MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

鹿沼市内を走る「リーバス」~2事業者が運行するコミュニティバス

2017-07-27 | バス[北関東]

MAKIKYU6月に栃木県内へ出向いた際には県北地域だけでなく県都・宇都宮市や、宇都宮市に隣接する鹿沼市などにも足を運んだものでした。

両市共に何度も足を運んでいる土地ながらも、鹿沼市内を走るコミュニティバス「リーバス」は6月に初めて乗車したばかりですが、このリーバスは栃木県内バス最大手の関東自動車と、地場のタクシー会社・平和タクシーの2事業者が運行しています。

市町村合併によって鹿沼市域がかなり広大になった事もあり、初乗り運賃は100円ながらも特定停留所を境に100円刻みで運賃が上昇する運賃制度を取っていますが、古峰原(Kobugahara)線のみ100円刻みながらも距離比例制となっています。


距離比例制となっている古峰原線は、バスカード機器を装備した関東自動車の一般路線車が充当される事もあり、同線のみバスカード対応となっているのが大きな特徴で、一般路線をコミュニティバス化した路線の一つと言う事もあり、コミュニティバスでは異例の古参大型車が活躍する姿も見受けられたものでした。
(
古峰原線では古参大型車だけでなく、年式の新しい中型車が活躍する姿も目撃しています)


古峰原線以外の関東自動車運行路線は、車両塗装は関東自動車が最近導入している一般路線用の低床車と同様の塗装ながらも、バスカード機器を装備しておらず車体に「リーバス」と記された車両が主力となっています。



MAKIKYU
が乗車した関東自動車運行のリーバスは中型車でしたが、中型車だけでなくコミュニティバスの定番車両ともいえる日野リエッセも活躍、路線によっては両者が混在している状況でした。


また関東自動車運行のリーバスだけでなく、平和タクシー運行のリーバスにも乗車機会がありましたが、こちらは車内放送等も関東自動車とは異なるタイプを使用、運賃箱も国内の路線バスでは一般的な自動両替装置付ではなく、プラスチック製の箱を用いているなど、様々な面で差異が見受けられたものでした。

リーバスは路線毎の運行便数は決して多いとは言い難いものの、多数の系統が錯綜するJR鹿沼駅~東武新鹿沼駅間に限れば結構な本数となり、同区間をワンコイン(100)で移動する事が出来ますので、2つの鉄道駅間を結ぶ移動手段としても有用で、機会があればまた利用しても…と感じたものでした。


西那須野周辺を走るJRバス~コミュニティ路線が主体となっているものの…

2017-07-23 | バス[北関東]

先月MAKIKYUが栃木県北へ足を運んだ際には、JRバス関東が運行する路線バスにも乗車機会があり、西那須野周辺のJRバス路線は西那須野駅のすぐ近くに立地する西那須野支店が運行しています。

西那須野支店が運行している一般路線は(那須塩原駅~)西那須野駅~塩原温泉バスターミナルの1系統(昼間の一部便のみ那須塩原駅発着)となっており、先月はこの路線にも乗車したものでした。


MAKIKYUが乗車したのは、現在の国内大型路線バスではありふれた存在の車両と言っても過言ではないいすゞERGAながらもトップドア車、シフトレバーもロッド式(床から長い棒が伸びているタイプ)であるなど、ERGAの中ではかなり個性の強い車両と感じたものでした。


車内は2人掛けの座席がズラリと並ぶ着席重視仕様ながらも、リクライニング機能は装備されておらず、廉価版高速バス車両とも異なる自家用バスに近い雰囲気の車両で、なかなか面白い車両に遭遇したと感じたものでした。


MAKIKYUが西那須野駅~塩原温泉バスターミナル間の路線に乗車した際には、このERGA以外にも首都圏排ガス規制区域から移籍してきたノンステップの中型ロング車が活躍する姿も目撃しています。

路線特性などを考慮すると個人的にはトップドアERGAの方が断然と感じたものですが、ERGAもV8エンジン搭載の初期車ですので導入から結構な年数を経ており、あとどれだけ活躍するのか…とも感じたものでした。

また西那須野支店が運行している一般路線は1路線のみながら、それ以外に那須塩原市が運営しているコミュニティバス「ゆ~バス」の一部路線を受託運行しており、路線数的にはこちらの方が多数を占める状況になっています。


MAKIKYUも先月塩原温泉バスターミナル~上三依塩原温泉口駅(野岩鉄道)を結ぶ「ゆ~バス」に乗車しましたが、その際に充当されたのはコミュニティバスの定番ともいえる日野ポンチョ、平日に昼下がりと言う事もあって始発から終点まで貸切状態でした。


この路線では白と青のJRバス塗装を纏った中型ノンステップ車の姿も目撃しており、以前黒磯駅を発着する「ゆ~バス」に乗車した際もこのタイプに当たっていますので、こちらを期待していたMAKIKYUにとっては、ハズレくじを引いたと言っても過言ではない状況でした。
(利用状況を考慮するとポンチョでも致し方ない気もしますが…)

 


大田原周辺を走る東野バス

2017-07-19 | バス[北関東]

先日「MAKIKYUのページ」では、栃木県大田原市内や周辺地域を走る大田原市営バスに関して取り上げましたが、大田原市内とその周辺を結ぶ路線は市営バスだけでなく東野交通も一部路線を運行、先月大田原へ足を運んだ際にはこちらも乗車機会がありました。

東野交通は均一運賃の市営バスとは異なり、栃木県内の一般路線では標準的な前乗り前降りの整理券方式(後払い)となっていますが、大田原市内と西那須野駅周辺は運賃が上限200円となっています。

大田原市内各所や大田原市内と西那須野駅の間を移動する際は、市営バスと同様に手頃な運賃で利用する事ができ、かつて東野鉄道として鉄道を運行していた西那須野~黒羽(Kurobane)~小川間でも路線バスを運行していますが、西那須野~黒羽間だけでも結構な距離がありますので、民営による独立採算なら到底経営が成立しないだろうとも感じてしまう状況です。
(黒羽は市町村合併で大田原市内になっており上限200円運賃区間内、小川は大田原市から外れるものの小川仲町まで上限200円運賃区間、小川仲町以遠は通常運賃となっています)


大田原市内は中心部に鉄道が通っていない上に、国際医療福祉大学関連などで結構な需要がある事もあってか、MAKIKYUが乗車した便は中型車だったものの、大型車が活躍する姿を見る事が多く、大型車が主力になっているのでは…と感じる状況でした。


前乗り前降りにも関わらず、中扉4枚戸となっている車両も散見されるなど、見るからに他所から移動してきた車両と言う雰囲気を漂わせる車両も複数見かけた他、東野交通内でも宇都宮地区から移動してきた車両が存在し、バスカード取扱車である事を示すステッカーを剥がした痕跡が見受けられる車両も散見したものでした。
(大田原市内など黒磯営業所管内の車両はバスカード機器自体が設置されておらず、宇都宮市内や周辺地域を走る関東自動車や東野交通のバスで通用する栃木県内共通バスカードの使用は不可能です)


東野交通というと白と赤の装いの車両(写真・以前黒磯駅前にて撮影)を連想する方も少なくないと思いますが、割合近年導入された車両(他社移籍車含む)は東武グループの貸切車両と同様の装いとなっており、MAKIKYUが大田原へ足を運んだ際に見かけた東野バスは、東野交通が最近になって東武グループから離脱したとは言えども、東武グループカラーの車両ばかりと言う状況でした。

また先月大田原など栃木県北一帯へ足を運んだ際には、西那須野駅からJRバスにも乗車機会があり、こちらに関しても近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


栃木県・大田原市営バス~白ナンバーの自家用登録ながら大型車も…

2017-07-05 | バス[北関東]

MAKIKYUは5月に引き続き先月(6月)も栃木県内へ足を運ぶ機会がありましたが、その際には県北の大田原市へも足を運んだものでした。

大田原市は市の中心部に鉄道が通っておらず、市内にある鉄道駅も野崎駅のみと言う状況ですので、市内の公共交通は路線バスが主体となっています。

路線バスは大田原市内や周辺一帯に路線を持つ東野交通をはじめ、大田原市自体も白ナンバーの自家用登録車両による路線バスを運行しています。

自治体が運行する白ナンバーのバスというと、民営事業者の路線が利用不振で廃止され、地域の足を確保するために自治体自らがバス運営に携わる事が大半と言う事もあり、閑散路線でマイクロバスによる運行というのが一般的で、全長8~9m程度の中型車でも自治体白ナンバーバスでは大きな部類に入ります。

しかしながら大田原市は市内に国際医療福祉大学を抱え、同校通学輸送の一端を担っている事もあってか、那須塩原駅~国際医療福祉大学間の路線などで大型車を運行、しかも新車で導入したバリアフリー対応の低床車ばかりですので、自治体白ナンバーバスの中では異例の存在と言っても過言ではないものです。


MAKIKYUが大田原市営バスに乗車したのも那須塩原駅~国際医療福祉大学間の路線でしたが、乗車したいすゞERGAは多客を見込んで中扉近くの折畳式座席を畳み、立席空間を増やしていたにも関わらず途中停留所で満員となり、積残客も多数発生していた程。
(積残し客が発生した停留所ではすぐ後ろにマイクロバスも走っており、こちらが積残し客を乗せていましたが…)

年式の新しい大型車充当という時点でそこそこの需要がある事は想定していたものの、ここまで利用客が多いのか…と感心する程でした。


国際医療福祉大学では三菱エアロスターの姿も見られ、事業規模は決して大きくないにも関わらず、車両バラエティは結構豊富と感じたものでした。


また大田原市役所やその周辺の市内中心部と、中心部最寄駅となっている西那須野駅(那須塩原市)の間にも市営バス路線が存在し中型車で運行、撮影できたのはいすゞERGAMIOのみですが、こちらの路線でも三菱エアロミディが活躍する姿も見られました。


大田原市営バスでは大型車や中型車だけでなく、支線系統などではトップドアのマイクロバス(日野リエッセ)も多数運用しており、学生輸送の積残し補完でも活躍していました。

MAKIKYUが大田原市営バスへ乗車したのは先月が初めてでしたが、運賃が1乗車200円均一と割安な事もあって幹線系統は比較的利用し易いと感じ、便数の少ない支線系統も含めると路線も結構な数になります。

1日乗車券も設定されており、路線・車両共に結構なバリエーションが存在する事もあり、大田原市営バスは趣味的にも非常に面白い存在と感じたもので、機会があれば1日乗車券を購入し、市営バスの様々な路線や車両に乗車するのも…と感じたものでした。


茨城県北を運行する椎名観光バス~JRバス関東などの廃止代替路線を運行

2013-09-01 | バス[北関東]

先日「MAKIKYUのページ」では、日立電鉄交通サービスが日立市内で運行する「ひたちBRT」に関して取り上げましたが、茨城県北部の常磐線沿線(日立市や高萩市など)を運行する路線バスは、概ね同社による運行となっています。

また以前は高萩にJRバス関東の営業所も存在し、高萩周辺の一部路線を運行していましたが、こちらは現在全て廃止されています。

JRバス関東の撤退後、代替運行として地元の貸切事業者・椎名観光バスが路線運行に参入し、その後県北地区の日立電鉄が撤退した一部路線の代替運行も行っています。

MAKIKYUはこの一帯に足を運ぶ機会自体が少なく、足を運んでもJR常磐線で通り過ぎるだけという事が殆どでしたので、椎名観光バスの存在は知っていても、乗車する機会は…という状況でした。

しかしながら先日十王駅前で同社路線バスの姿を見かけ、丁度良い時間に同社路線バスの便があり、この日の目的地・いわきへの到着にも時間的余裕は充分…という状況でしたので、MAKIKYUは初めて椎名観光バスの路線バスに乗車したものでした。

MAKIKYUが乗車した路線は、十王駅~ゴルフ場入口間の路線で、ゴルフ場入口バス停は日立市と高萩市の境界付近(バス停自体は高萩市側に所属)にあり、ここへは高萩駅からの同社路線も発着しています。

とはいえ乗継利用などは想定していないのか、廃止代替路線だけあってか、どちらも本数は多いとは言い難いにも関わらず、短時間で乗り継げる便は…という状況ですので、どちらかと言うと同一路線の往復乗車よりは、他路線と組み合わせての周遊ルート構成を志向するMAKIKYUも、先日乗車した際は十王駅からの往復乗車となりました。

MAKIKYUが乗車した便は、往路が十王駅東口発、復路が十王駅西口着となり、途中の運行経路も一部異なる上に、この路線は全線200円均一と、短距離乗車以外では比較的割安な運賃設定もあってか、椎名観光バスに興味があるならば、手頃に乗車できる路線としてもおススメと感じたものでした。


またMAKIKYUが乗車した便には、さほど古い車両と言う印象はなく、茨城県内の路線車では比較的新しい部類に入るものの、大都市圏の排ガス規制対象区域では運用離脱が進んでいる日産ディーゼル製の小型車が充当され、この車両は椎名観光バスの路線車では比較的新しい部類に入る気がします。

MAKIKYUが乗車した路線では、輸送量的にはこれでも充分な印象でしたが、同社路線バスはこの車両をはじめ、大半の車両は白と青の装いとなっています。

とはいえ様々な所から車両を寄せ集め、小規模な塗装変更などで路線運用に供している事もあってか、色合いや塗り分けなどは各車バラバラです。


十王駅西口から歩いてすぐの所に、小規模な車庫が存在し、ここでは数台の路線車が駐車している姿を見る事もできましたが、塗装だけでなくメーカーや車種・仕様なども様々で、趣味的には非常に面白い存在であるものの、運用上の苦労も多そうな印象を受けたものでした。

茨城県ではJRバス関東をはじめ、関東鉄道・茨城交通・日立電鉄交通サービスなどの県内に本拠を置く大手事業者による路線だけでなく、廃止代替バス運行などを行う小規模事業者も多数存在しますが、これらの中でもMAKIKYUが乗車した事がある事業者は桜東バスなど極一部ですので、機会があれば他事業者のバスにも…と感じたものでした。


日立電鉄交通サービス・ひたちBRT~運行開始記念カードの発売も…

2013-08-26 | バス[北関東]

先日「MAKIKYUのページ」では、茨城県ひたちなか市内を走る「ひたちなか海浜鉄道」の古参気動車による「湊線真夏の暑いレトロ列車」に関して取り上げましたが、MAKIKYUが数日前にこの列車に乗車した後は、勝田からJR常磐線で北上し、いわき方面へ向かったものでした。

その道中の車内からは、旧日立電鉄線の廃線跡を活用し、今年春に運行開始した「ひたちBRT」の専用道路の姿も見る事ができました。

利用当日であればJR線普通列車が乗り降り自由な青春18きっぷを利用していた事もあり、存在が気になる「ひたちBRT」に是非一度…という事で、勝田から乗車した列車を大甕(Omika)で途中下車し、この「ひたちBRT」に乗車したものでした。

「ひたちBRT」は現在大甕駅を起点に、旧日立電鉄線では隣駅だった久慈浜駅(南部図書館)を経由し、おさかなセンターまでの1路線・系統のみの運行となっており、途中の一部区間で旧日立電鉄線の廃線跡を再整備したバス専用道路を運行します。

茨城県内では既に旧鹿島鉄道の廃線跡を再整備した「かしてつバス」が石岡近郊で運行している前例があり、これに比べると「ひたちBRT」は全区間乗り通しても所要10分程度と、現在の運行規模は「かしてつバス」に比べて小規模なものです。


BRT専用道路区間は、バス1台分が走行できる道路幅+α程度の道路幅となっており、なだらかなカーブや勾配の存在などは、元々単線だった線路敷を転用・再整備したBRT専用道路ならではの雰囲気を感じます。


所々で道路幅を拡張し、バス同士の行き違いが可能になっている事や、専用道路と一般道路の境界には、一般車両の進入を防止するための遮断機が設置されている事などは、かしてつバスや、JR東日本が東日本大震災による津波被災路線の仮復旧路線として運行しているBRT(気仙沼線・大船渡線の一部区間)などと同様です。

運行は旧日立電鉄線も運行していた日立電鉄→日立電鉄交通サービスが行っており、同社は一般路線バスを多数運行していますが、「ひたちBRT」運行開始に際しては、既存車両充当ではなく、専用塗装の新車2台を導入して運行しており、他路線との差別化が図られています。


現在運行しているBRT専用の新車は、「サクララピッド」と称するピンク系統の装いを纏った中型車と、「ブルーラピッド」と称するブルー系統の装いを纏った大型ハイブリッド車で、車両スペックは大きく異なりますが、どちらも一応日野自動車製の車両です。
(日立電鉄交通サービスの一般路線では、日野製車両も活躍していますが、他メーカー製の車両も多数活躍しています)

バリアフリー対応をはじめ、車内案内表示装置にLCDモニターを採用している点などは、鳴り物入りで運行開始した「ひたちBRT」用に導入された新車らしい所で、既存路線にも導入されているICカードシステム(でんてつハイカード)をはじめ、他社では類を見ない独特の「IC整理券」も健在です。

MAKIKYUは日立電鉄交通サービスの路線バスを利用する際、以前発売していた磁気カード(現在は利用終了)を利用した事はありましたが、最近は専ら現金利用と言う状況でしたが、「ひたちBRT」車内では、BRT運行開始を記念した特別デザインのICカード(でんてつハイカード・記念カードは枚数限定)も発売しています。

しかしながらでんてつハイカードのデポジットは200円と割安、入金時のプレミア付与(1000円入金だと100円)以外にも、乗継割引(ひたちBRTと既存路線の乗継でも適用)などのメリットもあり、好感の持てるデザインの「ひたちBRT」運行開始記念カードを購入した場合、特製キーホルダー贈呈という特典(車内購入可)も存在します。


押すと光るLEDライトが組み込まれた、「ブルーラピッド」デザインの特製キーホルダー贈呈特典だけでも、カードのデポジット額以上の価値はあると感じ、BRT乗車記念も兼ねて、MAKIKYUはこの「ひたちBRT」デザインの記念カードを購入したものでした。

「ひたちBRT」は現在の運行規模こそ小規模ですが、今後路線が延伸される予定もありますので、その際にはBRTならではの機動性を生かし、一般路線車によるBRT区間運行なども実現するのか否かも気になる所で、機会があればその暁にはまた「でんてつハイカード」を利用し、「ひたちBRT」に乗車できれば…と感じたものでした。


安中榛名駅とボルテックスアークの路線バス

2013-06-17 | バス[北関東]

MAKIKYUが今月初めに週末パスを利用し、信州方面へ足を運んだ際には、殆どが普通・快速列車利用で、優等列車の乗車距離はJRより私鉄の方が…という状況でした。

そんな状況ながらも、JRで僅かに優等列車を利用したのが軽井沢→安中榛名の新幹線1駅間で、僅か10分程度の乗車、自由席の特定特急料金でも840円という金額は、新幹線の定価は決して安くなく、高付加価値をウリとしている事を改めて実感させられます。
(同程度の乗車時間でも、博多南線の如く在来線扱いになれば料金は格段に下がるのですが…)

またMAKIKYUは軽井沢駅を利用した事は何度もありますが、新幹線単独駅となっている安中榛名駅は、以前にも新幹線で通った事こそあるものの、駅自体の利用は初めてという状況でした。


この安中榛名駅は停車列車も限られ、駅周辺も軽井沢の別荘地を連想させる雰囲気の住宅などがチラホラ見受けられる程度、非常に閑散とした状況で、新幹線各駅の中では乗降客が非常に少ない駅としても知られており、駅構内にある自動改札機の少なさなどは、利用の少なさを象徴している様にも感じたものです。

自家用車普及率が際立って高い群馬県という事もあってか、新幹線単独駅にも関わらず、新幹線に接続する公共交通機関も路線バスが僅かに走る程度、余所者が利用するには極めて不便な駅と言わざるを得ない状況です。

そんな安中榛名駅を発着する僅かな公共交通機関が、信越本線磯部駅との間を結ぶボルテックスアークの路線バスで、安中榛名駅では新幹線以外の公共交通機関はこの1路線のみとなっています。

MAKIKYUは通称「アークバス」とも呼ばれるボルテックスアークの路線バスには今まで乗車した事がなく、この路線の存在も気になっており、新幹線以外の公共交通機関は他に選択肢なしという状況ですので、磯部駅までアークバスに乗車したものでした。

始発の安中榛名駅ではMAKIKYU以外の乗客は皆無、途中の道端で1名の乗客を拾う自由乗降バスならではの光景を目撃した後、他に乗降はなく終点の磯部駅に到着となる状況でした。

 
充当車両は一時首都圏の某大手私鉄グループバス会社が大量導入した事でも知られ、近年排ガス規制の影響で地方転出も相次ぐ日産ディーゼル製の小型車で、コミュニティバスなどでも比較的良く見られる車両です。

マイクロバスはおろかワゴン車でも足りる程度の乗客しか乗車していない状況では、この車両でも上等過ぎると感じたものでしたが、乗車したのは学生などの利用が少ない日曜日でしたので、平日ラッシュ対応や居住性(中型以下の車両の中では、個人的には比較的良好な部類の車両と感じています)などを考えると、この程度の車両が妥当なのかもしれません。

PASMOや群馬県共通バスカード(ぐんネット)などは使えませんが、運賃設定も初乗り100円、全区間乗車でも300円と比較的低額に抑えおられており、その運賃も大人普通運賃は50円単位で区切りの良い金額となっている辺りも評価できると感じたものでしたが、土地柄故に運行本数が限られ、特に土休日は最終便の運行も比較的早く終わってしまうのは難点です。

路線の終点・磯部駅の手前には磯辺温泉があり、温泉街の狭い路地を通り磯部駅到着となりますが、磯辺は温泉マーク発祥の地としても知られている様で、随所にこの事を告知した看板などが見受けられます。

 
終点・磯部駅は如何にも地方の田舎駅といった印象、走っている列車や駅周辺の雰囲気共々、始発の安中榛名駅とは対照的と感じたものです。

MAKIKYUはこの後信越本線で高崎へ抜け、その後高崎線で帰路に就いたものでしたが、普通列車利用での高崎~長野方面通り抜けルートの定番とも言える、横川~軽井沢間JRバス利用に比べると割高にはなるものの、高崎~軽井沢間を新幹線で移動するよりは割安です。

横川~軽井沢間JRバスには既に何度も乗車しており、安中榛名駅やボルテックスアークの路線バスにも興味が…という方や、磯辺温泉に立ち寄られれたいという方などは、是非この方面へ足を運ばれる際に一度利用してみては…と感じたものでした。

(お断り)記事内容的には鉄道・バス双方に跨りますが、この記事は路線バス扱いの記事とさせて頂きます。


桜東バス・常陸幸田車庫に停車中の車両群~小規模ながらも様々な車種が…

2011-02-19 | バス[北関東]

先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた茨城県の桜東バスですが、MAKIKYUが乗車した佐原~江戸崎間のバスは途中車庫のある常陸幸田で停車時間があり、その際には許可を得て車庫内に停車中の車両を撮影する事が出来ました。

その際停車していた車両は、地域の基幹路線とも言えるJRバス関東の路線バスが廃止され、辛うじて廃止代替バスは走る土地柄もあってか、大型車は存在しておらず、もっぱら中型車かそれ以下のサイズの車両という状況でした。


MAKIKYUが車庫内で見かけた路線車3台は、どれも車種が異なり、マイクロ(日野LIESSE)・小型(三菱AEROMKIDI MJ)・中型(西工ボディの日産ディーゼル車)とサイズが異なり、3台全てのメーカーが異なるなど、小規模事業者の割には随分様々な車種を集めたものと関心する程でした。


その中でも西工ボディ中型車は、関東地方では比較的少数派の日産ディーゼル製中型車だけに見られるスタイルの車両で、桜東バスの路線車では最も見栄えのする車両と感じたものでした。

また路線車以外に貸切用の車両も見かけたもので、こちらは桜をイメージさせる装いの路線車とは異なる青系統の装いが特徴で、こちらは観光バスで一般的な車両ではなく、送迎などに用いられる自家用バスに近い雰囲気があります。


桜東バスが前乗り前降りの乗車方式を採用している事を考えると、この車両でも行き先表示を掲げて運賃箱を取り付ければ…と感じたものでした。

あとこの記事とは別件ですが、記事投稿時点でMAKIKYUは国内某所の旅行先(某大手私鉄のターミナル駅近く)に居り、今日はもうまもなく終焉を迎える電車の姿を見る事も出来たものでした。

旅行はこれから数日間続き、その関係で今月中は更新頻度の低下やコメント返信の遅延なども予想されますが、「もうまもなく終焉を迎える電車の姿」も来月の運行終了時に合わせて取り上げられれば…と思っています。


桜東バス(1)~県境を跨ぐ廃止代替バス

2011-02-17 | バス[北関東]

 
先日「MAKIKYUのページ」でも取り上げた臨時快速列車「お座敷うつくしま浜街道」号に乗車した際は、茨城県内の佐貫駅から乗車した事もあり、乗車前に茨城県内を動き回っていたのですが、その際には桜東バスと呼ばれる路線バスに乗車する機会もありました。

桜東バスは晃進物流という事業者が運営を担い、JRバス関東が運行していた土浦駅~江戸崎~常陸幸田~佐原駅間の路線の中で、廃止となった江戸崎以遠の区間を中心に運行している廃止代替バスで、路線の運行形態こそ一般路線バスに近いものの、沿線自治体である稲敷市のコミュニティバス的性格も併せ持ったものとなっています。
(土浦駅~江戸崎間は現在でもJRバス関東の便が概ね毎時1本程度確保され、江戸崎へ至る主要公共交通機関となっています)

このため運賃設定が非常に安く設定されており、車内掲示の運賃表(車内に運賃表示器の設置はありません)にある「50」といった数字を見ると、単位「10円」なのでは?と疑ってしまう程です。


ただ利根川を渡って千葉県内(佐原市)へ至る区間は初乗り150~160円程度と、距離制の路線バスでは一般的な運賃設定となっており、区間によって運賃設定が大きく異なるのは、自治体絡みのバスならではと言えます。

また運賃は特殊な運賃形態だけあって対キロ制とは言い難いものの、地方の路線バスでは一般的な乗車区間によって運賃が変動する後払い制となっていますが、乗車方式もこの手のバスでは一般的な整理券方式ではなく、乗車時に行先を申告する信用方式となっており、この事もあってか車内放送のアナウンスが行われていないのも大きな特徴です。
(余談ながら後払い信用方式のバスは、各地で路線バスに乗車しているMAKIKYUも、まだ数度しか乗車した事がありません)

使用車両はJRバス関東からの移管時に、新車で用意された前後扉の日野製中型路線車(Rainbow)が主力となっており、MAKIKYUが桜東バスに乗車した際には、この車両に当たったものでした。


この車両は車内もハイバックシートがズラリと並び、自家用バスの様な雰囲気が漂っているのですが、前乗り前降りにも関わらず後扉が設けられているのも特徴で、大都市圏の中古車両などならともかく、新車で導入した車両でわざわざこの様な仕様にしたのは少々不思議に感じるもので、さほど古い車両でないにも関わらず、行先表示幕が小さいサイズとなっている点も独特です。

ちなみに先日MAKIKYUが桜東バスに乗車した際には、佐原~江戸崎間を通して乗車し、その後JRバスに乗り継いで土浦へ抜けたのですが、佐原~江戸崎間だけでも距離は30km近くあります。

所要時間も約1時間を要するにも関わらず、運賃は僅か320円で済みましたので、日本の地方を走る路線バスと言うと割高な交通機関と言う印象が強いものですが、この路線に関しては非常に乗り得感を感じたものでした。

ただ土地柄もあって本数はさほど多くない上に、途中車庫のある常陸幸田を発着する便も存在しますので、佐原~江戸崎間を通して乗車するとなると、利用できる便が限られてしまうのは残念な限りですが、その気になれば首都圏各地から日帰りで乗車に出向く事も充分可能ですので、興味のある方は是非一度桜東バスに乗車してみては如何でしょうか?


かしてつバスの専用道路~鉄道時代の面影も…

2011-01-26 | バス[北関東]

今月MAKIKYUが茨城県内に出向いた際、乗車機会のあった鹿島鉄道代替バス(かしてつバス)は、鉄道廃止以来暫くの間、全国各地を走る他の鉄道代替バスと同様に、旧鹿島鉄道線に比較的近い道路を走る運行でした。

しかし昨年になって、石岡駅南側にあるJR常磐線踏切付近~旧四箇村駅間でバス専用道路が整備され、これに伴ってごく一部の便を除いてバス専用道路経由に経路が変更された事は、かしてつバスの大きな特徴となっています。

このバス専用道路は最近地方のローカル私鉄などでよく耳にする「上下分離方式」で整備され、民間のバス事業者(関鉄グリーンバス)が運行する路線バスのみが通行可能な道路ながらも、日本のバス専用道路では初の公設民営方式となっています。


かしてつバスの専用道路は、旧鹿島鉄道の廃線跡をバス専用道路として整備している事もあり、石岡駅南側で並行しているJR常磐線から離れ、石岡南台駅へ向かう際の緩やかなカーブなどは、鉄道の廃線跡を転用したバス専用道路ならではの雰囲気が漂います。


鹿島鉄道は単線だった事もあって、バス専用道の道路幅はバス1台分強しかなく、随所に設けられた行き違い箇所で上下の便が交換する運行形態や、バス専用道路と一般道路との境目では遮断機が設置され、車内からリモコン操作で遮断機を操作するのも大きな特徴です。


バス専用道路転用区間では、鉄道時代に交換駅だった玉里駅をはじめ、幾つかのバス停や、バス停以外でも用地の確保できる箇所に多数の行き違い箇所を設け、単線でダイヤ設定に制約のあった旧鹿島鉄道時代以上の本数を運行できる事に加え、バス専用道では一般車両の通行が禁止(一度だけバイクが進入している姿を目撃していますが…)されており、バス専用道区間では渋滞の恐れがなく定時性確保の点でも優れたものとなっています。

それにバス専用道路経由の路線バスは旧鹿島鉄道の代替目的だけでなく、バスならではの機動性を生かし、バス専用道区間で旧鉄道駅以外にも停留所が幾つも設けられたり、バス専用道を経由して茨城空港へ向かう路線も設定されるなど、利便性の面では旧鹿島鉄道時代や一般道路経由の路線バスを大きく凌ぐものとなっています。

 
またかしてつバス専用道路は新形態の交通システムとして注目の存在であるだけでなく、鉄道時代に石岡を出発して一つ目の駅だった石岡南台駅は、行き違い可能駅だった上下線ホームと、上下線ホーム間を結ぶ跨線橋(封鎖されており通行不可)が残り、かつて鉄道がこの地を走っていた事を強く印象付ける雰囲気が漂っています。
(右側の写真は現在と対比出来る様に掲載した鹿島鉄道末期の様子で、かしてつバス石岡南台駅の写真とは逆側から撮影したものです)

石岡南台から先、東田中~四箇村までの各駅はバス専用道整備に伴ってホームなどの構造物は撤去され、木材を用いた特徴的なデザインの真新しい待合室が幾つも見られる状況です。

こちらは鉄道時代を偲ぶには物足りない印象があるかもしれませんが、旧鉄道駅だった箇所は全て同名のバス停(玉里駅・新高浜駅など、バス停名に「駅」も含まれます)となっているのが大きな特徴です。


代替バス専用道は現在四箇村駅で終わり、四箇村駅ではその先へ続く線路などが撤去された廃線跡が目撃できます。

石岡~茨城空港間の路線バス最短ルート(玉里辻から空港直行)における定時性確保の為には、かしてつバス専用道も現在の整備状況で充分と言えますが、かしてつバスはこの先の小川駅までが本数頻発区間となっています。

バス専用道も小川駅まで整備するという話も聞いた事があり、用地は当然容易に確保できる状況かと思いますので、今後バス専用道が更に小川駅まで整備されるのかどうかも気になる所です。

あとかしてつバスでは、専用道以外の区間では鉄道時代の主要駅だった常陸小川・玉造町・鉾田のみが「駅」を名乗り、それも常陸小川と玉造町は「小川駅」「玉造駅」の名称となっています。

バス専用道路区間以外で、鉄道時代の名称をそのまま使っているのは終点の鉾田駅のみ(「駅」の付かないバス停名だけならば、「八木蒔」「坂戸」など幾つもあるのですが…)になりますので、かしてつバス専用道区間の旧鉄道駅で、全て旧鉄道駅の名称を踏襲しているのも興味深いものです。

かしてつバスは鉄道時代より大幅に乗客数が減少し、小川駅以遠で運行間隔が2時間程度開く時間帯も存在するなど、鉾田方面への公共交通の利便性は鹿島鉄道が健在だった頃に比べると…という状況が否めません。

しかしながら石岡駅~小川駅間では、同区間のみの便や茨城空港発着便を含めると、かしてつバスは鉄道時代よりも至便なのではと感じる程で、鹿島鉄道の廃線跡を利用したバス専用道路も非常に興味深いものです。

土休日にはかしてつバス全線(鉄道代替区間+小川~茨城空港間)が乗り放題で1000円の一日乗車券(バス車内でも販売)が発売され、石岡自体も首都圏各地からJRなどで比較的容易に訪問できます(首都圏各地からはホリデーパスが土浦まで通用し、土浦~石岡は至近距離ですので、駅次第では利用価値大です)ので、かしてつバスに興味を持たれた方は是非一度乗車してみては如何でしょうか?


かしてつバスの使用車両(2)~関鉄塗装のバスも多数活躍

2011-01-23 | バス[北関東]

先日「MAKIKYUのページ」では関鉄グリーンバスが運行する鹿島鉄道代替バス(かしてつバス)の独自塗装車に関して取り上げましたが、かしてつバスでもこの塗装のバスはまだまだ少なく、関東鉄道グループの路線バスではお馴染みの水色系の装いを纏ったバスが主流を占めています。

この中にはかしてつバス運行に合わせ、この時期に中古車として出回っていた平成6年頃に製造されたいすゞ製大型路線車(キュービック)が多数活躍しており、MAKIKYUもこのバスに乗車する機会がありました。

乗車したのは国際興業と京浜急行グループからの移籍車両で、MAMIKYUがかしてつバスに乗車した際には、関鉄グループで最近急速に勢力を拡大している京成グループ(京成バス・新京成バスグループ)からの移籍車両の姿を見る機会がない状況でしたので、車種構成も他の関鉄グループの路線とはやや異なる雰囲気を受けたものでした。

 
その中でも国際興業からの移籍車は、逆T字窓に背もたれがやや大きめの座席を装備するなど、路線バスにしてはやや豪華な印象(地域によってはこのレベルが当たり前と言う所もありますが…)を受けるもので、この車両ならば片道所要1時間程度の石岡~鉾田間を乗り通すにも充分なグレードを備えていると感じたものでした。

この国際興業からの移籍大型車は、関鉄標準塗装で活躍している車両も存在していますが、「茨城からソウルへ…」などと言う謳い文句付きのラッピングを施された車両も存在し、茨城空港へ乗り入れる系統にも充当される車両らしいとも言えます。

ただ空を飛ぶのがダメなMAKIKYUとしては、このラッピングバスへの乗車自体は構わないのですが、ソウルへ足を運ぶのにこのラッピングに描かれたモノは…とも感じてしまったもので、韓国へ足を運ぶ際のアクセス手段として乗車するバスはこの車両ではなく、昨年バス車体製造を中止・会社解散した車体製造会社の親会社で、最近新塗装の路線バスが増えている某大手私鉄のバスを利用したいものです。


またかしてつバス運行開始に合わせて導入された車両以外にも、鹿島鉄道が健在だった頃から石岡・鉾田周辺で活躍していた古参の中型車が活躍する姿も見られます。
(写真はかしてつバスとは別系統で、石岡駅~鉾田駅間を結ぶ関鉄グリーンバスでありながらも、かしてつバス一日乗車券も通用しませんので要注意ですが、かしてつバスでも同形車に遭遇しています)

こちらは関鉄グループの路線バスにおける典型といった雰囲気ですが、床が板張りの車両もまだまだ活躍しており、低床車ばかりで2段ステップのバス自体が…というエリアに身を置くMAKIKYUとしては、大都市圏では姿を見かけない古参車を中心に、様々な車両に遭遇できるのは面白い限りと感じたものでした。

あとかしてつバスでは、茨城空港発着以外の各系統でかしてつバスである事を明確にするため、「か」のマークを表示すると共に、行先・経由地表示に字幕を用いている車両では、関鉄グループでは一般的な白地に黒文字の標記ではなく、黒字に白文字の標記となっている事も大きな特徴です。


この行先・経由表示は、土休日に発売されるかしてつバス一日乗車券利用時の一日乗車券適用外となる紛らわしい他系統(石岡駅~高浜駅~小川駅~上山~鉾田駅など)との誤乗車防止にも一役買っているほか、鹿島鉄道廃止と共に廃駅となった停留所も「駅」を名乗っているのも興味深い所です。
(この字幕の「駅」で鉄道が通っているのは石岡駅のみで、かしてつバスではこの字幕に表示された停留所以外でも「駅」を名乗る停留所が幾つか存在しています)


かしてつバス・独自塗装の新型車~混雑時の収容力に課題

2011-01-22 | バス[北関東]

 

今月MAKIKYUは茨城県内へ出向き、かしてつバス(鹿島鉄道代替バス)に乗車する機会がありました。

鹿島鉄道はご存知の方も多いかと思いますが、JR常磐線と接続する石岡を基点に、鉾田までの間を走る非電化ローカル線で、沿線では「かしてつ」などと呼ばれ親しまれた路線でした。

かしてつは霞ヶ浦湖畔を走る車窓をはじめ、21世紀になっても戦前製気動車が現役であるなど、旧型気動車の活躍でも知られた魅力ある鉄道でしたが、残念ながら2007年春に廃線となり、もう廃止から4年近くが経過しています。

MAKIKYUもかしてつが健在だった頃には何度か乗車機会があり、関連記事を「MAKIKYUのページ」でも取り上げた事がありますが、廃線後は機関区などが跡形もなく消え去り、更地となった石岡駅の姿を、通り過ぎるJR常磐線の車中から何度か見かける程度で、つい最近まで石岡駅を利用する機会すら…という状況でした。

そのため鹿島鉄道亡き後に関鉄グリーンバスが運行する代替バス・かしてつバスには運行開始から3年以上が経過した今年になってようやく乗車する有様でした。

かしてつバスは関鉄グループのバスだけあって、普通運賃は全線通し乗車で片道1000円を越えるなど、決して安いとは言い難いものの、土休日には1000円でかしてつバス全区間+小川駅~茨城空港間が乗り放題となるフリー乗車券が発売されているのは有難いもので、MAKIKYUがかしてつバスに乗車した際にも、この乗車券を用いたものでした。

ところでこの関鉄グリーンバスが運行する「かしてつバス」ですが、使用車両は関鉄グリーンバスの石岡・鉾田両営業所に所属する一般路線車が充当されており、新旧様々な車種の活躍が見られます。

MAKIKYUがかしてつバスに乗車した際には、一日乗車券を用いて幾つものバスに乗車したため、様々な車種に乗車したのですが、最新型のいすゞ中型車・ERGAMIOノンステップ車にも当たったものでした。

ERGAMIOと言うと大都市圏から地方に至るまで、国内各地でありふれた存在の新鋭で、個人的には古参車も多数活躍する地方でこの車両に当たると余り嬉しくない存在です。

しかしながらかしてつバスで活躍するERGAMIOの中には、水色を基調とした関東鉄道塗装の車両も存在するものの、MAKIKYUが乗車した石岡営業所所属のERGAMIOは、白とグレーの塗装に「か」の字をデザインしたかしてつバス独自塗装の車両で、関鉄グループで独自塗装の一般路線車自体が比較的少数と言う事(他には龍ヶ崎NTで活躍する車両が思い浮かびますが…)も考えると、かしてつバスならではの車両として注目の存在と言えます。

ちなみにMAKIKYUがかしてつバス独自塗装のERGAMIOに乗車した際は、航空機出発時間に近い時間帯の茨城空港行きに充当されており、大きな荷物を持った航空旅客などで非常に混雑している有様で、いくら新しくバリアフリー対応で看板役には適任の車両といえども、中型車故に混雑時の収容力に課題ありと感じたものでした。

至近時間帯の鉾田行きが大型車使用にも関わらず、貸切状態でガラガラだった状況も踏まえると、もし茨城空港発着便の混雑が常態化しているのであれば、大型車を優先充当するなど車両運用を見直すなどの施策にも期待したいと感じたものでした。

またかしてつバス独自塗装の車両はERGAMIO以外にも、比較的最近導入された中型中古車の一部にも施されています。

MAKIKYUが中型中古車のかしてつバス独自塗装車を見かけた時は、残念ながら日没後だった事もあり、写真は撮影できていませんが、関鉄グループでは最近中古でも古さを感じさせない低床大型車が、京成グループ内から多数移籍して活躍する姿も見かけますので、新車とまではいかないにしても、今後かしてつバス独自塗装の低床大型路線車が登場する事にも期待したいものです。


日本中央バス奥多野線「かんながわ号」~ミニバスで運行する長大路線

2010-12-01 | バス[北関東]

先日「MAKIKYUのページ」では、富岡~下仁田~上野村間を運行する上野村営バスに関して取り上げましたが、群馬県の中でも奥地として知られる上野村へ向かう公共交通機関は、この村営バスの他に奥多野線と呼ばれる路線バスが存在しています。

奥多野線はかつて上信電鉄が運行していたものの、同社が運行から撤退し、現在は多野藤岡広域組合が日本中央バスに委託して運行を行っており、同線は「かんながわ号」と呼ばれる名称が付けられています。

この「かんながわ号」はJR高崎線新町駅を基点に、JR八高線群馬藤岡駅・鬼石(Onishi)・万場(Manba)などを経て上野村ふれあい館までの間を走る長大路線で、全線を乗り通すと片道約2時間を要します。

長大路線だけあって、運賃も片道1890円と結構な金額になりますが、土休日などには「かんながわ号」全区間が1日乗り放題で1500円の割安な1日乗車券が設定され、片道乗り通すだけでも元が取れ、往復で利用する場合はかなり割安感がありますが、こちらは車内でも購入可能となっていますので、路線長や土地柄の割には比較的割安感があります。

上野村ふれあい館では本数こそ少ないものの、上野村営バスと乗り継ぐ事も出来ますので、両者をうまく乗り継げば新町・藤岡~下仁田間をバスのみで移動する事も可能です。

そのため路線図を見ると盲腸線的な雰囲気が漂う上信電鉄に乗車する際も、このバス乗り継ぎルートと組み合わせる事で、高崎からの単純往復ではなく往復別ルートによる周遊コースを辿る事が出来、MAKIKYUが先月中頃に群馬県内へ足を運んだ際にも、この周遊コースを辿ったものでした。

この様な路線ですので、以前は急行便も運行されており、こちらにはトイレ付きの観光バスタイプの車両が充当され、長時間乗車にも配慮していた様ですが、この急行便は数年前に廃止されており、現在の奥多野線は全便が普通便での運行となっています。

路線の半分以上を占める鬼石地区以遠の山間部では、停留所以外でも乗り降り可能な自由乗降区間となっている事や、路線の終端に当たる上野村へは、湯ノ沢トンネル開通によって下仁田方面からのアクセスが飛躍的に改善された事などを考えると、全て普通便で運行する事で各停留所での乗車機会を増やす事自体は妥当な施策かもしれません。

  
ちなみに現在の使用車両は三菱AEROMIDI MEが主力を占めており、自治体絡みのバスながらもラッピング車が混在するのも特徴ですが、この車両はノンステップ車でバリアフリー対応などは万全とはいえ、元々都市部のコミュニティバスなどで使用する事を前提とした車両です。

AEROMIDI MEの定員や座席数が少ない事は、「かんながわ号」ではさほど問題にならないとはいえ、横向きの優先席を除く各座席は足元が狭く、所要20~30分程度の路線では充分な車両とはいえ、トイレ休憩などもなく約2時間もずっとこの車両に乗り続ける(ネット上の情報では、途中でトイレ休憩があったケースもある様ですが…)のは、この手のバスに長時間乗り続ける貴重な機会といえばそれまでですが、バス好きなMAKIKYUでも少々酷に感じた程ですので、バスに乗り慣れていない乗客が乗った場合は相当大変だろうと感じたものでした。


また「かんながわ号」は急行便の廃止後に、新車で近年コミュニティバスなどで数を増やしている日野製小型ノンステップバス「ポンチョ」も導入されていますが、こちらもAEROMIDI MEと同様の問題点が存在する車種です。

MAKIKYUはこちらには乗車する機会がなかったものの、横浜市内に居る知人の中にはこのバスを大絶賛している者も居り、横浜市内からでも湘南新宿ラインを使えば、「かんながわ号」始発の新町駅へは電車1本でアクセスできるアリアですので、ポンチョへの長時間乗車を堪能できる路線としても、この知人には是非勧めてあげたい路線と感じたものでした。

とはいえ上信電鉄の路線バスが撤退したあと、広域組合が路線の運行を担って辛うじて地域の公共交通を維持している事を考えると、車両に関しては余り贅沢な事は言えず、上野村内では幹線道路から外れて狭い旧道を走る区間も存在し、余り大きな車両を使えない事などを踏まえると、使用車両に関しては現状で止むを得ない面もあるかと思います。


ただせっかく土休日などに割安な1日乗車券を設定し、遠方からの観光客誘致などに努めても、現状では「安かろう悪かろう」という印象が否めないと感じる乗客も少なくないだろうと感じたものです。

路線維持自体が困難を極める現状では、使用車両の変更や改修といったハード面での対策は難しいかと思いますが、途中停留所でトイレ休憩などの時間を予め設定し、長大路線を乗り通す乗客の利便性をもう少し考慮してくれれば…と感じたものでした。


下仁田駅を発着する自治体バス~一応定時刻運行の路線とはいえ…

2010-11-29 | バス[北関東]

先日「MAKIKYUのページ」では、上信電鉄で活躍する500形(元西武新101系)「銀河鉄道999号」に関して取り上げましたが、MAKIKYUが今月中頃にこの電車に乗車した際は、終点の下仁田駅まで乗車したものでした。

終点の下仁田駅は山間の鄙びた田舎駅と言った雰囲気が漂い、MAKIKYUがこの駅を利用するのは先日で2回目でしたが、下仁田駅前からは以前上信電鉄が運行していた路線バスは廃止されているものの、自治体運行のバスが幾つか走っています。

自治体運行のバスは、もちろんお膝元の下仁田町のバスも走っており、山間の集落へ向かう路線などが存在しています。



こちらはMAKIKYUが以前一度乗車した時は中型車が用いられていましたが、先日見かけたのはバスと言うより乗合タクシーを連想させるワゴン車(定員の関係などで普通免許では運転できず、中型以上の免許が必要となります)で、以前に比べると随分サイズダウンしたものと感じたものでした。


サイズダウンしたのは下仁田町営のバスだけでなく、下仁田町に隣接する南牧(Nanmoku)村のバスも同様で、こちらも以前下仁田を訪問した際にマイクロバス(日野LIESSE)の姿を目撃しているのですが、今回見かけたのはやはり下仁田町営と同種のワゴン車で、最小限度の設備投資と輸送力で、辛うじて路線を維持している厳しい現状を痛感したものでしたが、それでも地元住民やその関係者以外はまず利用できないと言っても良い電話予約のデマンド方式ではなく、基幹区間に関しては定時刻運行の路線バスとして運行している点は救いです。

あと下仁田駅前にはこの2町村以外に、本数は1日3往復と少ないものの、群馬県の中でも奥地として知られる上野村が、富岡~下仁田~上野村ふれあい館で走らせているバスも発着しており、先日の訪問ではMAKIKYUもこの路線に乗車したものでした。


上野村のバスも下仁田町や南牧村のバスと同様のワゴン車で、あまり路線バスと言う雰囲気ではありませんが、車内には一応降車ボタン(乗車時に行先を口頭で告げますので、殆ど利用機会はないと思います)と運賃箱(ただの箱で両替装置なし)が設置されている辺りは、ダイヤが設定されて定時刻運行を行う運行形態と合わせ、一応路線バスである事を実感させられたものです。


また上野村内ではワゴン車以外に、上野=富岡と書かれたマイクロバスも見かけており、こちらが充当されれば下仁田駅前を発着する路線バスもワゴン車タイプばかり…という状況ではなくなり、この車両を見かけた際には、MAKIKYUとしてもこちらに乗れれば…と感じたものでした。

ただ上野村営バスは比較的近年開通した湯ノ沢トンネルを通るお陰で、本数こそ限られるものの、「遠い」という印象が強い上野村まで下仁田駅から40分程度でアクセスでき、高崎方面から上野村へアクセスする際にも、下仁田駅で上信電鉄と乗り継ぐ事で公共交通機関利用の最短ルートにもなります。

そのため上野村へ足を運ぶ機会があるならば、是非お勧めのルートと言えますが、上野村へ向かう公共交通機関はもう1ルートが存在し、こちらに関しても近日中に取り上げたいと思います。


TXイベント開催に伴って運行されたシャトルバス~一般路線車だけでなく特定車の姿も…

2010-11-21 | バス[北関東]
少し前の事になりますが、MAKIKYUが3日に茨城県守谷市のつくばエクスプレス(TX)守谷車両基地で開催されたイベントに参加した際には、会場へのアクセスとして出入庫列車のダイヤを用いた臨時列車が数本だけ運転されたものの、これだけでは大勢の来場客を運びきれない事もあって、地元関東鉄道のバスによる無料シャトルバスが運行されたものでした。

無料シャトルバスはTX基地の最寄駅となる守谷駅との間に、8台程度のバスをピストン運行したほか、関東鉄道の水海道車両基地でも同日にイベントが開催された事から、水海道車両基地へ向かうバスが2~3台程度運行され、更にこちらへの会場アクセスとして水海道駅~水海道車両基地間にもシャトルバスが運行されました。

そのためシャトルバス運行は、10台以上のバスが一挙にイベント輸送に当たるという大規模なものとなり、その気になれば3日は3つのシャトルバスを乗り継ぐ事で守谷~水海道間を移動できてしまう程の状況でした。

MAKIKYUもTXイベント参加の後に関鉄のイベントに出向き、その後水海道駅へのシャトルバスを利用すると共に、TXイベント会場へのアクセスこそ臨時列車を利用したものの、その後昼食の際には一旦守谷駅まで出向くのにシャトルバスを利用しましたので、直接守谷~水海道間を移動する手段としてシャトルバスを用いた訳ではないものの、3ルート全てに乗車する事になったものでした。

このシャトルバス運行は輸送規模が比較的大きい上に、関東鉄道の各バス営業所はさほど規模が大きくない事(首都圏でもバス専業最大手某中央交通の様に、各営業所の所属台数3桁が当たり前の事業者もありますが…)もあってか、守谷駅周辺を主管する水海道営業所のバスは、専ら関鉄水海道車両基地を発着する2系統を担当し、守谷駅~TX車両基地間の運行は主につくば中央営業所(谷田部車庫)のバスが担い、取手営業所のバスも見かける状況でした。


これらのバスの内、守谷駅発着の系統では車椅子利用も想定してか、取手営業所のバスを含めて3台の低床車が充当され、内2台は関鉄では比較的新しいノンステップ車でしたが、残りの1台は同じ京成グループの松戸新京成バスから移籍して間もないワンステップ車で、MAKIKYUもこのワンステップ車に乗車機会がありましたが、もうこの車も移籍対象か…と感じたものでした。

 
ただ関鉄ではまだまだ2段ステップのバスが主力と言う事もあって、MAKIKYUが見た限りでは守谷駅発着系統の過半数と、水海道車両基地発着の便は2段ステップ車で、それも乗降性を考慮してか中4枚折戸のバスを優先的に動員している様に見受けられたものでしたが、その中には松戸新京成バスからの移籍車も何台も見かけたもので、最近関鉄では京成バスだけでなく、新京成からの移籍車も増えている事を強く実感したものでした。


また一般路線車だけでなく、日頃は企業の送迎バスなどの特定輸送に用いられる車も複数台動員されており、こちらは外見こそ一般路線車と大差ないのですが、車内には運賃箱などが装備されていない上に、座席は背もたれの大きい座席がずらりと並ぶ着席重視仕様、その上補助席まで装備されているなどの違いがあります。

MAKIKYUはこの特定輸送用の車両にも当たったものでしたが、こちらは一般路線車と異なり日頃乗車機会がないだけに、この車両に乗れた際には乗り得感を感じたものでした。

3日のイベントはTX・関鉄共に鉄道のイベントで、バスに関しては両会場での一部事業者による物販程度でしたので、目玉となる鉄道に比べると影の薄さは否めない状況でしたが、関鉄では首都圏の排ガス規制区域外という事もあって、京成グループ内での移籍をはじめとする古参車も数多く活躍しており、日頃の生活圏では乗車できない古参車や、乗車機会自体がまずない特定車に多数乗車できる機会という点でも趣味的に面白く、また来年以降もTXイベントなどに参加する機会があれば、無料シャトルバスにも注目と感じたものでした。