昨日MAKIKYUは本来、所用で千葉県内某所へ出向く予定があったものの、諸事情によりこの所用が立ち消えになった事もあり、横須賀市内にある京急ファインテック久里浜事業所で開催された「京急ファミリー鉄道フェスタ2010」に出向いていました。
MAKIKYUのこのイベントへの参加は、昨年に続いて2回目になるのですが、今回は京急の名車とも言うべき存在でありながらも、最近急激に数を減らし、遭遇機会が激減した(旧)1000形電車の終焉が近い事もあってか、同形尽くしのイベントといった感を受けたもので、イベントの告知ポスターにも(旧)1000形のイラストが用いられる程でした。
こんな状況ですので、目玉イベントの一つともいえる車両撮影コーナーでは、(旧)1000形を中央に2編成配し、快特などで用いられる花形車両で、首都圏の通勤型電車にしては豪華な設備もあって人気を誇る2100形すら脇役に追いやられる程でした。
今回の目玉と言える(旧)1000形は、車両撮影コーナーに展示された6両2編成の内、1編成には特製マークも付けられており、こちらの編成が今回の目玉といった印象を受けたものでした。
その上今回のイベントでは車両撮影コーナーだけに留まらず、工場内でも(旧)1000形の6両編成を見かけた程で、可能な限りの編成をイベントの為に久里浜へ集結させたのでは?と感じた程でしたので、久里浜のイベント会場では何本もの(旧)1000形が見られた反面、MAKIKYUが会場への足としても用いた京浜急行線の電車に乗車した際は、すれ違う姿すら見かけない程でした。
少し前の京急では嫌でも姿を見る事が出来た(旧)1000形も、風前の灯となっている事を痛感したものでしたが、展示ばかりと言うのは評価が分かれる所で、MAKIKYUとしては出来る事なら1編成を会場→京急久里浜駅間で特別に運行される「お帰り電車」にでも充当し、多くのイベント参加者に(旧)1000形電車の乗り心地を体験できるような試みがあっても…と感じたものでした。
(ちなみに今年はエアポート急行の運行開始で、2000形8両編成の平日ラッシュ時間帯以外の稼働率低迷が解消された事もあり、「お帰り電車」には600形8両編成が充当されました)
また(旧)1000形といえば、比較的近年に一部編成が特別塗装(ラッピング)となった事も記憶に新しく、昨年の京急ファミリー鉄道フェスタでは、この特別塗装となった2編成が工場内に残留していた事に驚いた方も多いかと思いますが、今年はこの内「京急110年の歴史ギャラリー号」の車内に展示されていた広告類(ギャラリー作品)が、京浜急行電鉄の物販コーナーで多数販売され、1枚100円とこの手の商品にしては随分格安な価格で発売された事も注目点と感じたもので、MAKIKYUも何枚かを入手して来ました。
(旧)1000形電車に関しては、四国の私鉄に譲渡された車両の中に、まだ初期の分散型クーラーを搭載した編成すら含まれる事や、彼の地では(旧)1000形初期車より更に古く、走行距離も相当なものと推測される(旧)600形すら現役である事などを考えると、今回のイベントで主役となった(旧)1000形後期車は、まだ四国の地では暫くの活躍が見込まれるとは言え、真っ赤な装いで活躍する第一線からの引退は時間の問題で、いつまで走り続けるのか気になるものです。
京急やその直通運転線区では、今後成田スカイアクセス(京成成田空港線)開業や羽田空港国際線ターミナル駅開業など、久々に大きな動きが続く事になりますが、(旧)1000形の最後の餞に成田スカイアクセスや、国際線ターミナル駅への入線が実現するのかも気になる所です。
特に前者に関しては、性能面での制約などで厳しいとは思いますが、成田スカイアクセスの新規開業区間まで足を伸ばす事はなくとも、編成組替或いは4両2編成併結で8両編成を構成し、全盛期を思わせる8両で地下鉄に乗り入れ、更に江戸川の東側まで足を伸ばす姿ももう一度…と思うのは、MAKIKYUだけではないと思います。
(旧)1000形電車は京急にとって非常に大きな役割を果たした車両でもあるだけに、今回のイベントが最後の餞で、後はひっそりと第一線から引退ともなれば寂しいもので、最後に驚くような企画が催される事にも期待したいと感じたものです。
(お断り)今回の記事ではイベントの主役となった(旧)1000形電車が、首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)にも乗り入れ、「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)にも一時期盛んに乗り入れていた事もありますので、「北総監獄」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。