ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「フレンチアルプスで起きたこと」、カンヌ他映画祭で高評価のノルウェー映画

2015-07-22 19:23:46 | ヨーロッパ映画
おススメ度 ☆☆☆

夫婦の危機を描いた映画好き ☆☆☆

スウェーデン・デンマーク・フランス・ノルウェー合作

アルプスのスキー場での出来事なのに、バックに流れる音楽は、ヴィヴァルディの四季、夏。その不協和音。

これがこの映画のテーマ。

最大の山場は、レストランでの食事シーン、大きな雪崩を起こさないため、人工的に雪崩を起こしている。その雪崩が大きすぎて、レストランを直撃。

スェーデンから5日間のバカンスに来ていた、夫婦と小学生の男女。

夫が家族を置いて、先に逃げたことから、後半にかけて、夫婦の不協和音が続く。

仲良くなった、中年男と若い女性のカップルまで巻き込んで。

妻の夫いびりのしつこさ、確かに男の行動は非難するにあたるが、男は泣きを入れ、懇願する。

ちょっと日本では普通の家庭では考えられない展開なので、なかなか溶け込みにくいが、そのじわじわ感がすばらしい。

濃霧のスキー場での妻の雲隠れ、坂道を走るバスの蛇行運転には、ひやひやさせられる。

ホラー調映画であり、コメディであり、シリアスであり、ディスカッション映画であり、スェーデンの奇才リューベン・オストルンド監督に振り回される。

音の使い方が実にうまい。

監督は、いろいろデータを集めて、実際、男と女で、いざという事態になったとき、男の大半は自らの命を優先するという。そのデータの裏付けでこの映画は作られている。

そう思って見ると、なかなか含蓄のある映画だ。
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「ターミネーター 新起動/ジェニシス」、シュワちゃん復帰のSFものです。

2015-07-21 19:29:43 | アメリカ映画
おすすめ度 ☆☆☆

このところ立て続けに、週替わりで、楽しいアクションが見られて満足。

本作品は、シュワちゃんの若かりし頃の代表作でもある、傑作のシーリーズものなので、1,2とか見ておいたほうがいいとされている。

当方も見た覚えがあるが、話まではしっかり把握しておらず、初見のような感じだ。

映像技術は最近格段の進歩を遂げているので、迫力シーンは、前作を上回る。

ただ、ドキドキ感はどうなのだろうか?

何しろ、時代が飛躍するので、追っかけるのに苦労する。

アクションシーンになるごとに拍手なのだが。

それにしても、シュワちゃんの昔と今の対決とか、若いお姉ちゃんを援護するとか、なかなかのアイデアで、これは続編があるらしい。

ロボットというよりサイボーグなので、いかようにも変形し、復活する。

当然シュワちゃんもボロボロになるのだが。

いずれにせよ話は大きく、アクションは派手。

シュワちゃんは渋いし。
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「六月燈の三姉妹」、鹿児島ご当地映画、離婚話が中心の三姉妹

2015-07-20 18:03:22 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆

真面目な年ごろ女性向 ☆☆☆☆

俳優の西田聖志郎が企画した鹿児島ご当地映画。本人は、三姉妹の父として出演。

佐々部清監督が、低予算を承知で引き受けたが、さすがベテラン、きっちり見せてくれる。

撮影場所は、実在の饅頭屋。近くにスーパーができて経営難。この設定もそのまま。

場面後半には、三姉妹が自らの人生を語り合うシーン(街中をそろって歩くシーン)があり、色々考えさせてくれます。

何しろ、母親にしてからが、二回離婚、今の父は、長女と次女には義理父。

さらに、男の浮気で目下離婚中、只一緒に和菓子を作っている。

三姉妹も、出戻り、離婚調停中、不倫中と問題だらけ。

脚本はまとめるのに大変だ。

お蔭で、最初は、皆の関係が把握できずちょっと戸惑う。

メインテーマは、次女(吹石)。離婚調停中の夫が、別れないと頼みに来たところから話は始まる。

丁度六月燈の祭があり、その和菓子作りが忙しく、手伝いに駆り出され、時間をかけるうちに次女の気持ちも動いていく。

吉田羊、吹石一恵、徳永えりといま、売り出しの女優たちの共演で盛り上がる。

ご当地映画は気合が入っている。
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NHK朝ドラ「まれ」いよいよ佳境に

2015-07-20 09:42:56 | テレビ
主人公の希(土屋大鳳)がいよいよ、パティシエ修業のためパリへ行くことに。

圭太との遠距離がさらに遠距離に。

一方、圭太は塗師を修業中だが、

金沢と能登二つの都市のご当地映画で

都会風と地方風が適度に交差する展開

一方で、さまざまな恋のさや当てもあって

ドラマは面白くなってきました。

洋菓子屋ということもあって、様々なケーキも楽しみ

ベテラン俳優たちが続々、出演する朝ドラならではの展開

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「娚の一生」、大学教授と染色家の年の差恋愛

2015-07-19 17:50:42 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆

大人の恋好き ☆☆☆☆

西炯子の人気コミック・大人の女性のバイブル『娚の一生』の映画化。

榮倉奈々と豊川悦司が演じており、なかなか、大人の味がする映画だ。

題名の「娚」は「おとこ」と読ませるが、男でもあり女でもあるまあ、原作者のお遊びか。

染色家の祖母の家に来ていて、祖母の死に目に会うつぐみ、都会でOL をしていて、不倫にも疲れ、田舎に逃れていた。

祖母の死後、離れに突然やってきた祖母の昔の彼氏海江田(先生と生徒の関係から発展、今は大学教授)。

突然、つぐみと結婚したいといい出し、これまた年の差恋愛。

はじめは距離を置いていたツグミが、徐々に惹かれていくさまが丁寧に描かれる。

床ドンとか足なめとか、宣伝文句は多様だが、要は、男が強引、女も徐々に。

クライマックスは、つぐみの元カレの登場だ。

長身の榮倉と豊川のカップルはお似合いで、作劇上ぎこちないところはあるが、ほんとはもっといちゃついてもいいものだが。

そのおどおど感が日本的といえば日本的。
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「アリのままでいたい」、昆虫の世界をアリの目カメラで活写

2015-07-18 19:13:53 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆

昆虫好き ☆☆☆☆

昆虫写真の世界的権威として知られ、65冊以上の書籍を出版する栗林慧さんが世界初のアリの目カメラを駆使。

3年をかけて、昆虫の生態を撮りあげた。

題名は、アリだが、100種以上にわたり、四季折々の姿から脱皮などの生態変化も含めて多様だ。なかでは、カマキリに焦点が当たる。

それにしても、昆虫たちには、天敵がおり、それをくぐりぬけながら、自らもまた昆虫たちを餌とする

弱肉強食の世界。

でもそれなりに天敵から逃れる方法も駆使し。

昆虫たちは、動物に比べ、その動きはぎこちない、あれいつの間に食べたのって感じだが。

画面いっぱいに広がる昆虫。

その生態は、はじめてお目にかかるものばかり。

2Dで見たが、3Dならもっと迫力があったろう。

それにしても、マニアはいろいろ工夫して、生態観察にいどむものだ。

夏休みの課題として一見を要する。

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「チャイルド44 森に消えた子供たち」、ソ連で起きた連続子供殺人事件

2015-07-17 17:19:03 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

社会派映画好き ☆☆☆☆

2009年版「このミステリーがすごい!」海外編で1位を獲得したトム・ロブ・スミスのミステリー小説「チャイルド44」の映画化。

原作は、性的変質殺人鬼アンドレイ・チカチーロをモチーフに描かれている。1978年から1990年にかけてソ連で連続殺人事件を起こしている。

ミステリーが原作だが、ソ連の国家主義がテーマになっている。

映画は。舞台を1953年に設定。

ウクライナが出てくる。1932年から1933年にかけてウクライナ人が住んでいた各地域でおきた人工的な大飢饉。これはスターリンが仕組んだ大虐殺ともいわれている。

冒頭、主人公レオの少年時代、この飢餓のウクライナだ。

この描写のため、この映画は、ソ連では上映が許可されていない。

レオは、その後ソ連軍に参戦。武勲をたて、20年後には秘密警察の捜査官になっている。

彼が、少年たちの不可思議な死因に疑問を抱き、捜査を始めるところから物語はスタートする。

当時のソ連は「殺人事件は国家の理念に反する」とし、事故として処理していた。

そこへ切り込んでいくレオに対し、妻をスパイとし逮捕され、彼自身も地方に飛ばされる。

その間のKGBの追及は厳しいものがある。

だが、赴任先の警察署長の協力もあって、事件は解決に向かうが、その間にも、命を狙われ、殺人事件そのものよりも、妻を含めたサスペンスが重点。

肝心の殺人事件は、早くからネタバレしており、そちらに重点はない。

それにしてもソ連とは恐ろしい国だ。

トムハーディがレオを、ノオミ・ラパスがその妻を好演。
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「馬々と人間たち」、北国アイスランドで繰り広げられる馬と人間の物語

2015-07-16 17:46:17 | ヨーロッパ映画
おススメ度 ☆☆☆

馬好き、アイスランド好き ☆☆☆☆

世界各国の映画祭で喝采を浴びたアイスランド映画。

馬目線で見た、馬と人間のさまざまなエピソード。

アイスランドの大自然をバックにした風景は、おおらかだけど厳しい。

馬の顔からはじまる冒頭、徐々に目に来てそこに映し出される風景。

未亡人の元を訪れた紳士。お茶をごちそうになるが、帰り際、未亡人の馬がさかりがつき、

そこで繰り広げられる、馬の交尾。(写真のシーン)

なんともショッキングな幕開き。

その後も、酒を求めてソ連船まで泳ぎ着き、強い酒を手に入れるお話。

境界線にバリケードを築く男。通電して相手の目をつぶし、自らはトラクターでの事故。。

馬が疲れて歩けなくなり、吹雪のさなかで一夜を過ごすことに、そこで、暖を取った方法とは。

ラスト近くでは、相思相愛で、高原で馬そっちのけで性交する男女、それをスコープで見る女たち。

ちょっとショッキングな話の連続だ。

話にそれほどの脈絡はないが、いずれの物語も常識外れ。(これは我々の感覚で)

図太い映像は、黒沢や小津に傾倒した監督だけに、見ごたえがある。

交尾のシーンや馬に乗って海を泳ぐシーンなど、取り直しの許されない貴重な映像だ。

ラストは。、町総出の馬の市、これも圧巻だ。、
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「ブルー・リベンジ」、世界の映画祭を震撼させたと評判の映画。魂を揺さぶられる傑作サスペンススリラー!

2015-07-15 19:47:34 | 映画
おススメ度 ☆☆

インディペンデント映画好き、サスペンススリラー好き ☆☆☆☆

アメリカ・フランス合作映画

2013年・第66回カンヌ国際映画祭監督週間で国際批評家連盟賞を受賞、サンダンス映画祭でも評判。

低予算、才能はあるがヒット作がない若年監督ジェレミー・ソルニエ。

この一作で、表へ躍り出た。

見知らぬ人の家で入浴するホームレス。メイコン・ブレアが演じる。

警察に呼び出され、おどおど出かけると、彼の両親を殺した男が、刑期を終える前に出所したとの知らせ。

そこで復讐のため、その男の元へ。

この映画の面白いのは、普通のしがない男が、復讐をし、今度は復讐される側に回る。

その手際の悪さに、見るものははらはら。

どじの連続なのだ。

復讐を果たした後、髭をさっぱりし、別人のよう、でもどこか頼りない。

相手の復讐から、なんとしても姉を守りたい。

銃社会アメリカならではの活劇だ。

かっこいい活劇はないが、肉体イリ交えての痛い映画だ。

結局、無意味な復讐へと突き進む主人公。

復讐の輪廻は途切れるのだろうか。
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「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のトム・ハーディ主演

2015-07-14 19:21:11 | ヨーロッパ映画
おススメ度 ☆☆☆

トムハーディ好き、密室映画好き ☆☆☆☆

イギリス・アメリカ合作、監督スティーブン・ナイト。

題名通り、ハイウェイを疾走する車を運転する男、その映像のみの映画。

ある意味退屈。

だが、はまるとあっという間の86分。

まさに現場と映画が同時進行。

描かれるのは、電話に応対する主人公。演じるは「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のトム・ハーディ。

電話の相手は変わるが、出てくるのはトムハーディの上半身だけ。

ただ、ことがことだけにいらつく主人公。嫌っている父親の亡霊すら写っている。

なぜイラつくかって、

ひと時の出来心で、好きでもない女性が出産するという、彼女には身寄りがない、生まれる子に責任を取ろうと必死なのだ。

それがために、妻には無視され、職場は首に、だが、重要な建設現場、担当に細かい指示。

ホントに変わった映画。

こんなんで成り立つんだ。

夜のハイウェイの光線は美しい。

サッカー好きの子供が救い。
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