今月MAKIKYUは遠方から訪来した知人の案内役で箱根へ出向く機会があり、その際には小田急が発売している「箱根旧街道・1号線きっぷ」を利用したものでした。
(小田急線各駅では小田原までの往復+フリー区間のセットで発売)
有名な「箱根フリーパス」に比べると知名度は低く、自動券売機では購入できず窓口販売となるのは難点ですが、日帰りで箱根エリアでの利用路線が限られる状況なら、使い方次第ではかなり有用な乗車券です。
この乗車券では箱根登山電車は小田原~小涌谷間有効、箱根登山バスも登山電車の有効区間と並行する区間をはじめ、小涌谷から芦ノ湖(元箱根・箱根町)方面などで通用し、また箱根湯本~畑宿~元箱根港間などでも利用できます。
しかしながら登山電車全線完乗を目論むとなると、末端の2駅間(小涌谷~彫刻の森~強羅)だけが区間外となり、別途運賃支払いが必要となるのは少々難点です。
登山電車では無人駅(駅によっては一部時間帯のみ有人)も存在する事から、PASMOなどの交通系ICカードが導入された今日でもパンチ式の車内補充券が健在、先日MAKIKYUが箱根へ出向いた際には、車掌から車内補充券を購入し強羅まで乗車したものでした。
(車内補充券画像は不正使用防止のため一部加工しています)
下車時には改札係員の承諾を得て記念に持ち帰る事も出来ましたので、130円(初乗り運賃額)で車内補充券を記念に持ち帰れるなら、旅の記念にも丁度良いと感じたものでした。
強羅まで登山電車に乗車した後は芦ノ湖方面へ、小涌谷まで登山電車で来た道を引き返してバス乗継も一つの方法ですが、観光施設巡りバスで小涌園に出て小田原~小涌谷~小涌園~箱根町のバスに乗継する事も可能です。
(箱根旧街道・1号線きっぷでは施設巡りバスも通用区間外・箱根フリーパスは通用します)
強羅駅~小涌園の施設巡りバスバス運賃は、強羅~小涌谷の登山電車運賃よりはやや割高になるものの、ルートにバリエーションを持たせる点でも有用な存在で、車両面でも「Skylight」と呼ばれる特別仕様の車両が活躍しているのも大きな特色です。
Skylightは外観・内装共に観光向けの特別仕様となっており、一目で他のバスとの違いが一目瞭然、バス関連イベントなどで特別展示される事も多い車両ですので、遠方から訪来した知人にも是非乗車して頂きたいと思いましたが、MAKIKYUが乗車した施設巡りバスでやって来たのは「Skylight」の後に導入された「SkylightⅡ」でした。
SkylightⅡは先代「Skylight」とは異なり、車両形状は一般的な中型路線バスそのものですので、Skylightに比べると、見た目はやや大人しい印象です。
ただ1台毎に異なるレトロ調の装いをはじめ、天窓を設けている事などはSkylightと同様で、観光向けに特別仕様車導入を続けている辺りは、登山バスが施設巡りバスに力を入れている事の表れとも感じたものでした。
また施設巡りバスではSkylightⅡ導入が何度も行われている事もあり、現在では2系統ある施設巡りバス(S路線/M路線)の主力車になっていますが、この事もあって見た目は装い以外大差ない雰囲気ながらも、車型は複数存在しています。
その中でも先日MAKIKYUが乗車した車両は、比較的新しい4気筒エンジンのAT車(現行モデルの一つ前に発売されていた車型)で、様々なバリエーションが存在する事は、趣味的には非常に歓迎と感じたものです。
ただJ-BUS中型4気筒エンジンのAT車は夏場冷房の利きが芳しくない話も聞きますので、ただでさえ冷房の利きが悪い上に天窓付きともなると夏場はどんなものだろうかと気になったものですが…
先日「MAKIKYUのページ」では伊勢原市内を走る大山観光電鉄(大山ケーブル)の新型車両に関して取り上げると共に、横浜市→伊勢原市への転居に関しても触れました。
伊勢原市内某所への転入に際しては、当然ながら横浜市某区役所で転出届交付→これを持参して転入届を提出という手続きを行っており、転入手続きの際には伊勢原市役所にも出向いています。
その際に市役所内各所で今流行のゆるキャラの一種で、伊勢原市公式キャラクターとなっている「クルリン」の姿を見かけたものでした。
クルリンは可愛らしいと感じるだけでなく、大山こまをイメージした帽子などは地域性を表すキャラクターとしても上出来、以前ゆるキャラランキングで結構上位にランクインしたのも…と感じたものでした。
伊勢原市役所公式HPでもクルリンに関する特設ページがあり、その中の「デザイン使用について」の項では、パソコン内で保存可能なクルリンのイラストが多数掲載されています。
ここで取り上げているクルリンのイラストは、伊勢原市役所公式HPのクルリン特設ページ内にあるイラストの一部で、他にも200種類程のイラストが公開、伊勢原市もクルリンに関して結構力を入れているな…と感じたもので、興味のある方はクルリン特設ページにアクセスしてみては…とも感じたものです。
また小田急線の伊勢原駅構内(改札外)には、北口(大山ケーブル行や日向薬師行のバスなどが発着)へ向かう階段途中にある観光案内所に併設して「クルリンハウス」も存在、ここではクルリングッズも多数展示・発売しています。
(平塚方面発着のバスは南口発着です)
また伊勢原市内を走る一部バス路線(試行運行中の愛甲石田駅南口~東成瀬循環)においても、一部便はクルリンのイラスト入り車両で運行していますが、東成瀬循環は神奈中のミニバス路線では一般的なアヒルのイラスト入り車両も充当されますので、この路線でクルリンに巡り合えるか否かは運次第です。
他にも伊勢原市内の様々な所でクルリンの姿を見る事ができますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も伊勢原市内に足を運ぶ機会がありましたら、「クルリン」にも注目してみては如何でしょうか?
明日(4月21日)は東武鉄道の本線系各線(スカイツリーライン・日光線など)で大規模なダイヤ改正を実施、大都市圏鉄道各線の大規模ダイヤ改正は通勤通学流動の少ない土休日に実施される事が多いですが、休前日となる金曜日に実施と言うのは異例という気もします。
このダイヤ改正では新型特急車「Revety」運用開始と日光線快速・区間快速(以下快速系列車と記します)の運転取り止め、快速系列車に代わり南栗橋以北で急行・区間急行の設定などが主な改正内容となっています。
日光線快速系列車は遠距離を乗車券のみ(追加料金なし)で移動でき、車両も基本的には首都圏の一般車両にしては上等なボックスシート、トイレも設置され長時間乗車も考慮した6050系が充当。
有料特急だと夜割でも少々割高と感じるMAKIKYUにとっては、日光や会津方面へ出かける際には非常に重宝する存在、宇都宮へ足を運ぶ際にも都内(浅草・北千住)・埼玉県内(春日部)~栃木・新栃木で乗車した事(新栃木~東武宇都宮間は東武宇都宮線普通利用)が何度もあります。
快速系列車で用いられる6050系は昭和末期竣工、登場から既に30年前後が経過している上に、同型の過半数は6050系登場前の快速用車両・6000系の機器流用車となっています。
機器流用車は流用機器の使用年数が50年超となっている上に、長距離運用主体で運用されていた事も考慮すると、退役も残念ながら致し方なしという気もしますが、一部は純粋な新車として登場しています。
純粋な新車として製造された車両の中には、名義上は直通運転を行う野岩鉄道と会津鉄道の車両として運行している車両も存在しており、これも決して新しい車両とは言い難いものの、機器流用車に比べれば老朽化の程度は遥かにマシなのでは…という気もします。
純粋な新車として登場した6050系は、今後も暫くは南栗橋以北で新規設定される急行・区間急行などでの活躍が期待できると思いますが、中には優等用に改造された編成も2編成存在しています。
この2編成は形式番号を634型に改め、座席指定制の特急「スカイツリートレイン」として運行、2012年登場ですので運行開始から約5年が経過しています。
一般車を種車とした有料特急車は私鉄・JR共に最近各地で登場しており、昨年近鉄が南大阪・吉野線で運行開始した特急「青の交響曲」などは、過半数の扉を埋めており、客扉があった部分の窓サイズが異なるなど、一目で改造車である事が分かる程の改造を施しています。
種車の6050系は元々長距離仕様の2扉車という事もあり、窓割の変化などは少ないものの、観光向けに展望性向上を図るため、天井窓を改造設置しているのが大きな特徴です。
外観塗装も水玉模様をイメージした独特なモノに改められ、2両2編成が存在するスカイツリートレインは青系と赤系の装いが2両ずつ、通常は2編成併結の4両編成で運行しています。
改造対象となった2両2編成は、純粋な新車として製造された6050系では2編成しかない東急車輌製、昭和63年(1988年)製というのは形式番号(634型)にちなんでいるのか否かも気になったものですが、車内には製造と改造を示す標記が並んで掲げられた箇所も存在しています。
(他に改造ステッカー貼付のみの箇所も存在)
これも最近は2者を纏めたステッカーにしてしまう事例もありますが、スカイツリートレインでは東急車輌の銘板はそのまま残存、その下に今流行りのステッカーで総合車両製作所の名前が掲出されており、この並びを見ると鉄道車両メーカーの変遷を物語っている様にも感じたものでした。
車内に足を踏み入れると、乗降口は種車同様の両開き扉ですので如何にも改造車と言う雰囲気、元々長距離運用を想定したトイレ付車両、デッキと客室の仕切りなども設けていない事もあり、車端部分は種車の面影がよく残っていると感じるものの、優等用車両としてそれなりにグレードアップした感も受けたものでした。
客室内の座席は外観が青系の編成はモケットが青色、赤系の編成はモケットが赤色となっており、両編成共に座席配置は電動車(浅草方)が片側に窓向き座席設置、制御車(伊勢崎・日光方)は片側に1人掛け座席設置となっています。
2+2列の座席が並ぶ定期特急車に比べると、座席数はかなり少なくなっていますが、座席自体はシートピッチもさほど広くない上にリクライニング角度も浅め、これに加えて座席下の足元が塞がっている事もあり、長時間乗車で座り続けるとなれば少々難ありという気も…と感じたものでした。
近年流行の車内情報装置も種車には設置されていないものの、スカイツリーライントレインへの改造に合わせて設置、既存車両の改造でLCDモニターを設置した車両でよく見かける横長タイプとなっています。
LCDモニターは4か国語表示、中国語でスカイツリートレインは「晴空塔号列车」と案内される様は特徴的でしたが、通勤列車やビジネス向け特急ならともかく、観光向けで団体臨時列車として用いる車両にこのタイプのLCDモニターというのは余り類がないのでは…と感じたものでした。
最近優等用列車で設置される事が多いラゲージスペースも設けられており、スーツケースなどの大荷物があるから有料特急で…という需要にも応えているのは、最近の優等用車両ならではと言う気もしますが、スカイツリートレインに限れば天窓設置で荷棚が撤廃されていますので、天窓設置で荷棚が撤廃された事もあり更なる需要に応えるというよりは荷棚の代替で必須の装備と言う状況です。
また種車と同様に複数編成併結時に貫通路を構成可能な正面貫通式車両ですので、最初から展望席を設けた優等専用車両に比べると、前面展望性は大きく劣りますが、スカイツリートレインへの改造に併せ、乗務員室背後に前面展望を楽しめる座席を設置しているのも大きな特徴です。
最前部の展望席は足元がやや狭く感じ、「長時間の座席の占有はご遠慮ください」というステッカーも掲出されるなど、床面もややかさ上げされているなど子供向けの要素が強い印象、大人が長居したくないと感じさせる意図もあるのでは…と感じたものです。
スカイツリートレインは車両構造なども影響し、展望席としてはかなり簡素な部類かと思いますが、東武の有料特急は前面展望に難ありと感じる列車が多い状況ですので、小田急などには到底敵わないものの、この様な区画を設置した事は評価できる気がします。
このスカイツリートレイン、ダイヤ改正前のダイヤでは土休日などに臨時特急として運行しており、MAKIKYUも一度だけ乗車機会がありましたが、明日のダイヤ改正以降は旅客列車としての設定がなく、専ら団体専用列車になってしまいますので、特急券を購入して乗車しようと思っても…という状況になっています。
(運転日は専ら土休日=実質的には数日前で一般旅客向け営業終了です)
快速系列車で使用していた6050系に関しては、快速系列車廃止が随分注目される反面、浅草までの定期的な乗入は廃止されても野岩・会津鉄道直通の普通列車などで乗車機会がある事を考慮すると、旅客列車での乗車機会が今後暫く見込めない634型ももっと注目されても…と感じたものです。
大改造からさほど年数を経ておらず、6050系の中でも新造車故に今後の活躍もまだ期待できる事を考慮すると、今後何らかの形で再び一般旅客向け営業に充当される機会が巡って来る事にも期待したいものです。
もし団体臨時列車以外での634型旅客列車運行が実現するなら、634型2編成をペアで運行するのではなく、他の6050系と組み合わせての4・6両編成なども実現すれば、様々な需要に応える列車の実現と言う意味でも評価できる列車になりそうですので…
最近伊勢原市内に移住したMAKIKYUですが、今日は近場にある渋田川の芝桜見物に出向いたものでした。
渋田川は非常に小さな川で、その中でも上谷の一部で土手に芝桜が咲き誇り、伊勢原名所の一つになっていますが、伊勢原駅や愛甲石田駅(厚木市と伊勢原市の境界に立地)などの鉄道駅からは離れており、普段は芝桜が咲き誇る場所のすぐ近くはバス路線もありません。
大田小学校バス停(伊勢原駅南口~大田経由~平塚駅北口などの系統が経由)からは徒歩10分程度、また芝桜シーズンの土休日限定で伊勢原駅から臨時シャトルバス(雨天時運休・今期は今後も22・23日に運行予定)も運行しています。
大田小学校発着の定期便、臨時シャトルバス共に便数は多いとは言い難く、公共交通機関でのアクセスはやや不便な所と感じたのは難点です。
全国的にも有名な大山阿夫利神社などに比べると知名度も低く、MAKIKYUは伊勢原市に移住してからこの芝桜の存在を知る有様でしたが、現住地からは自転車で片道10分程度の道程でしたので、近場でふらりと足を運べる場所にこの様なスポットが…と感心したものでした。
芝桜が咲き誇る渋田川の土手沿いは、桜も咲いていたものの、こちらは満開の時期を過ぎて葉桜になりつつある状況で、もう少し早く訪問していれば芝桜と満開の桜のコントラストでもっと綺麗だったのでは…とも感じ、来年以降も機会があればまた足を運ぶのも…と感じたものでした。
また公共交通機関を利用してのアクセスが芳しくない所という事もあり、渋田川の土手近くには駐車場もあり、何店かの屋台も出店していました。
この駐車場のすぐ向かいには「MEGURI」というジェラート店(火曜定休:所在地は伊勢原市上谷777)があり、芝桜見物の後はMEGURIのジェラートも試してみたものですが、自家用車利用で渋田川の芝桜見物に出向くのなら、MEGURIを目印にすると分かり易いと思います。
MEGURIでは路地を挟んですぐ向かいにある「石田農場」のミルクを用いたジェラートをはじめ、伊勢原市内や隣接する秦野市などで生産された果物や野菜などを用いたジェラートが多数あり、その中には季節限定となっているメニューも多数存在します。
シングル(1種類)だと310円と少々高めながら、ダブル(2種類)が+50円、トリプル(3種類)が+150円ですので、この価格設定なら色々なジェラートを堪能した方が…と感じ、MAKIKYUは石田ミルク・牧場コーヒー・さくらラテのトリプルを注文したものでした。
芝桜を見物した後に伊勢原名物のジェラートも味わえるとなると、春の伊勢原の観光スポットとしては一石二鳥の感もあり、今後もっと注目されても…と感じたものでした。
私事ですがMAKIKYUは先月横浜市内から伊勢原市へ転居し、新たな地で新生活を営む事になりました。
伊勢原市は東京都心から小田急線で約1時間(新宿から乗換なしのダイレクトアクセス)、横浜からも1時間以内(海老名乗換)で移動する事ができ、東京や横浜のベッドタウン的印象が強い街ですが、大山などの観光地を抱える事でも知られています。
この大山へは伊勢原駅~大山ケーブル間の路線バス(神奈川中央交通)を利用し、その後大山ケーブルカー(大山観光電鉄)に乗換でアクセスするのが最も一般的な方法ですが、この大山ケーブルは一昨年(2015年)の秋に車両代替が行われています。
(車両代替以前の大山ケーブルに関しては以前「MAKIKYUのページ」でも取り上げており、その際の記事をご覧になりたい方はこちらをクリックして下さい)
MAKIKYUは一昨年中に乗車機会がありましたが、車両代替以降に「MAKIKYUのページ」で大山ケーブルを取り上げる機会はなくずっと…という状況でしたので、伊勢原市内転居を機に地元の交通機関と言う事で取り上げたいと思います。
(MAKIKYUの転居先は伊勢原市内でも小田急線の駅から徒歩圏の某所ですので、大山ケーブルの走るエリアとは少々離れていますが…)
大山ケーブルは戦前に開業した後、戦時中は不要不急路線として金属供出の対象になり、その後1965年に復旧、以来近年まで復旧時の車両が用いられていましたので、昭和の雰囲気が色濃く残る路線と言う印象でした。
しかしながら一昨年の車両代替で導入された新型車両は、小田急ロマンスカーや箱根登山電車の新型車両デザインで実績のあるデザイナーがデザインに関与した事もあり、旧来の車両とは雰囲気も大きく様変わりしています。
外観は前面形状が前後で大きく異なるのも大きな特徴で、山上側は見るからに実用本位といった雰囲気ですので、このギャップはJR西日本が国鉄型車両を大改造した一部の短編成ワンマン車両に通じるものもありますが、一度見たら忘れられない姿と感じる方も少なくないと思います。
車内に足を踏み入れると、座席は乗車時間が短い事もあって比較的質素な印象ながらも、最近のロマンスカーや箱根登山電車の新型車両を連想する天井形状は、デザイナーの個性が強く出ている部分と感じ、華のある車両に仕上がっているのでは…と感じたものです。
また一昨年の車両代替に併せ、設備面でも大規模な更新工事を実施、駅構内以外の架線を撤去して充電式とする事で、車内からの眺望性向上も図られるなど、観光向け路線として車両以外のテコ入れも行われています。
ただ伊勢原駅から出発する路線バスが発着する「大山ケーブル」バス停と、始発駅の大山ケーブル駅(旧下社駅)の間にある坂道は相変わらずで、高齢者が阿夫利神社へ参拝に出向くために大山ケーブルへ乗車しようと思った時などは結構大変だろうな…と感じる状況は、今後改善余地ありと感じたものでした。
生活路線ではなく観光向け路線と言う事もあり、アクセス改善も急務と言う程ではないと思いますが、阿夫利神社を訪問する人物の客層などを考慮すると、相応の施策が講じられてもと感じますので…
先月末MAKIKYUが都内へ出向いた際には、東京メトロの1日(24時間)乗車券を利用し日比谷線にも乗車したものでした。
日比谷線は既存の18m3ドア車(一部車両は5扉)を20m4ドア車に代替、その後各駅にホームドアを設置する事も発表されていますが、20m4ドアの新型車両は昨年納入が始まり昨冬に試行運行を実施、そして先月末に新型車両の本格運行が始まっています。
現在の新型車両稼働数は2編成のみでまだ少数派ですが、先月末日比谷線を利用した際にこの新型車両にも乗車機会がありましたので、取り上げたいと思います。
日比谷線の新型車両は東京メトロと相互直通運転を行う東武鉄道の2社双方が導入、今後数年で既存車両を全て代替する事になりますが、現在営業運転を行っているのは東京メトロが導入した新型車両・13000系のみとなっています。
既存車両は18m×8両=編成長約144mに対し、ホーム延伸などを行わず20m車運行を行うため、新型車両は1両減車の7両編成となっているのが大きな特徴です。
乗車位置も異なるため各駅案内でも両数案内共に「8両」と「7両」の乗車位置案内が掲出される状況ですが、新型は20m×7両=約140mですので、輸送力は既存車両よりも若干低下しています。
平成初頭の時期であれば、輸送力確保が至上命題で5扉車登場をはじめ、設備増強が追い付かず混雑する北千住駅で連絡となる東武~営団(現東京メトロ)連絡定期券所持者向けの迂回乗車なども実施する程でしたので、輸送力減少となる車両代替はまず考えられなかったと思います。
しかしながら少子高齢化による利用減をはじめ、東武スカイツリーライン~東京メトロ半蔵門線相互直通運転開始やつくばエクスプレス開業など、東武スカイツリーライン各駅停車~東京メトロ日比谷線から新ルートへの利用転移なども進み、日比谷線も輸送力面で若干余裕ができています。
これに加えホームドア設置による保安度向上なども求められ、各列車の編成長やドア位置を統一する必要が生じた事も20m級車両登場の大要因となっており、東武は日比谷線開業当初から20m級車両を走らせていながら、日比谷線直通に限っては3代目の車両でようやく20m級車両による運行が実現する事になっています。
車両規格統一となると、金太郎飴の如くどの路線でもラインカラーが異なるだけで大差ない車両ばかりが…という鉄道会社も首都圏には存在しますが、車窓などは期待できない地下区間が大半を占める「地下鉄」運行会社の東京メトロは営団時代から路線毎に特性を打ち出した個性ある車両を登場させており、今回の日比谷線13000系でもこの良き伝統が踏襲されていると感じるのは喜ばしい限りです。
内装は東京メトロ発足後の新形式車両で共通するシンプルな雰囲気ながらも、モダンで都会的な雰囲気を感じ、床材や座席モケットなどは寒色系でまとめていながらも、袖仕切りや車端部分の化粧板などで木目を使用、また車端貫通路はガラスを多用し開放的な雰囲気とする辺りはよく考えれているな…と感じたものです。
半間接タイプのLED蛍光灯や、アクリルに結晶模様を描いた荷棚なども機能美を感じさせられ、乗り合わせた乗客からは「日比谷線って滅茶ボロいイメージだけど、何これ凄い綺麗」という声も聞こえる程でした。
(「滅茶ボロいイメージ」というのは東京メトロ自体よりも、自動放送装置を装備しておらず走行中かなり煩い音を放つ他社の乗入車両が作り出している面が大きいと思いますが…)
ドア上には最近の東京メトロで標準仕様になりつつあるLCDモニター2+1面による4か国語案内+広告案内も装備、広告画面では新車13000系の案内を盛んに流しており、これ以外にも車内広告でドラえもんを起用して新車登場を盛んに告知しているのも印象的でした。
放送スピーカーも近年の車両ではエアコン吹出口部分に内蔵し、目立たない様にしている車両が多くなっていますが、敢えてスピーカーの存在感を出すかの如く目立つ様に配置しているのも大きな特色と感じ、これはかなり異色と感じたものでした。
この様に既存車両とは異なる特色を幾つも備え、最新鋭の車両らしさを十二分に感じさせる13000系ですが、内装だけでなくメカニズム的にも各車両の台車に新機構の台車を装備する事で曲線走行時の騒音低減を図っており、走行中の車内騒音もかなり静かになり、少なくとも「滅茶ボロいイメージ」の車両とは大違いと感じたものでした。
この他にも各車両を電動車化する事で重量配分の均等化を図るなど、既存車両とは大きく異なる面が多々見受けられる車両となっており、これらの取組みが今後他線区で登場する新型車両にも取り入れられる事になるのか否かも気になる所です。
また東京メトロと共に仕様を揃えて一括発注を行った東武側の日比谷線直通用新型車両・70000系は第1陣が既に納入され、試運転を行っている事も報じられていますが、こちらもそう遠くない時期に営業運転を開始する事がほぼ確実な状況ですので、こちらも運行開始の暁に荷は是非一度乗車し、その際の印象や13000系との差異などに関して取り上げられれば…と思っています。
今年(2017年)は日本国有鉄道(国鉄)が分割民営化したJR各社の発足30周年が注目され、大々的に報じられていますが、首都圏の大手私鉄・小田急電鉄(小田急)も開業から90年を迎える節目の年となっています。
今年の小田急はロマンスカーの既存車両・EXEの改装車「EXEα」の登場が話題になっているものの、小田急線~東京メトロ千代田線~JR常磐線各駅停車の3線で3社車両による相互直通運転開始をはじめ、快速急行や千代田線直通列車の大増発なども行われた昨春のダイヤ改正に比べると、大きな話題は少ない状況です。
来年複々線化事業が完成予定、また特急ロマンスカーの新形式車両登場も予告されている事も踏まえると、大イベントの年に挟まれた地味な節目の年と言っても過言ではない気もしますが、複々線化事業完成という大事業に向けた取組が順調に進み、複々線化事業完成が無事予定通り進行する事を願いたいと感じています。
ちなみに小田急は以前も70周年や80周年など節目の年で各種記念イベントを開催、90周年となる今年も幾つかのイベントが予告されていますが、現段階では営業車両への90周年記念のステッカー貼付などもなく、この点でも70周年や80周年の年に比べると地味な節目の年という気もします。
ただ地味な印象が否めない状況ながらも、90周年記念のパンフ(ODAKYU VOICE 小田急線開業90周年記念号)の駅頭配布などが実施されており、MAKIKYUも先日小田急線を利用した際、駅構内のパンフレット置場に置かれていた記念パンフを入手したものでした。
このパンフでは小田急線一部駅(新百合ヶ丘・町田・秦野・大和)駅の今昔や来年登場の新形式車両構想図を含む新旧特急ロマンスカーなどの写真が多数掲載されており、小田急ファンや小田急沿線民であれば是非手元に一部は…と感じる内容になっていますが、車両紹介で「小田急のシンボル」と謳っている特急ロマンスカーが大々的に取り上げられている反面、MAKIKYUが好きな一般車両に関しての紹介は…というのは少々残念な気もしたものです。
このパンフの裏面は「小田急線90周年のあゆみ」と称し、開業期(1927年)~来春の複々線化事業完成予定に至るまで、小田急の主要な出来事に関して取り上げた年表となっており、こちらにも駅施設や車両などの写真も多数掲載、車両紹介の項では割愛されている一般車両の写真も幾つか掲載されています。
もっと言及して欲しい事も…と感じた面もありますが、限られた誌面の無料配布パンフにしては上出来、小田急線に興味・関心のある方には是非一度目を通して欲しいと感じるアイテムと感じたものですが、首都圏以外の土地に居住し小田急の駅へ足を運ぶのが困難という方も居られると思いますので、そのような方はこの記事の画像を見て楽しんで頂ければ…と思います。
(この記事で公開している写真は、全てODAKYU VOICE 小田急線開業90周年記念号の一部分を撮影したものです)
また既にODAKYU VOICE 小田急線開業90周年記念号に目を通された方で、このパンフに関する感想などありましたら、是非コメントもどうぞ。
MAKIKYUは2月に危険物取扱者試験を受験・合格(結果は即日発表)し、その後先月免状を申請、そして数日前に中央試験センターにて免状交付(郵送対応も可)を受けたものでした。
(試験受験・合格~免状交付までは最低でも約1か月、試験受験自体も定員に達したら受付終了となりますので、試験申込~免状交付までは1発合格でも概ね3か月程度を要します)
危険物取扱者の資格は大きく分けて甲種・乙種・丙種の3種類、その中でMAKIKYUが受験したのは乙種ですが、この乙種は危険物の種類に応じて第1類~第6類の6種類があり、MAKIKYUが受験・免状交付を受けたのはその中でも最も受験者や免状保有者が多い第4類、これは引火性液体を取扱い際に必要な資格で、ガソリンや軽油などを指定数量以上取扱う事業所などで選任が義務付けられている資格です。
この免状は自動車の運転免許証と同サイズ、以前MAKIKYUが取得した動力車操縦者運転免許証や旅客自動車運行管理者資格者証などに比べると、見栄えはかなり良好と感じたもので、免状取得後に更新講習などはないものの、10年に一度写真書換を行う事が規定されています。
また危険物取扱者として選任された場合は、選任後一定期間毎に法定講習の受講義務が存在、免状の裏側は自動車運転免許証とよく似た雰囲気(色は異なります)、危険物取扱者講習の状況を記載する欄が設けられています。
現段階では危険物取扱者として選任される事を求められている立場ではないため、当面免状裏面の講習状況記載欄に講習受講歴が記載される事はなさそうです。
ただ今後場合によってはこの資格を活用した業務に就業する可能性も…という事で取得した次第ですが、危険物取扱者免状を保有しており取得や実務に関して感じた事がある方をはじめ、今後取得を検討している方で不明な点等がある方が居られましたら、コメント欄をご利用頂ければ…と思います。
(お断り)危険物取扱者免状画像は写真・氏名・生年月日と交付番号などの一部分を塗消加工した状態で公開しています。