MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

岡山名物「えびめし」~天満屋BC地下でテイクアウトも…

2013-02-28 | 日本国内その他

MAKIKYUは先月広島・岡山・香川・徳島の瀬戸内4県へ足を運んだのに続き、今月も岡山・香川県方面に足を運ぶ機会がありました。
(どちらも往復新幹線「のぞみ」号利用で、今問題になっているボーイング7○7とやらは、高松での重大インシデント発生以前から選択肢としても考えていませんが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中で、この方面へ足を運ばれる方の中には、突如の欠航発表で予定を狂わされている方も居られるかと思います)

その際には岡山市内で「えびめし」を食す機会もあり、岡山周辺にお住まいの方や、縁のある方以外は、聞いた事もないという方も居られるかと思います。

岡山のえびめしは、ソースなどをベースにした調味料を用い、具材に海老などを用いた炒め飯です。

MAKIKYUは以前JR岡山駅構内のキオスクで、「えびめしの素」という調味料を見かけて気になり、一度購入して使った事もありますので、機会があれば是非本場で一度…と思っており、今月ようやくその機会に恵まれたものでした。

MAKIKYUが日頃身を置く首都圏ではまず見かけないものの、岡山県内では結構有名な様で、最近よく名前が出てくる「津山ホルモン焼きうどん」(こちらも今月初めて食す機会があったのですが…)などと共に、岡山県内B級グルメの代表格になっている様です。

岡山では余所者がよく足を踏み入れる岡山駅や市内中心部、著名な観光地などとは関係ない郊外で店舗を営業している事も多い様で、そうなると日頃専ら公共交通を用いて移動するMAKIKYUが賞味する機会は…という事になってしまいます。

しかしながら岡山駅からは約1km、頻発している宇野自動車以外の各社路線バスを使えば僅か100円、10分もかからずにでアクセスできる中心部の天満屋バスセンター地下(1F)でもえびめしを扱っている店があり、後日ネット上で検索した所、えびめしでは結構有名な店の様でした。
(宇野自動車の表町BCからも、天満屋BCまでは徒歩5分以内で到達可能で、市内電車(岡山駅~東山)の電停も表町BCのすぐ近くにあります。
こちらも岡山駅から100円で利用可能ですので、余所から岡山へ足を運び、乗継などで少々時間が空く場合、岡山の市内交通機関乗り比べと、えびめし賞味を兼ねて天満屋BCへ足を運ぶのもおススメです)


MAKIKYUが立ち寄った店ではえびめし単品(コールスロー付き)が600円、他にプレートと呼ばれる野菜や揚げ物などが付いたメニューや、「オムえびめし」というえびめしをオムライスの如く玉子で包んだメニューも設定されており、「オムえびめしプレート」というえびめしの最上級メニュー(?)の設定もありました。
(写真は750円のえびめしプレートです)

この店では店内飲食だけではなく、隣接して弁当の販売も行っており、こちらでも一般的な弁当に追加料金で弁当のご飯をえびめしに変更する事が出来るほか、えびめしのテイクアウトも取り扱っており、店内でゆっくり食す時間はなくても、新幹線などの車内に持ち込んで岡山名物を一度…という方は、テイクアウトを検討されても良いかと思います。

またえびめしだけでなく、デミカツやふなめしなど、これまた岡山以外では余り見かけないであろうメニューの取り扱いもあり、機会があれば
再び岡山へ足を運んだ際には、こちらも試してみたいと感じたものでした。

ちなみにMAKIKYUが足を運んだ天満屋BC地下にある店は、19時30分頃まで営業している様ですが、火曜日が定休日となっている様ですので要注意、他にも探せば岡山市内各所や周辺地域でえびめしを提供している店もありますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も岡山へ足を運ぶ機会がありましたら、是非一度えびめしを試してみては如何でしょうか?


エジプト・ルクソールで気球が炎上・墜落~19人死亡の大惨事に…

2013-02-27 | ニュース記事講評

昨日エジプト・ルクソールで、着陸寸前の熱気球が炎上、急上昇した後に爆発・墜落する事故が発生し、この事はニュースでも盛んに報じられていますので、ご存知の方も多いかと思います。

今回の気球事故では、日本人4人を含む乗客19人もの死者が発生する大惨事となっており、近年気球でこれだけの人的被害が発生した話は聞いた事がありません。

人的被害の状況だけを聞くと、小型航空機やヘリコプターの事故か…と錯覚してしまう程です。

今回の気球事故をはじめ、空を飛ぶ乗物が起こした事故の報を聞く度に、MAKIKYUは仕事や急用等で致し方ない場合はまだしも、不要不急の旅行やレジャーなどで、「他の交通機関より早い」「他の交通機関より安い」「乗り換えが面倒」といった程度の理由で、敢えて空を飛ぶ乗物を利用するのは…と感じています。
(MAKIKYUの周囲には、首都圏~九州・韓国や、首都圏~北海道程度の距離でも、旅行の際には航空機を利用すると断言している者も大勢居り、JR九州高速船「BEETLE」などの存在を知らない事もあってか、「船で韓国まで行く」という話をしただけでも、驚く者も居るのですが…)

まして遊び気分の遊覧飛行や、航空会社マイレージ集積(一部では「修行」と呼ばれている様ですが…)で搭乗するのは、個人的には「ありえない」事と感じています。

航空機等が離着陸する際の外の様子や、飛行中眼下に雲が見えて翼が揺れている様子、乱気流に巻き込まれて揺れる機内の様子を映した動画などを、時折ネット上で見かけるのは、余り気分の良いものではありません。
(MAKIKYUも小さい頃に国内線のA社航空機に乗せられた記憶がありますが、その時も眼下に雲が見える有様などは、決して気分の良いものではなかった事を覚えています)

時折空港などで航空機やヘリコプターなど、空を飛ぶ乗物がフワフワと上下左右に揺れながら離着陸する姿を見ると、その度にこんな物に乗るのは…と感じます。

それも「エコノミークラス症候群」という言葉が生まれる程の、閉塞感漂う狭苦しい空間に何時間も…となれば尚更です。

海外や離島などへ足を運ぶ際、フェリーや高速船(ジェットフォイル)などの旅客航路(船舶)を利用する際にも、海況不良などで大きく揺れる航海となった時などは、目的地到着後に地上へ足を下ろした際、「人間は地に足が着いた状態が一番」なのでは…と感じる程で、鳥類などはともかく、人間は「空を飛ぶ生き物ではない」事を強く実感させられます。
(ただ船旅は陸路とはまた異なる楽しみもあり、入出港時の離岸・着岸や海上から眺める陸地の景観、大型船舶のゆったりとした空間などは非常に魅力的で、内海や穏やかな海況での外洋航海などは好きです)

中には空を飛ぶ乗物に搭乗するのが好きで仕方ない方や、特に交通手段に関して拘りのない方、空を飛ぶのは余り好きでなくても、何らかの用件があれば搭乗するのは…といった方も多数居られるかと思います。

この様な方々が航空機やヘリコプター、気球やロケットなどに乗られるのは構わないと思いますが、個人的には余程止むを得ない事由があり、他の手段では…という事態にならない限りは、とても利用する気にはなれません。

今回の気球事故が発生したエジプト・ルクソールへのJTBツアーなどは、例えタダで旅行に参加でき、気球へ搭乗しないとしても、MAKIKYUは足を運ぶ気にはなれません。

時折耳にする航空機事故等の報を聞いても、空を飛ぶ事を恐れず、航空機などに搭乗して世界を駆け回る方々などの勇敢さには、とても叶わないと感じます。
(ただMAKIKYUは空を飛ぶ乗物と団体行動は大嫌いですが、旅行嫌いではなく、プライベートで旅客航路を利用し、韓国や中国へは何度も足を運んでいますので、時間に余裕があれば、列車や船などを乗り継いでの個人旅行は大歓迎です)

今回のエジプト・ルクソールにおける気球事故では、不幸にも亡くなられた方の冥福を祈ると共に、今後詳細な事故原因の究明と、同種事故が再発しない事を願いたいものです。


新京成電鉄の全車がVVVF化~親会社はまだまだの状況ながらも…

2013-02-26 | 北総監獄

現在神奈川県内に身を置くMAKIKYUは、最近千葉県内を走る準大手私鉄・新京成電鉄を利用する機会はごく稀に…という程度で、首都圏以外の地域を走る大手私鉄並みかそれ以下という状況になっています。

しかしながら不本意にも永年、首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)に幽閉・収監されていた頃には、北総監獄の至近を走る鉄道だけあって、時折利用機会があったものです。

特に余りに高額過ぎる運賃で悪評名高く、北総監獄を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)が都心方面直通を行う前は、新京成線松戸までの相互直通列車が、北総監獄における公共交通の基幹ルートになっていました。

「開発を止めた某鉄道」の都心直通開始後も、暫くの間は都心直通と並行して、新京成線松戸までの直通列車運行が行われており、「開発を止めた某鉄道」の開業時から直通運転中止までの間は、新京成の一部車両も北総監獄へ乗り入れ、新京成所属の一部編成貸し出しも行われている程でした。

開発を止めた某鉄道」との相互直通運転中止後も、新鎌ヶ谷駅乗り換えで両路線を乗り継ぐ旅客も多く、また新京成バス(以前は電鉄直営:現在は営業所毎に分社化)が北総監獄内へ乗り入れるなど、今日に至るまで北総監獄と深い関わりのある事業者と言えます。
(船橋新京成バスが運行する路線バスは、鎌ヶ谷大仏~西白井駅間180円、三咲駅~小室駅間300円など鉄道より割安で、時間が合えば北総監獄へのアクセスとしての利用価値大です)

また社名が示す通り、今後千葉県内へ本社を移す予定の大手私鉄子会社ですが、MAKIKYUは親会社の状況が余り芳しくないと感じており、鉄道やバスのサービスに関しては、親会社大手私鉄を仰臥しているのでは…と感じる程です。
(このグループ内には、「マインド」などと称して居直る「開発を止めた某鉄道」という最悪の鉄道事業者や、「北総監獄鉄道」という従業員数などを見るとダミー会社では…と首を傾げたくなる事業者も存在しているのですが…)

この新京成の鉄道部門は、路線こそ松戸~京成津田沼間の1路線のみ、それも駅間の短さや線形などが災いし、全列車各駅停車と言う事もあってか、評定速度などは決して芳しいとは言い難いのですが、運賃面では全線26.5kmを乗り通しても250円という驚異的な安さを誇ります。

親会社大手私鉄でほぼ同距離の京成津田沼~新三河島(26.3km)で420円、それよりも運賃水準の安い他大手私鉄と比較しても割安な部類に入るなど、かなり健闘しています。
(これに比べ新鎌ヶ谷駅で接続する「開発を止めた某鉄道」は、新鎌ヶ谷~西白井間1駅僅か3.1kmで、以前より僅かに値下げしても290円もするなど、似た様な規格の路線ながらもこの格差は…と首を傾げたくなります)

それも北総監獄の近隣に拠点を置き、特別重大事故を怠起し、事故後に杜撰な運行管理体制などが明るみに出て免許取り消しとなった某貸切バス事業者の如く「安かろう悪かろう」ではなく、列車運行本数などを見ても比較的至便で、派手さはなくても堅実な事業者と言う印象があります。

車両面でも今日では一般的なVVVFインバーター制御車やシングルアーム形パンタグラフなどを、いち早く導入するといった進取性は、準大手私鉄ながらも大手私鉄と遜色ないか、大手私鉄を凌ぐ程で、大手私鉄の中では…と感じる近隣の親会社大手私鉄と比べると、どちらが健闘しているかは言うまでもない状況です。


新京成のVVVFインバーター制御車は、まだVVVFが少数派だった頃に大量導入された8800形(写真)が多数派を占めており、当初8両編成で導入された同形は、編成組み替えや装いを改めた編成なども存在するものの、現在まで全車が第1線で活躍しています。
(余談ながらこの頃の親会社大手私鉄では、天井で扇風機が廻っている様な車両を新造しており、内装などは同時期の他大手私鉄導入車両などに比べても見劣りが否めず、メカ的にも8800形より前世代の機器類を採用しています)


その後の新造車両も当然VVVF車が導入されているだけでなく、近年では既存の8000形車両でも一部編成が改造によりVVVF化(写真の編成など一部は未改造のまま廃車)されています。

そして今月、8000形車両の非VVVF編成運用離脱により、遂に旅客営業用車両全車のVVVF化を達成し、HP上でもその旨が告知されている他、記念乗車券発売まで行われる程です。

比較的開業から日の浅い鉄道などでは、既に全車VVVF化を達成している事業者も数多く存在していますが、それ以外では大手私鉄ですらまだ京王電鉄のみです。

準大手・中小私鉄では、他には実質的に地下鉄路線の一部を構成していると言っても過言ではない、関西の事業者で僅かに先行事例が存在する程度で、地方私鉄などではまだVVVF車の導入すら行われていない路線が過半数を占めています。

まして新京成の親会社大手私鉄では、今年に入ってから運用離脱した8000形の様なチョッパ制御車はおろか、更に旧式で消費電力量の大きい抵抗制御車ですらゴロゴロ…という有様ですので、新京成はまた一つ親会社を超えた快挙を達成したと言っても過言ではない気がします。


この新京成の快挙達成を聞くと、その親会社大手私鉄の現状や、実質的にその支配下にあると言っても過言ではない「開発を止めた某鉄道」で、未だに日本の地下鉄線内運行車両で最悪と言っても過言ではない車両(写真)が走り続ける様は一体…と感じてしまいますが、こんな事を感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?


愛媛県・上島町有バス~離島内を走る自治体運営バスではポンチョが活躍

2013-02-25 | バス[四国]

先日「MAKIKYUのページ」では、因島~愛媛県上島町間を結ぶ旅客航路に関して取り上げましたが、その際には上島町内を路線バスで移動した事にも触れており、どんなバスが走っているか気になる方も居られるかと思います。
(MAKIKYUが生名島へ足を運んだのは、因島から対岸で路線バスが走っている姿を目撃した事も一因です)

MAKIKYUが乗車した路線バスは、生名島(立石港)から佐島を経由し、弓削島の上弓削港を経て久司浦へ至る、2つの橋を渡る路線バスの「幹線」で、初乗り運賃は100円・生名島内から弓削島内まで乗車する場合は150円となっており、上島町内では他に生名島内や弓削島内などを運行する路線もあります。

これらの路線バスは、長崎桟橋~立石港間のフェリーと同様に上島町が運行を行い、過疎地の自治体バスではよくある白ナンバー(自家用登録)による有償輸送で、上島町有バスと名乗っており、車内で「往復分まとめての支払いは…」などという掲示が見受けられたのは、如何にも離島のバスならではと感じたものでした。


乗車した車両は、近年コミュニティバスや都市圏での狭路運行路線、そして地方閑散路線での導入も多く、MAKIKYUの知人の中には大絶賛している者もいる日野製ノンステップのマイクロバス・ポンチョでした。


離島となると路線バス自体の運行がないか、ワゴン車クラスでの運行事例も存在する事を考えると、年式も新しくそこそこの車と言う印象を受けたものです。


ドアは前輪後側に1箇所のみ、座席配列は2+1列で着席定員確保を重視した仕様となっており、都市圏の路線ではポンチョの2ドア車などもよく走っていますが、収容力の小ささや、車両特性上2ドアでは前ドアと後ドアの間隔がかなり接近する事などを考えると、ポンチョは1ドア車の方が…と個人的には感じます。


また乗車したポンチョの運賃箱は、両替機能などのない簡素な箱で、如何にも過疎地域の自治体バスらしい装備と感じた反面、音声合成による車内放送が流れ、バス停のみでの旅客扱い(自由乗降扱いなし)となっているなど、離島を走る小規模な町営バスにしては…と感じる面も見受けられたものでした。

ただ上島町は全国的な知名度こそ低いものの、実質的に本土と陸続きになっている因島から非常に近い土地柄も影響してか、全島合わせた人口は7600人超(2012年末統計)と意外と多く、首都圏では比較的知名度の高い伊豆七島の三宅島や神津島などの倍以上の人口を誇る事なども踏まえると、意外と路線バスの便数などは…と感じたものでした。
(因島などとのフェリーでのアクセスが比較的容易な事や、フェリー発着地周辺に人口が集積している事等も、人口の割に路線バスが…と感じる要因かもしれませんが…)

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中で、上島町へ足を運ぶ機会のある方は余り多くないと思いますが、もし訪問機会がありましたら、是非上島町有バスへの乗車も検討してみては如何でしょうか?


ICカード全国相互利用・開始まであと1ヶ月~一部路線では使用カードの制約も…

2013-02-23 | ニュース記事講評


日本国内各地の鉄道やバスの車内・駅構内やバスターミナルなどでは、「ICカード全国相互利用」が盛んに告知されており、あと1ヶ月程でKitaca(JR北海道)/Suica(JR東日本など)/PASMO(首都圏私鉄・地下鉄・バスなど)/TOICA(JR東海)/manaca(名鉄・名古屋市交など)/ICOCA(JR西日本など)/PiTaPa(関西私鉄・地下鉄・バスなど)/nimoca(西鉄など)/SUGOCA(JR九州)/はやかけん(福岡市交)の各事業者で取り扱っているICカードが、他地域の相互利用対象事業者においても利用可能となります。
(既に一部は現段階で相互利用が実現していますが…)

このICカード相互利用開始によって、大都市圏在住者はとりあえず地元の交通機関で発行・発売している相互利用対象のICカードを一枚持っていれば、他地域の鉄軌道やバスを利用する際にも便利になる事は確かですが、各カードで実施している各種特典(PASMO/Suicaの「バス特」や、nimocaの乗車ポイント付与・乗継割引など)の恩恵に授かる事は出来ません。

そのため他地域の交通機関を利用する機会もそこそこあり、ICカードで利用する際の特典に授かりたい場合は、全国相互利用開始後も複数のカードを使い分ける必要が生じます。
(日頃首都圏に身を置くMAKIKYUが、福岡の西鉄グループ路線バスを利用する際に、最大80円割引となる路線バス乗継割引を受けたい場合、PASMO/Suicaとは別にnimocaを持ち歩く必要が生じるなど)

この点は既に全国ICカード相互利用が進み、他地域の交通機関でもICカード利用による割引運賃適用(概ね1乗車で1割引程度)や乗継割引(場合によっては乗継1回無料や、乗車距離通算による地下鉄とバスの一体運賃適用)の恩恵に授かれる大韓民国(韓国)とは対象的です。

その反面日本の全国ICカード相互利用では、他地域の相互利用対象事業者においても入金(チャージ)の取り扱いが可能(現段階でも、岡山地区の両備グループが運行するHareca対応電車・路線バス車内では、利用可能なPiTaPa/ICOCAの入金は不可といった事例も存在するのですが…)で、日頃利用している交通機関のICカードに、他地域事業者の入金履歴も残せますので、他地域のカード入金が出来ない韓国とは、この点も大きく異なります。
(韓国で交通系ICカードを購入する場合は、余り利用機会のない都市のカードは非常に使い難く、韓国人の中には地元とソウルのカードを双方所持している事例も存在します。
訪韓時の訪問都市が殆ど釜山で、ソウルなどで発売しているT-moneyを持っている場合などは、T-money取り扱いエリアに出向いた際にまとめて入金する必要が生じ、逆に訪韓時の訪問都市がソウルやその周辺地域ばかりで、釜山で発売しているHANARO CARDを持っている場合も同様です)

このICカード全国相互利用開始によって、各カード取り扱い事業者の大半で、鉄軌道や路線バスの乗車運賃充当や乗車券購入に各種ICカードが利用できる様になるのですが、定期券組み込みなどは相変わらず利用事業者取り扱いカードのみ、またIC一日乗車券などは相互利用対象外で、電子マネー機能もPiTaPaは相互利用対象外ですので要注意です。

相互利用対象のカード各種で利用できる路線以外にも、りゅーと(新潟交通)やSAPICA(札幌市交通局)においても、各種カードの片利用(りゅーとやSAPICAは、それぞれの事業者でのみ通用)が可能になりますが、現在ICOCAが片利用可能となっているPASPY(広島電鉄市内電車・アストラムライン・広島県内路線バス)エリアでの利用はできません


PiTaPa/ICOCAの利用が可能なPiTaPaエリアの路線バスも、PiTaPa以外に入金時にプレミアが付与される独自ICカード(奈良交通CI-CA/神姫バスNicoPa/岡山地区Harecaなど)を発行している事業者も含め、大半が相互利用対象外となっており、当然ながらこれらの独自ICカードでの他エリアでの利用は不可です。
(写真のMAKIKYUが所持している各種ICカードの中で、「×」を記したカードはICカード全国相互利用の対象外、また記名カードの氏名部分記載は画像加工を施しています)

またICカード全国相互利用対象となる各種カードのいずれかを、相互利用以前から発売・通用している事業者の中でも、manacaエリアのあおなみ線など、一部ICカードのみの通用となり、ICカード全国相互利用の対象から外れる事例も存在します。

あおなみ線では、manaca/TOICAの他に、ICカード全国相互利用と同時にSuicaの利用が可能になりますが、名古屋地区にも路線を持つ近鉄でも取り扱っているICOCA/PiTaPaをはじめ、PASMOKitaca、九州の各事業者が発行するICカードの利用はできません。

あおなみ線は単に費用やシステム上の問題でこの様な扱いとなっているのか、それとも日頃ICOCA/PiTaPaを所持する近鉄利用者(名古屋市内や近郊では、結構多いと思います)よりも、日頃JR東日本をはじめ、東京モノレールやりんかい線、仙台空港鉄道など利用しているSuica所持者利用の方が多く見込まれると判断したのか気になる所ですが、もし後者だとすれば少々考え物と感じます。

一応ICカードを取り扱うJR各社と、大手私鉄・地下鉄のICカード利用対象路線に関しては、全てICカード全国相互利用の対象に含まれますが、あおなみ線以外にも首都圏や関西の一部中小私鉄などは、ICカード全国相互利用の対象外で、中には山陽電鉄や神戸電鉄の様に、他地域の人間にとっても比較的メジャーな存在の路線も含まれます。

そのため様々な地域の公共交通機関を利用する機会が多いとなると、最低でもSuicaICOCAは持ち歩きたいもので、とりあえずこの2枚を持っていれば、ポイント付与や乗継割引などの特典は別として、乗車するだけなら大半は…といった所です。

ICカード全国相互利用とは言いつつも、他地域の交通機関を利用する際には利用者側の制度勉強が必須、これでは交通事業者従業員ですら、他地域におけるカード通用状況は…という少々難解な状況で、一月後にICカード全国相互利用開始を迎える事になります。

手元にあるICカードで利用可能な交通機関が増え、利便性が向上するという点では歓迎できる事ですが、今後システムや制度が改良され、相互利用対象となる各種ICカードならば、どのカードでも使える様になり、更に便利で分かりやすい制度になる事を願いたいものです。


因島-上島町を結ぶ越県フェリー~対岸が肉眼で目視できる程近いのですが…

2013-02-20 | 船舶[日本国内]

先月MAKIKYUは広島県・因島へ足ぶ機会があり、その際には因島から生口島へ向かう予定を立てていました。


因島で土生港の長崎桟橋に立ち寄った際には、生名(立石港)行きの上島町営フェリーが停泊している姿を目撃したもので、立石港は長崎桟橋からも直接肉眼で姿を捉える事が出来る程の至近距離にあります。
(写真は立石港から望む因島:中央付近に見えるやや大きめの建物が土生港フェリーターミナルです)

長崎桟橋~立石港間は所要時間も片道5分程度、運賃も片道70円と割安で、運航本数も毎時3本あるなど、因島からは比較的容易に足を運ぶ事ができます。

生名島が気になりましたので、当初足を運ぶ予定はなかったものの、急遽予定を変更して生名島へも足を運んだものでした。


乗船したフェリーは、瀬戸内海の短距離離島航路では良く見かけるタイプともいえる1階部分が空洞状態の船で、この部分が車両積載スペースとなっており、対岸では乗船時と逆の方向から乗降する事で、自家用車はバックする事無く乗下船できます。


客室は車両積載スペース脇に僅かに設けられた程度、短距離航路だけあって必要最小限といった雰囲気ですが、乗船時間の短さに加え、片道乗船では100円でお釣りが出るほどの安さを考えれば、これでも充分な気がしたものです。

ちなみに因島と生名島は、川か水路と言っても過言ではない程度の海峡を隔てただけながらも、生名島は愛媛県上島町ですので、至近距離を運航する短距離航路ながらも、県境を跨ぐ越境航路となります。

広島県と愛媛県と言うと、一応海上に県境が存在し、しまなみ海道架橋によって実質的に陸続きになっているとは言えども、日頃首都圏に身を置くMAKIKYUとしては、お隣同士という印象ではありませんので、こうもあっさりと両県境を跨ぐというのは…という気もします。

とはいえ上島町は愛媛県とは言えども、本土とは直接陸続きになっていない離島で、生活圏的には広島県方への依存度も高い様です。


上島町は現在生名島・佐島・弓削島の3島が架橋によって実質的に地続きとなっており、これに岩城島などを加えた地域で構成された自治体で、MAKIKYUが上島町を訪問した際には、上島町内を路線バスで移動した後、弓削島の上弓削港から家老渡フェリーを利用して因島へ戻ったものでした。


家老渡フェリーは長崎桟橋~立石港間の町営フェリーと似た様な船が就航しており、こちらも運賃は片道100円と割安ですが、町営フェリーに比べると本数も少なく、因島方の発着港(家老渡)も土生港などの中心部から少々離れているなど、上島町へのアクセスとしては、やや裏道的な雰囲気です。

家老渡フェリーの因島方乗り場近くを走る路線バスも、因の島運輸の島内路線が毎時1~2本程度と、公共交通を利用して移動する身としては、やや不便な印象が否めないのですが、上島町訪問で往復で異なるルートを利用できるという点では、利用価値があると感じたものです。


この上島町へのアクセスは、因島からの県境跨ぎとなる短距離両航路以外にも、三原や今治などからの高速船運航などもあります。

本土からの距離もさほど遠くないだけあって、上島町は非架橋離島にしては比較的至便に感じたものですが、再び訪問する機会があるならば、今回利用したフェリー以外の航路を使うのも…と感じたものでした。


関釜フェリー「2013年春休み“青春18きっぷ旅”大応援キャンペーン」を実施

2013-02-18 | 船舶[海外関連]

日本~韓国間を結ぶ旅客航路は、MAKIKYUが海外旅行の際に最もよく利用しているJR九州高速船「BEETLE」や、共同運航事業者の韓国・未来高速「KOBEE」をはじめ、幾つもの航路が存在しており、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、実際に船で韓国まで行った事がある方も居られるかと思います。


MAKIKYUが韓国へ足を運ぶ際、「BEETLE」「KOBEE」以外で出国したのは、下関~釜山間を結ぶフェリーを一度利用しただけなののですが、この航路は日韓航路の老舗として知られており、利用した事はなくても存在は知っている…という方も多いかと思います。

船舶の検査時以外は基本的に毎日運航しており、「BEETLE」などの日韓間高速船が繁盛する前は、この航路が発着する下関港が、日本国内にある港の中では出入国旅客数トップだった程です。

下関港からは釜山航路以外にも、中国山東省・青島への航路も発着しており、今日でも国際旅客航路発着港における下関港の出入国旅客数は、国内では「BEETLE」などが発着する博多港に次ぐ地位にあります。
(どちらも韓国旅行の出入国箇所としては非常にメジャーな存在で、MAKIKYUの周囲には、韓国へ足を運んだ事がある人物も多数居るのですが、何故か博多や下関から出入国したという話は余り聞きません)

下関~釜山間のフェリーは、現在関釜フェリー(Kampu-ferry)と、韓国方の釜関フェリー(Bugwan-ferry)の2社共同運航となっており、関釜フェリーは「はまゆう」、釜関フェリーは「星希(Seonghee)」が就航しています。

MAKIKYUは下関→釜山の片道1回しか乗船した事がありませんので、乗船した事があるのは「星希」の方だけで、「はまゆう」にはまだ残念ながら乗船した事がありません。

最近は高速船の割引運賃が多数出回っている事もあり、事前購入で旅程が短い場合などは、所要時間だけでなく運賃面でも…という状況になっているのですが、普通運賃(定価)でも2等片道9000円、手元にパスポートがあって空席さえあれば、いつでもこの値段で海外旅行に行けるのは注目です。

船内も高速船とは異なり、広々とした空間と充実した付帯設備は大きなウリで、MAKIKYUが「星希」に乗船した際には、船内に「GS25」(韓国のコンビニ:商品は勿論韓国市中で売られているもので、支払いも韓国ウォンでした)もあり、乗船した瞬間から韓国気分が堪能できたものでした。

夜行での運航となり、税関が開くまでの船内待機時間も含めると、200km強の距離を移動するのに半日を要しますので、ビジネス用途や急用での移動をはじめ、観光旅行でも単に移動を手段としてだけ捉え、経済性のみを求める方には余り適さないかもしれませんが、時間的余裕が存分にあり、ゆったりと移動を楽しむ旅を求める方には、海外旅行のアプローチとしては絶好の乗物かと思います。

昨日MAKIKYUがこの関釜フェリーのHPを見た所、15日付けで「2013年春休み“青春18きっぷ旅”大応援キャンペーン」を実施する旨の告知が出ていました。

これは今春の青春18きっぷ利用者が関釜フェリーに乗船する際には、2等片道運賃が半額・4500円(予約時に予めキャンペーン利用を告知・下関発片道と、往復での購入の2通りで割引適用)という、キャンペーン名通りの韓国旅行大応援企画で、青春18きっぷ利用者層はフェリー利用を好む方も多いかと思いますので、なかなか良い企画と感じます。

青春18きっぷなどを多用する鉄道旅行愛好者の中には、飛行機で空を飛ぶのは…という事で、国内各地へは足を運んでいるものの、海外は…という方も少なくないかと思います。
(MAKIKYUもその一人ですが…)

とはいえ初めての海外旅行であっても、関釜フェリーであれば「BEETLE」などと共に船内や釜山港でも日本語も通用し、空を飛ぶ事もありませんので安心かと思いますので、今まで海外へは…という方も、このキャンペーンを機に韓国へ足を運ばれるのも一興なのでは…と思います。

MAKIKYUは現在仕事持ちの身だけあって、もう少し時間的余裕があれば是非このキャンペーンを利用して…という所で、また韓国を訪問するとなれば、「BEETLE」利用の可能性が高いのが現状ですが、関釜フェリーもこの企画は今季だけの限定なのか、それとも今後も継続して実施するのかも気になる所です。

またMAKIKYUが韓国へ足を運ぶ際、最もよく利用している「BEETLE」と共に、関釜フェリーもJR・船・KORAILがセットで割引となる「日韓共同きっぷ」(「BEETLE」利用ならMAKIKYUも利用した事があるのですが…)の対象航路に含まれていますが、JRグループとは直接関係のある事業者ではない関釜フェリーでも、この様な企画を実施する位ですので、かつてはJR九州直営だった「BEETLE」(現在は分社化されてJR九州高速船になっていますが、それでもJR九州の完全子会社です)も、JRグループのネットワークを生かした割引企画などが出てこないものか…と感じたものです。
(個人的には新幹線~BEETLEがセット、BEETLE欠航時に新幹線の乗車日変更が出来るパッケージ商品や、新幹線や在来線などのJR線利用者を対象に、購入が面倒で直前購入が出来ない日韓共同きっぷよりも、もっと制約の少ない割引乗車券、もしくはJR券提示での高速船割引などが出れば、と思っているのですが…)


周遊きっぷ・遂に全廃に~首都圏-北海道方面は別途フリーきっぷ設定も…

2013-02-16 | ニュース記事講評

昨日JR旅客各社のHPなどにおいて、今春の青春18きっぷ発売公式発表(概要は例年通り)と共に、周遊きっぷ発売の全面廃止が発表され、ご存知の方も多いかと思います。


周遊きっぷは「周遊券」発売終了後に、その代わりとして設定されたセミオーダータイプの乗車券で、往路・復路それぞれのJR線乗車券(一般の場合は乗車券部分のみ2割引:一部例外あり)と、フリーエリア内を有効期間内なら自由に乗降できるゾーン券(ゾーン内は特急自由席が乗り放題)がセットになっており、往復の利用距離制限をはじめ、北海道・四国・九州の3島内がフリーエリアとなる場合は、片道航空機利用(MAKIKYUにとっては、まずありえない選択肢ですが…)が可能になるなどのルールが存在しています。
(写真は以前MAKIKYUが利用した周遊きっぷ(使用済)のゆき券・かえり券とゾーン券です)

旅行会社のパッケージ商品や、予めフリーエリアまでの往復とフリーエリア内の乗り放題がセットになっている企画乗車券類の大半とは異なり、JR線なら往復の経路は重複しない限り自由に設定でき、往復で異なる経路を設定する事も可能です。
(東京都区内発着で九州内がフリーエリアの周遊きっぷを利用する際に、片道はストレートに東海道・山陽新幹線を利用し、もう片道は山陰本線経由の大回り経路にするといった行程も可能です)

経路内での途中下車も、ほぼ普通乗車券と同様の扱いで制約が少なく、目的地までの単純往復ではなく、みちくさを楽しみながらの旅行などではメリットを発揮するもので、片道寝台列車利用で北海道や九州など遠方へ出向く際などに、MAKIKYUは何度か周遊きっぷを利用した事があります。

しかしながら一部を除くと、旅行会社のパッケージ商品などに比べて割高になってしまう事や、往復の経路をJR線であれば自由に設定できるセミオーダータイプであるが故に、発券手順が煩雑になり、近年普及している「みどりの券売機」などの指定席自動券売機での取り扱いも出来ないなどのデメリットも存在します。

そのため周遊きっぷ発売以降の発売実績は、余り芳しくない様で、設定当初は全国各地で多数のゾーンが設定されたものの、次々と設定ゾーンが減少し、昨日の告知が出た時には、オレンジカード発売停止発表の時などと共に、いよいよこの時が訪れたと感じたものでした。

MAKIKYUが近年利用したのは、数年前に九州方面寝台列車が全廃になった事も影響してか、遠方で青春18きっぷなどでは足を運び難い上に、往復JR利用(新幹線など)のビジネス向けパッケージ(旅行商品)や、企画乗車券の設定が…という北海道へ足を運ぶ際に利用する程度でした。
(最近MAKIKYUが中国・四国地方や九州・韓国などを訪問する際には、往復新幹線のぞみ号+ホテル1泊がセットになった1人用のビジネス向けパッケージを利用する事が多く、幾つかの制約があるのですが、これだと首都圏(東京都区内や横浜市内など)~博多(福岡市内)でも、普通車利用だと新幹線が片道当り14000円程度で利用可能です)

そのため周遊きっぷが発売廃止となれば、他はともかく北海道方面だけは…と感じる所ですが、こちらはJR東日本とJR北海道から、東京都区内発着で「北海道全線フリーきっぷ」「みなみ北海道フリーきっぷ」という2種類のフリーきっぷ発売が発表されています。

2種類のフリーきっぷは、どちらもフリー区間となるJR北海道線までの往復は、最近のJR東日本では恒例になりつつある乗車券のみ(別途特急料金などを支払う事で、新幹線などを利用可能)、フリー区間内は特急自由席が有効期間内乗り放題となっています。

しかしながら往復の経路は原則として東北本線か東北新幹線に限定(寝台特急あけぼの号利用時のみ、同列車の経路となる羽越本線経由での利用可)される上に、どちらのフリーきっぷも有効期間が短く、東北本線の盛岡以北は第3セクターに移管されている現状などを踏まえると、フリー区間までの往復に普通・快速列車を利用するというのは、ほぼありえないと言っても過言ではない気がします。
(青森~蟹田間だけ普通列車利用というケースなどは、考えられなくもないのですが…)

ちなみに新たに登場する2種類のフリーきっぷは、JR側の案内を見るとIGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道の利用は不可と記されており、記述の見当たらないフリーエリアまでの往復における途中下車可否に関して、JR側に問い合わせたら、フリーエリアまでの往復における途中下車は不可との事でした。
(新幹線はやて・はやぶさ号から新青森駅で特急スーパー白鳥・白鳥号に乗り継ぐ際、少し時間に余裕があって青森市内を観光したいと思い、新青森駅や青森駅で途中下車したいと思ってもNGです)

しかしながら首都圏~北海道を直結する寝台特急北斗星・カシオペア号でIGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道を通過利用する場合には、両線分の運賃・料金を別途支払えば、利用可能との事です。

2種類のフリーきっぷ設定期間は、現段階では周遊きっぷ廃止となる4月から1年間となっており、新幹線の道内延伸実現後は、また異なる形でのフリーきっぷ設定になる事も考えられます。

首都圏~北海道を往復する際には、有効期間が短過ぎる印象があるものの、乗車券の特性を熟知していれば、使い方次第では周遊きっぷの代替としても活用できそうです。

今度発売される2種類のフリーきっぷは、賛否両論があるかと思いますが、周遊きっぷが廃止されるとなれば、最も影響が大きいと感じる北海道方面において、新たにフリーきっぷが設定された事は大いに評価できる事です。

JR各社一律ルールでの企画乗車券設定は、一部を除いて時代の実情に合わなくなっている気もしますが、旅客各社がそれぞれの事情や状況などを見極めながら、今後も創意工夫を重ね、新たなフリー乗車券や各種列車の設定など、魅力的な商品開発に励んで頂ければ…と感じたものです。


生口島を発着する旅客航路

2013-02-13 | 船舶[日本国内]

先日「MAKIKYUのページ」では、広島県・生口島内などを走る本四バス開発の路線バスに関して取り上げましたが、生口島はしまなみ海道の架橋によって本土と陸続きになっているものの、しまなみ海道開通後も多数の航路が存在しています。

その一つで、MAKIKYUが因島→生口島間を移動する際に利用したのが、因島(金山)~生口島(赤崎)間を結ぶ三光汽船のフェリーで、同航路は正午前後の時間帯を除き、概ね20分間隔で運航していますので、利便性は比較的高いものです。


対岸が見えるほど近く、乗船時間が短い事もあり、客室設備などは簡素で最小限という雰囲気でしたが、旅客運賃は65円(大人片道)と激安なのも特徴で、日本国内の公共交通機関で、正規運賃に10円以下の端数が生じるというのも異色です。

フェリーですので自家用車などの車両積載にも対応しており、むしろ車での乗船客向けに運航していると言った雰囲気がありますが、高頻度で利用する旅客向けに回数券を設定し、「橋(道路通行料)より安い」事を盛んにPRしており、旅客(人)のみでの移動でも路線バスとフェリーを組み合わせると、因島(土生港)~生口島(瀬戸田)間を直通の路線バスで移動するのに比べ、運賃面や本数で優位に立つなど、結構健闘している印象があります。


ただ平日は結構な高頻度で運航しているものの、フェリー以外に架橋ルート(橋を通る路線バスや自家用車利用)が可能な事もあってか、休日は全面運休となり、観光などで因島や生口島を訪問し、対岸へ向かう場合には、日によっては利用できないのは惜しい限りで要注意です。


そしてMAKIKYUが生口島へ立ち寄った後は、瀬戸田港から三原へ向かう航路を利用したのですが、瀬戸田港は小規模でフェリーなどが発着できる設備ではない事もあり、同港発着航路は小型高速船となっています。


瀬戸田から本州方面は、一応フェリーの運航もあり、こちらの方が運賃面では優位なのですが、瀬戸田の発着港が瀬戸田港から少々離れた沢港(徒歩15~20分程度)となる上に、本州側も三原市内ながらも中心部から離れた須波港となります。

自家用車での移動であればこちらを利用する事になるのですが、公共交通機関での移動となると三原側の便も決して良いとは言い難く、割安なフェリー運賃も三原側の移動費を合わせると…という状況です。

また瀬戸田~三原間の小型高速船は、複数事業者による運航となっており、6時台~20時頃まで概ね毎時1~2便の運航がありますので、土地柄の割には至便な印象があります。

乗船時刻によって事前に乗船券を購入するか、船内で直接運賃を支払うかが分かれているのも特徴で、少々紛らわしく、どちらかで一本化するか、船内収受の船でも事前購入の乗船券が通用すれば…と感じます。


ちなみにMAKIKYUが乗船する時刻の便は、事前に自動販売機で乗船券を購入する方で、乗船した「シーホーク」は定員70名、大型バスよりやや大きめながらも、鉄道車両1両よりは…という水上バスといった雰囲気の船でした。


係員に乗船券を渡して乗船すると程なく出航、ダイヤ上は沢港を経由して三原港へ向かう便でしたが、沢港での乗船客が居ない事もあり、一旦沢港へ近づき停船したものの、着岸せずに一路三原港へ、実質的にノンストップと言っても過言ではない状況でした。

小回りが利く小型船で、ジェットフォイルの様な超高速ではないものの、40km/h以上は出る様で、途中では沢~須波間を航行するフェリーを追い抜くなど、高速船を名乗るだけあると感じ、三原港までの30分弱の航海はあっという間に感じたものでした。


MAKIKYUが乗船した瀬戸田~三原間高速船は800円、そしてしまなみ海道を通る路線バスも運行している瀬戸田~尾道間も、高速船は800円で乗船でき、尾道航路は運航本数が限られるものの、運賃面では路線バスより割安なのも大きなウリです。

晴れた日の昼間などは、瀬戸内海に浮かぶ数々の小島を眺めながらの景観も絶景で、生口島へのアクセスには、しまなみ海道によって本土と陸続きになった今日でも、ルートや時間帯次第では航路の利用価値も大きく、路線バスとの乗り比べも面白いのでは…と感じたものでした。


本四バス開発~生口島内バスなどを運行する中小事業者

2013-02-09 | バス[中国]

先月MAKIKYUが広島県内を訪問した際には、初めて因島へも足を伸ばし、その時に乗車した因の島運輸(因の島バス)の路線バスに関しては、先日「MAKIKYUのページ」でも取り上げたものでした。

この因島へのメインルートとなる尾道~因島間の路線バスは、因の島バスと尾道方のおのみちバス(旧尾道市営)、そして本四バス開発という中小事業者の3者で共同運行を行っている事は、先日の記事でも触れていますが、本四バス開発はこの尾道~因島間路線バス以外にも、因島の隣に位置する生口島内や、同島の瀬戸田~因島(土生港)間の一般路線なども運行し、他に因島発着の一部高速バス運行も行っています。

MAKIKYUが因島へ足を運んだ際には、更にフェリーで生口島へも足を伸ばし、生口島に到着してから、同島の中心地・瀬戸田まで移動する際に、本四バス開発の路線バスを初めて利用したものでした。


乗車した車両は日野ブルーリボンの前後扉車、離島の島内路線で使用する車両にしてはかなり上級の車両と感じたもので、このタイプの車両は本四バス開発の主力となっており、尾道~因島線でも活躍しています。
(尾道~因島線の本四バス便では、おのみちバスが使用している短距離高速仕様車とほぼ同等の車両が使われる事もあり、どの車両が充当されるかはその時次第です)


また生口島では中型路線車が、島内路線や瀬戸田~土生港間の路線で活躍する姿も目撃しており、生口島の人口集積や島内需要などを踏まえると、島内路線などはこちらでも充分な印象があります。

ただ土生港発着の路線は運行本数も決して多いとは言い難い上に、運行間隔に偏りがあり、隣の島へ行くにも至便とは…という状況は、因島~生口島間のフェリーが健闘している事も影響しているのでは…と感じたものです。

とはいえこのフェリーは日曜日休航となる事も考えると、平日はまだ何とかなるにしても、日曜日に両島間を公共交通機関で移動するのは少々不便と感じたものです。

ちなみに本四バス開発は、西瀬戸自動車道(しまなみ海道)開通によって航路廃止・縮小となる旅客船業者が設立したバス会社で、通称「本四バス」とも呼ばれています。

明石海峡大橋を通る高速バスを運行する「本四海峡バス」とは全くの別会社ですが、似たような経緯で設立されている事もあって、事情を知らないと両者は混同しやすく、紛らわしい印象があります。

広島県内にはこの本四バス開発以外にも、備北交通-備北バス(岡山県)や中国バス-中鉄バス(岡山県・旧中国鉄道)、さんようバス-山陽バス(兵庫県)など、何故か他県のバス事業者と混同しやすい名称の事業者が幾つもあります。

社名の筆頭に「広島」を冠する事業者も、「広島電鉄」「広島バス」「広島交通」が存在するなど、余所者にとっては少々分かり難いものです。

とはいえ広島県内は大手から中小まで多数のバス事業者が存在し、それぞれの個性が強い上に、MAKIKYUが利用した事がある事業者だけでも、昨年事業廃止となった呉市交通局(呉市営バス)を含めて2桁に達し、車両の年式やバリエーションも豊富であるなど、趣味的にも非常に面白いエリアの一つと感じており、機会があればまだ未乗の事業者のバスにも…と感じたものでした。


名著「できるだけ 乗らずに済ます 北総線」の入手に関して(北総監獄以外で入手を希望する場合)

2013-02-04 | 北総監獄


先日「MAKIKYUのページ」では、首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走り、余りに高額過ぎる運賃などで悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)と、その親会社などの暴挙の数々を一般向けに分かり易く、イラストや川柳なども交えて取り上げている名著「できるだけ 乗らずに済ます 北総線」に関する記事を取り上げたものでした。


開発を止めた某鉄道」は単に運賃が割高なだけでなく、7260形と呼ばれる日本の地下鉄線内運行車両では最低としか言いようがない劣悪車両を平然と走らせ、運行本数の面でも決して至便とは言い難いなど、他事業者に比べて著しく質の劣る付加価値の低いサービスを提供していると言わざるを得ないのが現状です。

 
おまけに「北総マインド」などと称し、心のこもったサービスを提供していると居直る車内広告を掲出し、東京都内の一部線区利用者にも不快な思いをさせているなど、余りの暴挙は目に余るもので、同じ千葉県内では厳しい経営状況の中でも、煎餅の販売などで少しでも本業の赤字を穴埋めする事に努力し、ネット上での支援まで呼びかけていた鉄道が自主再建断念というニュースが報じられる一方で、「開発を止めた某鉄道」が平然としている有様を見ると、余りにやりきれないものです。

しかも「開発を止めた某鉄道」は独立系の一般企業ではなく、親会社の大手私鉄が多額の出資を行い、同社の経営陣が経営に大きく関与している上に、公的出資も含まれる「第3セクター」で、沿線自治体などから多額の補助金も受けている事業者です。

それにも関わらずまともな経営努力やサービス改善に努めないどころか、多額の累積債務を抱えている中で、敢えて自社不振になる様な経営をする事で、余りに悪評名高い高額運賃を維持する事に懸命になっています。

余りに高額過ぎる運賃に苦しめられられ、様々な場面で行動が制約され、機会損失にもつながる沿線地域は、「北総監獄」としか言い様がない状況で、沿線に居住する事は「収監」「幽閉」されているも同然、そして沿線を離れる事は「脱北」と評される事もしばしばという地域は、他にあるのだろうか…という程の惨状ぶりです。

こんな状況では沿線開発は進まず、「開発を止めた某鉄道」開発を止めた某鉄道」も沿線開発頓挫によって社名変更を余儀なくされた程ですが、親会社系不動産会社が北総監獄内で販売しているマンションが売れないという話は自業自得、地元だけでなく全国的にも「開発を止めた某鉄道」の惨状がもっと有名になれば、グループ全体の評判にも影響し、長期的に見れば相当なイメージダウンも免れない気がします。

他大手私鉄では公共交通と沿線開発を一体で行い、沿線地域がブランド化する事で成功を収めている事例として、関西の阪急電鉄とその沿線が有名で、首都圏でも東京急行電鉄の田園都市線などが、阪急に追随する形で大成功を収めていますが、これらに比べると「開発を止めた某鉄道」やその沿線地域の惨状は雲泥の差です。

 
近年空港アクセス新線が開業し、「開発を止めた某鉄道」もこの新線を運行する列車の運行区間の一部に含まれる事で、一般的に考えれば絶好の商機を掴み、問題となっている多額の累積債務を少しは…となるかと思います。

しかしながら公的出資や補助金まで受け取りながらも、超高額運賃を意地でも堅持し、多額の累積債務を抱えている中でも、敢えて振るわない経営をしている有様は、公共交通の使命を放棄していると言わざるを得ないもので、沿線地域から愛されるのではなく「嫌悪され憎まれる」鉄道になるのは当然です。

日本国内各地や近隣の東アジア諸国の鉄軌道や路線バスなどの公共交通を乗り歩き、公共交通愛好家を自認しているMAKIKYUでも、「開発を止めた某鉄道」開発を止めた某鉄道」だけはとても好きにはなれず、公的支援を受けながらも杜撰な経営を続けるのであれば、訴訟が起きるのも当然で、「北総線の運賃値下げを実現する会(北実会)」「北総線値下げ裁判の会」などの方々の活動には、頭が下がる思いです。
(HPアドレスは以下の通りです)

「北総線の運賃値下げを実現する会(北実会)」 http://hokujitsukai.org/
「北総線値下げ裁判の会」 http://hokusosaiban.jp/

また「北総線の運賃値下げを実現する会」の事務局・間嶋様からは、北総監獄以外の地域に居住している方で、「開発を止めた某鉄道」開発を止めた某鉄道」などの暴挙に関して関心があっても、余りに運賃が高額過ぎる「開発を止めた某鉄道」にはできるだけ乗らずに済ませたいという方には、メールにて問い合わせて頂ければ、通販なども応相談という旨の回答を頂いています。

もし「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中で、通販などで名著「できるだけ 乗らずに済ます 北総線」を入手したいと考えている方が居られましたら、以下のメールアドレスへお問い合わせ頂ければ…と思います。
e-mail:mashima5704@nifty.com
(迷惑メール対策のため、@を全角で表記しており、間嶋様からアドレス公開許可済です)

MAKIKYUは「開発を止めた某鉄道」には自浄能力はまず期待できないと思っていますが、裁判判決などによって事態が少しでも好転し、この記事のカテゴリー名を変更できる日が一日でも早く来る事を願いたいものです。

(画像は過去の記事で使用したものを再掲しています)


因の島運輸~因島を拠点とするローカルバス事業者

2013-02-02 | バス[中国]

先月MAKIKYUが広島・岡山・香川・徳島の中国・四国地方4県へ足を運んだ際には、しまなみ海道の道中にも当たる因島へも、初めて足を運んだものでした。

因島は元々は瀬戸内海に浮かぶ離島だったものの、現在は本州と四国の間を結ぶしまなみ海道(尾道~今治)の途中経路に含まれ、実質的に本土と陸続きになっています。

また市町村合併により、かつては因島市として一つの自治体を構成していたものの、今日では尾道市に編入されています。

この因島はしまなみ海道が道路専用橋として建設され、瀬戸大橋の様な鉄道との共用橋ではない事もあってか、本土との交通手段は主にしまなみ海道を走るバスと、瀬戸内海を航行する船舶となっており、島内の公共交通機関も専ら路線バスが担っています。

因島島内の路線バスは、因島への架橋以前から通称「因の島バス」とも呼ばれる因の島運輸が担っており、島外とを結ぶ路線も、主に同社と島外他社による共同運行となっています。

MAKIKYUが因島の土生(Habu)港へ向かう際には、尾道駅前からの路線バスを利用し、この路線は因島へ向かう最も代表的な交通手段と言っても過言ではありませんが、この路線は同社と本四バス開発、おのみちバス(旧尾道市営)の3事業者による共同運行となっています。

(昔からの)尾道市内における乗降取り扱いが、おのみちバス便のみ異なる(島側の事業者は、市内中心部のおのみちバス運行エリアにおける乗降制限あり)事もあってか、ネット上などで公開している時刻表でも、おのみちバス便のみ識別された標記となっていますが、因の島・本四両者の識別案内は見受けられません。

バス停に掲示されている時刻表も同様で、MAKIKYUが尾道駅前から乗車する土生港行きのバスも、因の島・本四のどちらが出没するのか…という状況でしたが、とりあえずどちらも未乗事業者だけあり、おのみちバスでなければ…と思ってバスを待ったものでした。

乗車予定便より一つ前の便が本四バス開発の運行でしたので、因の島バス便の可能性が…と思っていたら、予想通り因の島運輸便に当たったのですが、やって来たバスは車体に「因島⇔尾道」と記されており、島内路線とは別に尾道発着路線専属で運用されている様です。


乗車したバスはいすゞキュービックの前後扉車、2人がけの座席がずらりと並ぶ着席重視仕様の車内や、展望性を考慮していると感じ
させる引き違い式の側面窓などは、しまなみ海道を走るバスならではの雰囲気です。

全国的にはまだ多数が活躍しているキュービックも、広島県内では比較的少数派の部類に入り、平成4年製という古参年式の車両というのも、古参大型車が好きなMAKIKYUにとっては有り難いものです。

尾道~因島線では、見た所では因の島バスが古参車(キュービック)を多用し、おのみちバスはエルガの短距離高速車(トップドア・リクライニングシート装備)を走らせているなど、新しくグレードの高いバスを走らせています。

主に日野ブルーリボンの前後扉車を充当している本四バス開発はその中間(中にはおのみちとほぼ同タイプのブルーリボンⅡなども走っているのですが…)、それぞれの好みに合わせて様々なバスが選べるのは魅力的で、個人的には因の島バス便がイチオシと感じたものです。


また因島島内線も専らいすゞ車を用いており、MAKIKYUが一度乗車した際には尾道~因島線と同じキュービックながらも、2段窓・折戸と趣きの異なる車両に当たったものでした。


島内路線ではダウンサイズ化が進み、いすゞ車を好んで導入するバス地方バス事業者では典型車両とも言え、比較的新しい中型車・エルガミオも複数台活躍している姿を見かけたものでした。


ネット上を検索しても、余り情報が出回っていない事業者ですが、最近では地方バス事業者ではよくある大都市圏移籍車両の導入も進み、こちらはいすゞ純正だけではなく、富士重工や西日本車体工業製の車体を載せたバスも存在しています。

いすゞ車ばかりで小規模な事業者ながらも、そこそこのバリエーションが存在するのも魅力的で、またしまなみ海道を訪れる機会があれば、因島島内の路線バスにも…と感じたものでした。