おすすめ度 ☆☆☆★
1979年作品 フランス・イギリス合作
ロマン・ポランスキーが、19世紀末のイギリスの東北部の農村を舞台に、貧しい行商人の子として生まれた娘テスの波乱に富んだ生涯を描いた。
トマス・ハーディ原作『ダーバヴィルのテス』の映画化。
当時貧しい農村では、貴族に娘を嫁がせ、生計を潤していた。
美しい少女テスは、その犠牲になり、二人の男に翻弄される。
164分の大長編歴史ロマンだ。
当時ポランスキーは、妻を亡くし、少女事件で、イギリスに入国できない状況にあった。そこで、フランスで撮影。美しいイギリスの風景は、フランスで代用されている。
美しいナスターシャ・キンスキーが主演を務めたことで、映画は引き締まり、各賞を受賞している。その衣装のすばらしさで、凛とした貴婦人像は、垂涎ものだ。
封建時代の男の立ち位置と、それに伴う女性の悲劇が見事に描かれ、ラストの悲劇へと続く。