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軽井沢=草津温泉間を走る西武高原バス~吾妻線乗車の際には利用価値大の景勝路線

2011-09-09 | バス[甲信越]

先日「MAKIKYUのページ」では、JR吾妻線万座・鹿沢口駅とその周辺の様子を取り上げましたが、MAKIKYUが先月「リゾートやまどり」号で同駅に到着した後は、少々乗継時間が開くものの、バスに乗り継いで長野県内(軽井沢町)へ向かったものでした。

現在万座・鹿沢口駅を発着する路線バスは、主に西武高原バスという西武バスの分社が運行を担っており、他に廃止代替バスが少数発着する状況ですが、西武高原バスの路線は軽井沢駅~中軽井沢駅~鬼押出し園~万座・鹿沢口駅~草津温泉間を結ぶ路線が発着しています。
(万座・鹿沢口駅~草津温泉は、万座温泉・白根火山を経由する路線がメインで、吾妻線沿線から草津温泉へ向かう場合は、長野原草津口駅からのJRバス利用が運賃・所要時間・本数共に圧倒的優位です)

西武高原バスの路線車は、西武バス本体からの移籍車が大半を占めており、観光バスタイプ(一部は高速と兼用の様です)と路線バスタイプの両者が存在しますが、特に厳密な使い分けはされていない様で、同じダイヤでも日によって充当車両が大きく異なる様です。

そのため乗りたい車両に当たるかどうかは運次第といった所で、個人的には路線車が好きなMAKIKYUとしては、できれば大型路線車、せめて中型路線車に当たれば…と思っていました。

 
MAKIKYUが乗車した便では、少し前の西武バス本体で典型的な車両という雰囲気の、ベージュと草色の日産ディーゼル製大型路線車が充当され、側面字幕の雰囲気も西武バスそのものといった印象でしたので、個人的には大当りの車両に遭遇できたのは幸いでした。

西武高原バスでは、路線型の車両も大半は通称「レオカラー」と呼ばれる高速バスや伊豆箱根バス・近江鉄道などで用いられている装いとなっており、西武バス路線色のバスは少数派です。

そのため西武バス路線色の車両に当たったのは予想外でしたが、車内は2人がけ座席主体の着席重視仕様となっていた辺りは、観光地を走るバスならではと感じたものでした。
(西武バスから大型路線車を移籍させる際には、極力座席数の多い貸切兼用車などを選んでいる様です)


この路線は万座・鹿沢口駅から県境を越えて軽井沢町へ向かい、途中では浅間山麓の高原地帯を走行しますが、首都圏で乗り慣れたタイプの路線車から眺める浅間山の景観も格別でした。

ちなみにこのバスは群馬県方面から軽井沢町に入ると、中軽井沢駅を経由して軽井沢駅まで運行しますので、しなの鉄道で小諸・長野方面へ抜ける場合には、中軽井沢駅で乗り換えた方が、運賃・時間の両面で優位となり、MAKIKYUも中軽井沢駅で下車したものでした。


写真は中軽井沢駅到着時の、車内前方にある運賃表示器の運賃表示で、MAKIKYUが乗車した万座・鹿沢口駅は整理券番号「15」でしたので、一時間程度の乗車にしては決して安いとは言い難い運賃で、群馬県や長野県のバス運賃は全般的に割高な傾向がありますが、それにしても著名な観光地ならでは…と感じてしまったものでした。

景観の良さに加え、行き止まりの盲腸線的な印象が強い吾妻線末端部から、来た道を引き返さずに周遊ルートを組めるという点でも、なかなか利用価値のある路線ですが、この運賃と充当車両が一定しないのは難点で、全便を西武バス本体からの移籍路線車にしてでも、もう少し安くならないかと感じてしまったものでした

(お断り)この路線の走行エリアは群馬県~長野県に跨りますが、西武高原バスの拠点が軽井沢町にあり、先日の乗車区間に長野県内も含まれることから、「中部」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。


富士急山梨バスの大型ショート車~この車種でリフトバスは…

2010-05-16 | バス[甲信越]

今月MAKIKYUが山梨県内へ出向き、富士急行線に乗車した際には、JR線との接続駅となる大月駅で多少時間が空いた事もあり、一旦駅の外に出て駅前を発着する路線バスの姿を視察していました。

大月駅前をはじめ、大月市内を走る一般路線バスは全て富士急山梨バスが運行を担っているのですが、大月市内を走る富士急のバスは、やはり同社バス路線が運行している上野原市内の様な都市型輸送(一部路線に限られますが…)とは程遠く、日没頃に終車が出てしまう路線ばかりと言うダイヤを見ると、東京都心から直通する通勤電車が何本も存在するエリアとは思えない状況です。

また富士急の拠点となっている富士五湖一帯の様な観光輸送などもなく、完全なローカル輸送となっていますので、非常に地味な印象が否めず、富士急グループの路線バスは様々なエリアで乗車しているMAKIKYUも、大月市内に限れば全く乗車した事が…という有様です。

こんな状況ですので、走っているバスも中型車が来ればまずまずといった所で、マイクロバス(日野LIESSE)の一般路線車も見かけた程ですが、それらに紛れて俗に大型ショートと呼ばれる車長9m程度のバスも目撃したものでした。

大型ショートは、少し前の大型第2種免許の試験や教習などで用いられていたサイズのバスと言う事でも知られていますが、大型車と同レベルの車体幅ながら車長はやや短く、エンジンは中型車と同等のモノを搭載しているなど、大型と中型の中間に位置する車両と言えます。

大型ショート自体は、地方のバス事業者の中には好んで導入する所も幾つかあり、特にいすゞ車は結構良く見かけるものですが、今回大月で見かけた富士急の大型ショートは日野車(ブルーリボンRU)で、この車種自体は地方でたまに見かける程度で、MAKIKYUが今までに乗車したのは指の数も…といった所です。

そのためブルーリボンRUを見かけただけでも、特にこの車種を好んで導入している事業者でない限り、一風変わったバスとして気になる存在ですが、今回大月で見かけた車両はこれに加え、車椅子用リフトを装備したリフトバスと言うのも大きな特徴となっています。

リフトバス自体も、現在のノンステップバスやワンステップバスによるバリアフリー対応がなされるまでの過渡期に導入された車両で、路線バス全体に占める割合も限られたものですので、ただでさえ余り姿を見ないブルーリボンRUでリフトバスともなれば、かなり希少な部類に入ると言えます。

今回このバスを目撃した際には、その後の予定もあって乗車機会はなかったものの、なかなか乗れない希少車両ですし、それ以前に大月市内の路線バス自体が全くの未乗という有様ですので、また大月でこの車両に遭遇する機会があれば、是非一度乗車してみたいと思ったものでした。


富士急山梨バス 都留市・月夜野線~今では月夜野で乗り継ぎ可能な便も…

2009-09-19 | バス[甲信越]

  

数日前MAKIKYUが山梨県内へ出向いた際には、先日取り上げた富士急行の「富士登山電車」乗車も一つの目的だったのですが、大きな目的の一つに今月限りで利用終了(発売は昨年9月で終了)となる「富士急グループ<共通>バスカード」の使い残しを使う事もあり、今日はこのカードを利用して乗車した富士急山梨バスの都留市・月夜野線に関して取り上げたいと思います。
(余談ながら来月以降、富士急グループの路線バスはバス共通カードが利用可能な神奈川県内の富士急湘南バスとフジエクスプレス(こちらは富士急グループ<共通>バスカードは利用不可)を除き、磁気カードの取り扱いが廃止(残額無手数料払戻)となり、「今後は便利なPASMOをご利用下さい…」といった車内放送が流れる始末です)

この路線は都留市内と道志村を結ぶ唯一の公共交通機関になっており、自家用車を運転できない交通弱者の貴重な足であると共に、道志村を訪れる観光客の足にもなっています。

しかしながら近年は減便が相次ぎ、自家用車を運転可能な人間は殆ど車で移動する土地柄もあって、都留市内・道志村内それぞれで区間便の設定もあるものの、峠を越えて都留市~道志村に跨って運行する便は朝の月夜野発1本と、午後の都留市方(市民病院が起点となっており、都留市駅を経由します)からの2本のみとなっています。

即ち他所から訪れる人間が都留市内からバスで道志村を訪れる場合、都留市内を出発したその日の内に、再び都留市内へ戻る事は不可能という事を意味します。

しかも僅かな本数しか運行していない都留市~道志村に跨って運行する便も、土休日は全便運休(休校日が続く夏休み期間などは、比較的長期に跨って休日ダイヤで運行となる期間も存在します)となっていますので、現在の運行本数は必要最小限の本数のみと言っても過言ではありません。

また月夜野は神奈川県相模原市(旧津久井町)との境に位置する道志村の東端で、ここからは三ヶ木(Mikage)へ抜ける津久井神奈交バスの便も運行されています。

以前は橋本などから路線バスを乗り継ぎ、都留まで到達する事も可能だったのですが、こちらも現在は大半が2km程手前の東野(ここまではやまなみ温泉からの便もあり、藤野駅からのバス乗り継ぎでアクセスする事も可能です)までの運行に短縮され、月夜野までの便は2往復しか存在しない状況です。

その上三ヶ木発月夜野行の月夜野到着後では、既に月夜野発の都留市駅行きは出発(待ち時間はかなり長いものの、道志村内の長又までの便には乗り継ぎ可能です)しており、逆に都留市駅からのバスが到着した後では、月夜野からの三ヶ木行き最終便は出発している状況です。

路線図を見ると、路線自体は月夜野でつながっているものの、バスを乗り継いで都留方面~神奈川県内を移動しようと思ったら、数年前まではこのルートで接続を確保している便も僅かに存在したのですが、現在路線バスのみで都留方面~神奈川県内を道志村を経るルートで移動しようと思ったら、野宿か月夜野近辺にあるキャンプ場で夜を明かすしかない状況です。

そのため現在の都留市・月夜野線は余所者が乗ろうにも極めて乗り難い路線になっているものの、都留市駅を14時台に出発する便に終点月夜野まで乗車した場合、その後東野まで徒歩で移動(約2km・徒歩で約30分程)して津久井神奈交バスに乗り継ぐ事は辛うじて可能で、MAKIKYUもこのルートで都留市・月夜野線→徒歩→津久井神奈交バスと乗り継いだものでした。

ただここまで乗り難い路線だと、逆に興味を惹かれてしまう方も多いかと思いますが、都留市内~道志村内への間に峠があり、結構な山道を通るとはいえ、都留市内の市街地を抜けた後はずっと閑散とした所(当然ながら路線の殆どは自由乗降区間です)を走り続け、所々で道幅がやや狭い箇所も存在するものの、過疎地ながらも意外と整備された道路を運行しており、同社上野原管内の旧秋山村へ至る路線(奥牧野・無生野方面)や、飯尾・小菅方面への路線などに比べれば、はるかに程度が良いと感じたもの(その上無生野や飯尾へは中型車は勿論、大型で運行する事もあります)でした。

使用車両もMAKIKYUが乗車した車両は三菱製小型車(AEROMIDI MJ)で、平成10年式ですので大都市圏でもまだ姿が見られ、床が板張りで2段ステップのバスが今もゴロゴロしている富士急グループにおいては、そこそこ程度が良い方なのでは…と感じる車両でした。

輸送力的には中型車よりも更に短く、収容力の小さい7mクラスのこの車両でも持て余す程と感じたものでしたが、都留市・月夜野線でMAKIKYUが乗車した便は、現在この車両がほぼ専属で用いられている様で、側面の行先表示幕を不使用(富士急山梨バスの社名で固定)としている点も特徴的です。

この様な路線ですので、MAKIKYUが以前乗車した富士急山梨バスの小菅村~飯尾~上野原駅間を運行する路線(小菅村~飯尾間は季節運行)などに比べれば、趣味的な面白さはやや…と感じる面もあったものの、非常に乗り難い路線で、路線を取り巻く状況(都留地区では比較的運行本数の多い幹線ともいえる富士吉田方面のバス路線ですら、今月限りでの廃止が告知されています)を踏まえると今後更に…という事も考えられますので、興味のある方は是非一度富士急山梨バスの都留市・月夜野線に乗車してみては如何でしょうか?

写真は都留市・月夜野線の三菱AEROMIDI MJと終点・月夜野バス停の様子、走行中のワンシーンと都留市駅バス乗り場に掲出された各方面へのバス路線案内&時刻表です。


小菅村営バス~以前はレトロ調バスで運行していましたが…

2009-05-05 | バス[甲信越]

 
先日「MAKIKYUのページ」では季節運行の小菅村へ乗り入れる富士急山梨バスに関して取り上げましたが、この記事中で小菅村営バスに関する記載もあり、気になる方も居られるかと思いますので、今日この村営バスに関して取り上げたいと思います。

小菅村営バスは 村の中心部ともいえる橋立地区の橋立上(西東京バスの終点・小菅から更に徒歩で10分ほど奥へ進んだ所です)~田元橋~小菅の湯~金風呂間のルートや、橋立上~小菅の湯~長作(小菅村南部:鶴峠の南側で上野原市に近いエリアです)間のルートなどを運行しており、小菅村内の移動には欠かせない交通手段となっていますが、一部便は金風呂や田元橋で西東京バスとの接続を取っているのも特徴です。

過疎地における自治体バスの特例ともいえる白ナンバーの路線バスで、この手のバスは結構運賃が割高な路線も多いですが、小菅村の場合は全区間100円均一と非常に割安な運賃設定となっているのは非常に有難く、コミュニティバス的な要素も併せ持っていると言えます。
(余談ながら小菅村にはコミュニティバスの運行は無く、定期的に運行している公共交通機関は、小菅村営バスを除くと奥多摩駅~小菅間の西東京バスのみです)

車両も以前は真っ赤なレトロ調バスが使われていた様で、バス停のポールにも「小菅村ボンネットバスのりば」と記されている程ですが、先月乗車した際は残念ながらボンネットバスではなく、送迎バスなどでありふれた存在の車両と言える真っ白な三菱ふそうROSAが走っており、乗務員氏によると昨年使用車両が代替になったとの事です。

この車両はレトロ調バスの様な派手さはないものの、後部に車椅子用の出入口が設けられるなど、新しい車両らしくバリアフリーを意識した構造となっているのも特徴です。

しかし運用車両が1台しか無い事もあってか、車両点検の為に毎月1日運休日(第4金曜日)が設けられており、この他に12月に車検で数日間連続で運休となる日も設定されていますので、乗車を検討される方はこの点は要注意です。

とはいえ東京都心からもさほど遠くなく、日帰りでも充分訪問できる地域とはいえ村の人口も3桁、過疎の山村という地域の特殊性を考慮すると、村外へ向かう定期路線を凌ぐ現状の運行本数は健闘していると言っても良く、1台だけの限られた車両をうまく活用して走らせていると感じたものです。

ただ村営バスという性質もあってか、運行区間はあくまでも小菅村内に限られているのは難点で、多少運賃は割高になっても、鶴峠を越える長作発着の便をもう少し南へ延伸して飯尾(上野原市西原地区)まで延伸すれば、既存の定期路線バス(富士急山梨バス:上野原駅~飯尾)と接続する事で、現在季節運行のバスだけに限られている上野原方面からの公共交通ルート(これも近年ようやく運行開始となったもので、以前は運行自体が無かった事を考えれば大きな進歩ですが…)を定期的に確保できますので、これは是非実現して欲しいと感じたものです。
(現在富士急山梨バスが運行している季節路線が定期化されれば最も良い話ですが、それは相当厳しいかと思いますので…)

小菅村自体が首都圏に居てもなかなか訪問し難く、特に自家用車などを持たずに日頃専ら公共交通を用いる人間にとっては尚更という状況ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中でも、小菅村営バスに乗車された事がある方は少ないかと思いますが、小菅村を訪問する機会がありましたら、是非村営バスにも乗車してみては如何でしょうか?


小菅村へ乗り入れる富士急山梨バス~季節限定の土日のみ小菅村へ

2009-05-03 | バス[甲信越]

  

先月末にMAKIKYUは山梨県小菅村を訪問する機会があったのですが、その際には富士急の路線バスを使う機会もありましたので、今日取り上げたいと思います。

小菅村へ向かう公共交通機関は路線バスのみとなっており、その中でも有名な路線としては、青梅線の終点・奥多摩駅~小菅(橋立)間を結ぶ西東京バスの路線(これでも1日4往復のみですが…)が知られています。

村外と小菅村との間を定期的に運行しているバス路線はこの路線のみですが、近年ではこれ以外に上野原駅から小菅村へ向かう路線バスが、富士急グループの富士急山梨バスによって運行されています。

この路線は上野原市北部の西原地区・飯尾まで運行している路線を、春と秋のハイキングシーズンに限って、土日祝日のみ一部便を更に小菅村まで延伸したものです。

定期路線の終点となる飯尾以遠では小菅村内の鶴峠・小菅の湯・松姫峠(一部便のみ)に停留所が設けられており、定期路線の終点・飯尾周辺の西原地区をはじめ、鶴峠を越える飯尾~小菅村間の道路は一部にかなり狭い箇所があります。

その上先日MAKIKYUがバスで通った際には、工事中で更に狭くなっている箇所もあった程ですが、それにも関わらず車両は大型路線車が用いられていたのは驚きで、工事中でガードレールが迫るクランクを曲がる際などは、大型2種免許を持っているMAKIKYUでさえも「よくこんな所を走れるものだ…」と関心する程で、MAKIKYUならこの悪路は中型でも走りたくないと感じた程でした。

充当車両もMAKIKYUが乗車した際は、小菅村へのバス運行を告知する案内にも出ている三菱ふそうAEROSTAR Mの前後扉車で、この車両は上野原に限らず富士急の至る所で見られますが、他にも日野BlueRibbonや、西工製車体の日産ディーゼル大型車が用いられている姿も目撃しており、AEROSTAR Mに限らず上野原管内の様々な車両が用いられている様です。
(余談ながら上野原管内では以前上野原~無生野間の路線で、日野製中型車に乗車した事があり、路線条件の悪さを考えるとこの車両辺りが妥当では…と感じたものです)

ちなみに小菅村内では西東京バスのバス路線と直接接続する停留所はないものの、小菅の湯(小菅村内にある温泉施設です)は村役場のある橋立地区からもさほど遠くなく、田元橋辺りからであれば徒歩でも移動可能な距離ですし、村営バス(一部便は奥多摩駅発着の西東京バスと連絡)の便もあるため、村営バスを活用する事で両者を乗り継ぐ事も可能です。

そのため富士急山梨バスの便は運転日が非常に限られ、その運行本数も2往復と極めて少ない(上野原発が朝と午後に1本ずつ・小菅の湯発は午後に2本)という有様ですので、非常に乗り難い路線とはいえ、この路線をうまく活用すれば、普段は公共交通利用に限れば奥多摩からの袋小路状態となっている小菅村へも、奥多摩~小菅村~上野原の周遊ルートを構成する事も可能で、MAKIKYUも当然このルートで移動したものです。

小菅村へのバス便が発着する奥多摩や上野原は、共に新宿からの電車代が片道運賃3桁で収まる程の場所で、東京都心からもさほど遠くないですので、ここまでは何度か…というMAKIKYUも、小菅村は交通の便の悪さ故になかなか訪れにくく、MAKIKYUも先日初めて足を伸ばした程です。

MAKIKYUとしては、奥多摩~小菅村~上野原の周遊ルートが成立する日に日程が確保できた事が、小菅村へ出向く事を思いついた最大の要因と言っても良い程で、それに加えて9月限りで利用打ち切り(既に発売中止)となる「富士急グループ<共通>バスカード」の残額が残っており、これを期限内に使い切るためにも富士急の面白い路線に乗る機会はないものか…と思っていた事(まだ残額がありますので、9月までにまた富士急エリアの何処かへ足を運ぶ機会がありそうです)もあって、丁度良い機会だったと感じたものでした。
(ちなみに富士急グループで通用するバスカードの<共通>という名称は、バス共通カードと紛らわしく、新松田駅などを発着する富士急湘南バスでは現在両者共に通用するので尚更厄介ですが、このカードの<共通>は富士急グループの分社各社を示しています。また既に発売中止となっていますので今更こんな事を言っても…と思う方もいるかと思いますが、富士急グループでも横浜市内を走る横浜タウンバス・134系統(フジエクスプレス)などは利用不可能な点は、<共通>を名乗る割には…と感じる面もあります)

またこの路線はバス共通カードこそ利用不可能で、運賃も決して安いとは言い難いもの(上野原駅~小菅の湯間:片道1120円)の、PASMO/Suicaでの利用も可能となっていますので、首都圏に居られる方で、GW期間中をはじめ、今月中の土日などに何処か近場で面白い所は…と考えている方は、是非富士急山梨バスが運行する季節限定路線を利用して、小菅村へ足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?

写真は小菅の湯発着路線に充当されたAROSTAR M(上野原駅で下車時に撮影)と季節運行系統でしか見られない「小菅の湯」の行先を出した姿、乗車中に通った工事中の非常に狭い箇所の様子です。


遠州鉄道で走る富士重工製車体を載せた日野車~個性の強さも魅力ですが…

2007-09-07 | バス[甲信越]

先月MAKIKYUが青春18きっぷを使用して浜松へ出向いた際には、浜松周辺に幅広く路線を持つ遠州鉄道の路線バスに何度か乗車し、既に希少なHEV(モーター駆動のハイブリッドバス)に関して取り上げていますが、今日は富士重工製の車体を載せた路線バスに関して取り上げたいと思います。

富士重工といえば最近はバス車体製造から撤退したものの、近年までバス車体製造を手がけ、また日産ディーゼル製の路線バスにおいては標準車体として採用されていた事もありますので、同社製の車体を載せた日産ディーゼル製の車両は各地で走っており、またいすゞ製のバスに関しても、首都圏などの東日本を中心に富士重工製の車体を載せたバスを好んで導入する事業者が数多くあった事から、これらは特に珍しいものではありません。

遠州鉄道においても日産ディーゼル製の一般路線車こそ走っていないものの、後者に関しては結構な数が走っているのですが、同社ではこの他に比較的年式の古い車両(地方事業者の中では、車両使用年数は短い部類に入ります)で日野製の下回りに富士重工製の車体を載せた車両が走っており、浜松駅などでも時折この車両を目にする事が出来ます。

これは全国的に見ても余り数の多くない車両ですので、三菱ふそう製ほどではないにしろ割合レアな部類に入るバス(首都圏などでも探せば乗れなくもないのですが…)ですし、その上遠州鉄道のバスは最近でこそ「オムニバス」と呼ばれるノンステップバスになっていますが、それ以前に導入された車両(2段ステップ)は引き違い式の窓に中扉4枚折戸と、整った印象を受ける特徴的な外観をしており、車内も一般路線バスにしては高級感のあるハイバックシートを採用していますので、なかなか個性が強く特徴的で、MAKIKYUとしても遠鉄を利用する際は、この車両に遭遇できると嬉しいものです。

先月浜松を訪れた際には浜松駅~サンストリート浜北(浜北区内に最近開業した大型ショッピングモール)間で乗車し、写真もその時のものですが、今後新型車両の導入に伴う代替で数を減らし、乗り難くなる車両ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も浜松へ行かれる機会があり、興味がありましたら、今ならまだまだ走っているこの車両に注目してみては如何でしょうか?


清里ピクニックバス~期間限定で運行される観光地循環バス

2007-08-12 | バス[甲信越]
先日MAKIKYUが小海線に乗車した際は、清里駅でも途中下車したのですが、その際には時間の関係で乗車はできなかったものの、姿を見かけた清里ピクニックバスに関して取り上げたいと思います。

このバスは路線バスの運行が極めて少ない清里において、夏季の観光シーズン限定で観光名所などを循環運行する観光客向けの路線バスで、清里駅のすぐそばに位置する清里バスセンターを基点に、南北へ向かうルートが運行されています。

使用されている車両も、有名なリゾート地に相応しく専用のレトロ調小型車両が用意されており、外観だけでなく車内も座席(長時間乗車なら辛いでしょうが、このバスの所要時間程度では没問題かと…)や内装に木材がふんだんに用いられているのが特徴ですが、稼動を目撃した2台のピクニックバスはそれぞれ塗装が異なり、写真の紺色と白の塗装のバスの他に、緑と黄色の塗装のバスも目撃しており、側面の表記も運行事業者である山梨交通(清里を発着する同社定期バスは存在しません)と、沿線自治体である北杜市(最近市町村合併で誕生した自治体です)の連名、またピクニックバス自体も「乗合」ではなく「貸切」扱いとなっている点も特徴です。

この清里ピクニックバスは、1乗車300円均一・1日乗車券600円という運賃体系も特徴的で、短い区間でちょっとだけ乗車…というのは辛い感もありますが、時刻などの詳細が山梨交通HPにも掲載されており、時間が合えば観光で清里をくまなく廻るには最適かと思いますし、清里で列車待ち時間が空いた際に八ヶ岳山麓の高原風景を眺めながら1周乗車というのも悪くないかと思いますので、清里へ行かれる予定のある方は、清里ピクニックバスへの乗車を検討されてみては如何でしょうか?

川中島バス「びんずる号」~長野駅=善光寺大門を専用車両で運行する100円バス

2007-02-13 | バス[甲信越]

一月ほど前にMAKIKYUは長野へ出向き、昨年末に運行開始したばかりの長野電鉄特急車両「ゆけむり」にも乗車して来たのですが、ゆけむり乗車前には長野市内で少々路線バスにも乗車しており、その一つが今日取り上げる「びんずる号」です。

このバスは長野市内で長電バスと共に路線バスを運行するアルピコグループの川中島バスが長野駅を起点に、有名な善光寺のすぐそばにある善光寺大門までの間を運行しているバスで、びんずる号は日野製中型(Rainbow RJ)の専用車両が用いられています。

びんずる号専用車両は同じ塗り分けながらも写真の紺色をはじめ、他に深緑色など幾つかのカラーバリエーションが存在し、これらは静岡県西部を運行する遠州鉄道から移籍した車両の様ですが、他の川中島バスを運行する車両と同様にドアチャイムが大阪市営バスでよく用いられている開閉時でチャイムが異なる特徴あるもの(MAKIKYUは大阪市営と川中島バス、それに大阪市営中古車両を除くと姫路市営バスでしか聞いた事がありません―他にこのドアチャイムを使用している事業者は幾つかあると思いますが…)に交換されているのが特徴です。

また車内はゆったりとしたハイバックシート(遠鉄の車両は結構グレードが高いです)が並び、かなり見栄えのする車両ですので古さを感じることはなく、むしろ一般路線にしてはハイグレードな車両ですので、長野駅~善光寺大門の様な短距離ではなく、もっと長距離を走る路線で使って欲しい気もします。(同タイプの車両で一般路線用もある様ですが…)

ちなみにびんずる号は長野駅=善光寺大門間を昼間15分毎に運行しており、概ね他の一般路線バス(善光寺大門以遠を発着)と交互に運行されていますが、このバスの運行区間は一般の路線バスも含めて100円運賃区間で運賃も割安ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も長野を訪問される機会がありましたら、善光寺へ行かれる際をはじめ、少々時間が空いて長野市内を視察する際にもオススメですので、是非このびんずる号に乗車されてみては如何でしょうか?