎も徐々に明らかになる。

かなり丁寧な作りなので、話は分かりやすい。20年前とその後とが交差しながら話が進むが、吉永小百合の変化が少ないのがきになるが、子供たちは成長しているので、よくわかる。

そして、ミステリー的展開に。

6人のこどもたちの、当時と現在が語られ、それぞれに悩みを抱えているのが描かれ、テーマをあぶりだしていく。それは「生きること」。

それ以上はネタバレになるので触れないが、ちょっと、ストーリーには無理があり、アメリカ映画みたいな緻密さがない。

贖罪てきな作りだが、最後は、みんなそろっての大団円。まあ、うまくまとめてはいる。

吉永小百合のキスシーンと、泳ぎのシーンはおまけか。

コメント (3)
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アメリカ映画「ザ・ウォード 監禁病棟」、ホラーなんだけど

2012-11-06 19:33:35 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆

ジョンカーペンターという、B級映画の巨匠が10年ぶりに手がけたホラー映画だ。

1960年ころ、20歳の女性が放火の罪で監禁病棟に連れてこられる。

そこには同年代の女性が4人、すでに入院していた。

記憶喪失の実態を知り、夜中入院患者や看護師以外の存在に気付く。

そして何度も脱獄を企てるが、その都度捕まり注射を打たれる。

そんな入院生活が描かれ、徐々に5人の素性が暴かれてくる。

でも、いちおう、ゾンビは現れれたりするが、とりたてて怖い存在でもなく、ちょっと退屈する。

で、結局、最後の落ちで納得するのだが、丁寧に描かれた人物像がなんだったのかと肩すかし。

ホラー好きの方には、いいかもしれないが、なんとも魅力のない映画。

若い女性は好きですか?

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台湾映画「父の初七日」、笑いと泣きの葬式映画です。

2012-11-05 17:59:29 | 中国映画
おススメ度 ☆☆☆

台湾映画、父が亡くなって、帰ってきた兄妹が葬儀をする話。

葬式の日は占いで決めるというもの、それが7日後、だから、日本のタイトルは正しくない。

でも、ようは、父の死後から、葬儀の行われる7日後までの物語である。

台湾の葬儀は、日本と比べて著しく異なる。儒教と道教の合体のようなもので、とにかく陽気だ。死者は、陽気なのがお好きなようだ。それでいて、泣き女という職業もあり、娘は、何かといえば泣かねばならない、それも突然、ご飯を口に入れた途端泣くから、口からはごはんがぼろぼろ。

ようは、7日間葬儀の準備をせねばならないから大変だ。たまたま、叔父が導師というか、葬儀の取り仕切り役をしていたのでその点は楽だ。

葬儀は賑やかで、日本のお経とは全く違う、楽隊入りのパレードだ。

しかし、悲しみは徐々に襲ってくる。後半、父の写真を背にバイクで帰る娘。昔、父にバイクを教えられた光景を思い出し、涙ぐむ。こちらももらい泣きだ。(所々で、昔の父が回想として出てくる)

娘は、台北で勉強し現在は外資系で働いているインテリだ。その現代的な感じと昔風の葬儀がそぐわないが、それが故郷というものだ。

映像が非常にきれい、色遣いが特殊でそれも成功している。

ただ、父の死からの7日間の話だが、結構人生が詰まっていて、泣き笑いの連続だ。

日本の歌が所々で出てくるのも愛嬌。



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日本映画「先生を流産させる会」、ぎょっとする題名ですが?

2012-11-04 17:04:55 | 日本映画
おススメ度 ☆☆
   
「先生を流産させる会」とは、ちょっと異様な題ですが、実はこれ実際にあった話です。ただ、映画は、男子を女子に変えるなど、フィクションにしています。

映画としては、新人監督、俳優も素人が演じ、大作とは一線を画します。上映時間も62分と短編に近い作品です。上映館も限られています。

中学校の先生が妊娠する。丁度、思春期のさかりの女生徒たち、そこに、リーダーがいて、5人でこの会を発足させ、万引きした指輪で団結を誓います。

そして、実験室から持ち出した薬品を、先生の給食の汁にいれ、先生を流産させようとします。また、椅子に細工をしてひっくり返したりします。

だが、先生もさる者、アンケートで実行犯をあぶりだしていきます。

この辺のくだり、かなりホラーっぽく、教育問題もからめて、「告白」と、対比されています。

思春期の女性の気持ちとか、その母親(いわゆるモンスター)の登場とか、旬な題材を提供します。

しかし、あくまで、地味な映画で、羽目を外さず、じっくり作りこんでいます。

時間は短いので、最後まで見せてくれます。

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日本映画「HOME 愛しの座敷わらし」、心温まるホームドラマです。

2012-11-03 17:01:27 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆
   ホームドラマ好き ☆☆☆☆

座敷わらしは、東北に伝承される精霊のこと。5,6歳くらいの小童で、住みついた家には、幸福がもたらされるという。

で、物語は、食品会社の開発担当が東北支社へ左遷される。これを機会に田舎生活を楽しもうと古民家へ引っ越してくる。家族は反対なのだが、父は一応強引に説得。

家族は、妻と男女の子どもとおばあちゃん。まあ、典型的なサリーマン世帯。おばあちゃんが痴呆症なのもその一例。子供たちもそれなりに悩みを抱えている。

妻は、都会暮らしの良さが忘れられなくて、町で貸家のパンフレットを手に入れたりする。

そんな、家族だが、この家には、座敷童がいた。

最初突然現れ、ちょっとホラー映画風で怖くなるが、徐々に正体が現れて、それが、座敷わらし、そしてお父さんには見えないという不思議。

小さな子供だということが分かると、みんな、家族のように扱いだす。

父の会社での立ち位置が少し描かれ、いまの会社組織のいやらしさも垣間見せる。

子供たちも、都会と違って、のびのびと生活するようになり、何事も順調にいくようになる。(あとネタバレ)






























結局、父の転勤で東京へ帰ることに。でも、田舎で学んだことは大きく、家族も団結して生活していけそう。

「相棒」の水谷豊が、一転普通のサリーマンらしく、地味な演技だが、光っている。安田成美もはまり役。



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ドキュメンタリー映画「日本の嘘 福島菊次郎」、原爆から原発まで撮り続ける男、福島菊次郎。

2012-11-02 16:40:12 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆☆☆

原爆被害者の写真を撮り始めて、被写体に執拗に食い下がる、写真の鬼となった福島菊次郎、90歳。

彼と彼の作品を紐解き、日本の嘘を暴いていく。

こんな写真が福島さんの写真だったのかと改めて、その鋭い観察眼に感服する。

それでいて、いつも日本の直面する問題を庶民の側から眺め、ニッポンを告発する。

一時は、自衛隊など触れてはいけない分野に分け入り、自身も命を狙われ、家を焼かれたという。その反骨精神。

現代の最もピュアな原発事故でも早速被災地へ出かけて行っている。

そんな彼の今の日常(それは90歳のじいさんの地味な生活だが)と彼の来し方の写真の解説とを織り交ぜて、写真の力を改めて考えさせてくれる。

時には、ヌーディストを撮ったり、恋人と無人島で生活したりと、ちょっと並はずれたところがあるが、これも愛嬌。

もしまだ、90歳で現役を続けられたら、この日本の閉塞した状態を看過してほしいものだ。

現実の生活と写真とをナレーションで結びつけ、納得した解説で見事にドキュメントした長谷川監督ほかの力も立派なものだ。

写真は福島さんと長谷川監督。
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周防正行監督の「終の信託」、終末医療を描いた社会派ドラマです。

2012-11-01 16:37:00 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆

法律家でもある朔立木氏の小説を映画化したものだ。

尊厳死は重い社会的テーマだ。これに挑戦した意欲は立派。

でもさすがに暗い。

特に、女性の不倫問題が背景にありこれが重い。

「それでも僕はやっていない」を取り上げ、今回も法律問題だ。

重度のぜんそく患者、何回も救急で担ぎ込まれている。彼に、もしもの時には、延命治療をせず死なせてほしいと頼まれる。

失恋の痛みを慰めてもらったことから、感情移入し、心情を共有する。

そんな状態で起こった延命治療の中止。

だが、この映画はそれを描いているのではない。

これが事件とされ、女医は殺人罪で裁かれる。

その過程での、検事と女医との一連のやり取り、これが迫真的に描かれ、大沢たかおの演技がさえ、息もつかせない。特に、大沢の検事としての周到な攻めが生きている。

前半の部分に、描写不足というか、もう一つ、入り込めないのが残念だ。
コメント (1)
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