東京メトロ千代田線の06系電車は、1編成だけの珍車として知られる存在で、かなり注目を集める車両でしたが、今年初め頃から運用を離脱しており、廃車の話が様々な所で噂されている状況でした。
デザインや内装などは登場当時の最先端を行く存在だったといっても過言ではなく、今日でも新型車と比べてさほど遜色ないと言える程の車両と感じていますが、1編成だけの存在では保守面などで厄介な存在だったのでは…という気もします。
06系は1編成だけの異端車故に早期退役を余儀なくされたのでは…とも感じ、一時期共に活躍したJR207系試作車(900番台)などと類似した最期を迎えてしまったとも感じます。
これに加えて旧営団地下鉄時代とは車両方針が変わり、以前は更新修繕を繰り返して長期間に渡って車両を使い続ける状況だったものの、東京メトロ発足後は低コスト型標準仕様車を積極的に導入して車両代替を進める方針に変化した事も大きい気がします。
また先代車両6000系は、更新工事施行車がまだ活躍を続けており、兄弟車両とも言える有楽町線・副都心線の7000系も同様の状況ですが、06系も有楽町線用に導入された07系と兄弟車両と言って過言ではない存在です。
07系も決して多数派の車両ではありませんが、導入された6編成全てが現在活躍舞台を東西線に移して健在ですので、06系の早期退役はこちらを末永く走らせるための部品確保的意図があるのかも気になる所です。
(写真は既公開記事での使用画像:有楽町線で活躍していた頃の07系で、現在この姿を見る事はできません)
ただ運行コストなどを総合的に懸案しての早期退役とはいえども、千代田線開業当初から遜色車両と言われる程の問題車両で、十数年で地下鉄直通運転から退いて他用途へ転用された車両の一部は、未だにしぶとく活躍している状況で、この問題車両を駆逐した車両すら国内からは全面退役している状況で06系廃車はさすがに…と感じる方も少なくないと思います。
この問題車両はMAKIKYUも7月に乗車機会があったばかりで、古参車である上に登場当時から遜色車両と言われていた程の車両だけあり、騒音が煩く内装が陳腐であるなど、老朽車両ならではの特色が随所に見受けられただけでなく、暑い夏の盛りに乗車した事もあり、冷房車ながらも車内は弱冷車と錯覚する程暑く感じたのは閉口したものでした。
この問題車両に関しては、今月「MAKIKYUのページ」でも記事公開しています(興味のある方はこちらをクリックして下さい)が、少なくても06系が乗入先事業者から旅客サービス面で問題があり「ウチの前身が昔そちらへの乗り入れで用いていた車両の方がずっと良いから、お客様サービス向上のために早く退役させてくれ」と求められて、東京メトロ側が泣く泣く退役させたという事だけはないと願いたいものです。
(お断り)東京メトロ06系は小田急グループとは異なる事業者に所属する車両ですが、相互直通運転で小田急線への乗り入れにも頻用されていた車両という事も考慮し、「小田急グループ」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。
今日MAKIKYUはJR横浜線で夕方発生した人身事故の影響で、他社線(私鉄)への振替輸送を利用する事になり、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にも、この人身事故の影響を受けたという方もおられるかと思います。
MAKIKYUはJR東日本の輸送障害で他交通機関への振替となったのは今月に入ってから2回目、今月は上旬にも輸送障害の影響を被った事がありました。
こちらは東北本線で大雨により規制値に達したため途中駅で列車運行が抑止、指令から運行打ち切りという事で、輸送障害の性質は異なりますが、横浜線と異なり沿線に振替可能な他公共交通機関が…という所で、運行抑止後に振替輸送が実施されるまで約1時間程度待たされる状況になりました。
運行抑止場所は福島県内北部の藤田駅、駅舎側に1面1線と跨線橋を跨いだ反対側に島式ホームの計2面3線という典型的な国鉄型配線の駅で、MAKIKYUが乗車していた列車は本来福島~白石間の運行でしたが、藤田以北の往復を運休とした上で、藤田から折り返し福島行充当に変更という状況でした。
藤田~貝田~越河~白石間の福島~宮城県境区間は山間部で運行規制となる事も多い区間で、MAKIKYUは以前にも同区間を通る際に徐行運転実施となり、乗車列車が遅延した事がありますが、運転取りやめとなったのは今月が初めてでした。
運転抑止となった藤田駅は何十回も通っているものの、駅を降りたのは今回が初めてで、予想外の事態で藤田駅初利用という事になりました。
列車の始発・福島駅出発時点で藤田以遠の運行取りやめが確定している状況であれば、阿武隈急行線や福島~仙台間高速バスなどへの変更も出来たのですが、藤田駅到着直前に運行指令から乗務員室へ運行抑止の連絡が入る状況では…と感じたもので、一部の他乗客からは「分かっているならもっと早く情報が欲しかった」という声も聞かれる状況でした。
運行抑止確定後は運転士(列車はワンマン運転)が乗車人員をカウント(70名強)、指令に報告して対応を検討という状況でしたが、結局列車が運休となる藤田~白石間でバス代行を行い、白石以北で遅れながらも運行している後続列車への乗車案内となりました。
藤田駅では運行取りやめの案内から40分程度で、JR側が手配した代行バスが1台駅前に到着、そしてその後もう1台のバスが到着してから乗車案内という状況でした。
乗客がバスに乗り換えてからはJR側の係員が途中の貝田・越河両駅利用者がいないかを確認に回り、乗車バスの乗客は全て白石以遠まで行くという事で両駅は通過、白石駅までずっと一般道を走り、バスで30分程度という状況でした。
代行バスは「JR救済バス」と掲げられていたのが印象的で、この名称は見慣れないと感じたものでしたが、振替で充当された2台のバスはどちらも「(有)メール観光」の貸切車で、一般路線運行に関わっている大手事業者ではなく、地場の貸切専業事業者という事もあってか、MAKIKYUは今回のJR救済バス乗車で初乗車、それどころか社名自体も初めて知ったという有様でした。
MAKIKYUが乗車したバスは、最初に藤田駅に現れた三菱製貸切車の典型とも言えるV8エンジンのエアロバスでしたが、車内には他県バス協会名(県名部分のみ塗り消し)が書かれたステッカーが残存していました。
(乗務員氏名札部分は画像加工済です)
車内設備は4列トイレなしの典型的な観光バスといった雰囲気ですが、最後尾座席のシートカバーには「KaNaC」表記が見受けられるなど、他県バス協会名入りステッカーと共に凡その出自が推測できる転籍車でした。
もう1台はスーパーハイデッカー車で、後にネットで同社バスに関して調べると、この2台以外にも2階建てのエアロキングや新鋭エアロエースなど、三菱製他車種で同色のバスが活躍する他、真っ赤な装いではないバスも在籍し、三菱製以外の車両も活躍している様です。
このJR救済バスで白石駅到着後は、白石以北で運行している列車へ乗り換えとなりましたが、こちらも途中駅で数分程度の抑止もあるなど、この日の目的地だった仙台への到着時刻は当初予定より大幅に遅れ、2時間程度のロスも生じてしまいました。
ただこの日は比較的余裕のあるスケジュール設定だった上に、乗ろうと思ってもなかなか乗車機会が巡って来ない「救済バス」に乗車でき、まして日頃首都圏に身を置く立場ではまず利用機会がない「メール観光」のバスに乗車できたのも貴重な機会と感じたものでした。
MAKIKYUは今までにも何度か予告済の代行輸送を利用したり、乗車していないものの代行輸送に駆り出されたバスの姿を見た事などもありますが、今回MAKIKYUが「JR救済バス」で乗車したメール観光に限らず、代行輸送に関しての思い出話などがありましたら、是非コメントもどうぞ。
先日「MAKIKYUのページ」では、種子島を走る大和バスに関して取り上げましたが、島内では同社が運行する一般路線以外に、コミュニティバスも幾つか存在しています。
その中でも中種子町のコミュニティバスは大和バスが受託運行しており、一般路線と同様の車両が稼働している姿を目撃していますが、西之表市と南種子町では、一般路線の運行から撤退した種子島・屋久島交通が受託運行するコミュニティバスも走っています。
MAKIKYUが昨年冬に種子島へ足を運んだ際には、両市町のコミュニティバスに乗車する機会もありましたが、西之表市のコミュニティバスは「わかさ姫」という名称が付いており、基本的には専用のハイエースを用いています。
循環方向が異なる北周りと南回りの2路線が存在、両者を合わせた昼間の運行間隔は、離島のバスにしては至便な部類に入り、平成の市町村合併以前から「市」だった街だけあると感じますが、日曜・祝日や朝晩の運行が皆無となっており、始発や最終の高速船に接続する時間帯にそれぞれ1便程度の運行があれば…と感じたものでした。
専用車両のハイエースは2台用意され、「北周り」「南回り」と表記されたバスがそれぞれ1台ずつ活躍していますが、ほぼ同等のルートを走る事も考えると、色違いはともかく循環方向まで車体に表記して系統固定すると、車両運用面での支障が出ないのか…と感じたものでした。
この専用車は路線バスとしては最小限と言っても過言ではないサイズの車両ながらも、車内には音声合成装置が備えられ、各停留所毎に放送案内が流れるのも大きな特徴で、国道を走る幹線などで大型車も活躍する反面、車内放送は乗務員のマイク案内のみという大和バスとは対照的と感じたものでした。
「わかさ姫」は通常2台運行ですので、運休日の日曜や祝日に車両整備を行う事で、極力専用車で運行する様に努めている様ですが、車検や故障などで専用車の一方が運用できない時は、以前島内路線で活躍していた中型路線車が代走する事もある様です。
西之表港から北へ数分歩いた所には、種子島・屋久島交通の小規模な車庫があり、「わかさ姫」の予備車にもなっている中型車(写真中央の車両)と共に、貸切車の姿も見かけたものでしたが、「わかさ姫」は一部でかなり狭い路地を通る区間もあり、中型車ではかなり大変だろうと感じたものでした。
西之表市内では先日取り上げた大和バスと「わかさ姫」以外にも、以前は路線バスが走っていたものの、現在は全廃された地域が多数存在しており、こちらは「どんがタクシー」というデマンドタクシー(いわさきグループではない事業者が運行受託)が運行されています。
こちらは「わかさ姫」を更に一回り小さくしたサイズのワゴン車を用いており、利用者登録が必要な予約制である上に、島外からの観光客が利用する事はできない状況ですので、路線バスが全廃された地域へ足を運ぶとなると、タクシーやレンタカーの利用が必須となり、それだけでも大変と感じます。
また南種子町でも種子島・屋久島交通がコミュニティバス運行を受託しており、車庫は役場脇にあるのですが、こちらで用いている車両はエルガミオのワンステップ車で、離島の中核都市から離れた場所で活躍するコミュニティバスにしては、かなり上級の車両と感じます。
こちらは「わかさ姫」と異なり、音声合成による車内放送はない状況でしたが、車内にLED式の次停留所名表示装置が備えられているのが特徴です。
各系統共に運行本数は限られており、至便とは言い難い状況ですが、宇宙センターへ乗り入れる系統も存在し、運賃は100円均一と割安ですので、うまく時間があえば南種子の市街地と宇宙センターの間を移動する手段としても有用です。
(他に屋久島町営フェリーが発着する島間を通る系統もあり、町営フェリーのダイヤ次第では宮之浦(屋久島)→島間→南種子市街地への移動でも利用可能(逆は不可)ですが、町営フェリーは欠航する事も結構多い様ですので要注意です)
南種子町役場脇の車庫には、コミュニティバス用の専用塗装を纏うエルガミオ以外にも、県内本土(鹿児島交通)からグループ内異動した大型路線車の姿も見かけていますが、こちらは屋久島で多数活躍する種子島・屋久島交通の大型車とは異なり、首都圏からいわさきグループへ移籍した前中扉車、これも離島で活躍する車両らしからぬ印象を受けたものでした。
(屋久島との間で時折車両航走による貸し出しもある様で、その際にも使い勝手は余り良くない気がしますので…)
種子島のバスは大和バスの一般路線と種子島・屋久島交通が受託運行するコミュニティバス以外に、宇宙センター内の見学で乗車したバスもありましたが、こちらも機会があれば宇宙センターと共に取り上げたいと思います。
先日「MAKIKYUのページ」では、種子島を走る大和バスの中でも、空港発着便に関して取り上げましたが、今日はその続編として島内南北を結ぶ国道を走る幹線で活躍する車両に関して取り上げたいと思います。
この路線は西之表港~南種子Aコープ間の運行が主体となっているものの、一部便は西之表方で種子島高校、南種子方で有名な宇宙センターまで延長運行される便もあり、後者は南種子の市街地から結構距離がありますので、公共交通機関で島内を観光する際にも有用な存在です。
(前者は利用の主体となっている島内学生向けで、その気になれば西之表港や市街地各所から徒歩移動可能な距離です)
MAKIKYUが島内で2回程この路線を利用した際には、どちらも中型車に当たりましたが、大型車も混用されており、大型車が稼働する姿も何度か見かけたものでした。
乗車した中型車は2台共にトップドア車で、その内の1台は西之表~空港間の便で乗車し、先日の記事でも取り上げた車両とほぼ同型の三菱製中型車でした。
ただ国道を南北に走る幹線で充当される車両は、LED式の行先表示で行先表示を行っており、車内に運賃表示器が設置されているなどの差異が存在するのが特徴です。
もう1台はいすゞ製の中型車で、座席がビニール張りのリクライニングシートになっているのも大きな特徴と感じたものでした。
また稼働する姿を見かけたものの、乗車機会がなかった大型車は、トップドア車だけでなく前中扉車も存在していますが、中扉設置車両でも中扉は常時締切、それどころかMAKIKYUが目撃した車両は、この部分にも座席を増設している状況でした。
写真の大型車は2台共に日野製の前中扉車ですが、両者で窓形状が異なるのも特徴で、この写真を見ただけでも、様々な出自の中古車を寄せ集めている事の一端が伺えると思います。
他にいすゞ製の大型前中扉車や、中型車と同様のトップドア車が活躍するなど、台数の割にはかなり豊富なバリエーションを誇っています。
その一部は中種子町のコミュニティバス(大和バスが受託)で活躍する姿も目撃したもので、再び種子島へ足を運ぶ機会があるなら、その際には大型路線車にも是非乗車したいと感じたものでした。
先日「MAKIKYUのページ」では、隠岐航路で就航する隠岐汽船「レインボージェット」に関して取り上げ、その際に種子屋久高速船に関しても触れていますが、種子屋久高速船の就航地・種子島に関しては未だに記事公開できていない状況ですので、こちらも取り上げたいという事で、その第1弾として大和(Daiwa)バスに関して取り上げたいと思います。
大和バスは(有)大和が運営する路線バスで、株式会社でない会社組織で路線バスを運営しているのは、国内では少数派の部類に入りますが、種子島では結構地名度の高い企業集団の一つで、島内では交通運輸以外にも宿泊施設やガソリンスタンドなど、様々な事業を行っています。
以前種子島島内で路線バスを幅広く運営していたいわさきグループの種子島交通(現在は屋久島交通と合併して種子島・屋久島交通)が島内路線バスから撤退し、コミュニティバス受託運行と貸切輸送に特化している状況ですので、路線バスは近年の新規参入ながら島内の基幹交通となっています。
種子島は南北に細長い島という事もあり、西之表(西之表港)~中種子(野間)~南種子(Aコープ)間の幹線を乗り通すだけでも片道1時間半程度を要し、他に種子島空港発着の航空便に接続して西之表と南種子から、それぞれ空港との間を結ぶ路線も設定されています。
空港線は基本的に専属車両が充当されている様で、行先表示はサボ固定表示、運賃は多区間制ながら車内に運賃表示器が設置されていないのも大きな特徴で、音声合成などによる車内放送もなく、停留所案内は乗務員が適宜マイク案内を行うという状況でした。
西之表発着便は見るからに自家用バスの転用という雰囲気が漂う三菱製の中型車が活躍、このタイプは西之表(西之表港)~中種子(野間)~南種子(Aコープ)間の幹線でも同型車が活躍する主力車種となっています。
南種子発着便は西日本車体工業製の車体を載せた日産ディーゼル製の中型車が活躍、同社では日産ディーゼル製の路線車自体が希少な存在ですが、ビニール張りの座席なども特徴的と感じたものでした。
空港発着の路線は、景観は西之表~中種子間で海沿いの国道を走る西之表~南種子間の便に比べると見劣りが否めず、運賃面も乗り継ぎ故に割高になるのが難点ですが、便数は少ないながらも航空便に接続したダイヤとなっています。
そのため西之表と南種子からの空港行は両者をほぼ同時刻に発車、空港発も同様の状況ですので、時間さえ合えば乗継も比較的容易です。
西之表~中種子間では、島内南北を結ぶ国道を走る便と空港発着便では別ルートを運行しますので、両者を乗り比べるのも面白いもので、MAKIKYUが昨年冬に西之表~南種子を移動した際には、往路は空港乗継、復路は国道を走る直通便を利用したものでした。
(空港線の大和バスに乗車するためだけにコスモポート種子島(種子島空港)へ足を運ぶ島外住民というのは、余りいないかもしれませんが…)
国道を走る直通便で活躍する車両に関しても、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。
MAKIKYUが6月に山陰方面へ出向いた際には、米子・松江周辺へ久々に足を運んだだけでなく、離島の隠岐(Oki)にも初めて足を運ぶ機会がありました。
最近はブログ記事作成がなかなか進まない状況である事に加え、その後出かけた関西方面の話題などを幾つも取り上げている事もあり、訪問から約3か月を経てようやく記事公開開始という有様ですが、他の記事と併せて今後山陰関連に関しても順次記事公開できれば…と思っています。
隠岐は現在隠岐の島町1町に統合された島後(Dogo)と、西ノ島町・海士(Ama)町・知夫(Chibu)村の2町1村で構成される島前(Dozen)の2地区に分かれており、本土との移動は勿論、両地区間を移動するのも結構な手間がかかります。
本州本土から隠岐への航路も、境港か七類からの出航ですので、首都圏在住ともなれば出航港までアクセスするだけでも結構厄介です。
まとまった時間を確保できないとなかなか行き難い所で、距離的には九州などよりもずっと近くても、「近くて遠い島」という印象があります。
本土~隠岐間の航路もフェリーと高速船の2種類が存在、前者だと所要時間も長く尚更隠岐が遠く感じる状況ですが、MAKIKYUが6月に隠岐へ足を運んだ際には、両者を乗り比べたものでした。
その際最初に乗船したのが「レインボージェット」と呼ばれる高速船で、以前就航していた高速船「レインボー」の老朽化に伴い、代替で昨年導入されたばかりのジェットフォイルです。
新顔と言っても建造は1991年、以前は鹿児島~種子島・屋久島航路で就航していた「トッピー5」を中古導入した船で、ジェットフォイルは1事業者に留まっている船の方が少ない状況になっていますが、同航路は2社共同運航化→種子屋久高速船発足後に運行本数削減、隠岐汽船以外に東海汽船へ売船されたジェットフォイルも存在しています。
ちなみに種子屋久高速船は現在、塗装や内装が大きく異なる元コスモライン(ロケット・市丸グループ)と元鹿児島商船(トッピー・いわさきグループ)の高速船が混用されている状況ですが、昨年MAKIKYUは両者双方に乗船しています。
ジェットフォイルの中には、JR九州高速船「ビートル」の様に船内大改装を行った船や、東海汽船の様に2階前方出入口増設を行う事業者も存在していますが、レインボージェット船内の内装は昨年乗船した「トッピー7」とほぼ同等と感じたものです。
塗装は隠岐汽船独自の装いに改めたものの、船内に関しては鹿児島商船時代と大差ないのでは…と感じたもので、1階前方席から前方が見渡せるのも「トッピー7」と同様です。
(昨年MAKIKYUが乗船した「トッピー7」に関する記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)
ジェットフォイル自体がフェリーなど他の船に比べて個性が出難く、早く移動するための手段という印象が強い船ですので、ゆっくりと船旅を楽しむ向きには不適かもしれませんが、本州本土から1時間強で隠岐へ到達できるのは便利で、移動選択肢の一つとしては非常に有用と感じたものでした。
またMAKIKYUが6月に隠岐を訪問した際には、隠岐汽船の本土~島前~島後~本土間(逆周りでも可)と、島前地区の観光船か観光バスがセットで割引された企画乗車船券を利用しており、この企画乗車船券を利用する場合でも、フェリーとの差額料金券を購入する事で、レインボージェットを利用する事が出来ます。
写真は企画乗車船券と差額料金券(画像は一部加工しています)で、島前地区の観光船か観光バスを利用するなら、それぞれの乗船券などを別々で購入するよりも割安になりますが、有効期間が少々短いのが難点と感じたものでした。
山陰関連以外にも公開したい記事は多数ありますので、当分山陰関連もスローペースでの記事公開になりそうですが、順次記事作成・公開したいと思っていますので、興味のある方はご覧頂けると幸いです。
今夏MAKIKYUが関西へ足を運んだ際には、関西の様々な交通機関を利用する機会があっただけでなく、「機内食」を初めて食べる機会がありました。
機内食は名前の通り、航空機の機内で提供される食事の事で、地上と異なる様々な制約がある航空機内で提供するための特殊なモノです。
国際線の航空便をよく利用する方には馴染みあるモノかもしれませんが、MAKIKYUは沖縄や海外へ足を運ぶ際も船利用という大の飛行機嫌いですので、機内食には今まで縁がなく、少なくとも機内食を試すためだけにわざわざ航空機を利用したいとは到底思えません。
当然ながら首都圏~関西への移動で、わざわざ航空機に搭乗して機内食を食べるという事はまずありえない事で、仮に何らかの事情で首都圏~関西間の航空便に搭乗せざるを得ない事由が生じて止む無く利用する事があり、飛行中の航空機内という特殊な環境で機内食を提供されたとしても、まともに味わう事はままならないだろう…と思っています。
そんなMAKIKYUですので、機内食を食べる場所も当然ながら航空機内ではなく機外の地上にある建物内でしたが、航空機内以外で機内食を提供している所、それもふらりと足を運んですぐに注文できる所は非常に少なく、「航空機外で機内食を食べる」という事だけでも、話題性はかなりあると思います。
この数少ない航空機外で機内食を提供する飲食店の一つが、「レジェンド・オブ・コンコルド」という名前の店で、関西国際空港のある人工島内にあります。
店名を聞くだけでも、如何にも空港島内にある飲食店という雰囲気を感じ、店名だけでなく店内もコンコルドなどの航空機をイメージした造作となっているのが大きな特徴です。
メニューも地場の名産品・泉州タマネギを用いたカレーライスなどをはじめ、一般的な食堂でよく見かけるメニューもあるものの、機内食の調製を行っている会社が運営している事もあり、機内食風ではなく正真正銘の機内食を提供しているのが、この店の大きなウリとなっています。
「体験機内食」と謳っているエコノミークラス向けのワントレーで供される一般的な機内食は、1550円で営業時間内なら何時でも食べる事ができ、注文待ちの間に渡された番号札までもが、航空機をイメージしているという徹底ぶりです。
MAKIKYUの訪問時は、体験機内食は「スライスビーフのマデラソース」(洋風)か「赤魚の煮つけ」(和風)のどちらかを選択可能で、MAKIKYUは前者を試してみましたが、冷凍食品を解凍した雰囲気で、ビーフの味付けがかなり薄いと感じたものでした。
物凄く美味しいという訳ではなくまあまあといった印象で、内容の割には割高とも感じたものでしたが、機内食という特殊な加工をしたモノを地上で食べる事ができる希少な機会という事も考えると、機会があれば試してみるのも…と感じたものでした。
この店の機内食はこのワントレーで供されるエコノミークラス向け以外にも、上級クラス向けの機内食などもあり、その中にはワントレーではなくフルコースとなったものも存在していますが、こちらは結構な値が張るだけでなく、事前予約制となっており、ふらりと足を運んで食べる事が出来ないのが難点です。
ちなみにこの店は関西国際空港のある人口島内とは言っても、関西国際空港のターミナルビル内ではなく、少し離れた展望ホールの建物内で営業しています。
そのため関西空港駅に隣接する空港ターミナルビルからは、無料のシャトルバス(見た目は南海バスの路線車と大差ない車両)を利用してアクセスする事になりますので、関空で機内食を提供する店があるからとばかりに、空港ターミナル内をいくら探しても無駄足となりますので要注意です。
また関西空港を発着する公共交通機関も、運賃が全般的に割高な設定となっており、自家用車利用でも人口島へ至る橋の通行料金も決して安くないですので、関西在住者でも機内食を食べに行くためだけにわざわざ…というのは少々厳しい気がしますし、MAKIKYUの様な関西以外の居住者が機内食を食べるためだけに…ともなれば尚更です。
ただMAKIKYUが今夏関西空港駅までのアクセスで利用したスルッとKANSAI 3dayチケット(南海電車で利用可)や、青春18きっぷ(JR快速で利用可)などのフリー乗車券を所持しており、関西空港周辺へ足を延ばす機会があったり、止む無く航空機を利用せざるを得ない人物の見送りや出迎えなどの所用で関西空港へ足を運ぶ機会があれば、序に立ち寄り、機内食を試してみるのも悪くないのでは…と感じたものでした。
「レジェンド・オブ・コンコルド」で提供している体験機内食に限らず、関西空港の展望ホールや機内食(機内で供されるもの)に関する感想などがありましたら、これらに関するコメントもどうぞ。
ここ最近関西私鉄に関する記事が続いており、その中にはラッピング車が幾つも登場していますが、今夏にMAKIKYUが関西へ足を運んだ際には、私鉄各社だけでなくJRでもラッピング車両に乗車する機会がありました。
乗車したのは桜井線・和歌山線で活躍する105系電車の万葉ラッピング車で、ラッピングされてからの活躍期間も結構長い車両ですので、以前にも和歌山駅などで姿を見た事はあったのですが、乗車したのは先月の桜井線が初めてという状況でした。
外観ラッピングだけでなく、車内もステンレス無地の客ドアがラッピングされているのが大きな特徴ですが、一見すると古参車両に多いペンキ塗り仕上げのドアを思わせるような雰囲気と感じたものでした。
105系4扉車自体が、元々常磐線各駅停車(~地下鉄千代田線直通)用に導入された車両(103系1000番台)の一部車両を種車としており、103系1000番台を玉突きで淘汰するために導入された203系電車ですら今日では全車退役→大半がインドネシアやフィリピンへ輸出されている状況です。
そのため数々の改造を重ねているとは言えども、よく今日までそれも大阪市内から1時間圏内で活躍していると感心する程ですが、この車両の冷房装置は後に改造で設置された簡易型という事もあり、比較的空いている車内でも弱冷車に乗車しているのかと錯覚する程でした。
その後乗り換えたほぼ同種性能の奈良線103系電車も、車齢的には大差ない状況ですが、こちらは車内がそこそこ涼しいと感じた程ですので、古いだけならまだしも、冷房の利きが悪い事に関してだけは、何とかならないかと感じたものでした。
(空調装置を改善しても長く使える車両ではない気もしますので、あと数年使い倒して他地区から車両転用の可能性が高そうな気もしますが…)
この電車に乗車している際には、途中の畝傍(Unebi)駅で発車直後にホームへ乗客が現れて一旦停車→運転士がドアが開く旨の案内をして乗客を拾う状況で、駅周辺は奈良県では県都奈良市を除くと最大規模の人口を誇る橿原(Kashihara)市の中心市街地、すぐ近くには奈良県有数の基幹駅とも言える大和八木駅が立地しているにも関わらず、畝傍駅は駅員無配置で運賃も車内収受という状況では、改善を望むどころか現状維持も厳しいかもしれませんが…