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京急ファミリー鉄道フェスタ2010~今年は(旧)1000形尽くしの感が…

2010-05-31 | 北総監獄

昨日MAKIKYUは本来、所用で千葉県内某所へ出向く予定があったものの、諸事情によりこの所用が立ち消えになった事もあり、横須賀市内にある京急ファインテック久里浜事業所で開催された「京急ファミリー鉄道フェスタ2010」に出向いていました。

MAKIKYUのこのイベントへの参加は、昨年に続いて2回目になるのですが、今回は京急の名車とも言うべき存在でありながらも、最近急激に数を減らし、遭遇機会が激減した(旧)1000形電車の終焉が近い事もあってか、同形尽くしのイベントといった感を受けたもので、イベントの告知ポスターにも(旧)1000形のイラストが用いられる程でした。

こんな状況ですので、目玉イベントの一つともいえる車両撮影コーナーでは、(旧)1000形を中央に2編成配し、快特などで用いられる花形車両で、首都圏の通勤型電車にしては豪華な設備もあって人気を誇る2100形すら脇役に追いやられる程でした。

 
今回の目玉と言える(旧)1000形は、車両撮影コーナーに展示された6両2編成の内、1編成には特製マークも付けられており、こちらの編成が今回の目玉といった印象を受けたものでした。

その上今回のイベントでは車両撮影コーナーだけに留まらず、工場内でも(旧)1000形の6両編成を見かけた程で、可能な限りの編成をイベントの為に久里浜へ集結させたのでは?と感じた程でしたので、久里浜のイベント会場では何本もの(旧)1000形が見られた反面、MAKIKYUが会場への足としても用いた京浜急行線の電車に乗車した際は、すれ違う姿すら見かけない程でした。


少し前の京急では嫌でも姿を見る事が出来た(旧)1000形も、風前の灯となっている事を痛感したものでしたが、展示ばかりと言うのは評価が分かれる所で、MAKIKYUとしては出来る事なら1編成を会場→京急久里浜駅間で特別に運行される「お帰り電車」にでも充当し、多くのイベント参加者に(旧)1000形電車の乗り心地を体験できるような試みがあっても…と感じたものでした。
(ちなみに今年はエアポート急行の運行開始で、2000形8両編成の平日ラッシュ時間帯以外の稼働率低迷が解消された事もあり、「お帰り電車」には600形8両編成が充当されました)

また(旧)1000形といえば、比較的近年に一部編成が特別塗装(ラッピング)となった事も記憶に新しく、昨年の京急ファミリー鉄道フェスタでは、この特別塗装となった2編成が工場内に残留していた事に驚いた方も多いかと思いますが、今年はこの内「京急110年の歴史ギャラリー号」の車内に展示されていた広告類(ギャラリー作品)が、京浜急行電鉄の物販コーナーで多数販売され、1枚100円とこの手の商品にしては随分格安な価格で発売された事も注目点と感じたもので、MAKIKYUも何枚かを入手して来ました。


(旧)1000形電車に関しては、四国の私鉄に譲渡された車両の中に、まだ初期の分散型クーラーを搭載した編成すら含まれる事や、彼の地では(旧)1000形初期車より更に古く、走行距離も相当なものと推測される(旧)600形すら現役である事などを考えると、今回のイベントで主役となった(旧)1000形後期車は、まだ四国の地では暫くの活躍が見込まれるとは言え、真っ赤な装いで活躍する第一線からの引退は時間の問題で、いつまで走り続けるのか気になるものです。

京急やその直通運転線区では、今後成田スカイアクセス(京成成田空港線)開業や羽田空港国際線ターミナル駅開業など、久々に大きな動きが続く事になりますが、(旧)1000形の最後の餞に成田スカイアクセスや、国際線ターミナル駅への入線が実現するのかも気になる所です。

特に前者に関しては、性能面での制約などで厳しいとは思いますが、成田スカイアクセスの新規開業区間まで足を伸ばす事はなくとも、編成組替或いは4両2編成併結で8両編成を構成し、全盛期を思わせる8両で地下鉄に乗り入れ、更に江戸川の東側まで足を伸ばす姿ももう一度…と思うのは、MAKIKYUだけではないと思います。

(旧)1000形電車は京急にとって非常に大きな役割を果たした車両でもあるだけに、今回のイベントが最後の餞で、後はひっそりと第一線から引退ともなれば寂しいもので、最後に驚くような企画が催される事にも期待したいと感じたものです。

(お断り)今回の記事ではイベントの主役となった(旧)1000形電車が、首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)にも乗り入れ、「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)にも一時期盛んに乗り入れていた事もありますので、「北総監獄」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。


成田スカイアクセスのダイヤが発表に~成田空港~羽田空港間直通列車の種別は…

2010-05-28 | 北総監獄
 
来る7月17日(土)に、首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)に位置する「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)の終点・印旛日本医大駅~(成田)空港第2ビル駅間において、京成成田空港線(通称成田スカイアクセス)が開業予定となっている事は、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中でも、ご存知の方が多いかと思います。

この成田スカイアクセスは、単に辺境の地に新たな路線が敷設されるだけに留まらず、複数の事業者に跨った相互直通運転を行う事もあり、成田スカイアクセスと直通する各線区でも大規模なダイヤ改正が行われる事は、ある程度予測できるものでした。

ただ成田スカイアクセスの開業が迫る今月になって、都営浅草線と相互直通運転を行う各線区でダイヤ変更を実施し、しかもその内の大手私鉄1社は一部駅での停車列車大幅減便などの大規模な改悪を行うにも関わらず、直前になってようやく新ダイヤを公開する様は余りにお粗末で、この事は様々な場面で批評されていますが、呆れた限りという他ありません。

また今月のお粗末なダイヤ改悪の後、7月にまたもダイヤの大幅変更ともなれば、利用者側としても非常に迷惑な話で、鉄道側の諸事情もあるにしても、こんな形で利用者を振り回すのはもう今回限りにして欲しいものです。

ところで本題となる成田スカイアクセス開業に伴う7月のダイヤ改正の概要は、各者HPなどで続々と公開されましたが、今回の大目玉は京成電鉄の新ルート・新型車両によるスカイライナー運行開始と既存スカイライナーの名称変更(シティライナー)による一部列車残存といった有料特急体系の変化と、成田空港~羽田空港間直通運転を主体とする料金不要の速達列車設定の2つが挙げられます。

前者は通勤時間帯に運転している「モーニングライナー」「イブニングライナー」が既存線(京成本線)経由で継続運転ながらも、新型車両(AE形)での運転となるのは意外でした。

「イブニングライナー」などは、車両のグレード向上に伴う料金の改定などが行われるか否かは気になる所で、現行運行形態・運賃のままで新型AE形に乗車できるともなれば、日本国内の私鉄界最高速度を誇る高速運転こそ体験できないとはいえ、余りに高過ぎる運賃で知られる「開発を止めた某鉄道」の運賃に、更に特急料金まで加えた非常に高い出費を強いられずとも、新型AE形に乗車できる絶好の機会なのでは…と感じたものです。

既存スカイライナーは「シティライナー」と名称を改め、青砥を新たに停車駅に加える以外は、ほぼ現行スカイライナー形態の列車が細々と走る状況になりますが、MAKIKYUにとっては余り関係のない事でもある空港アクセスの役目は、ほぼ新スカイライナーへ譲り渡す事になりますので、「イブニングライナー」などの様にもっと停車駅を増やして乗客の取り込みを狙うなり、上野・日暮里~成田間の利用では割高な印象が否めない特急料金を下げるなどの施策があっても良かったのでは…と感じたものでした。

また今後AE100形が「シティライナー」のみでの活躍となるのであれば、編成数や運行時間帯などを考えると随分持て余す事になりますので、今後の動きも気になる所です。

ちなみにAE100形は前面に非常用貫通路を備えており、新AE形と異なり物理的には地下鉄直通も可能な構造のはずですので、成田空港や京成沿線から都心や羽田空港へ向けた座席定員制列車が存在しても…と感じるもので、既に東京メトロでは座席指定制特急列車を運行している事も踏まえると、都営地下鉄もそろそろ座席定員制列車の運行を検討しても良い段階なのでは…と感じます。

そして今度のダイヤ改正では有料特急の改編と共に、成田スカイアクセス線を経由する料金不要の速達列車設定も大きな目玉となっていますが、座席指定制特急列車が専ら京成線内(成田空港線を含む)のみの運行形態となっており、使用車両の新AE形自体も地下鉄直通対応でない事を考えると、成田空港~羽田空港間の直通を主体とする運行形態自体は妥当な所なのでは…と感じたものです。

しかしながらこの列車は京成線内(成田空港線を含む)では新種別「アクセス特急」を名乗るものの、他線では「エアポート快特」を名乗り、途中で種別名が変わる分かり難い種別設定となっています。

首都圏の鉄道に関する予備知識を持たず、成田~羽田空港間を移動する他地域からの航空旅客の利用も大いに想定される状況では、戸惑いや誤乗などが発生しないか気になる所で、ましてや日本語や漢字を解しない外国人ともなれば…と感じるもので、こんなお粗末な話は、大規模なダイヤ改悪を直前になって発表する会社が絡む話ならではという気もしますが、成田空港~羽田空港間の直通列車の種別を分かりやすく一本化できなかったものか?と感じてなりません。

また「開発を止めた某鉄道」のHPで公開しているダイヤ改正の概要には、「アクセス特急への需要シフトにより混雑緩和が図られ、殊に夜間については着席機会が増えます。」という売り文句が記されているのですが、「アクセス特急」は成田スカイアクセス開業用に導入された新型車両・京成3050形だけでは車両数が不足し、他形式車両による運行も恒常的に見られる様になると思います。

着席機会が増えるのも、京成3000形とほぼ同等の3050形であれば悪くない話ですが、いくら着席機会が増えても「ブカブカ」した異様な感触の座席では、少なくともMAKIKYUはまともに座り続ける事は困難と感じますので、この「ブカブカ」した座席を装備した車両の充当が行われない、もしくは極めて限られたものになる事を願いたいものです。

あと「開発を止めた某鉄道」のHPにあるダイヤ改正概要では、様々な売り文句と共に、下の方に余り目立たない様に「スカイライナー等の通過待ちにより、所要時分が増大し、お客様にはご不便をおかけしますが、何卒ご理解くださいますようお願いいたします。」という断りが記され、都心などへの通勤・通学だけは鉄道を利用しても、昼間の地域内移動には自家用車が重用され、余り鉄道などの公共交通機関が利用されない公共交通不毛の地・北総監獄の土地柄では…という雰囲気が漂っているのは感心できない限りです。

来る7月のダイヤ改正では、成田空港への利便性向上は飛行機嫌いのMAKIKYUにとって特に有り難味を感じるものではなく、むしろ航空利用の利便性向上に伴う陸上交通・航路→航空へのシフトが進む事にでもなれば、逆に有難くない結果になるかもしれないと感じる程(現状でも日本の首都圏からは、海外ともなれば隣国でも航空利用の方が主流を占めている様なのは寂しい限りです)ですが、成田スカイアクセス開業に伴って営業開始する新型AE車の稼動は楽しみで、この車両へは何らかの形で一度乗車して見たいものです。

また成田空港には殆ど用がないMAKIKYUも、成田スカイアクセス沿線地域の北総監獄には時折所用で出向く事があり、不本意ながらも高過ぎる運賃を支払い、「「開発を止めた某鉄道」を利用する機会もある身としては、僅かながらも運賃が値下がりする事(それでも高過ぎる事に変わりないですが…)に加え、「アクセス特急」運行開始に伴い、北総監獄中央駅などの利用可能列車が大幅増便になり、所要時間も短縮される事は歓迎すべき点です。

到底運賃に見合うサービスを提供しているとは言い難い「開発を止めた某鉄道」も、少しはマシになりそうな事は評価できる事ですが、7月以降に成田スカイアクセスや新型AE形に乗車する機会があれば、またこの事について触れたいと思います。

写真は7月17日以降「アクセス特急」としての活躍が見込まれる京成3050形と、「シティライナー」に転進し、去就が注目される現スカイライナー運用車両のAE100形です。
(写真は既公開記事でも用いたものです)


宮崎交通の古参車両~年式の割にはどれも綺麗な印象が…

2010-05-25 | バス[九州本土]

先日「MAKIKYUのページ」では、宮崎交通で活躍する首都圏から移籍した中型ロング車に関する記事を公開しましたが、MAKIKYUが2月に宮崎を訪問した際には、それ以外にも様々な車両が活躍する姿を目撃すると共に、その幾つかは実際に乗車する事も出来ましたので、少々取り上げたいと思います。

MAKIKYUが2月に宮崎を訪れたのは、土日・祝日などに運転されるJR九州の観光特急「海幸山幸」号への乗車が大きな目的となっており、宮崎交通のバスへ乗車したのも、この列車の出発前に限られる状況でした。

そのため行動範囲も限られてしまったのですが、宮崎交通では土日・祝日に「ワンコインパス」という割安な一日乗車券(指定範囲内が1日乗り放題で500円・宮崎市以外に延岡・都城の周辺地域にも設定あり)を発売しており、MAKIKYUが宮崎交通のバスを利用した際もこの乗車券を利用したものでした。

「ワンコインパス」は利用区間によっては片道乗車するだけで元が取れてしまう程オトクなのは有難いものですが、販売箇所や販売時間が限られてしまうのはやや難点と感じたものでした。

前置きがやや長くなってしまいましたが、MAKIKYUがこの「ワンコインパス」を利用して宮崎交通の路線バスを利用した際は、時間の関係もあって4回程乗車するだけでしたので、これでも発売額の倍以上になるとはいえ、余裕があればもっと色々な路線を…と思ったものでした。

MAKIKYUが乗車した4回のバスは、どれも宮崎交通では主力を占める中型車で、各メーカーの車両を用いている上に、年式も新旧様々ですので、路線車は中型車ばかりとはいっても結構なバリエーションが存在しています。

大都市圏では排ガス規制の影響もあって、随分前に姿を消した車両も多数活躍しており、古参車でも融雪剤とは無縁の地域である上に、定評ある手入れの良さもあって、非常に綺麗な外観を保っているのは喜ばしい事です。


1枚目は三菱ふそうAEROMIDIの初期タイプで、MAKIKYUもこのタイプには一度乗車機会がありましたが、製造時期が比較的限られている上に結構古い車両と言う事もあって、全国的にも見かける機会は随分減っています。

MAKIKYUが乗車した車両(写真とは登録番号などは異なります)は昭和59年(1984年)製で、MAKIKYUが今年に入ってから乗車したバスの中では最も古い車両になりますが、地方でもこの年式が活躍する事業者は限られています。


2枚目は富士6Eボディの日産ディーゼル車で、この車体デザインは如何にも古めかしい印象を受けますが、こちらはAEROMIDI初期タイプなどに比べると後年まで製造されており、地方へ出向くとまだ結構良く目にしますが、登録番号を見るとこの車両も古参の部類に入ります。


3枚目はいすゞLRの純正車体を載せた車両で、このデザインの車両は結構長期に渡って製造されていましたので、宮崎交通でも多数が活躍しており、ありふれた存在ですが、MAKIKYUが宮崎交通のバスに乗車した4回中の2回がこのタイプでした。

宮崎では比較的新しい部類に入る車両も存在し、大都市圏でもまだ活躍が見られる車両ですので、余り古い車両と言う雰囲気はありませんが、MAKIKYUが乗車した2台の内1台は平成6年(1994年)製だったものの、もう1台は昭和62年(1987年)製という古参車で、これも今年に入ってからMAKIKYUが乗車した路線バスの中では、旧年式車の5本の指に入る程です。


そして最後の4枚目は、西日本車体工業製の車体を載せた日産ディーゼル車で、九州では比較的良く見かける車両の一つですが、前面デザインなどは結構近代的な印象を受けます。

このタイプにも一度乗車機会があり、平成7年(1995年)製という年式は、宮崎市内を走る路線バスの中では中堅格といった所で、古参車とは言い難いかもしれませんが、これでも大都市圏では既に淘汰対象の年式で、「ワンコインパス」で宮崎交通の路線バスに乗車した際には、日頃身を置く首都圏では乗れない車両ばかりに乗車できたのは喜ばしいものでした。

この他にも撮影は出来なかったものの、如何にも昭和のバスと言う雰囲気が漂う日野Rainbow(ライトが片側1灯)なども多数走っており、「ワンコインパス」の利用可能日に宮崎市内に滞在する事があれば、またこの乗車券を利用して宮崎交通の路線バスに乗車したいと感じたものでした。

それにまだ路線バス自体を利用した事がない延岡市内やその周辺なども、機会があれば「ワンコインパス」を利用して…と思ったものですが、現在宮崎県内では宮崎と延岡の中間に位置する高鍋や川南、都濃などで家畜伝染病・口蹄疫が蔓延し、非常事態宣言が出されている状況ですので、宮崎交通の路線バス運行エリアでもあるこの地域の非常事態が、一刻も早く収束する事を願いたいものです。


宮崎交通の中型ロング車~移籍車両自体が少ない彼の地では…

2010-05-23 | バス[九州本土]

MAKIKYUは数日前所用で秋田県内など北東北へ出向いており、この事もあって「MAKIKYUのページ」更新も数日間停止していました。
(東北関連の記事も、数日中に公開を開始したいと思います)

この間には現在九州南部の宮崎県で、猛威を振るっている家畜伝染病の口蹄疫が更に拡大して非常事態宣言が出され、畜産以外の所でも様々な影響が出ています。

航空会社各社では宮崎発着航空券の特例無手数料払い戻しが発表され、宮崎県内の路線バスの殆どを運行する宮崎交通でも、HPで消毒ポイント通過による遅延が見込まれる事を告知するなど、今回の事態が極めて深刻である事を痛感させられ、早期の事態収拾を望みたいものです。

ところで現在宮崎県内の路線バスの殆どを運行する宮崎交通は、MAKIKYUが2月に宮崎を訪問した際にも、観光特急「海幸山幸」号に乗車するまでの短い時間ながら、土休日限定の「ワンコインパス」を利用し、宮崎市内で乗車する機会がありました。

同社の路線バスは、観光・高速バス車両の転用を除くと、国内4メーカー各社の車両を導入しているものの、宮崎市内でも殆どを中型車が占めており、MAKIKYUが乗車したバス4台も、全て中型車という状況でした。

それも殆どが自社発注車ですので、大都市圏の中古大型車が多数導入されている都市が多い、地方県庁所在地の路線バスにしては異色の部類に入りますが、そんな宮崎でも僅かながら、他社からの移籍車を見かける機会がありました。

写真の日産ディーゼル製車両が、僅かに走る大都市圏からの移籍車両で、MAKIKYUが目撃した限りでは写真の車両をはじめ、同形のナンバー違いももう1台目撃しており、1台だけでなく複数台が稼動していますが、見かける機会は今の所余りない状況です。

この車両は大都市圏では収容力の小ささ故に見劣りしてしまう中型ロング車ですが、宮崎ではこれでも主力を占める中型車に比べると収容力があり、宮崎の一般路線車にしては長い車体長も非常に目立つものです。

中扉4枚折戸に黒逆T字窓なども九州では一般的ですが、宮崎交通では少数派で、バリアフリー対応車という事もあって見栄えは良く、古さを感じないどころか新車の様な雰囲気を感じたのは、手入れの良さで定評ある宮崎交通ならではです。

また今まで大都市圏からの移籍車両を余り導入してこなかった宮崎交通でも、今後この様な車両が増えてくるのか否かも気になったものです。

(お詫び)記事作成時の設定ミスにより、記事公開後暫くの間画像が表示されない状況になっていました事をお詫びします。


富士急山梨バスの大型ショート車~この車種でリフトバスは…

2010-05-16 | バス[甲信越]

今月MAKIKYUが山梨県内へ出向き、富士急行線に乗車した際には、JR線との接続駅となる大月駅で多少時間が空いた事もあり、一旦駅の外に出て駅前を発着する路線バスの姿を視察していました。

大月駅前をはじめ、大月市内を走る一般路線バスは全て富士急山梨バスが運行を担っているのですが、大月市内を走る富士急のバスは、やはり同社バス路線が運行している上野原市内の様な都市型輸送(一部路線に限られますが…)とは程遠く、日没頃に終車が出てしまう路線ばかりと言うダイヤを見ると、東京都心から直通する通勤電車が何本も存在するエリアとは思えない状況です。

また富士急の拠点となっている富士五湖一帯の様な観光輸送などもなく、完全なローカル輸送となっていますので、非常に地味な印象が否めず、富士急グループの路線バスは様々なエリアで乗車しているMAKIKYUも、大月市内に限れば全く乗車した事が…という有様です。

こんな状況ですので、走っているバスも中型車が来ればまずまずといった所で、マイクロバス(日野LIESSE)の一般路線車も見かけた程ですが、それらに紛れて俗に大型ショートと呼ばれる車長9m程度のバスも目撃したものでした。

大型ショートは、少し前の大型第2種免許の試験や教習などで用いられていたサイズのバスと言う事でも知られていますが、大型車と同レベルの車体幅ながら車長はやや短く、エンジンは中型車と同等のモノを搭載しているなど、大型と中型の中間に位置する車両と言えます。

大型ショート自体は、地方のバス事業者の中には好んで導入する所も幾つかあり、特にいすゞ車は結構良く見かけるものですが、今回大月で見かけた富士急の大型ショートは日野車(ブルーリボンRU)で、この車種自体は地方でたまに見かける程度で、MAKIKYUが今までに乗車したのは指の数も…といった所です。

そのためブルーリボンRUを見かけただけでも、特にこの車種を好んで導入している事業者でない限り、一風変わったバスとして気になる存在ですが、今回大月で見かけた車両はこれに加え、車椅子用リフトを装備したリフトバスと言うのも大きな特徴となっています。

リフトバス自体も、現在のノンステップバスやワンステップバスによるバリアフリー対応がなされるまでの過渡期に導入された車両で、路線バス全体に占める割合も限られたものですので、ただでさえ余り姿を見ないブルーリボンRUでリフトバスともなれば、かなり希少な部類に入ると言えます。

今回このバスを目撃した際には、その後の予定もあって乗車機会はなかったものの、なかなか乗れない希少車両ですし、それ以前に大月市内の路線バス自体が全くの未乗という有様ですので、また大月でこの車両に遭遇する機会があれば、是非一度乗車してみたいと思ったものでした。


富士急行1200系「マッターホルン号」~一度消滅した装いが再び…

2010-05-12 | 鉄道[甲信越]

先日MAKIKYUが富士急行線に乗車した際は、話題を集めているリバイバル塗装車両と共に、「マッターホルン号」と呼ばれる車両にも乗車する事が出来ました。

「マッターホルン号」は、有名な氷河急行(Glacier Express)を運行している事業者の一つでもあり、富士急行が姉妹提携しているスイスの山岳鉄道・MGB(Matterhorn Gotthard Bahn)の塗装を模した車両です。

2006年に走り始め、MAKIKYUもいつかはこの編成の姿を…と思っていたのですが、昨年の「富士登山電車」登場の際は、「マッターホルン号」が改造対象編成となってしまい、何も1編成しかない「マッターホルン号」を改造しなくても…と思ったものでした。


しかしその後富士急では「富士登山電車」に改造された編成とは別の1200系(1201編成)を新たに「マッターホルン号」として登場させた事は歓迎すべき点で、MAKIKYUが先日遭遇したのはこの1201編成なのですが、様々な塗装が似合う元京王5000系だけあって、この塗装もまた良い感じなのでは…と感じたものでした。


外観は赤と白のMGB塗装に改められている他、富士急とMGBの姉妹提携を示すロゴが側面に掲げられているのが大きな特徴ですが、その一方で車内は「トーマスランド」号の様な派手な装飾はされず、リバイバル塗装編成と同様に富士急入線時からの原型を保っています。


しかしながら「マッターホルン号」はMGBとの姉妹提携をPRするための車両と言う事もあって、車内側面の広告枠には氷河急行をはじめとするMGB列車の写真が多数掲出されており、スイスの鉄道ギャラリーとも言える状況になっていますので、他の富士急行線各車両に乗車するのとは異なった楽しみもあります。


また種車が元京王車の中でもオールロングシートの1000系ではなく、富士急入線時に一部座席をクロスシートに改造した1200系というのも有り難く、今後も富士急行線を利用する際には、普通列車利用時には是非遭遇したい編成の一つと感じたものでした。

それにしても標準塗装を含め、現在5種類もの塗装の元京王5000系を走らせている鉄道は他になく、しかも2編成を併結した4両編成もしばしば走るなると、色違いの編成で組み合わせとなる事も多いですので、なかなか見応えがあるのですが、「マッターホルン号」も今度こそは塗り替えられず、この姿でしばらく活躍する事に期待したいと感じたものでした。


富士急のリバイバルカラー編成2種~元京王5000系にはこの塗装も…

2010-05-10 | 鉄道[甲信越]

先日山梨県内へ出向き、富士急行線に乗車した際には、近年装いが改められて注目を集めている元京王車のリバイバルカラー編成にも遭遇する事が出来ました。

リバイバルカラー編成は2本存在しており、MAKIKYUが先日富士急を利用した際には、昭和20年代に用いられていた茶色とクリーム色の塗装の電車に乗車する事も出来ました。


この塗装は当然MAKIKYUが往時の様子を知る事はなく、遭遇した際の印象としては比較的近年関西の能勢電鉄が期間限定で走らせたリバイバル塗装車の様な印象を受けたもの(どちらも両数が3ドア2両、車体長も似たような長さと言う事も影響しているかもしれません)でした。

ただこの装いに改められた車両は、富士急で主力の座を占めている元京王5000系の中でも、2本しか存在しないオールロングシートの1000系と呼ばれる車両です。


車両構造上前面展望が比較的良好な点は「トーマスランド」号より有り難味を感じ、混雑時には威力を発揮する点でも評価できるものの、閑散時間帯に大月~富士吉田・河口湖間などを乗り通すには余り歓迎できる車両ではありませんので、乗るより見ている方が良い電車かもしれません。

もう一編成のリバイバル塗装編成は、現在の主力となっている元京王5000系が入線する前に用いられていた装いで、この塗装の編成は乗車機会こそなかったものの、河口湖駅の比較的写真を撮りやすい位置に留置されていました。


この塗装は京王車が多数入線する以前、主力の座を占めていた元小田急車(小田急2200形など→富士急5700系)をはじめ、現在「トーマスランド」号として活躍している5000系も、かつてはこの装いで活躍していました。

こちらの塗装は幼い頃にMAKIKYUが富士急行線を利用した際、乗車した元小田急車(元がどの形式かは覚えていませんが、貫通扉付きの如何にも小田急らしい雰囲気の電車だった事は記憶しています)がこの装いだった事を記憶しており、こちらは辛うじて往時の印象を思い出せるものです。

現在活躍している車両の中でも、5000系はかつてこの塗装を経験しているだけに、出来る事なら元京王車よりも、希少な5000系をこの塗装でリバイバル列車として運行した方が…とも感じてしまったものですが、元京王5000系に2種類のリバイバル塗装は、現行標準塗装と共にどちらも似合っていると感じたものです。

京王5000系は現在他の地方私鉄で活躍する車両も含めると、結構なカラーバリエーションが存在していますが、大改装を行って昨年運行開始した「富士登山電車」と共に、カラーバリエーションがより充実し、本家京王線からでの活躍こそ決して長い車両ではなかったものの、京王線での引退から10年以上の月日を経過した今日において、第2の活躍舞台となる各地で健在振りをPRしているかの様に感じられるのも興味深い所です。

またこのリバイバル塗装2種を、極端な話仮に早朝・深夜に他社から富士急に乗り入れてくる4両編成のステンレス製電車に施したとしても、興味をそそらないどころか、MAKIKYUは逆に不恰好極まりないと感じてしまい、同感と感じる方も多いかと思います。
(富士急に乗り入れる4両編成のステンレス製電車は、標準塗装以外の装いに改められた事はありませんが、比較的類似した印象を受ける電車が、東京都内の環状運転を行う路線で「劣化○急電車」[○には関西を代表する都市名に用いられる文字中の1文字が入ります]と言っても過言ではない装いのラッピングを纏った事があり、その不恰好ぶりを見た時は呆れたものでした)

本来その車両に用いられていた塗装でない装いの車両を、リバイバル塗装車として走らせるには、車両次第で大きく印象が変わるかと思いますが、富士急のリバイバル塗装車を目にした際には、元京王5000系は様々な装いが似合う車両である事を、改めて認識させられたものでした。


富士急行5000系電車「トーマスランド号」~1編成しか存在しない希少な自社発注車

2010-05-09 | 鉄道[甲信越]

一昨日MAKIKYUは山梨県内へ出向き、富士急行線に乗車する機会があったのですが、その際には5000系と呼ばれる電車にも初めて乗車する機会がありましたので、取り上げたいと思います。


5000系は1975年に2両1編成が製造され、製造当初から冷房装置を装備するなど、この年代の地方私鉄にしてはハイレベルな車両と言う事もあって、翌年には鉄道友の会ローレル賞も受賞しています。

しかしながら5000系の導入以降、富士急は鉄道線老朽車の代替は専ら他社からの中古車で賄っている状況ですので、今では富士急行線で稼動する車両の中で唯一の自社オリジナル車両になっています。

1編成しか存在しないという点でも希少な存在として知られていますが、国鉄~JR直通運転を行う路線らしく、当時の国鉄近郊型車両に似た雰囲気を持ちながらも、走行音などは現在も富士急行線に乗り入れて来る旧国鉄近郊型電車などとは大きく異なります。


屋根上にある冷房装置も、大手私鉄で良く見かける様な分散型が4台搭載されているなど、私鉄の電車らしい雰囲気を併せ持っているのも大きな特徴と言えます。

装いも近年は沿線の富士急関連施設である富士急ハイランドのアトラクションに関連して、きかんしゃトーマスのデザインを施し、他の一般車両と併結出来ない事を逆手に取ったかの如く、「トーマスランド」号として特定の運用に限定して活躍(富士急行HPにも時刻掲載あり)しています。


経年で内装の劣化などが進んだ事もあるのか、この対策も兼ねてか外観だけに留まらず、近年では車内も側面や天井がトーマス関連で埋め尽くされた強烈なモノに変化しています。


シートカバーやドアのステッカーには「きかんしゃトーマス」に関連したキャラが登場し、車内窓下にはきかんしゃトーマスに関連したクイズなども出ているなど、やり過ぎと感じる方も居られるかと思いますが、富士急ハイランド内の「トーマスランド」まで辿り着かなくても、富士急行線に乗った途端に「きかんしゃトーマス」の世界に入り込み、トーマス目当ての乗客が退屈しない仕掛けが施されている辺りはユニークなものです。

富士急では近年、リバイバル塗装車を次々と登場させている事などを見ていると、この車両こそ登場当時の装いに戻し、沢山走っている元京王車のどれかをトーマスランド号にした方が…とも感じてしまったものです。

しかしながら5000系は2ドア車でボックスシート主体の座席配列ですので、ボックス席の大きさこそやや小ぶりで1.5人掛け強と感じてしまい、空いている時の居住性は元京王車の転換式クロスシートに比べると…と感じてしまう面もあり、座席配置の関係などで元京王車に比べ、前面展望の点でも難ありという状況です。


ただボックス席が多数存在する座席配置は、家族連れなどのグループ客には最適と感じたもので、座席配置に加えて子連れで座るには丁度良い大きさの座席も「トーマスランド」号抜擢の一因であるとするならば、なかなかの英断かもしれません。

また一般車両の中では、大勢を占める元京王車に比べて車齢は新しいものの、元京王車は富士急移籍時に新車と見間違うほどの手入れが施されていますので、元京王車に比べると客室設備はやや見劣りする事は否めないのですが、ドアチャイムやLCDモニターによる次駅などの案内表示装置、自動放送装置などが設置されているのも大きな特徴です。


ドアチャイムやLCDモニター、自動放送装置などの装備は元京王車には見られないものですので、元京王車よりも進んだ部分も見受けられるのは面白い点ですが、これらの装備が元京王車にも今後進むのかも気になる所です。

MAKIKYUが乗車した感想としては、座席や内装などの車内設備面は普通列車の主力を占める元京王車、それも転換式クロスシートを装備した多数派の1200系電車に比べると難ありと言わざるを得ないのですが、この車両でしか見られない数々の特徴は興味深く、「トーマスランド」号として限定運用される列車を狙い、一度乗車して見る価値は充分にあると感じたものでした。

今後も「トーマスランド」号として活躍を続けるのか、それとも導入後暫くは大きな動きがないであろうと予測していた元京王車の一部編成の如く、突如大きな変貌を遂げるのかは未知数ですが、富士急行で現在唯一残存する自社発注のオリジナル車両として、他鉄道からの移籍車両群と共に活躍を続ける事に期待したいと感じたものです。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も興味がありましたら、是非一度5000系「トーマスランド」号に乗車してみては如何でしょうか?


JR東日本・3両編成の211系~集中型クーラー搭載車でこの編成は…

2010-05-05 | 鉄道[首都圏・JR]

 
MAKIKYUが今月1日に臨時快速列車「ホリデー快速鎌倉」号に乗車した際は、横浜駅から終点の大宮駅まで乗車したのですが、終点の大宮駅で側線に3両編成の211系が停車している姿を目撃する事が出来ました。

211系の3両編成自体は、JR東海に所属する5000番台と呼ばれる車両であればゴロゴロしており、静岡地区の東海道本線や名古屋近郊の中央本線であれば、特に狙いを定めなくても直ぐに遭遇し、むしろ嫌でも乗る羽目になるといって過言ではない程頻繁にやってきます。
(中には他形式との併結時に211系を選んだり、他形式充当列車を見送って211系を狙う方も居られる様ですが…)

静岡地区で活躍する車両であれば、JR東日本でもJR東海との境界駅となっている熱海駅でも姿を見る事が出来る程で、3両編成どころか2両編成という短編成も存在し、短編成の211系を複数編成連ねた5~6両程度の編成も珍しくないものです。

しかしながらJR東海に所属する211系は、国鉄末期に4両2編成(8両)だけ大垣に配置された車両を除くと、屋根上には箱型の分散型クーラーを2基載せた姿になっているのが大きな特徴となっています。

これに対しJR東日本に所属する211系は、北関東から房総地区に転用された車両を除くと、装いこそJR東海所属車と同じオレンジと緑の通称湘南色と呼ばれる色彩の帯を纏っていますが、国鉄末期に導入された車両とJR発足後に導入された車両の双方共に、屋根上には集中型のクーラーを1基載せた姿となっています。

編成も現段階では普通車のみ5両と、グリーン車組み込みの10両と言う比較的長編成で運用されているのが特徴で、貫通路装備車ながらも10両+5両の15両併結運転時には、現在では貫通路を用いずに非貫通車や非常用貫通路扉装備車と同等の扱いになっていますので、貫通路の幌枠にも幌が装備されないなど、JR東海の211系とは様相が異なっています。

そんなJR東日本の211系ですが、先日大宮駅で側線に停車していたのは5両と3両の2通りの編成で、2編成の車種構成を見ると現在グリーン車2両を含む10両を構成している高崎線・宇都宮線用編成を2つに分割し、グリーン車2両だけ外した残り8両と言った格好になっています。

5両の方は10両編成と併結した15両編成での運行や、5両単独で宇都宮~黒磯間の普通列車などで良く見かける編成ですので、特に珍しい姿ではないのですが、3両の方は日頃JR東日本の211系における営業運転では見かけない編成構成である上に、先頭車は幌も装備しているなど、屋根上のクーラーを見なければJR東海の211系かと錯覚してしまいそうな雰囲気を放っています。

211系は3扉車で、現在東海道線・宇都宮線・高崎線の東京近郊で主流を占める4扉の「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」との互換性がない事や、車齢などを考えると、編成組替で他地域の老朽車両淘汰用に転用される事も考えられます。

他地域へ転用されるとなれば短編成化され、写真の様なJR東日本所属の211系3両編成が珍しくない日がやって来る可能性も否定できません(車種構成上大幅な改造を伴わない限り、3両が最短編成になります)が、大宮駅側線に停車している211系の3両編成は単に検査などでグリーン車を外しただけなのか、それとも今後の転用を想定したものなのかも気になったものです。


ホリデー快速鎌倉号~使用車両・運行経路共に異色の臨時列車

2010-05-02 | 鉄道[首都圏・JR]

昨日MAKIKYUは、以前から気になっており、大宮~鎌倉間を武蔵野線経由で運行する臨時快速列車「ホリデー快速鎌倉」号に乗車する機会がありました。


この列車は今や比較的少数派となった通称「スカ色」の115系電車6両編成で運転され、同系6両固定編成の「スカ色」は1編成しか存在しませんので、充当列車は概ね特定されているとはいえ、希少な車両を用いていると言えます。

また神奈川県内のJR線では、相模原市北部を走る中央本線(駅は相模湖・藤野の2駅が該当)を除くと、国鉄型の近郊型電車(分割民営化直前に製造された211系を除く)は姿を消している上に、一昔前の横須賀線を復活させたリバイバル列車様な雰囲気(厳密には異なるのですが…)を放っているのは目を引くものです。


次々と2桁両数の長大編成列車が入線する横浜駅などでは、6両という編成の短さも目立つもので、イレギュラーな列車ながらもパターン化している事もあり、方向幕もきちんと専用の表示が出ていたのも注目点と言えます。


昨日MAKIKYUは途中の横浜駅から大宮行の列車に乗車したのですが、行先が大宮行であるだけに湘南新宿ラインとの誤乗を招かない様に、横浜駅では次の停車駅は北府中という聞き慣れない案内と共に「東京方面へは参りません」と言うイレギュラーな列車ならではの案内を繰り返し行い、駅の案内表示にも「武蔵野線経由」という見慣れない表示が出ていたのが印象的でした。

ちなみにこの列車の所要時間は全区間を乗り通すと約2時間、MAKIKYUが乗車した横浜→大宮間でも1時間半以上を要しますが、横浜~大宮間は新宿経由で直通運転する湘南新宿ラインが約1時間程度で結び、こちらは横浜~大宮間では昼間毎時4本(概ね15分間隔)と頻発しています。

そのため僅か1往復しかない列車で所要時間も長いとなれば、鎌倉・横浜方面~大宮間の移動手段としての使い勝手は、決して良いとは言い難いもので、その事もあってか「ホリデー快速」と名乗りながらも、毎週末などに定期的に運転されるのではなく、極めて限られた日のみ運転される列車になっています。

運転日が限られる事も、使い勝手の悪い列車になる一因となっていますが、横浜~大宮間では途中武蔵野線内の北府中~北朝霞間の新小平を除く各駅にも停車しますので、日頃神奈川県内への直通列車が存在せず、通常複数回の乗換えを要する武蔵野線沿線~横浜・鎌倉方面を乗り換えなし結ぶ観点で捉えるのであれば、有用な列車とも言えます。

こんな列車ですので、MAKIKYUが乗車した際には各ボックス席は埋まっているものの、ロングシートは空席も目立ち、座席の過半数は空いている状況でしたので、横浜から乗車したMAKIKYUも6両しかない列車にも関わらず、余裕で座席にありつく事が出来ました。

車内を見回すと、観光帰りで乗車していると見受けられる乗客の姿も目立つものの、最前部は何人もの乗客が群がる姿が見られるなど、明らかにこの列車への乗車を目的とした雰囲気の乗客も目だったものでした。

MAKIKYUもこの列車への乗車自体が目的だった乗客の1人だった事は言うまでもない事ですが、鶴見~府中本町間では通常定期的に運転される旅客列車が走行せず、貨物列車専用となっている通称「武蔵野南線」と呼ばれる貨物線を経由する事が大きな注目点で、比較的近場ながらもなかなか乗車機会のない武蔵野南線へ乗車できた事は、非常に興味深いものでした。

また「ホリデー快速鎌倉」号は「武蔵野南線」程ではないにしろ、北朝霞駅出発後に終点の大宮駅へ向かう際、やはり乗車機会が限られる西浦和~与野間の貨物線(他には通常臨時列車扱いながらも、定期的に運転される大宮~八王子などを結ぶ1日2往復の快速列車が通過)も経由するなど、使用車両・運行経路共に異色ぶりは非常に興味深く、近場をながらもなかなか面白い列車と感じたものでしたので、運転日の増加にも期待したいと感じたものでした。

ただ貨物線の施設見学などを楽しめるとはいえ、鶴見で6分、新鶴見信号所で10分も運転停車するなど、停車時間が長過ぎる上に、貨物線区間はかなりゆっくり走り、武蔵野線内も新小平駅だけ通過する停車駅パターンは分かりにくく誤乗を招きやすい点などは問題ありです。

設定日の少ない臨時列車だけに、大幅な改善は難しいかと思いますが、鎌倉・横浜方面~大宮間での速達輸送の必然性は低いだけに、新小平駅を停車駅に追加し、武蔵野線内での利便性や分かりやすさに配慮する位の事はあっても良いのでは…と感じたものでした。