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お題参加キャンペーン「公衆電話使ったことある?」~使う機会は少なくなったもののないと困る存在

2017-01-31 | Weblog

gooブログのお題参加キャンペーン、時折気になるお題が出題され、MAKIKYUも何度か記事投稿しています。

そして今日取り上げるお題は「公衆電話使ったことある?」というタイトルですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方は如何でしょうか?

MAKIKYUは「Yes」、テレホンカードも常に持ち歩いている状況ですが、最近は携帯電話の普及で公衆電話の数も減少しています。

出先でも目の前に公衆電話がある所で電話する際には、公衆電話から通話する事が大半ですが、携帯電話を所持しているとわざわざ公衆電話から通話するのは…という方も中には居られるかと思います。

MAKIKYUも一応緊急連絡目的などで携帯電話を所持しており、通話受信目的に加え、出先で目の前に公衆電話が見当たらない時などに使う事もしばしばですが、最小限の機能のみを備えた廉価な機種・契約と言う事もあり、海外ローミングなど高度な機能は備えていません。

そのため韓国など海外へ足を運んだ際、現地の知人と連絡を取る際にも、公衆電話は重宝していますが、韓国では日本以上に公衆電話の撤去が進んでおり、列車駅構内やその周辺でも、公衆電話を探すだけで一苦労と感じる事もしばしばです。


ただ公衆電話はT-moneyなどの交通カードが使える機種(写真)が多数設置されているのは有難く、日本の公衆電話でPASMOやICOCAなどの全国交通系ICカードが通用しない事を踏まえると、この点は評価できると感じています。

また韓国で公衆電話を使用する際は、電話の呼出音も日本でお馴染みの呼出音とは異なり、玄界灘を超えただけでも異国に居る事を通話でも実感するものですが、今後も訪韓時には利用機会があると思いますので、外国人の利用が多い主要駅などでは一定数の公衆電話を存置して頂ければ…と感じています。


JR東日本 E721系1000番台車~4両固定編成で登場した増備車両

2017-01-26 | 鉄道[東北]

東日本大震災の大津波で被災したJR常磐線の福島~宮城県境を挟む区間(相馬~浜吉田)は、震災から5年半以上不通が続き、仙台~相馬周辺の移動は非常に不便な状況が続いていましたが、昨年末に一部区間の軌道を内陸に移設して復旧開業しており、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、ご存知の方も多いと思います。

未曽有の大災害となった東日本大震災は、被災地域特に大津波で甚大な被害を被った太平洋沿岸各地の復興はまだまだの感がありますが、常磐線相馬~浜吉田間の復旧は、震災復興が少しづつ進んでいる事を実感させられる出来事の一つと感じています。

この常磐線復旧による車両運用増と老朽車両淘汰を兼ね、JR東日本では震災以前に仙台地区向けに大量導入された近郊型電車・E721系の増備車が昨年末に大量導入され、今年に入ってから納入される車両も相次ぐ状況になっています。

E721系は仙台空港アクセス線向け車両を含め、既存車両は全て2両編成で製造・導入されており、大抵は複数編成併結して運用(一部2両運行もあり)する事で、運用の柔軟性を持たせていたのが特徴です。

しかしながら4両編成での運行も非常に多い事から、1000番台と付番され昨年末~今年にかけて導入の車両は4両固定編成での導入となっており、MAKIKYUも今年に入ってからこの1000番台車に乗車機会がありました。

 
1000番台ではE721系では初の中間車が大量に登場、この中間車は乗車位置を既存E721系(0番台)2両編成×2編成の運用時とドア位置を合わせており、2~3両目の連結面側の座席数が少なくなっているのが大きな特徴で、これは近年新潟地区で導入が進んでいる新型車両・E129系電車の4両編成と共通します。

 
装いも0番台では緑帯の下に配されている赤帯がピンク帯に代わり、4両固定編成である事が一目瞭然になっていますが、帯色と編成構成を除くと0番台との差異は少なく、両者で設備格差を感じる事は殆どない状況です。
(ただE721系1000番台は0番台だけでなく、701系との併結運行も頻繁に行われており、701系との併連運用だと様々な面で格差が存在します)

 
客ドア付近の写真(左側が1000番台・右側が0番台)を見ても、差異を探すのは間違い探し状態と言っても過言ではないですが、新潟地区のE129系や首都圏で大勢力を築いているE233系などと異なり、E721系では1000番台でも客ドアの内側が化粧板仕上げにならなかったのは少々残念な気がします。

首都圏ではJR・私鉄共にLCDモニターによる多言語情報案内なども当たり前になりつつあり、仙台圏でも開業から1年強の地下鉄東西線では各車両でLCDモニター完備になっている事などを考慮すると、相変わらずの6文字表示1段3色LEDによる文字情報案内もやや見劣りが否めない気もします。

E721系自体が一般車両としての完成度はまずまずと感じる電車で、編成構成以外は極力0番台と仕様を統一する事を意図したのだとすると、個人的評価としてはとりあえず合格点かな…という印象で、登場したばかりのE721系1000番台が常磐線の内陸移設復旧区間を行く写真が報道されているのを見た際には、常磐線の福島~宮城県境区間と沿線地域の復興を象徴するワンシーンとも感じたものでした。

ただ鉄道旅行者からの評価が割合高く、個人的にも比較的好印象の719系電車がこの車両による代替淘汰対象になってしまうのは少々残念とも感じているのですが…


KORAIL京江電鉄線~昨秋鉄道空白地帯に開業した新路線

2017-01-22 | 鉄道[大韓民国・広域電鉄/地下鉄等]

先日「MAKIKYUのページ」では、韓国・ソウル市内と南郊を結ぶ新盆唐線(DX-LINE)の終端・光教(Gwanggyo)駅に関して取り上げましたが、この駅から乗車した江南(Gangnam)行のDX-LINE列車を下車した駅が板橋(Pangyo)で、板橋駅はKORAIL広域電鉄・京江(Gyonggang)線の始発駅にもなっています。

昨年秋の訪韓時、MAKIKYUは板橋駅でDX-LINEからこの京江線に乗り換えたのですが、京江線は昨年9月に開業したばかりの新線ですので、乗車したのは昨年秋が初めてで、韓国へは何度も足を運んでいるという方でも、京江線には乗車した事がないという方も少なくないと思います。

この京江線の新規開業区間は板橋~驪州(Yeoju)間56㎞、当初仮称で城南驪州線と呼ばれていた路線が、他の予定線を含めて京江本線とされて、その内の一部を構成する状況になっています。

現在はソウル南郊の城南市にある板橋を起点に東へ向かい、京畿道の鉄道空白自治体だった広州(Gwangju)市・利川(Icheon)市を経て、驪州(Yeoju)市に至る区間を運行しているものの、今後東西双方で延伸し、将来的には両端でKORAIL既存路線と接続し仁川(Incheon)広域市~原州(Wonju)市を結ぶ予定になっています。
(現在の他鉄道線連絡は始発の板橋駅でDX-LINEと接続する以外は、板橋の隣駅・二梅(Ime)でKORAIL盆唐線と接続するのみです)

板橋から京江線電車に乗車すると、暫くは都市化の進んだエリアが主体という事もあってかトンネルの中を走り、一旦地上に出ても西側(板橋寄)はトンネル区間が大半を占める状況です。


地上区間はソウル近郊に位置する京畿道の中では開発があまり進んでいない地域という事もあり、駅前でも長閑で閑散とした雰囲気の所が多いと感じたものです。

駅間が比較的長く両端駅を含めても11駅しかない事もあり、全列車各駅停車ながらも56㎞を1時間弱で走破しており、結構早いと感じたものですが、昼間時間帯の運行本数は毎時3本程度と、都市圏線区にしては少ないと感じたものでした。


ちなみに現在使用している車両は371000系と呼ばれ、京江線向けに新造された電動車ですが、他のKORAIL広域電鉄で活躍している車両とはデザインなどは酷似した標準仕様車両で、ソウル近郊を走る通勤電車の典型と言った雰囲気の車両ですが、現在の編成両数は4両、韓国の広域電鉄では最短の部類に入ります。


濃いブルー1色のラインカラーが配されている事に加え、先頭車前照灯が3灯になっている事と、KORAIL広域電鉄では最近になってようやく本格採用される様になったシングルアーム式パンタグラフが、外観上では大きな特徴となっています。


車内も造りは広域電鉄他路線の車両と大差ない4扉ロングシート車ながら、暖色系の座席モケットはソウル近郊のKORAIL広域電鉄他路線では見かけない京江線車両ならではの特徴となっており、標準設計的車両ながらも一風変わった雰囲気と感じたものでした。


またMAKIKYUが京江線に乗車した際は、途中駅では下車せずに終点の驪州まで乗車しましたが、驪州駅も市内中心部とは少々離れた街外れに位置しています。


そのため駅前は閑散とした雰囲気でしたが、バス大国の韓国だけあって市内中心部まで移動できる市内バス路線も設定され、写真の901番は昼間約25分間隔で運行しています。

京江線電車の運行本数を考慮すると、接続交通機関としては充分な便数が確保されていると言っても良いと感じたものです。
(MAKIKYUは驪州駅到着後901番バスでバスターミナルへ移動し、その後楊平(Yangpyong)へ移動しましたが、驪州駅から市内バスで楊平方面へ向かう場合は、バスターミナルへ出て乗換となります)

 
駅自体も開業したばかりの新線で、ホームドア設置率の高い韓国という事もあり、途中各駅共々スクリーン式ホームドアを完備しています。


おまけに将来の増結に備え、ホームは現在の運行両数(4両)以上の長さが予め確保されており、現在列車が停車しない両端は柵が設置されて入場できない状況ですので、保安面では人身事故発生が毎日の様に報じられる日本の首都圏各線とは大違いで評価できる事ですが、駅ホームからの列車撮影は絶望的な状況と言わざるを得ないのは残念な所です。
(列車の写真は驪州駅から板橋方へ徒歩で4~5分程度移動した所から撮影しています)

車両は新型1形式のみ・駅ホームでの列車撮影は絶望的な状況となると、趣味的な関心はイマイチと感じる向きも少なくないと思いますが、京江電鉄線開業で京畿道南東部に位置する各自治体へのアクセスは飛躍的に向上した事は多いに評価できると感じています。

京江線の運行本数や両数などは、現状では大都市近郊線区としては最小限のレベルと言わざるを得ない状況ですが、今後の発展余地は大いにある路線と感じ、今後どの様に変貌して行くのかも注目の路線と感じたものでした。


新盆唐線・光教駅とアクセスバス路線

2017-01-17 | 鉄道[大韓民国・広域電鉄/地下鉄等]

昨秋MAKIKYUが韓国へ足を運んだ際には、昨年初頭に延伸開業した新盆唐(Sin-Bundang)線の延伸区間・亭子(Jeongja)~光教(Gwanggyo)間にも乗車機会がありました。

新盆唐線は「DX-LINE」という愛称名を持ち、ソウル市内の江南(Gangnam)と南郊を速達輸送する新線で、江南~亭子間の開業も2011年ですので、路線自体が開業から日が浅い新線です。

近年開業したばかりの路線と言う事もあり、スクリーン式のホームドアは各駅に完備、全列車で自動運転を行っているのも大きな特徴です。

都心と郊外を速達輸送する目的で建設された事もあり、首都圏(ソウル都市圏)内を運行する通勤線区であるにも関わらず、途中駅間が8㎞程度離れた箇所も存在しています。

運賃体系も一応首都圏統合運賃制が適用されるものの、ソウル近郊では相当数の系統が存在する広域急行バスなどと同様に追加運賃が必要となっています。

そのため他路線との乗換口には中間改札が設けられているなど、「安いけど各駅停車ばかりで遅い」と感じる事が多い大半の首都圏地下鉄・広域電鉄路線とは随分趣の異なる路線となっています。

 
2011年に開業した江南~亭子間は全区間が地下区間となっており、列車撮影や車窓を楽しむのはとても…という状況で、今年開業した区間も殆どが地下区間となっていますが、新規開業区間の終点・光教駅は地上駅となっており、駅舎も地上に設けられた橋上駅・駅近くには車両基地も併設されています。
(写真は光教駅舎と、駅前から眺めた駅周辺の様子です)

 
光教駅周辺は僅かながら地上区間を走行し、光教駅構内で列車を撮影する事も出来ますので、延伸前に比べるとDX-LINEの列車撮影も格段に容易になっています。
(光教開業以前はKORAIL盆唐線の車両基地を間借りしており、盆唐線の竹田周辺で回送列車を撮影する事は可能でしたが、回送列車の運行時間帯などは限られており、終日地上で列車が発着する今日とは大違いです)

 
ホームにはスクリーン式のホームドアが設置されていますので、駅ホームで入線する列車や停車中の列車全体を撮影するのは困難、改札のすぐ近く(改札内)が列車撮影ポイント状態でしたが、先頭部や車端部だけを撮影するのであれば、ホームドア越しに撮影する事も出来ます。


ちなみに現在DX-LINEで活躍する車両は、D000系と呼ばれる車両1形式だけで、40年以上の歴史を誇る1号線などに比べると、車両面でのバラエティに乏しいのは新線故に致し方ない事です。


ただ広域電鉄では最近になってようやく導入され始めたシングルアーム式パンタグラフを全車両が装備しており、客ドアも韓国の都市鉄道では比較的少数派のプラグドアとなっている辺りは大きな特徴です。
(KORAILの列車線では、プラグドアを採用した車両が多数派で、シングルアーム式パンタグラフを搭載した車両も多数活躍しています)


車内は乗車時間が比較的短い通勤線区と言う事もあり両開き4扉オールロングシート、プラグドアなどの特徴を除くと、質素な内装や硬めの座席など、最近韓国で導入されている通勤電車の典型といった印象ですが、座席モケットが2色色分けとなっている点は独特です。


自動運転を行う路線だけあり、車端部が展望スペース状態となっており、最前部は立席にも関わらず結構な人気のある区画ですが、先日取り上げた仁川2号線などとは異なり、地上区間が光教駅周辺だけに限られてしまうのは残念な限りです。

また光教駅は一応水原(Suwon)市に属するものの、広域電鉄の路線図を見ると盲腸線状態となっており、光教駅~水原駅を鉄道だけで移動しようと思ったら、結構な大回りになります。
(それでも盆唐線が近年水原まで延伸開業していますので、あり得ない程の大回りではないですが、盆唐線水原延伸前に盆唐~水原間を鉄道だけの乗継で移動するのは、日本で日光~足尾間を列車のみで移動するのに近い状態でした)

バス大国の韓国ですので、水原駅~光教駅間は当然市内バスで移動する事も可能で、MAKIKYUも光教駅へ向かう際には、水原駅前から市内バスに乗車したものでした。

光教駅から比較的至近の京畿(Gyonggi)大学付近を通るバスは多数存在するものの、光教駅前を経由する路線は少なく、また水原・光教両駅共に起終点ではなく途中停留所となる点も要注意です。


ちなみにMAKIKYUが乗車した市内バスは写真の400番、ソウル郊外の京畿道ではありふれた存在と感じるG-BUS塗装の現代製2段ステップ車両ですが、このバスの後に写っている400-4番も両駅間を結ぶ路線です。

両者共に毎時2本程度しかない上に、写真の様に団子状態で運行する事もあり、首都圏市内バスにしては利便性も芳しくない印象があり、韓国旅行が初めてで韓国語は全くできないという方などは、単独で乗車するのはやや難ありかと思います。


乗車時間は片道30分強ですので、韓国の市内バスではさほど長い部類には入りませんが、水原駅~光教駅間の途中では有名な八達門(Paltal-mun)も経由し、車窓観光も楽しめますので、韓国一人歩きに慣れている方か、そうでなくても韓国内に知人が居り同行可能な方であれば、車窓観光を兼ねて乗車するのも悪くない路線と感じたものでした。


またMAKIKYUが先月DX-LINEに乗車した際は、光教駅から乗車した列車は「江南」行で、この列車には終点まで乗車せず途中の「板橋」駅で下車したものでした。
(写真はDX-LINEの列車内ドア上に設置されたLCDモニターで、한글に加えてローマ字と漢字も併記されていますので、板橋を経て江南まで向かう列車である事は一目瞭然だと思います)


板橋も東京都内の板橋(いたばし/Itabashi)区はお馴染みの存在で、幾度も足を運んでいますが、韓国の首都圏にある板橋(판교/Pangyo)は以前一度通過した事がある程度、この駅で列車を下車するのは先月が初めてでした。

韓国の首都圏にある板橋駅は今秋に開業したばかりの新線始発駅にもなっており、この路線にも乗車機会がありましたので、こちらも近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


西武の地下鉄直通座席定員制列車・列車名を正式公表~何処かで聞いた事がある様な列車名は…

2017-01-11 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

西武鉄道では昨秋、両開き4扉の通勤仕様で地下鉄直通対応ながらも、ロング/クロスシート可変座席を採用した新形式・40000系が納入、今春の運行開始に向け試運転を行っており、西武線沿線をはじめそれ以外でも日頃首都圏を生活圏としている方の中には、既に同車の姿を見た事があるという方も居られるかと思います。


40000系(既公開記事での使用画像・左側から2番目の車両が該当)は地下鉄直通車としては久々の新鋭車両である事に加え、ロング/クロスシート可変座席を採用、座席指定制列車としても用いる事が発表されている事もあってか、車両自体だけでなく運行ダイヤなども注目の存在ですが、昨日西武鉄道側が公式に40000系を用いた座席指定制列車の名称やダイヤを公開しており、既に公式リリースをご覧になられた方も居られるかと思います。

40000系は現行営業用最新鋭車両・30000系「スマイルトレイン」の様に車両自体に名称を設定するのではなく、要特別料金の座席指定列車として運行する場合のみ、列車名を名乗る事になっています。


この名称は「S-TRAIN」、韓国鉄道(KORAIL)の南道海洋観光列車「S-Train」(写真・「MAKIKYUのページ」で以前公開した記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)と非常に紛らわしい名称ですが、西武側はKORAILが運行している観光列車「S-Train」の存在を知りながら、「TRAIN」を全て大文字表記とする事で別物である事を主張しているのか否かも気になります。
(さすがに西武鉄道程の大企業であれば、上層部一同が「S-Train」の存在自体を知らないという事はないと思いますが…)

座席指定制列車時刻は、平日は西武線~東京メトロ有楽町線直通、土休日は西武線~東京メトロ副都心線~東急東横線~みなとみらい線直通で設定され、有楽町線直通は終点の新木場発着ではなく豊洲発着となっているのが大きな特徴、豊洲では小田急線直通の不定期列車「ベイリゾート」号廃止以来の有料列車復活となります。

東京メトロでは小田急線直通特急に続き、2例目の座席指定制有料列車となり、東京メトロ線内のみでの利用ができない事や、メトロ線内分の特急料金が210円となっている点も、小田急線直通特急と同様です。

40000系は一般列車兼用となる車両だけに、座席や内装などの設備面や、複数社線を跨り料金が併算される事を考慮すると、やや割高感が否めない気もしますが、この事もあってか西武線内では既存特急(レッドアロー)よりも割安な料金設定となっている点は当然と言う気もします。

土休日のみ運行の東急東横線・みなとみらい線内でも特急料金が別途設定、この料金設定は設備的にほぼ同等の車両を用いている東武東上線「TJライナー」の乗車整理券料金を参考にしたと思われる価格設定です。

東急線内のみや東急線~東京メトロ線跨ぎでの2社線内乗車も可能となっていますが、みなとみらい線内のみでの特急料金が設定されていない代わりに、みなとみらい線内のみでの乗降が不可能になっているのも大きな特徴です。

西武線内の発着駅も平日は所沢発着のみですが、土休日は所沢・飯能・西武秩父発着の3通りが存在、上下で運行本数が異なっているのも大きな特徴で、片道回送で運行する列車が設定されるのか、それともロング/クロスシート変換機構を装備している事を生かし、片道一般列車で運行する列車が出て来るのかも気になる所です。

運行形態や料金設定をはじめ、「S-TRAIN」の名称設定も含め、西武線~地下鉄直通特急は賛否両論が色々出そうな列車と感じますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も見解などありましたらコメントもどうぞ。


京急(新)1000形16次車~幾分マシになったステンレス車両

2017-01-09 | 北総監獄

京浜急行電鉄(京急)では、近年(新)1000形ステンレス車両の増備が進行しており、これは賛否両論でネット上でも様々な見解が示されていますが、ステンレス車初導入となった2007年の6次車導入開始から早くも10年が経過、今まで「赤い電車」の印象が強かった京急もステンレス車の大量導入で様相が随分変化したと感じています。

(新)1000形ステンレス車は既存車両よりも製造コストを大幅に削減する事を主眼に導入され、結構な勢いで増殖していますので、銀色の電車がやって来て「またか」と感じる事も少なくない程ですが、個人的には内外共に様々な面で安物感を強く感じる車両と感じています。

これに加え今まで導入されたステンレス車(6~15次車)は全席ロングシート、この座席は好みが大きく分かれ、異様に柔らかい「ブカブカした感触の座席」となっており、個人的には非常に頂けない存在と感じる程です。

 
しかしながら昨年末に導入が開始された16次車は、車体材質自体は相変わらずステンレス製で、雨樋も張り出した構造ながらも、昨年少数が導入された1800番台車(正面貫通路付の4両編成)と同様に、ラッピングで既存塗装車に近い「赤い電車」の装いを再現しており、一目で銀色の電車との違いを識別できる様になっています。


MAKIKYUも昨年末に初めてこの車両に乗車機会があり、車内もFRP製の天井板や異様に柔らかい「ブカブカした感触の座席」のロングシートなどは相変わらずですが、車端部分にステンレス車では初となるボックス席が設けられており、座席数は僅かながらも「ブカブカした感触の座席」ではない座席に着席できる様になったのは大いに歓迎できる事と感じています。

このボックス席は混雑対策などもあってか、アルミ合金製車体の(新)1000形初期車などに比べると、設置数は半減していますが、スマートフォンなどの充電に使えるコンセントが設けられるなど、他社一般車両ではまだ導入事例が少ない先進的な取り組みも見られます。

また客ドアも内側が(新)1000形ステンレス車では初の化粧板貼りとなり、今までコストダウンばかりに注力し、貧相さが否めないと感じていた傾向が変化し、見栄えが随分向上しています。


ドア上には近年の新型車両では標準装備とも言えるLCDモニターが装備され、LCDモニター自体は(新)1000形ステンレス車の一部や600形などでも導入されていますが、片側がモニター1面、もう一方が2面となっている配置は、他では余り類を見ない独特なモノと言えます。

LCDモニターを2面配置にする場合、一方を次駅などの運行情報案内・もう一方を広告やニュースなどの放映で用いるのが一般的ですが、16次車の場合は千鳥配置となっている左側モニターを韓国語と中国語の運行情報案内モニターとし、右側は日本語と英語の運行情報案内モニターとしているのが特徴で、これは空港アクセスに注力している近年の京急ならではとも感じたものです。

ただ相互直通運転先と共に空港アクセスに注力し、外国人利用なども多く見込まれる路線にも関わらず、未だに首都圏大手私鉄では唯一自動放送装置設置車両が皆無となっている辺りは片手落ちの感があり、今後近鉄奈良線系統などで導入事例が存在するタブレット端末を活用した多言語案内実施などを検討しても良い気がします。

全般的な印象としては、ステンレス車導入前の車両に比べると相対的にはやや見劣りするものの、今までの銀色ステンレス車に比べれば遥かに上等で、この車両の評判がまずまずならば、既存の銀色ステンレス車も車端部分のボックス席設置やドア上LCDモニターの片側2面化(もしくはLED文字案内装置から換装)を行うと共に、改良を施した編成を16次車と同様の装いに改めて頂ければ…と感じたものでした。
(欲を言うなら個人的にはこれに加えてロングシート部分の異様に柔らかい「ブカブカした感触の座席」を、乗入他事業者並の座席に改善して頂けると助かりますが…)

ちなみに写真の16次車は専ら京急線内で運用される6両編成ですが、近日中に導入予定の8両編成は今後首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走り、余りに高額過ぎる運賃などで悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)にも乗り入れ、通称「悪徳」とも呼ばれる列車などに多用される事も見込まれますので、この記事の取扱カテゴリーは「北総監獄」扱いとさせて頂きます。


永宗島を走る磁気浮上鉄道~開業まで随分手間取った無償運行路線

2017-01-05 | 鉄道[大韓民国・広域電鉄/地下鉄等]
昨秋MAKIKYUが韓国へ足を運んだ際には、仁川(Incheon)広域市内でも市内中心部とは少々離れた永宗(Yeongcheon)島にある仁川国際空港にも足を運ぶ機会があり、MAKIKYUがここへ足を運んだのは3回目でした。

1度目の訪問はKORAIL空港鉄道乗車、2回目の訪問はKORAIL空港鉄道に直通するKTX(高速列車)乗車が主目的(2回目の片道は東仁川駅~仁川国際空港間の市内座席バス利用)でしたが、3回目となる今年も過去2回に続き鉄道乗車目的での訪問、今回の目当ては磁気浮上鉄道乗車でした。
(MAKIKYUは仁川での出国歴も何度かあり、パスポートにも「INCHEON」と記されたスタンプが幾つかありますが、これは全て仁川「港」発着の国際航路(フェリー)利用。日本在住で仁川市内やその周辺を訪問する旅行者は、仁川「空港」を出入国で利用する事も結構多い様ですが、訪韓回数13回のMAKIKYUは仁川「空港」を出入国で利用した事はまだありません)

磁気浮上鉄道は既に市内で鉄道路線を運行している仁川交通公社やKORAIL空港鉄道ではなく、仁川国際空港公社が運行、当初は2014年内開業予定となっていたものの延期が相次ぎ、今年2月にようやく開業を迎えています。

現段階の運行区間は仁川国際空港~龍遊(Yongyu)間の5.6㎞、途中にも4駅が設けられており全線複線、龍遊駅の先も列車折返や出入庫に用いる軌道が続いていますので、この句ヵんも含めると総延長は約6㎞程度になります。


仁川国際空港駅は空港ターミナル内ではなく、KORAIL空港鉄道の駅がある建物内に設けられていますが、空港鉄道からの乗継だと意外と目立ちにくく、無意識に通り過ぎて空港ターミナル内へ向かってしまう可能性も…と感じる状況でした。


そのため磁気浮上鉄道への乗車目的で仁川空港へ足を運ぶ際は要注意とも感じたものですが、現在は無償運行ながらも将来は有償化する事も考慮してか、駅構内には自動改札機も設置されており、無料と大きく記されていたのも印象的でした。

磁気浮上鉄道自体は日本の名古屋郊外で運行している「リニモ」とほぼ同種、韓国では既に大田(Daejeon)広域市で有償運行を行う試験路線が1路線あり、これも一度乗車した事がありますが、韓国で本格運行を行っているのは現在仁川国際空港公社が運行する1路線のみです。

 
来を象徴する乗り物としてPRする意図もあるのか、仁川国際空港駅の駅舎をはじめ、途中駅の周辺でも近代的で独特な雰囲気と感じるデザインの構造物が幾つも見受けられたものでした。


黄色を基調とした装いで、最近の韓流らしい丸みを帯びたデザインの運行車両・UTM-03系も車内外共に近代的な雰囲気と感じたものです。

 
特に車内の座席配置は独特と感じたもので、自動運転を行っている事もあり、最前部は前面展望を存分に堪能できる特等席となっています。

 
また開業から日が浅く、空港のある永宗島は元々ソウル市内や仁川中心部から近い割には、開発があまり進んでいなかった事もあって空港建設地になった事もあり、沿線途中は建設中の建物が幾つも見られる所や、一面空地が拡がる区間も数多く存在し、車窓は中国の都市鉄道を思わせる雰囲気があるとも感じたものでした。
(仁川空港周辺と中国の遼寧省や山東省は400㎞程度しか離れていませんので、雰囲気が似ていると感じて当然かもしれませんが…)

 
そして終点の龍遊駅は、目の前がKORAIL空港鉄道の車両基地になっており、レールファンなら空港鉄道の俯瞰遊覧を目的に乗車しても…と感じる状況です。

 
駅構造は仁川国際空港駅以外の既存各駅と同様に上下線でホームが分かれている相対式、列車は駅よりも先まで運行して折り返しとなりますので、乗車列車で来た道を折り返す場合にも一旦階段を下りて反対側ホームに移動する必要があり、そのまま乗り続ける事が出来ないのは少々面倒です。

龍遊駅周辺は余り華やかな雰囲気ではなく、仁川空港内の様な外国人向けの店などはありませんが、駅前の通り向かいには海鮮系の韓国人向け食堂が幾つか軒を連ねており、磁気浮上鉄道乗車の序に韓国らしい食事を…という向きには、この食堂を利用するのも悪くないと思います。


MAKIKYUはどんなメニューがあるのかと興味本位で覗いていたら、その内の一店から客引きの声がかかり、昼時を過ぎても昼食を取っていなかった事もあり、この店で昼食を注文したものでした。


多数の品が並ぶ定食は10000W程度と昼食にしては割高感があり、量も多過ぎと感じた事もあり海鮮入りのカルククス(7000W)を注文、MAKIKYUが外国人と分かると外国語メニュー(写真入りでしたが表記は英語と中国語のみ)を差し出され、店内にあるメニュー表記の「해물칼국수」を指差しして呼称したら、店員はハングルが読めるとは思っていなかった様で、少々驚いた様子でした。

食事内容もカルククス自体が韓国でも何度か食べた程度、その中でも「海物」を名乗るカルククスを食べるのは初めてでしたので、これも1度試すのは悪くないな…と感じたものでした。

また磁気浮上鉄道は現在無料運行を行っている事もあってか、団体ツアー客の乗車も散見し、試乗ツアー客を客待ちしている観光バスの姿なども何台か見かけたものでした。

この団体客が居るか否かで車両の混雑ぶりは大きく変化し、小型車両による運行故に、団体客乗車時は少々混雑するのは難点と感じたものです。

現段階では無料で乗車できますので、特に鉄道関係に興味がある訳でなくても、韓国出入国で仁川国際空港を利用する方が、出国までの時間潰しや空港周辺の見学を兼ねて乗車するのも悪くないと感じたものでした。

運行間隔は15分毎ながらも、時間帯が10時台~18時台に限られており、遅い時間に龍遊行に乗車すると、空港へ戻りたい場合に帰りの列車がないのは要注意ですが…
(龍遊駅南東には一応市内バスの停留所(거잠포회센터)もあり、ハングル解読が可能なら外国人旅行者でもその気になれば仁川空港へ戻る足として使えない事もないですが、検索した限りでは座席バス302番(松内駅発着・仁川空港経由)を除くと各系統共に毎時1本程度と便数も少なく、余り使い勝手も良いとは言えません(一応21時頃まで運行)ので、磁気浮上列車で龍遊駅まで乗車し、帰りの列車がない時に使う程度に考えておいた方が良いと思います)