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相模鉄道 12000系電車~JR直通用に導入された最新型車両

2019-06-01 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

平成から令和へと時代が移り変わり今日で1カ月、先月は新時代早々身近な所で凄惨な事件が起きてしまうなど、新時代の祝賀ムードも…と言った所ですが、今年末の神奈川県では相模鉄道(相鉄)JR直通新線の開業と、これに伴う相互直通運転開始が予定されており、既に今から新たなルートの開業が待ち遠しいと感じている方も少なくないと思います。

この新ルート開業においては、JR側は既存車両(E233)の増備で対処するものの、相鉄は首都圏私鉄で唯一東京都内を走っていない会社であったものが、他社線直通とはいえ初の都心運行となる事もあってか、非常にインパクトの強いJR直通向け新型車両を導入しており、この新型車両が12000系です。


12000
系は平成時代最末期の今年4月下旬に運行開始、MAKIKYUが平成時代最後に乗車した新形式となり、相鉄沿線在住ではないものの割合身近な所を走っている路線だけあり、新たな時代・令和を迎えた後にも乗車しています。

日頃時折相鉄線を利用する身としては、最近では珍しくない存在となった9000系リニューアル車や、東急直通向けに1編成だけ先行導入された新型車両・20000系と様々な点で共通項が多数存在しています。


濃紺(NAVY BLUE)の装いや、グレーを基調とした内装などは3形式で共通しており、9000系リニューアル車には幾度も乗車、また20000系にも数回乗車している身としては、さほど新鮮味を感じるものではなく、「既存NAVY BLUE2形式の意匠を反映したJ-TREC標準仕様車」「20000系と11000系を足して2で割った車両」の様にも感じたものでした。

 
とはいえ拡張車体を用いている事やメーカー標準仕様を踏襲している面もある事から、車内天井構造などは20000系とは大きく異なり、前面非貫通車で窓傾斜が20000系よりも大きくなるなど、20000系とは「似ているけど何処か違う」車両となっており、客ドアの窓ガラス形状などはJ-TREC標準仕様車である事を強く実感したものでした。

下回りは最新鋭のものではなく、一世代前のJR標準仕様車・E233系や同系ベースの相鉄車両・11000系と同等のものを装備しており、増備編成数などを考慮して実績のある機器を採用した手堅い一面もあり、20000系に比べると新形式車両ながらやや新鮮味に欠けると映る向きもあるのでは…と感じたものでした。

とはいえ東京都内や埼玉県内では馴染みのない人物も多いと思われる「相鉄」を、対外的にPRする広告塔的な車両としては結構なインパクトのある車両になっているのでは…と感じ、乗車した際の車内広告でも相鉄~JR直通の新ネットワークを宣伝する中吊りなどが多数見受けられる状況でしたので、そう遠くない時期に運行ダイヤなどの詳細発表実施が見込まれる新ネットワークがどの様に展開されるのかも注目して行きたいと感じたものでした。


東京メトロ丸ノ内線の新型車両・2000系に初乗車

2019-03-05 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

数日前MAKIKYUは所用で千葉県内某所へ出向く機会があり、その帰りに丸ノ内線に乗車した際には、同線の最新型車両・2000系に偶然遭遇したものでした。

2000
系はまだ先月末に運行開始したばかり、まだ数も少ない2000系がたまたま乗車する列車にやって来たのはビックリで、予想外の新車初乗車となりました。

2000
系の車体は現在の丸ノ内線における主力車両、今後2000系への代替進行がほぼ確実な状況の02系と同様のアルミ合金製ながら、銀座線現行車両・1000系と同様に昔の塗装車を模したラッピングが施されているのが大きな特徴となっています。

 
前面形状は角張った印象の02系とは対照的な丸みを帯びたもの、側面窓も車両端は丸窓になっているなど、デザイン面での独自性を強く主張した車両の様に感じたものです。

車内も化粧板はピンク無地となっており、一部の更新車両を除く02系に比べると簡素な印象が否めないものの、車内の様々な要素を引き立たせるために敢えてシンプルなものにしたのかも気になったものです。

 
車端の丸窓部分はJR西日本のキハ47系気動車改造観光列車「瀬戸内マリンビュー」を連想させられ、半円を描いた妻面の装飾は最近の京阪電車に通じる雰囲気であるなど、専ら東京都心を走る電車ながらも、何となく西日本の車両を連想させる要素が幾つもある様に感じたものでした。


何となく昔用いられていた跳ね上げ式つり革を連想させる独特な形状のつり革も、他の車両ではあまり見かけない2000系の独自要素。

存在を主張している高音質スピーカーや、曲線走行時の走行音が小さい台車を用いている事などは、日比谷線で導入進行中の最新型車両・13000系と共通しており、これは今後東京メトロの新標準仕様になっていくのか…とも感じたものでした。


また車内に設けられた充電用コンセントが「いつでも使える」のは、丸ノ内線と新宿駅で接続する某私鉄の有料列車兼用最新型車両より上手と感じ、早速活用している乗客の姿も散見したものでした。


車内は結構な数の乗客がおり、途中駅間での乗車だった事もあって車内撮影も充分できる状況ではなかったものの、所々で球状の張り出しがある天井形状も独特で、一点物の観光列車などではなく今後大量増備が見込まれる車両にしては異例と感じたものでした。

外観・内装双方でかなりインパクトの強い車両と感じ、好みが結構分かれるだろうと感じたものでしたが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も2000系に乗車された際の感想などありましたら、是非コメントもどうぞ。


京王ライナー・ようやく乗車

2018-10-10 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

今年2月に京王電鉄では座席指定制の有料列車「京王ライナー」が運行開始、この列車の運行に併せて導入された新型車両・5000系は既にMAKIKYUも昨年の運行開始直後に乗車、また「MAKIKYUのページ」でも記事として取り上げています。
(約1年前に公開した京王5000系に関する記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)


しかしながら新型車両・5000系を用いた有料列車は、今後高尾山口→新宿間での臨時列車運行予定もあるものの、現段階の定期有料列車「京王ライナー」は夜の下り方向のみの運行となっています。

日頃京王線より数㎞南側を走る小田急線を頻用するMAKIKYUは、わざわざ乗りに行こうとしない限り、まず乗る機会のない列車と言っても過言ではなく、それどころか京王ライナー運行時間帯・方向の京王線に中長距離で乗車する事自体が年に数回程度と言う状況です。

また昨夜は日頃MAKIKYUが利用している小田急線で人身事故が発生、この影響でダイヤが大きく乱れており、振替輸送で京王線(+JR)を利用したものでした。

ちなみに今日は昼間に京王堀之内駅近くで電気施設火災が発生、京王相模原線京王多摩センター以西が長時間運休になりましたが、昨晩の振替輸送利用時には電気施設火災のあった京王堀之内駅も通過したものでした。

この京王堀之内駅を通過する際に乗車した列車は、記事タイトルにもなっている「京王ライナー」で、始発駅の新宿から乗車する際は座席指定券の事前購入が必須、それ以外の駅から乗車する際は料金不要で空席に着席できる制度となっています。
(
乗車後に車内発券の場合は追加料金が課され、結構な金額になります)

「京王ライナー」は一度試乗してみたいものの、座席指定券を購入してまで…という事もあり、「京王ライナー」が新宿を出発して最初に停車する駅・京王永山までは一般列車(料金不要)に乗車、そして京王永山から終点橋本まで「京王ライナー」に乗車したものでした。

京王ライナーは日頃新宿駅での空席状況案内を見ていると、大抵「○」(空席あり)となっており、特に昨日は連休明けと言う事もあってか、京王永山到着時点で乗車率は67割程度の様に見受けられ、京王永山での下車客も結構居ましたので、2人掛けのクロスシートを1人で使える状況でした。


京王永山駅入線時の「京王ライナー」は、ロゴ入りの京王ライナー種別と橋本の行先表示の他に、「指定券無しでご乗車できます」と表示が出ており、きめ細かいLED表示を得意とする京王らしいとも感じたものですが、行先表示を漢字とローマ字の交互表記にするよりは、行先の漢字表示を固定表示にした上で、行先のローマ字表記と「指定券無しでご乗車できます」の文言を交互表示にした方が良いのでは…とも感じたものでした。


そして「京王ライナー」に乗り込むと、以前5000系に乗車した際との差異としては、座席の向き(ロング/クロス)をはじめ、車内照明色が異なりコンセント使用可能ランプが点灯、また自動放送冒頭で京王ライナーオリジナルのチャイムが流れるなど、有料列車としての差別化を図っている面が幾つか見受けられたものでした。


ただモードチェンジで座席がクロスモード、また確実に着席できるとは言えども、足元も決して広いとは言い難く、またリクライニング機能もない座席ですので、一般列車(ロングシート)に比べれば少々上等と言ったレベル。


新宿からの乗車ではリクライニングシートを装備した小田急ロマンスカーの同距離特急料金(新宿~町田・相模大野:大人410)より10円安いだけ、それどころか小児料金設定もない座席指定券料金を要するとなると、割高感が否めないとも感じたものでした。
(
ちなみに写真の座席指定券は、MAKIKYUが着席した座席に置いてあったものです)

また新宿では京王線も何本か待てば始発列車で座れる環境にある事も考慮すると、都心方の乗車駅が新宿限定と言う現状では、空席状況案内が「○」のオンパレード状態になるのも無理はないと感じたものでした。

首都圏有料列車も、平日夜の小田急ロマンスカーや西武レッドアローなどでは、発車時刻直前だと満席表示を見る事も日常茶飯事と言う事を考慮すると、京王でも需要はそれなりにあると思いますので、まだ運行開始以後ダイヤ改正を実施しておらず、様子見状態とは言えども、今後テコ入れは必須なのでは…と感じたものです。

地下鉄直通対応と言う車両特性を生かし、都営新宿線内発着とした運行するか、もしくは途中乗車で着席はほぼ絶望的、渋谷などから井の頭線を利用して京王線に乗り継ぐ乗客も多い明大前に停車させ、途中駅から確実に座れる事をウリにすれば、少なくとも現状よりは利用増につながる気もしますが、今後利用喚起策などが講じられるのか否かも気になる所です。


東急田園都市線の新型車両・2020系に遭遇

2018-04-29 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

今日MAKIKYUは所用で横浜市内某所へ出向いており、その後気まぐれで東急線に乗車、その際には二子玉川駅から田園都市線にも乗車したものでした。


その際には丁度やって来た列車で運行開始から日が浅い最新型車両・2020系が出没、まさかいきなり新車出没とは思っていなかっただけに、思わぬ大収穫と感じたものでした。

ちなみに東急では今年田園都市線向け2020系・大井町線向け6020系という塗装と両数以外はほぼ同等の新型車両を導入しており、6020系の方は既に先月末に乗車済。

「MAKIKYUのページ」でも既に6020系に関して取り上げた記事を公開(関連記事をご覧になりたい方はこちらをクリックして下さい)しており、2020系もどの様な車両なのか凡その推測は付く状況でしたが、6020系と同様に今までの東急線車両に比べて走行時の静粛性が高く、東急の車両らしからぬドアチャイムまで6020系と同様でした。

   
ほぼ座席が埋まる状況での途中駅間乗車という事もあり、車内の様子などは撮影していませんが、座席や化粧板などは6020系と同等、4か国語対応のLCDモニター案内も6020系並に充実しています。

  
車内での差異は6020系よりも設置数が多いLCDモニター程度と感じ、先代5000系列では導入型式毎に座席モケットや化粧板を変えて個性を打ち出していたのに比べると、2020/6020系は対照的な状況という気もします。

ただメーカー標準仕様を踏襲した面も多い中でも、少々高級感のある内装は好感の持てるものと感じ、2020/6020系製造メーカーの現親会社一般車両も、2020系/6020系並の内装を誇る一般車両を導入する事は出来ないのだろうか…とも感じたものです。

またMAKIKYUが今日乗車した2020系充当列車は各駅停車、途中駅で急行の待ち合わせという事もあり、待ち合わせの駅で先行する急行に乗換、先回りした後に後から入線する2020系を撮影する事もできました。


6020系同様に先頭部には「Debut Series 2020」と記されたステッカーも掲出、新車ならではの雰囲気が存分に感じられる状況で、まだ東武スカイツリーライン乗入が解禁されていない事もあってか、前面ガラスにはマルケーマーク(マルケーではなくサークルKと呼ぶ方も多い様ですが…)の貼付もありました。

今後増備が進行、また東武線乗入も解禁されれば、Debutステッカーやマルケーマークのない姿も当たり前の様に見られる事になると思われ、首都圏通勤線区各線の中では古参車比率の高い田園都市線において、車両面での質的向上と運行コスト・電力消費量低減に大きく貢献する事になる事はほぼ確実かと思います。


走行音が特徴的な古参車は一部のファンからは絶大な人気を誇っており、2020系導入による代替は賛否両論が真っ二つに分かれる話かと思いますが、2020系撮影の後にしばらく滞在した駅では、その後数本の列車を撮影した中に古参車も参上、その中でも狙ってもなかなか遭遇しない少々派手な装いの車両にも遭遇したものでした。


この他にも近年田園都市線の運行機会が減少、代わって東武東上線の主力型式になっている車両にも遭遇し、短い滞在時間の割には随分な収穫が…と感じたものでしたが、2020系に対する感想等ありましたら、コメントもどうぞ。


東京急行電鉄 6020系~大井町線急行用の最新型車両

2018-04-03 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

先日東京急行電鉄(東急)ではダイヤ改正を実施、この改正は複々線化事業完成による大規模ダイヤ改正を実施した近隣の小田急電鉄に比べると小規模なものですが、ダイヤ改正に合わせて増発と新型車両導入も実施されています。

新型車両は田園都市線と大井町線に導入、既存車両とは別の新形式となっており、田園都市線用は2020系(10両編成)・大井町線用は6020系(7両編成)という、どちらも非常に中途半端な形式名となっているのが大きな特徴です。

両者は両数やラインカラーなどが異なるものの、デザインや基本的仕様は概ね共通化されており、今後の東急新標準車両になると思われますが、中途半端な番号の形式名を聞くと、関西の有料特急運行で定評ある某大手私鉄を連想してしまう方も少なくないと思います。

製造メーカーは東急線車両製造においては定評あるJ-TREC(旧:東急車輌→現:総合車両製作所)、同社新標準ステンレス車「sustina」の一員となっています。

田園都市線と相互直通運転を行っている他社車両では東急車輌/J-TREC以外のメーカーが製造した車両も数多く走る中、東急グループから離脱した今日でもJ-TREC製ステンレス車を採用し続ける辺りは、東急らしい選択という気もします。
(東急と並び旧東急車輌製車両を好んで導入していた関西の狭軌某大手私鉄は、近年になって車両発注をJ-TRECから地場メーカーに移行しつつあります)

2形式の中でも2020系は運行範囲が中央林間~久喜/南栗橋間と非常に広く、同系統での稼働車両数も相当数に及びますので、まだ導入から日が浅く編成数が少ない今日では、狙ってもなかなか捕まらない状況です。

一方6020系は主に大井町~溝の口間(一部大井町~長津田など)の急行運用専従(急行通過駅は5両かそれ以下の編成のみ停車可)で運行範囲が狭い車両ですので、2020系に比べると割合容易に捕まえられます。

MAKIKYUが先月末に東急線を利用した際には、新型2形式の中でも捕まえやすい6020系の方に乗車機会がありましたが、ステンレス車ながらも平滑な側面などを見ると如何にもsustinaという雰囲気。


ステンレス無塗装の銀色が主体ながら、窓上にカラーテープを配した装いは、ホームドア導入が進む今日の状況を強く反映していると感じ、一昔前の東急線車両では標準的な切妻形状とは一線を画する丸みを帯びた前面形状も騒音対策などの実利面に加え、新車である事を強調するために差別化を図る意図もあるのか…と感じた程です。

車番を斜めに表記している辺りも独特で、6020系や2020系の大きな特徴になっており、運行開始したばかりという事もあってか、MAKIKYUが乗車した6020系の前面窓下には「6020DEBUT」のステッカーも掲出されていました。

   
行先表示は前面・側面共に近年の新型車両では標準的なフルカラーLEDを採用、側面は停車中に次停車駅も表示するのは、近年のJ-TREC製車両ではよくある仕様ですが、小さな表示器に駅番号まで表示する事もあってか、かなり狭苦しい印象を受けたものでした。

6020系の大井町線急行程度ならまだしも、2020系が田園都市線と直通運転を行っている東武線へ直通運転する「区間準急 東武動物公園」行きで運用ともなると…とも感じたもので、側面行先表示はsustinaでも少し前に登場した京王線5000系並の大きさにできなかったのか…とも感じたものでした。


車内に足を踏み入れると、こちらもsustina標準仕様が多数取り入れられており、JR山手線で導入進行中のE235系電車などと類似点も多く見受けられますが、化粧板や床材などは無地ではなく柄入り、一般車両にしては高級感を感じる雰囲気に仕上がっていると感じたものでした。

座席は5000系列後期車などでも採用されたセミハイバック型、座り心地は「硬過ぎず柔らかすぎず」で適度な感触と感じたものです。


同じくセミハイバックシートを採用した先代5000系列後期車では、ドア付近の座席に枕が設置されており、6020系では枕が廃止されていますので、この点は評価が分かれる所だと思いますが、個人的には枕なしでも支障なしと感じています。


客扉のガラス押え形状は、最近JR東日本などでよく見かける窓枠の4隅が角張ったものではなく、東急線車両では一般的な四隅が丸い化粧板仕上げ、車内側のドア隅に小さな注意喚起が複数見受けられる辺りは、最近の関西私鉄車両などを連想したものです。

ドアチャイムは東急独自と言っても過言ではない音色の5000系列とは異なり、JRのE235系などで用いられているチャイムと同等の音色となっており、京王5000系などと同種の扉脇手すり形状なども、標準仕様踏襲が深度化している印象も受けたものです。

走行中の電動車モーター音が静粛化され、6020系と共通で大井町線急行に用いられている6000系と乗り比べても静かと感じたもので、東急の車両らしくないと評する向きもあると思いますが、個人的には評価できる事と感じています。

東急田園都市線や大井町線を運行する古参車両の中には、一部で「爆音」と騒がれている走行音が極めて大きい車両も存在しており、2020系や6020系の導入でこの爆音車両の代替が進行すれば、趣味者の一部は別として一般客からは大いに喜ばれるのでは…とも感じたものです。

   
各客扉上には最近の新型車両らしくLCDモニターによる車内案内表示装置も装備、自動放送による案内は2か国語に留まっている中で、モニターでは4か国語案内を実施しています。


内容的にも韓国語表示における次駅案内で「次は」を彼の地の案内と同様の「이번역은」で表示している辺りなどは、内容的も悪くないのでは…と感じたものでした。

この6020系はまだ運行開始から日が浅いものの、営業運行開始前に早速今冬からロング/クロス可変座席を用いた座席指定車両導入の公式リリースもあり、車両差替実施の可能性が極めて濃厚な状況になっています。

そのため6020系は現在の姿を見れる短く、早くも大変貌を遂げる事になるかと思いますが、座席指定車導入をはじめとする大井町線急行の利便性向上策で、混雑が激しい田園都市線からの旅客シフトにどこまで威力を発揮するのかも気になる所です。

また兄弟車両とも言える田園都市線用の2020系も機会があれば一度試乗してみたいと感じたものですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も6020系や兄弟車両の2020系に乗車機会がありましたら、是非その際の感想コメントなどもどうぞ。


相鉄20000系~今日運行開始した新型車両

2018-02-11 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

今日は相模鉄道(相鉄)が新型車両・20000系電車の運行を開始、公式HPでも今月中の運用予定などが発表されており、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にも既にご覧になられた方も少なくないと思います。

MAKIKYUは現住地から相鉄沿線は比較的近場という事もあり、運用予定時刻に合わせて相鉄線に乗車して新型車両を狙ってみましたが、予定通りのダイヤで新型車両・20000系が充当、運行開始したばかりの新型車両に初乗車したものでした。

近年相鉄が導入した車両は、10000系・11000系と2形式続けてJR車両ベースの車両となっており、JR車両ベースではない相鉄らしさを感じさせる新型車両の登場は久々となります。

そのため沿線や近隣をはじめそれ以外の地域でも結構注目されている様で、列車に向けてカメラを向けている姿も随所で見受けられるなど、新型車試乗や撮影目当てで相鉄沿線に足を運ぶ人物も少なからずいるのでは…と感じる状況でした。

この20000系は昨年登場した9000系改装車両「YOKOHAMA NAVY BLUE」と内外のカラースキームは共通しているものの、平成初頭に登場した車両の改装ではなく純新車という事もあってか、9000系改装車両とは異なる点も多々見受けられたものでした。


外観は濃いブルーの装いと前面窓下の飾りグリルが特徴的ですが、これを除くと東京メトロ辺りの新車と言われても驚かない雰囲気と感じ、車両間連結面の車端断面なども最近の日立製アルミ車両(A-Train)の標準的な仕様という雰囲気を感じたものでした。


車内に足を踏み入れると、9000系改装車両とよく似た雰囲気ながらも、9000系の一部車両に設けられているボックスシートはなく各社共にオールロングシートとなっています。


天井や蛍光灯の形状などは純新車という事もあってか、9000系改装車とは大きく異なっており、天井周りの構造は20000系と同じ日立製の西武30000系を連想させる面があると感じたものでした。


座席の袖仕切り形状も9000系改装車とは異なり、ガラスが荷棚付近まで伸びたモノ、寒冷地仕様の車両を思わせる雰囲気とも感じたもので、座席自体も程良いクッション性と安定感を両立させた絶妙な座り心地と感じたものでした。


車端の優先席はモケットが朱色(9000系改装車は青色)、一部座席は形状が異なり座面が少々高くなっている上に、各座席間に仕切りが設けられた独特なものになっているのも大きな特徴です。

この座席は足腰の弱った高齢者が着座した後、立ち上がる際の事を考慮したものと思われ、近年阪神電車が普通車用の新型車両として導入している5700系(JET SILVER 5700)の一部座席と同様の趣旨かと思います。

20000系は長時間停車時の保温対策で押しボタン式ドアスイッチが設置されており、この点も阪神5700系と共通していますが、座面の高い腰かけや押しボタン式ドアスイッチなどは、今後都市圏を走る通勤電車でも標準的な装備になっていくのか否かも気になります。

車内の案内関連も、自動放送に関してはJR車両ベースの2形式や9000系改装車両と同様、また最新型車両らしくLCDモニターによる各種情報案内も行われています。


LCDモニターが4か国語表示となっている点は、9000系改装車と共通していますが、9000系改装車とは表示様式が異なりモニター自体も大型化、ドア上以外の箇所にもモニターが設置されたのは少々意外で、9000系改装車と類似した印象を受ける車両ながらも色々差異があるな…と感じたものでした。

下回りも相鉄オリジナルの車両ながら、JR車両ベースの2形式導入前は相鉄が拘り続けていた直角カルダン駆動とは決別、最新鋭のインバーターなどを用いている事もあってか、インバーター更新を経た今日でも直角カルダン駆動を堅持する9000系改装車をはじめ、JR車両ベースの2形式などに比べても走行音はかなり静かで、相鉄線内運行車両における静粛性はトップクラスなのでは…と感じたものでした。

随所に上質な雰囲気を感じる20000系はレールファンだけでなく、鉄道への興味関心が余りない沿線住民にも結構支持される車両なのでは…と感じ、今後他路線直通予定を控え大変貌してゆく相鉄のシンボル的存在になる車両かと思いますが、大きなトラブルなどに見舞われる事無く末永く走り続ける車両になれば…と感じたものでした。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中で、既に相鉄20000系に乗車された方が居られましたら、その際の感想などをコメントとしてお寄せ頂けると幸いです。
(コメントは承認制としているため、反映まで時間を要する事もありますがご了承下さい)


京王5000系電車~有料列車にも充当予定の新型車両

2017-10-16 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

先月末に京王電鉄では新型車両・5000系電車の運行を開始し、京王沿線や周辺地域では注目の存在となっていますが、MAKIKYUも今月京王線を利用した際、また営業開始から日が浅い新型車両・5000系に乗車機会がありましたので、取り上げたいと思います。


5000
系は京王線で活躍する既存各形式と同様の車体長約20m・客扉は両開き扉を片側に4枚配したもので、この仕様は京王線に限らず首都圏通勤型車両では標準的なものですが、前面形状は既存の京王線車両とは大きく異なる傾斜した形状となっており、最近中国で続々と開業している都市鉄道の新型車両などを連想したものでした。


前面形状やカラーテープ(ピンクと紺色)の配列をはじめ、車両内外の番号表記書体なども既存車両と異なり、既存車両では小さくやや見難いと感じた側面行先表示器もサイズが拡大されるなど、外見は既存車両と大きく異なる車両である事は一目瞭然です。


そして5000系の最大の特徴となっているのは車内設備で、今まで大手私鉄各社の中では唯一オールロングシート車のみだった京王では異例のクロスシート車となっているのが大きな特徴です。


このクロスシートは各車両のドア間に配置、ロング/クロス可変座席となっており、車端部分は一人分ずつひじ掛けで区分分けされたロングシートとなっています。

京王では来春に要特別料金の座席定員制列車を運行、この座席定員制列車ではロング/クロス可変座席をクロスシートモードに設定、それ以外の列車で運用する際はロングシートモードに設定して運行する事が発表されており、現在は各駅停車などで既存他形式車に混じり活躍中ですので、クロスシートモードでの営業運行は来春までお預け状態です。

そのためMAKIKYU5000系に乗車した際も、ロング/クロス改変座席は当然ながらロングシートモードとなっており、既に他社で活躍しているロングL/クロス可変座席装備車と同様、一般のロングシート車に比べると座席自体はやや高級な反面、構造上着席定員が少なくなってしまうのは難点と感じたものでした。

ロング/クロス改変座席は近鉄で採用された後に首都圏にも波及する状況で、元祖の近鉄では枕部分が非常に硬いのが大きな特徴ですが、京王では有料列車として充当する予定もあってか枕部分は軟らかめとなっており、座面のクッションなども近鉄のロング/クロス改変座席に比べるとやや高級と感じたものでした。

 
最新型車両らしくLCDモニターによる多言語案内も実施、中吊り広告を廃止している事もあり枕木方向に何台ものモニターが設置されているのも大きな特徴となっています。


このLCDモニターの表示内容は、既存車両9030系などで用いられているものとは異なっており、標準仕様化の進行を感じさせられたものですが、日本語と英語に加え、韓国語と中国語の案内も実施している辺りは評価できると感じたものでした。


また電源コンセントも装備、これは今春西武鉄道が地下鉄有楽町
/副都心線直通用の座席定員制列車「S-TRAIN」向けに導入したロング/クロス可変座席装備車両・40000系も同様ですが、電源コンセント装備に関しては各座席1つずつの装備となっており、西武40000系よりも更に深度化しているのも特徴です。


ただ電源コンセントは「ランプ点灯時に使用できます。」という注意書きがあり、クロスシートモード(原則として有料列車充当時)の際にしか使用できない仕様となっています。

近年一般車両でも京急などが電源コンセント設置車両を運行、また京王グループ内でも路線バスの一部車両(西東京バスの新型車両)で電源コンセント装備をウリにした車両を運行している程です。

そのため旅客サービス向上を図る意味でもコンセントは常時使用可能とした上で、有料列車以外の列車で運行する際には特急や準特急以外の列車に優先充当する事で、旅客の分散乗車を促進する方が得策なのでは…とも感じたものでした。

またMAKIKYUは日頃小田急線を利用、小田急ではステンレス車は光沢を抑えた仕上がりになっており、これに比べるとドアなどの光沢がきつくギラギラとした雰囲気、京王(相模原線)と小田急(多摩線)が並走する区間で両社のステンレス車が並走した場合、5000系と小田急の車両(3000形や4000)などでは両者の違いが一目瞭然かと思います。
(MAKIKYU
5000系に乗車したのは京王本線内のみですが…)

この辺りは車両設計やデザインの思想が異なる事も影響していると思いますが、5000系の場合は兼用車ながらも特別料金を徴収する列車にも充当予定となっていますので、特別な車両という印象を与えるために、ステンレスの光沢を少し抑えて落ち着いた雰囲気にした方が良かったのでは…とも感じたものでした。

5000
系は今までの京王における既存車両とは様々な面で異なり、今後予定されている有料列車への充当なども含め、賛否両論が色々出そうな車両とも感じたものでした。

MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方もまだ営業運転を開始して間もない5000系に乗車した際の感想等ありましたらコメントもどうぞ。


南栗橋以北で活躍を続ける東武6050系~急行系各列車を中心に普通にも

2017-06-06 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

先月MAKIKYUが東武線を利用して栃木県内へ足を運んだ際には、特急料金なしで「Revaty」に乗車可能な下今市以北を除き、各区間で急行・普通などの一般列車を利用したものでした。

東京都心~栃木県内の東武日光線方面を一般列車で移動する場合、先月のダイヤ改正前は快速・区間快速列車に乗車すれば、浅草・北千住~新栃木・下今市・東武日光・鬼怒川温泉などを乗継なしで移動できました。

しかしながらダイヤ改正後の定期列車は日光・鬼怒川方面への快速・区間快速だけでなく、朝晩に設定されていた浅草~新栃木間の区間急行も廃止されています。

そのため東京都内のスカイツリーライン各駅~栃木県内の日光線各駅を有料特急以外で移動する場合、臨時列車を除くと必ず南栗橋駅での乗継が必要となり、大半の列車が系統分断されたものの、朝晩の区間急行などで一部直通列車も存在する伊勢崎線久喜駅をも凌ぐ大規模な系統分断と言っても過言ではない状況になっています。

 
南栗橋以北の区間では、朝晩に以前の快速・区間快速ダイヤを踏襲した急行・区間急行も少数ながら設定、この列車は以前の快速・区間快速の停車駅に栗橋を追加したダイヤで運行しています。


車両も以前の快速・区間快速で用いていた6050系が運用、トイレ付でボックスシート主体の座席配置は、南栗橋~東武日光を乗り通す旅客向けに相応しい設備とも感じ、同系の特徴とも言える車内設置の種別・行先表示幕も、南栗橋以北の急行・区間急行設定に併せてきちんと新幕が用意されています。

編成が2両3編成併結の6両→2編成併結の4両に減車されている事に加え、昼間時間帯の急行・区間急行設定がなくなるなど、以前に比べると不便さは否めない気もしますが、それでも乗車した際は平日だった事もあって空席も見受けられ、車両自体の老朽化や節電必須の世相などを考慮すると、減便減車は止む無しなのかもしれません。


6050系での運用が必須の快速・区間快速が消滅し、代替列車として設定された急行・区間急行の運転本数も限られている事から、新栃木以北を運行する日光線普通各列車をはじめ、南栗橋~新栃木間の普通でも急行系列車の折り返しなどで一部列車が6050系での運行になっています。


南栗橋駅では2扉車(6050系)充当列車の一覧表も掲出されていた程でしたが、2面4線の同駅で南栗橋止めの電車が到着した際、同一ホーム反対側に南栗橋始発の電車が待機しておらず、乗継の際にホームで待つ事もしばしば…という状況は芳しくないと感じたもので、特急通過などでダイヤ上やむを得ない場合を除き、極力ホームで待つ事がなく乗継できれば…と感じたものでした。


また南栗橋~新栃木間の普通列車は、6050系以外の車両(4扉車)で運転される列車も現在は原則として4両編成になっており、殆どは10000系列での運行となっています。


こちらは4両固定編成だけでなく、2両2編成併結の4両編成も見かけたものですが、栃木・新栃木~東武宇都宮間の宇都宮線普通も4両編成で運行していますので、今後宇都宮線で活躍している8000系を代替する際に10000系列の一部をワンマン化改造した上で、南栗橋~新栃木~東武宇都宮を直通運転する列車が多数設定されても…と感じたものでした。

南栗橋~新栃木間のデータイム普通が8000系でも支障ないのであれば、宇都宮線で活躍する8000系ワンマン改造車を充当しても良いかもしれませんが…


東武1800系 臨時列車に遭遇~外観塗装状態などは悪くない様に見受けられたものの…

2017-05-15 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

数日前MAKIKYUは東武線を利用して栃木県内へ足を運ぶ機会がありましたが、近年運行系統分断が進み、東京都内~栃木県内を直通運行する一般列車(特別料金不要)がほぼ壊滅状態と言う事もあり、幾つかの列車を乗り継いで移動したものでした。

特に乗車列車も決めず、その時の気分で気の向くがままに…と言う状況、たまたま東武動物公園駅で伊勢崎線区間急行を下車し、日光線方面列車待ちのついでに入線して来た列車を撮影していたら、反対ホームに団体専用の臨時列車が入線したものでした。

この臨時列車には現在も1800系として1編成だけ残存し、りょうもう号時代の装いを堅持している1819Fが用いられており、この編成はりょうもう号運用離脱後は定期運用がありませんので、たまに臨時列車として運行する以外は神出鬼没の存在です。


そのため現在は普段東武線を利用している身ではなく、特に臨時列車情報を調べて入手した訳でもない状況で、たまたまこの1819Fに遭遇したのは少々驚きでした。

1800系は最盛期には9編成が活躍、その後日光線方面優等列車向けや一般車化改造された車両も登場するなど、りょうもう号での定期運用終了後の変貌ぶりも多彩ですが、一般車化改造された3編成は比較的早期に廃車されています。

日光線方面優等列車向けに改造された編成は、300系(6両)・350系(4両)への改番も実施されていますが、こちらも300系は今春のダイヤ改正で全廃されています。

300・350系の改造種車は昭和40年代製、優等用車両故に走行距離も相当嵩んでおり、鋼製車体の抵抗制御車である上に、設備面でも現代の有料列車としては見劣りが否めない気もしますので、残る350系も先はそう長くないのでは…と感じています。

既に廃車された1800系各編成や300・350系に比べると、1819Fはメカ的には新しい車両とは言い難いものの、製造自体が昭和62年と幾分新しいだけでなく、定期特急として活躍した期間が短く走行距離も随分少ない上に、主要機器は8000系や6050系などと大差ない車両ですので、団体輸送や多客期臨時列車などの波動用車両としてはまだまだ活躍が見込める気もします。
(首都圏の他大手私鉄だと1819Fと同世代の車両でも、編成単位で廃車される車両も続出していますが…)

先日東武動物公園駅で姿を見た際も、車体の外観塗装状態などは悪くない様に見受けられ、近年東武各車両に掲出される様になった「TOBU」ロゴも似合っているのでは…と感じたものでした。


ただ中間車の側面字幕は故障したのか、幕が外されて巻取器が剥出し状態で見える状況になっており、今後も暫く活躍を続けるなら補修を行うか、さもなければ白幕か臨時表示のステッカーでも掲出した方が…と感じたものでした。


西武鉄道 40000系電車~LONG/CROSS可変座席を装備した地下鉄乗入車両

2017-05-12 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

3月末に東京メトロ有楽町線・副都心線と相互直通運転実施各線区(みなとみらい線・東急東横線・西武池袋線・東武東上線)でダイヤ改正を実施、その際には東武東上線を除く各線区において「S-TRAIN」と称する有料列車の運行を開始した事は大々的に取り上げられ、特に東急とみなとみらい線にとっては運転日限定ながらも初の本格的な有料列車運行となっています。
(但しみなとみらい線内のみのS-TRAIN乗車は不可)


この「S-TRAIN」は西武鉄道が東京メトロ・東急乗入用に新造した新形式・40000系を用いて運行しており、ホームドアを装備した地下鉄線や同種規格の東急東横線などに直通運転を行う事もあり、有料列車ながらも車体長20m級の両開き4扉車が用いられており、この規格の有料列車は東武鉄道が東上線内で運行している「TJライナー」に次いで2例目となります。

西武池袋線と東武東上線は共に池袋を起点に西へ向かう路線、数㎞程度の間隔で近接している地域も多い上に、共に東京メトロ有楽町・副都心線と相互直通運転を行っていますので、西武の「S-TRAIN」は東武が運行する「TJライナー」の影響を大いに受けたのでは…という気もします。

地下鉄直通運転を行う辺りは、小田急が千代田線直通で運行しているロマンスカーの影響も受けているのでは…と推測され、東京メトロ側も千代田線有料列車である程度の実績を積んでいる事で、有楽町・副都心線でも新たに有料列車(以前不定期で有楽町線内を運行していた「ベイリゾート号」を除く)を運行する事に対し積極的な姿勢を示せたのでは…と感じます。
(この点2つの空港連絡輸送を抱える都内の標準軌架線集電式某線は、有料列車需要が最も見込めそうな路線にも関わらず消極的と言わざるを得ない感もあり、事業者の差異が大きく表れている気もします)

ちなみに40000系は設備的には東武が「TJライナー」で運行している50090系とほぼ同等のLONG/CROSS可変座席を装備した車両で、有料列車以外でも運用される事もありますが、現在有料列車以外での運用は西武線内列車が大半を占めており、他社線内では有料列車以外の列車で乗車できる機会はまだ少ないのが現状です。

ただ他社線内で一般列車としての運用も皆無ではなく、その気になれば有料列車以外で乗車する事も可能で、MAKIKYUは今月初めて40000系に乗車しましたが、その際も東京メトロ有楽町線~西武池袋線の直通列車でした。

 
乗車した列車は全区間各駅停車、MAKIKYUが乗車した有楽町駅から終点所沢まで先着(複々線区間での特急レッドアロー追い抜きを除く)という、西武池袋線ならではとも言えるなかなか素晴らしいダイヤでしたが、急行などの優等列車ではなく各駅停車と言う事で新型車の乗り心地を存分に堪能するには絶好とも感じたものでした。

車内へ足を踏み入れると、中央部が高くなっている天井は独特で、単に既存車両を優等列車兼用にしたのではない事が感じられたものですが、蛍光灯を中央部に寄せて配置している事もあり、地下鉄線内走行中の車内は、場所によって少々暗いと感じたのは難点です。

化粧板は基本的に柄なしのシンプルなモノで、先代一般車の30000系(西武線内専用車)と比べても簡素な印象を受けたものの、車端部分に木目を配しています。

車端部分の木目を引き立たせるために、化粧板は敢えてそれ以外の部分をシンプルな仕上げにしたのか気になる所で、また鳴り物入りで設置した空気清浄機(プラズマクラスター)の存在を引き立たせるためなのか、これを非常に目立つ形で設置しているのも印象的でした。


座席配置は各駅停車での運用で乗車した事もあり、有料列車運用時のCROSSモードではなく、立席空間を広く確保できるLONGモードとなっており、CROSSシート派の方々は渋い顔をするかも…と感じたものでした。

ただ「S-TRAIN」で有楽町~所沢間を乗車すると普通運賃(定期券等の利用も可能)の他に510円の座席指定券が必要となりますので、座席の向きと停車駅が異なるだけで座席指定券不要ともなれば、新型車両試乗としてはかなり乗り得とも感じたものでした。


ドア間にある2人がけのLONG/CROSS可変座席は、構造上クロスモードにした際に窓側の足元がやや狭くなってしまうのは既導入実績のある近鉄や東武などと同様ながら、専ら一般列車として用いている近鉄はともかく、TJライナーでも運用される東武50090系と比べても座席の詰物はやや柔らか目と感じたものです。


車端は3人掛けのハイバック型ロングシート、この配置も東武50090系と同等ですが、車端ロングシートの各座席間とLONG/CROSS可変座席でCROSSモード時の窓側となる壁面には充電用コンセントも装備されており、この辺りは最新型らしい設備とも感じたものです。


このコンセントは西武沿線をはじめ、首都圏各地の電源周波数(50Hz)ではなく西日本向けの60Hz、60Hzである事を示すステッカーが見受けられたのも特徴的でしたが、どの様な経緯で60Hzになったのかも気になる所です。
(さすがに乗客の大半が車内で用いる電化製品が60Hz用だからという事はないと思いますが…)


10両編成の4号車には車椅子対応型のトイレも設置、これは土休日にみなとみらい線~(東急東横線~東京メトロ副都心線~西武池袋線)~西武秩父線に跨る長大列車が設定されている事なども一因かと思いますが、地下鉄線内を運行する両開き4扉車でトイレを装備している車両は、他にはJR九州の303・305系(福岡市営地下鉄空港線に乗入)程度ですので、地下鉄線内を運行する車両の中では、異色の設備とも言えます。

トイレを装備していても、40000系とほぼ同種のLONG/CROSS可変座席車両が活躍する近鉄大阪線の一部列車では、締切として使用できない状況になっている事もありますが、40000系はMAKIKYUが乗車した際は各駅停車ながらもトイレは使用可能な状態となっており、乗車距離や時間を考慮すると必須の装備とまでは言えないものの、使えると便利とも感じたものでした。

 
また新木場/元町・中華街方の先頭車は、乗務員室背後の客ドアと次ドアの間の窓を非常に大きくした上で外側は窓を黄色く囲み、簡易腰掛や車椅子スペースを兼ねたフリースペース「パートナーゾーン」が設置されており、地下鉄線内を運行する一般列車でも用いられる車両としては、極めて異色の設備とも言えます。


パートナーゾーンを際立たせるため、つり革の吊り輪や床材、化粧板などを他の区画とは異なるものにする程の徹底ぶりで、一般列車でたまたまやって来た40000系に乗車した予備知識のない乗客がこの空間を見たら、相当驚くのでは…とも感じたものでした。

40000系は車両自体の異質性に加え、運用形態も非常に特徴的で他に類を見ないものとなっており、非常に特徴的な存在と感じますが、有料列車での運行時は複数社線跨ぎでの運行となり、社線毎(線内乗車不可のみなとみらい線を除く)に座席指定料金を要するため、設備面なども考慮するとワンコイン以上の料金を支払うともなれば…とも感じてしまったものでした。

特に自由が丘(目黒区)~石神井公園(練馬区)間でS-TRAIN乗車ともなれば、23区内のみの移動にも関わらず運賃以外に860円もの座席指定料金を要する事になり、26.3㎞の移動に1440円も費やす事になります。

S-TRAINの座席指定料金を加えてしまうと、ほぼ同距離かつ首都圏の中では極めて高額な運賃事例ともいえる浅草~白井(押上・京成高砂経由)間26.2㎞の1020円をも遥かに凌ぐ状況ですので、複数社線跨ぎ乗車でのS-TRAIN座席指定料金に関しては、座席グレードなども考慮すると今後見直しの余地もあるのでは…と感じたものでした。
(ここで記した運賃額は10円単位のきっぷ運賃・1円単位のIC運賃適用だと若干割安になります)


東武鉄道 634型「スカイツリートレイン」~快速系列車の運転終了が注目されていますがこちらも…

2017-04-20 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

明日(421)は東武鉄道の本線系各線(スカイツリーライン・日光線など)で大規模なダイヤ改正を実施、大都市圏鉄道各線の大規模ダイヤ改正は通勤通学流動の少ない土休日に実施される事が多いですが、休前日となる金曜日に実施と言うのは異例という気もします。

このダイヤ改正では新型特急車「Revety」運用開始と日光線快速・区間快速(以下快速系列車と記します)の運転取り止め、快速系列車に代わり南栗橋以北で急行・区間急行の設定などが主な改正内容となっています。

日光線快速系列車は遠距離を乗車券のみ(追加料金なし)で移動でき、車両も基本的には首都圏の一般車両にしては上等なボックスシート、トイレも設置され長時間乗車も考慮した6050系が充当。

有料特急だと夜割でも少々割高と感じるMAKIKYUにとっては、日光や会津方面へ出かける際には非常に重宝する存在、宇都宮へ足を運ぶ際にも都内(浅草・北千住)・埼玉県内(春日部)~栃木・新栃木で乗車した事(新栃木~東武宇都宮間は東武宇都宮線普通利用)が何度もあります。

快速系列車で用いられる6050系は昭和末期竣工、登場から既に30年前後が経過している上に、同型の過半数は6050系登場前の快速用車両・6000系の機器流用車となっています。

機器流用車は流用機器の使用年数が50年超となっている上に、長距離運用主体で運用されていた事も考慮すると、退役も残念ながら致し方なしという気もしますが、一部は純粋な新車として登場しています。

純粋な新車として製造された車両の中には、名義上は直通運転を行う野岩鉄道と会津鉄道の車両として運行している車両も存在しており、これも決して新しい車両とは言い難いものの、機器流用車に比べれば老朽化の程度は遥かにマシなのでは…という気もします。

純粋な新車として登場した6050系は、今後も暫くは南栗橋以北で新規設定される急行・区間急行などでの活躍が期待できると思いますが、中には優等用に改造された編成も2編成存在しています。


この2編成は形式番号を634型に改め、座席指定制の特急「スカイツリートレイン」として運行、2012年登場ですので運行開始から約5年が経過しています。

一般車を種車とした有料特急車は私鉄・JR共に最近各地で登場しており、昨年近鉄が南大阪・吉野線で運行開始した特急「青の交響曲」などは、過半数の扉を埋めており、客扉があった部分の窓サイズが異なるなど、一目で改造車である事が分かる程の改造を施しています。

種車の6050
系は元々長距離仕様の2扉車という事もあり、窓割の変化などは少ないものの、観光向けに展望性向上を図るため、天井窓を改造設置しているのが大きな特徴です。


外観塗装も水玉模様をイメージした独特なモノに改められ、22編成が存在するスカイツリートレインは青系と赤系の装いが2両ずつ、通常は2編成併結の4両編成で運行しています。

改造対象となった22編成は、純粋な新車として製造された6050系では2編成しかない東急車輌製、昭和63(1988)製というのは形式番号(634)にちなんでいるのか否かも気になったものですが、車内には製造と改造を示す標記が並んで掲げられた箇所も存在しています。
(
他に改造ステッカー貼付のみの箇所も存在)


これも最近は
2者を纏めたステッカーにしてしまう事例もありますが、スカイツリートレインでは東急車輌の銘板はそのまま残存、その下に今流行りのステッカーで総合車両製作所の名前が掲出されており、この並びを見ると鉄道車両メーカーの変遷を物語っている様にも感じたものでした。


車内に足を踏み入れると、乗降口は種車同様の両開き扉ですので如何にも改造車と言う雰囲気、元々長距離運用を想定したトイレ付車両、デッキと客室の仕切りなども設けていない事もあり、車端部分は種車の面影がよく残っていると感じるものの、優等用車両としてそれなりにグレードアップした感も受けたものでした。


 
客室内の座席は外観が青系の編成はモケットが青色、赤系の編成はモケットが赤色となっており、両編成共に座席配置は電動車(浅草方)が片側に窓向き座席設置、制御車(伊勢崎・日光方)は片側に1人掛け座席設置となっています。


2+2
列の座席が並ぶ定期特急車に比べると、座席数はかなり少なくなっていますが、座席自体はシートピッチもさほど広くない上にリクライニング角度も浅め、これに加えて座席下の足元が塞がっている事もあり、長時間乗車で座り続けるとなれば少々難ありという気も…と感じたものでした。

 
近年流行の車内情報装置も種車には設置されていないものの、スカイツリーライントレインへの改造に合わせて設置、既存車両の改造で
LCDモニターを設置した車両でよく見かける横長タイプとなっています。

 
LCD
モニターは4か国語表示、中国語でスカイツリートレインは「晴空塔号列と案内される様は特徴的でしたが、通勤列車やビジネス向け特急ならともかく、観光向けで団体臨時列車として用いる車両にこのタイプのLCDモニターというのは余り類がないのでは…と感じたものでした。


最近優等用列車で設置される事が多いラゲージスペースも設けられており、スーツケースなどの大荷物があるから有料特急で…という需要にも応えているのは、最近の優等用車両ならではと言う気もしますが、スカイツリートレインに限れば天窓設置で荷棚が撤廃されていますので、天窓設置で荷棚が撤廃された事もあり更なる需要に応えるというよりは荷棚の代替で必須の装備と言う状況です。


また種車と同様に複数編成併結時に貫通路を構成可能な正面貫通式車両ですので、最初から展望席を設けた優等専用車両に比べると、前面展望性は大きく劣りますが、スカイツリートレインへの改造に併せ、乗務員室背後に前面展望を楽しめる座席を設置しているのも大きな特徴です。



最前部の展望席は足元がやや狭く感じ、「長時間の座席の占有はご遠慮ください」というステッカーも掲出されるなど、床面もややかさ上げされているなど子供向けの要素が強い印象、大人が長居したくないと感じさせる意図もあるのでは…と感じたものです。

スカイツリートレインは車両構造なども影響し、展望席としてはかなり簡素な部類かと思いますが、東武の有料特急は前面展望に難ありと感じる列車が多い状況ですので、小田急などには到底敵わないものの、この様な区画を設置した事は評価できる気がします。

このスカイツリートレイン、ダイヤ改正前のダイヤでは土休日などに臨時特急として運行しており、MAKIKYUも一度だけ乗車機会がありましたが、明日のダイヤ改正以降は旅客列車としての設定がなく、専ら団体専用列車になってしまいますので、特急券を購入して乗車しようと思っても…という状況になっています。
(運転日は専ら土休日=実質的には数日前で一般旅客向け営業終了です)

快速系列車で使用していた6050系に関しては、快速系列車廃止が随分注目される反面、浅草までの定期的な乗入は廃止されても野岩・会津鉄道直通の普通列車などで乗車機会がある事を考慮すると、旅客列車での乗車機会が今後暫く見込めない634型ももっと注目されても…と感じたものです。

大改造からさほど年数を経ておらず、6050系の中でも新造車故に今後の活躍もまだ期待できる事を考慮すると、今後何らかの形で再び一般旅客向け営業に充当される機会が巡って来る事にも期待したいものです。

もし団体臨時列車以外での634型旅客列車運行が実現するなら、6342編成をペアで運行するのではなく、他の6050系と組み合わせての46両編成なども実現すれば、様々な需要に応える列車の実現と言う意味でも評価できる列車になりそうですので…


東京メトロ13000系電車~日比谷線で走り始めた新型車両

2017-04-07 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

先月末MAKIKYUが都内へ出向いた際には、東京メトロの1(24時間)乗車券を利用し日比谷線にも乗車したものでした。

日比谷線は既存の18m3ドア車(一部車両は5)20m4ドア車に代替、その後各駅にホームドアを設置する事も発表されていますが、20m4ドアの新型車両は昨年納入が始まり昨冬に試行運行を実施、そして先月末に新型車両の本格運行が始まっています。

現在の新型車両稼働数は2編成のみでまだ少数派ですが、先月末日比谷線を利用した際にこの新型車両にも乗車機会がありましたので、取り上げたいと思います。


  
日比谷線の新型車両は東京メトロと相互直通運転を行う東武鉄道の2社双方が導入、今後数年で既存車両を全て代替する事になりますが、現在営業運転を行っているのは東京メトロが導入した新型車両・13000系のみとなっています。

既存車両は18m×8=編成長約144mに対し、ホーム延伸などを行わず20m車運行を行うため、新型車両は1両減車の7両編成となっているのが大きな特徴です。

乗車位置も異なるため各駅案内でも両数案内共に「
8両」と「7両」の乗車位置案内が掲出される状況ですが、新型は20m×7=140mですので、輸送力は既存車両よりも若干低下しています。

平成初頭の時期であれば、輸送力確保が至上命題で5扉車登場をはじめ、設備増強が追い付かず混雑する北千住駅で連絡となる東武~営団(現東京メトロ)連絡定期券所持者向けの迂回乗車なども実施する程でしたので、輸送力減少となる車両代替はまず考えられなかったと思います。

しかしながら少子高齢化による利用減をはじめ、東武スカイツリーライン~東京メトロ半蔵門線相互直通運転開始やつくばエクスプレス開業など、東武スカイツリーライン各駅停車~東京メトロ日比谷線から新ルートへの利用転移なども進み、日比谷線も輸送力面で若干余裕ができています。

これに加えホームドア設置による保安度向上なども求められ、各列車の編成長やドア位置を統一する必要が生じた事も20m級車両登場の大要因となっており、東武は日比谷線開業当初から20m級車両を走らせていながら、日比谷線直通に限っては3代目の車両でようやく20m級車両による運行が実現する事になっています。

車両規格統一となると、金太郎飴の如くどの路線でもラインカラーが異なるだけで大差ない車両ばかりが…という鉄道会社も首都圏には存在しますが、車窓などは期待できない地下区間が大半を占める「地下鉄」運行会社の東京メトロは営団時代から路線毎に特性を打ち出した個性ある車両を登場させており、今回の日比谷線13000系でもこの良き伝統が踏襲されていると感じるのは喜ばしい限りです。

 
内装は東京メトロ発足後の新形式車両で共通するシンプルな雰囲気ながらも、モダンで都会的な雰囲気を感じ、床材や座席モケットなどは寒色系でまとめていながらも、袖仕切りや車端部分の化粧板などで木目を使用、また車端貫通路はガラスを多用し開放的な雰囲気とする辺りはよく考えれているな…と感じたものです。


半間接タイプのLED蛍光灯や、アクリルに結晶模様を描いた荷棚なども機能美を感じさせられ、乗り合わせた乗客からは「日比谷線って滅茶ボロいイメージだけど、何これ凄い綺麗」という声も聞こえる程でした。
(
「滅茶ボロいイメージ」というのは東京メトロ自体よりも、自動放送装置を装備しておらず走行中かなり煩い音を放つ他社の乗入車両が作り出している面が大きいと思いますが…)

 
ドア上には最近の東京メトロで標準仕様になりつつあるLCDモニター2+1面による4か国語案内+広告案内も装備、広告画面では新車13000系の案内を盛んに流しており、これ以外にも車内広告でドラえもんを起用して新車登場を盛んに告知しているのも印象的でした。

放送スピーカーも近年の車両ではエアコン吹出口部分に内蔵し、目立たない様にしている車両が多くなっていますが、敢えてスピーカーの存在感を出すかの如く目立つ様に配置しているのも大きな特色と感じ、これはかなり異色と感じたものでした。

この様に既存車両とは異なる特色を幾つも備え、最新鋭の車両らしさを十二分に感じさせる13000系ですが、内装だけでなくメカニズム的にも各車両の台車に新機構の台車を装備する事で曲線走行時の騒音低減を図っており、走行中の車内騒音もかなり静かになり、少なくとも「滅茶ボロいイメージ」の車両とは大違いと感じたものでした。

この他にも各車両を電動車化する事で重量配分の均等化を図るなど、既存車両とは大きく異なる面が多々見受けられる車両となっており、これらの取組みが今後他線区で登場する新型車両にも取り入れられる事になるのか否かも気になる所です。

また東京メトロと共に仕様を揃えて一括発注を行った東武側の日比谷線直通用新型車両・70000系は第1陣が既に納入され、試運転を行っている事も報じられていますが、こちらもそう遠くない時期に営業運転を開始する事がほぼ確実な状況ですので、こちらも運行開始の暁に荷は是非一度乗車し、その際の印象や13000系との差異などに関して取り上げられれば…と思っています。


最後の活躍をする東京メトロ01系に遭遇~次に乗車する機会は…

2017-02-16 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

数日前MAKIKYUは所用で東京都内へ出向き、その際には東京メトロ銀座線に乗車する機会がありました。

銀座線は都内どころか東洋初の地下鉄と言われ歴史は古く、設備面では今でも戦前に開業した路線ならではの雰囲気が感じられる所も少なくない路線です。

車両は幾度も代替され、現在主力となっている1000系電車は最新型ながらも、敢えて昔の車両を連想させる雰囲気を取り入れたレトロ調車両になっているのも大きな特徴です。

現在主力となっている1000系導入前の主力車両は01系、この車両もサービス水準は決して悪いものではなく、車齢も昭和末期~平成初期にかけての導入ですので、その気になればまだ使う事が…という印象ですが、第3軌条方式集電の小型車両という特殊規格という事も災いし、大半の車両は1000系への代替で廃車解体となっています。

ただ一部車両は6→2両編成に短縮、架線集電方式への改造という銀座線先代車両の一部でも実施された異色の改造を施行、台車や電装品などは別物を新調して新天地・熊本電気鉄道で第2の活躍をしています。

熊本では渋谷駅前で保存されている車両と同型の旧型車両(東急旧5000系)を、渋谷を走っていた電車で代替しているものの、旧型車両も旅客営業からは離脱したものの体験運転などで活躍、今も姿を留めています。

そのため現在は渋谷と北熊本という遠く離れた2つの土地で、01系と東急旧5000系双方の姿を見る事が出来ますが、01系は銀座線では来月退役が発表されており、渋谷で姿を見る事が出来る期間はあと僅かになっています。


少し前まで銀座線を利用すれば01系は嫌でも当たる車両でしたが、現在銀座線では狙ってもなかなか遭遇しない状況、これに加えて熊本に移籍した車両にも施されている熊本県のゆるキャラ「くまモン」がデザインされた姿になっている事もあり、今日存在が非常に際立つ車両になっています。

MAKIKYUは渋谷へ向かう際、神保町から半蔵門線でそのまま移動するよりも、表参道駅で銀座線に乗り換えた方が、下車後の移動が楽という理由でたまたま銀座線乗換を選択した際に偶然01系に遭遇、狙って乗車した訳でもないのに随分な大物が…と感じたものです。


渋谷到着後も所用先へ移動するまでに時間の余裕もあった事から、一旦引上線に入った後に反対ホームへ入線した列車の姿も撮影したものでした。

銀座線は時折利用する機会もあるものの、稼働編成数と利用頻度を考慮すると、恐らく来月の退役までに再び銀座線で01系に乗車する可能性は低く、渋谷駅を発着する01系の姿を見るのは最後かも…と感じたものでした。

ただ01系は銀座線での活躍はあと僅かながら、その気になれば新幹線などで比較的容易に足を運べる熊本で乗車できるのは幸いで、機会があれば新天地・熊本に活躍舞台を移し、第2の活躍をしている01系にも是非乗車したいと感じたものでした。
(東京メトロの車両は近年代替進捗が早く譲渡車両も多数発生、その中には第2の活躍舞台がインドネシア・ジャカルタなど、遥か彼方という車両も多数存在しており、これは彼の地へ足を運ぶ道程を考えただけでも気が遠くなる状況ですが…)


西武の地下鉄直通座席定員制列車・列車名を正式公表~何処かで聞いた事がある様な列車名は…

2017-01-11 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

西武鉄道では昨秋、両開き4扉の通勤仕様で地下鉄直通対応ながらも、ロング/クロスシート可変座席を採用した新形式・40000系が納入、今春の運行開始に向け試運転を行っており、西武線沿線をはじめそれ以外でも日頃首都圏を生活圏としている方の中には、既に同車の姿を見た事があるという方も居られるかと思います。


40000系(既公開記事での使用画像・左側から2番目の車両が該当)は地下鉄直通車としては久々の新鋭車両である事に加え、ロング/クロスシート可変座席を採用、座席指定制列車としても用いる事が発表されている事もあってか、車両自体だけでなく運行ダイヤなども注目の存在ですが、昨日西武鉄道側が公式に40000系を用いた座席指定制列車の名称やダイヤを公開しており、既に公式リリースをご覧になられた方も居られるかと思います。

40000系は現行営業用最新鋭車両・30000系「スマイルトレイン」の様に車両自体に名称を設定するのではなく、要特別料金の座席指定列車として運行する場合のみ、列車名を名乗る事になっています。


この名称は「S-TRAIN」、韓国鉄道(KORAIL)の南道海洋観光列車「S-Train」(写真・「MAKIKYUのページ」で以前公開した記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)と非常に紛らわしい名称ですが、西武側はKORAILが運行している観光列車「S-Train」の存在を知りながら、「TRAIN」を全て大文字表記とする事で別物である事を主張しているのか否かも気になります。
(さすがに西武鉄道程の大企業であれば、上層部一同が「S-Train」の存在自体を知らないという事はないと思いますが…)

座席指定制列車時刻は、平日は西武線~東京メトロ有楽町線直通、土休日は西武線~東京メトロ副都心線~東急東横線~みなとみらい線直通で設定され、有楽町線直通は終点の新木場発着ではなく豊洲発着となっているのが大きな特徴、豊洲では小田急線直通の不定期列車「ベイリゾート」号廃止以来の有料列車復活となります。

東京メトロでは小田急線直通特急に続き、2例目の座席指定制有料列車となり、東京メトロ線内のみでの利用ができない事や、メトロ線内分の特急料金が210円となっている点も、小田急線直通特急と同様です。

40000系は一般列車兼用となる車両だけに、座席や内装などの設備面や、複数社線を跨り料金が併算される事を考慮すると、やや割高感が否めない気もしますが、この事もあってか西武線内では既存特急(レッドアロー)よりも割安な料金設定となっている点は当然と言う気もします。

土休日のみ運行の東急東横線・みなとみらい線内でも特急料金が別途設定、この料金設定は設備的にほぼ同等の車両を用いている東武東上線「TJライナー」の乗車整理券料金を参考にしたと思われる価格設定です。

東急線内のみや東急線~東京メトロ線跨ぎでの2社線内乗車も可能となっていますが、みなとみらい線内のみでの特急料金が設定されていない代わりに、みなとみらい線内のみでの乗降が不可能になっているのも大きな特徴です。

西武線内の発着駅も平日は所沢発着のみですが、土休日は所沢・飯能・西武秩父発着の3通りが存在、上下で運行本数が異なっているのも大きな特徴で、片道回送で運行する列車が設定されるのか、それともロング/クロスシート変換機構を装備している事を生かし、片道一般列車で運行する列車が出て来るのかも気になる所です。

運行形態や料金設定をはじめ、「S-TRAIN」の名称設定も含め、西武線~地下鉄直通特急は賛否両論が色々出そうな列車と感じますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も見解などありましたらコメントもどうぞ。


大幅に数を減らした都電7000形~少し前の主力も今では…

2016-11-20 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

先月MAKIKYUは遠方へ出かける機会こそなかったものの、韓国から来訪した知人に首都圏を案内する機会があり、都内を巡る際には「都営まるごときっぷ(一日乗車券)」を利用したものでした。

都営まるごときっぷでは都営4交通機関(都営地下鉄/都営バス/都電荒川線/日暮里・舎人ライナー)が乗り放題という事もあり、都内の観光スポットを幾つか案内しながら4交通機関にも乗車頂いたものでした。

その一つ・都電荒川線は東京23区内では唯一の路面電車(路面電車に限りなく近い路線は他に1路線存在しますが…)となっており、新旧様々な車両が活躍している事でも知られています。

知人は西日本の幾つかの都市では路面電車に乗車しているものの、日本の首都圏は初という事で荒川線乗車も当然初、どの車両でも良いという事で、始発の早稲田から乗車する際は最新型の8900形に乗車したものでした。

しかし早稲田を出てすぐに現在最古参となっている7000形とすれ違い、都営まるごときっぷでは途中下車も自由自在である事から、新旧双方の車両に乗り比べるのも…という事で途中電停で乗車していた8900形から下車、そして次発でやって来た7000形に乗車したものでした。


乗車した7000形はトップナンバーの7001号車、黄色に赤帯のリバイバルカラーが施された希少な車両で、海外から来訪して頂いたレールファンのお客様にご案内するにも最高の車両と感じたものでした。
(レールファンではない外国人旅行者を案内するには不向きな車両かもしれませんが…)

ただMAKIKYUが先月荒川線に乗車した際には、終点の三ノ輪橋まで乗車したものの、その際に7000形とすれ違ったのは貸切で稼働していた黄色に青帯(これもリバイバルカラー)の1両だけ、他に最近登場した7000形更新車の7700形に2回程すれ違う程度でした。


そのため少し前なら荒川線の主力だった7000形も、標準塗装車(写真は7023号車・昨年廃車)とすれ違う機会は皆無で、最近導入が進む新型車両への代替などで急速に数を減らしてしまった事を実感させられたものでした。

車両老朽化や旅客サービス面などを懸案すると、7000形がよく今日まで走り続けたと賞賛しても良い位、また新型車への全面代替ではなく一部は更新して今後しばらくの活躍が期待できるというだけでも有り難い事かもしれませんが、更新された7700形も現在のレトロ調塗装だけでなく、今後数を増やした際にはリバイバルカラー車両などが出て来ないだろうか…とも感じたものでした。