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横浜市交通局「YOKOHAMA BAYSIDE BLUE」~初の国産連節バスによる営業路線

2020-07-30 | バス[首都圏]

先月中頃~今月中頃までは仕事が立て込み、「MAKIKYUのページ」更新も停滞状態になってしまいましたが、ようやく仕事も一段落。

また数日前私用で横浜市内に出向く機会があり、その際には運行開始から間もない「YOKOHAMA BAYSIDE BLUE」にも乗車機会がありましたので、今日取り上げたいと思います。


「YOKOHAMA BAYSIDE BLUE」は横浜市交通局が運行、初の純国産連節バスによる営業運行を行うバスで、横浜駅(東口)~山下ふ頭間を昼間時間帯に概ね30分間隔で運行。
(横浜駅行は他のバスと異なり横浜駅改札口前が終点、横浜駅改札口前→横浜駅(東口バスターミナル)間は回送運行となります)

運賃は市営バス均一運賃(大人現金乗車時は220円)となっており、専ら観光向けに運行している「あかいくつ」とは異なり、市営バス全線定期券や横浜市発行の敬老乗車証/福祉乗車証での乗車も可能となっています。

神奈川県内での連節バス運行は、既に県内最大手の民営事業者が複数営業所で運行中、また同社では東京都内の一部路線でも連節バス運行を実施しており、首都圏全般を見渡すと京成バスでも千葉市の幕張新都心地区で多数の連節バスが用いられていますので、さほど目新しいものとは感じない方も少なくないと思います。

これらの路線をはじめ、関東地方以外の事業者が現在営業運行を行っている連節バスは全て輸入車、また京成バスが以前使用していた富士重工製車体の連節バスも、下回りは海外メーカー製の車両となっています。

しかしながら「YOKOHAMA BAYSIDE BLUE」はJ-BUS製の純国産車、また連節バス運行は今まで専ら民営事業者による運行でしたが、公営事業者が直接運行(横浜市交通局の一部路線は、管理の受委託により関連団体の横浜交通開発が運行しています)しているのも大きな特徴と言えます。


最近のJ-BUS大型路線車とよく似た前面や最後部、引戸を用いた1両目後部扉と2両目扉などは、海外からの輸入車とは大きく異なる雰囲気となっています。

機構面でもハイブリッド車という特徴がありますが、輸入車を用いた国内の既存連節バスに比べると、装い次第では存在感が際立たない車両かもしれません。

ただ「YOKOHAMA BAYSIDE BLUE」の名前の通り、メタリックブルー1色の非常に際立つ塗装となっており、この装いは横浜のみなとみらい地区を走るバスらしいと感じますが、神奈川県内で既に複数の連節バス運行実績を持ち、横浜市交通局のライバルとも言える事業者の連節バスが赤系統1色の装いでしたので、これと対照的な色を選んだのかも…共感じたものでした。


行先表示は最近流行のフルカラーLEDを使用、「YOKOHAMA BAYSIDE BLUE」のロゴも表示され、市営バス一般路線車は大半が3色LEDを用いていますので、これも非常に際立つものと感じたものでした。


車内に足を踏み入れると、車両の基本構造は国産車だけあって輸入車の様な新鮮味や非日常感はなく、座席形状は最近のJ-BUS路線車でお馴染みのもの。


1両目の運転席とタイヤハウス部分以外、2両目の乗降扉より前側がノンステップとなっていますが、車内のデッドスペースがやや多い様に感じられ、これに加え連接部は立ち止まらない様に注意書きもある状況ですので、車体長の割に収容力は…とも感じたものでした。

内装は既存の市営バス路線車とは大きく異なり、木目柄を用いた床材や、ロゴ入りのグレーを基調とした座席モケットは落ち着いた雰囲気ですが、最近これまた車体色を「YOKOHAMA」を冠した青一色に塗装変更中、本社も横浜市内にある大手私鉄の電車を連想する方もいるのでは…と感じたものでした。


車内LCDモニターは最近の阪急阪神HD系電車で導入しているタイプを連想させる横長1画面型、これも既存市営バス車両とは異なるものとなっており、4か国語表示や地図表示なども行われるなど、バス車内の案内表示装置の中ではかなり詳細な案内が行われている部類と感じたものでした。

また横浜駅~山下ふ頭間を片道30分以上かけて運行する現状は、遊覧観光気分で乗るなら悪くない反面、移動手段として捉えるなら所要時間が長過ぎて不便さが否めないものです。

これに加え山下ふ頭では、その気になれば到着後6分程の折返し時間で横浜駅への折返便を運行できるダイヤながら、敢えて30分以上の待機時間を設けているなど、運行には相当な余裕を持たせていると感じたものでした。

現状は連節バスならではの輸送力を最大限に発揮できる朝ラッシュ時間帯には運行せず、様子見や運行データ収集、乗務員の習熟を兼ねて観光向けに走らせている印象、暫定運行と言っても過言ではない状況と感じたものですが、今後市営バス他路線での連節バス運行なども行われる様になるのか否かも気になるものです。

国産連節バス自体も、コロナ禍の影響がなければ東京都内で既に運行していたと思われ、既に一部車両は納入済ですので、東京都内での営業運行開始もそう遠くないと思いますが、今後国内各地で導入、運行される事になるのか否かも気になる所です。


10年以上前の小川町・寄居駅周辺を運行していた川越観光&東秩父村営バス

2019-03-01 | バス[首都圏]

昨日夕方、埼玉県小川町の東武東上線/JR八高線小川町駅近くで、路線バスが電柱をなぎ倒し沿道の建物に衝突する事故が発生、ネット上でもニュース記事などで報じられていますので、ご存知の方も多いと思います。

この事故は小川町駅を起終点として、駅から少し離れた住宅地を結ぶ循環路線「小川みどりが丘循環」で発生しています。


この路線は以前東武鉄道が運行、後に系列の川越観光自動車(川越観光バス)に移管されて現在に至っており、MAKIKYUも以前一度だけ乗車した事がありますが、まさかこんな事故が起きるとは…と感じています。
(写真は昨日の事故当該車両ではなく、10年以上前に撮影したものです)

事故の報を聞いた際には昨秋に横浜市内で鉄道高架柱に激突、前方車両を巻き込み乗客死傷者も発生した神奈川中央交通(神奈中)バスの特別重大事故を連想したものです。

昨日川越観光バスが惹起した事故では乗務員が重傷を負い、複数名の乗客が軽症と報じられていますので、事故の等級としては発生から24時間以内に死亡者が発生、最も重い「特別重大事故」には該当せず、1等級下の「重大事故」に該当します。

一歩間違えれば特別重大事故にもなりかねない事案だけあり、通行人や建物内にいた人物を死傷させる事がなく、乗客の負傷程度も軽症で済んだのは、結果論的には「不幸中の幸い」ですが、それでも「あってはならない事」が起きてしまったと言えます。

今回の事故惹起乗務員は58歳、勤続10年以上のベテランと報じられており、少なくとも技量が未熟で事故に至った事は考え難い反面、急な体調不良に見舞われた、もしくは人員不足などにより超過勤務が常態化し、疲労の蓄積で正常な運転操作ができない状況に陥っていなかったのかも気になる所です。

ちなみに小川町駅を起終点とするバス路線は、昨日事故が発生した「小川みどりが丘循環」以外の各系統も含め、以前は東武鉄道が大半の路線を運行、現在も系列の川越観光バスと国際十王交通(熊谷発着系統)による運行が主体となっています。

しかしながら東秩父村方面の路線は一旦川越観光バスに移管された後、近年埼玉県内の一部閑散路線を引き受けて運行しているイーグルバスに移管されており、以前撮影した写真がPC内にありましたので、今日取り上げたいと思います。


小川町駅~東秩父村方面の路線は、MAKIKYUも川越観光バス運行時代に一度乗車、その時の車両は最近では見る機会も少なくなった前後扉車でした。

イーグルバスはこの路線以外に一帯の村営バス路線移管も引き受けており、かつて東秩父村~寄居方面で運行していた東秩父村営バスも、現在ではイーグルバス路線に転換しています。

 
MAKIKYUはこの東秩父村営バスにも一度乗車、これも乗車した時にはイーグルバス移管で消滅するとは思っていませんでしたが、機会がある時に記録・乗車しておいて良かったと感じています。

また昨日重大事故を惹起した川越観光バスには捜査が入ると共に、今後行政監査が実施される可能性も決して低くないと思いますが、適切な再発防止策を講じると共に、行政監査等で不備事項指摘があった際には早急に改善策を講じ、再び路線バスにおける同種事故の報を聞く事がない事を願い、今日の記事を締めたいと思います。


千代田区地域福祉交通「風ぐるま」~利用時には代車の姿も

2017-07-10 | バス[首都圏]

先月所用で千代田区(東京都)内へ足を運ぶ機会があり、その際には区内を走るコミュニティバス「風ぐるま」にも初めて乗車したものでした。

「風ぐるま」は千代田区役所を起終点とする循環運行(朝晩に区間運行便あり)で、九段下駅近くにある区役所から東方へ向かう「秋葉原ルート」と「内神田ルート」、西方へ向かう「麹町ルート」と「富士見・神保町ルート」の計4ルートが存在しています。

「秋葉原ルート」と「内神田ルート」、「麹町ルート」と「富士見・神保町ルート」では重複する区間も多く、また平日・土曜日は一部便を除き「麹町ルート」と「秋葉原ルート」、「富士見・神保町ルート」と「内神田ルート」でそれぞれ直通運行を行っているのも特徴です。

「地域福祉交通」と名乗っている事もあり、高齢者や身障者などに限定したバスと錯覚される恐れもある事を懸念してか、バス停ポールには「どなたでもご利用できます。」という文言が掲出されていたのも特徴的と感じたものでした。

運行は都内の他区でも幾つかのコミュニティバス運行を受託する日立自動車交通が行い、PASMOなどの全国交通系ICカードにも対応、また1乗車100円と言う割安な運賃設定も魅力的です。

これに加えICカード利用で乗車時から90分以内に「風ぐるま」他ルートへ乗り継いだ場合、乗り継いだバスの運賃が無料になりますので、区内を東西に移動する場合には、移動区間次第では地下鉄やJRなどを利用するよりも割安に移動できます。


また「風ぐるま」の充当車両は、コミュニティバスでは一般的な日野ポンチョで、ピンク色の装いが特徴です。


MAKIKYUが2ルート乗継で利用した際には、日立自動車交通の路線車塗装を纏った車両に「風ぐるま」のマグネットを掲出した代車運行便にも当たり、両者を乗り比べる事も出来ました。

MAKIKYUが乗車した「風ぐるま」所定車両と代車では装いが異なるだけでなく、AT車/MT車・つり革の吊り輪が△/○・車内案内表示器がLCDモニター/LED文字案内など様々な差異が見受けられたのは興味深いものと感じたものでした。

ちなみに「風ぐるま」の利用状況は、地下鉄などが多数行き交う土地柄と言う事もあってか、貸切状態になってしまった時もありました。

それ以外でも乗車時は収容力の小さなバスながらも常に空席が存在し、利用が振るわない印象を受けたもので、近隣区を走るちーばすやハチ公バスなどに比べると、運行本数の少なさや限られた運行時間帯などが災いしていると感じたのは少々残念でした。

ただ使い方次第では結構有用な路線と言う気もしますので、使い方機会があればまた利用しても…と感じたものでした。


4月にオープンした高速バスターミナル「バスタ新宿」

2016-06-08 | バス[首都圏]


数日前
MAKIKYUは都内へ足を運ぶ所用があり、その際には4月にオープンした新宿の高速バスターミナル「バスタ新宿」を初めて視察する機会がありました。


ネット上でも様々な方が話題を取り上げている「バスタ新宿」は甲州街道を挟み、新宿駅南口と向かい合う箇所に立地しており、
4階建ての最上階(4)がバスの出発ホーム、乗車券売り場もこのフロアに位置しており、到着ホームやタクシー乗り場は1つ下のフロア(3)となっています。


出発ホームの乗り場数は
12箇所、都内では屈指の運行本数を誇る東京駅八重洲口を凌ぐ規模となっており、陳腐な上に発着番線数も限られていた西口ヨドバシカメラ脇の旧中央高速バスターミナルなどに比べると、格段に改善されたターミナルと感じたものでした。

また新宿発着の高速バスは、以前は旧中央高速バスターミナル(京王やその共同運行会社の便が主体)をはじめ、西口小田急ハルク脇の35番乗り場(小田急系が主体)や新南口(JR系やその共同運行会社が主体)など、運行事業者や路線によって乗車箇所が分散しており、特に不慣れな利用者にとっては非常に分かり難い状況だったものが、殆どの路線がバスタに集約される事で分かり易くなったのも、大きなメリットなのでは…と感じたものでした。

運行本数的にも国内で業界最大手と言われる西日本鉄道(西鉄)の拠点になっている福岡・天神バスセンターに匹敵する事から、一部では「国内最大級のバスターミナル」とも言われ、特に首都圏では天神バスセンターに匹敵する存在の高速バスターミナルも存在しなかった事から、「かなり大きな高速バスターミナルが出来た」という評も散見する程です。


ただ都市間バス大国となっている隣国・大韓民国
(韓国)の高速バス・市外バスに何度も乗車、これらのバスが発着する巨大なターミナルを何度も利用しているMAKIKYUとしては、「バスタ新宿」は規模的に大きなターミナルとは言い難いと感じたものでした。
(
韓国の都市間バスターミナルは、地方都市の一つに数えられる光州(Gwangju)でも乗り場数が60程度、首都のソウルに至っては最大規模を誇る江南(Gangnam)の高速ターミナル(写真・既公開画像の再掲です)が方面別に京釜・嶺東線と湖南線に分かれ、京釜・嶺東線ターミナルだけでも光州のタ-ミナルを遥かに凌ぐ程、その上市内には他にも大規模な都市間バスターミナルが複数存在する状況です)

とはいえ韓国の都市間バスは、ターミナルを中心部ではなく市内の中心からやや離れた高速道路のインター近くに設けている事も多く、東京に例えるなら綾瀬や用賀辺りに大規模ターミナルを設置、ターミナル~市内各所間は別途市内交通(地下鉄や市内バスなど)利用という状況です。

そのため用地の限られる都心の一等地にターミナルを設け、限られた設備を効率よく駆使する事で多くのバスを発着させるという点では、「バスタ新宿」は総体的に見て悪くないターミナルと感じたものでした。
(混雑時間帯のトイレ混雑などの問題は、一部ではかなり問題視されていますが…)


バス大国・韓国から訪日した旅行者をはじめ、韓国をはじめとする都市間バス大国の現状を見た人物から見ると、「バスタ新宿」は小規模なターミナルとして映ると思いますが、今後国内各地でもバスタを参考に、都市間バスターミナルを集約する動きが各地で続くのか否かも気になったものでした。

日本の都市間バスは九州の一部などを除くと、専ら2点間輸送に特化し、鉄道など他交通機関を補完する役割に甘んじている路線が大半を占めている事もあってか、一部の「知っている使い慣れた乗客」を除くと利用し難い路線が多いと感じています。

特に複数事業者に跨る乗継利用となると、殆ど考慮していない事が大半と感じますので、発券システムなどのソフト面と共に、ターミナルなどのハード面での難点を改善する事で、都市間バスの利用増も見込める気がしますので…


払い戻し期限が迫る「バス共通カード」~払い戻しカードは残念ながら…

2015-07-26 | バス[首都圏]

首都圏各地のバス事業者で以前発売されていたものの、現在はPASMOなどのICカード普及に伴い利用停止→払い戻しのみの扱いとなっている磁気カード「バス共通カード」ですが、今月末で払い戻し手続きも終了となります。


首都圏各地の路線バスや、バス会社を系列に持つ鉄道の電車内などにも、今月末で払い戻し終了となる案内告知が散見される状況です。

MAKIKYUは未だに何枚も手元に…という状況ですが、これは払い戻し手続きを行った際に対象カードは回収されてしまい、手元に残せない上に、所持カードは記念カードばかりという事が影響しているのですが、その内の数枚はカードを撮影した後、払い戻し手続きをしたものでした。

首都圏私鉄で流通していたパスネットの様に、希望すれば全額使用済み扱いの処理(パンチ穴が開く)で返却されるのであれば、払い戻しも躊躇する事は余りないのですが、バス共通カードは記念カードでも回収されてしまうのは残念な限りで、まだ払い戻し予定で手続きを済ませていないカードも数枚手元にあるものの、特に気に入っている何枚かは未使用(払い戻し不可→無効券扱い)で記念に残そうと思っています。
(バス共通カード発売当初のカードや、社名変更で現在は存在しない社名のカードなどで、全て1000円券です)

 
ちなみに写真は今月払い戻し手続きを行ったバス共通カードの一部ですが、バス共通カードは発行事業者のみで手続きを行っており、発行事業者以外の取扱事業者では払い戻し手続き不可→そのため幾つもの事業者のカードを保有している場合、払い戻しのために首都圏各地を行脚しなければ…というのは困ったものです。

ちなみにMAKIKYUは現在、他にもパスネットやメトロカード、とーぶカードなど使用中止となった磁気カードが多数手元にあり、SFパノラマカード(トランパス)も数枚という状況です。

これらはトランパス以外は払い戻し期限が設定されているものの、まだ払い戻し期限まで余裕があり、希望すれば払い戻し処理をしたカードも返却されますので、払い戻しも躊躇する事は余りないですが、(意図的ではなく)払い戻しを忘れて無効券となる事がない様に…と思っています。

また発売終了となり、最近は利用機会もまずないものの、JRのオレンジカードとイオカードは現在も利用可能、そして手元にも多数という状況です。

後者は無手数料払い戻し可能なものの、払い戻しの場合は対象カードは回収、JR九州が一時期発売していたワイワイカードの至っては使用不可→払い戻しの際は回収という状況です。

オレンジカードの場合は額面金額が保証される上に、絵柄目当てで購入したカードも多数という状況ですので、オレンジカードだけはずっと使用可能な状況を維持するか、払い戻しの際には対象カードが返却される取り扱いとなる事を望みたいもので、また発行事業者のみでの払い戻し扱いとならない事を願いたいものです。
(手元にあるオレンジカードはJR北海道とJR四国のカードが多い上に、中には国鉄発行のカードも数枚という状況ですので…)

コメントはバス共通カード関連だけに限らず、発売・利用終了になったカードに関して、何か感じている事や思い出話などがありましたらどうぞ。


八丈島を走る町営バス(2)~貸切車編

2014-12-06 | バス[首都圏]

先日「MAKIKYUのページ」では、八丈町営バスで活躍する一般路線専用車に関して取り上げましたが、八丈町では定期観光こそ近年廃止されたものの、路線バスだけでなく貸切バスの運行も行っています。

離島と言う土地柄もあってか、限られた車両や設備で一般路線と貸切の双方を担っている事もあってか、貸切車の一部は路線車の予備車も兼ねており、この車両は前扉脇に表示された車両区分を臨機応変に変更できる様に、車両区分表記が標記ではなくサボ式になっているのが大きな特徴です。

 
この貸切兼用車は2台あり、どちらも中型トップドア車なのですが、一方はいすず車で、一昔前の八丈町営バスでは標準的な装いも、今やこの車両のみとなっています。


ちなみにもう1台は日産ディーゼル車で、こちらは他地域の特定輸送で用いられていた車両を中古導入した車両の様です。


他に貸切専用車も4台あり、MAKIKYUが(旧)町役場の車庫を訪問した際には、各車両共に車庫内に留置されている状況でしたが、その中でも純粋な貸切車と言う雰囲気の車両は日野セレガ1台だけです。

他の3台はJバス大型路線車のトップドア・2段ステップ車で、高速道路もなくさほど長距離乗車となる事もない八丈島では、これでも特に差し支えないと思いますが、貸切車というよりも特定輸送や短距離高速バスなどに充当される車両を連想させる雰囲気です。

 
この3台は1台だけ日野車(ブルーリボンⅡ・写真)で、残りの2台はいすず車(エルガ)となっていますので、両者でライト形状が異なるのが特徴です。

新しい車両だけに今後長期に渡る活躍が見込まれ、八丈町営バスでは貸切専用車でもワンマン貸切対応の関係で、音声合成装置を装備しており、その気になれば一般路線への充当もさほど難しくなさそうに感じますので、将来的には兼用車として一般路線にも充当機会が巡ってくるのかも気になる所です。


八丈島を走る町営バス(1)~一般路線専用車編

2014-11-30 | バス[首都圏]

今月MAKIKYUは東京都八丈町を初訪問し、晴れて東京都の全区市町訪問を達成、竹芝桟橋(港区)からこの八丈町(八丈島)へ向かう東海汽船の大型客船「橘丸」に関しても先日取り上げましたが、この八丈島の島内では路線バスも運行されています。


本土からは遠く離れた離島と言う土地柄もあり、民営バスの運行こそないのですが、八丈町が町営バスを運行しており、旧八丈町役場の一角に営業所(車庫)を構えています。

路線は島内の中でも人口が集中する三根(Mitsune)・大賀郷(Ookago)地区内を循環する路線と、これらの地区から島南部へ向かう路線の2路線があります。

通常は前者が1台・後者が2台のバスを運用、運賃は区間制ながらも申告制前払い(信用方式)となっており、八丈島訪問時は通常運用される3台の路線専用車全てに乗車機会がありました。

東京都内とは言えども都心からは300km程度離れた離島だけあり、PASMOなどの交通系ICカード類などは通用せず、自動両替装置付運賃箱も比較的シンプルなものです。
(余談ながら八丈町には全国チェーンのコンビニなどもなく、全国交通系ICカードとは無縁の地域と感じる方も居ると思いますが、MAKIKYUは八丈町役場などからも近いスーパー(スーパーあさぬま)で手持ちのKiPs ICOCAを利用したものでした)←さすがに八丈町ではKiPs ICOCAの存在は殆ど知られていないのか、ICOCA(交通系ICカード)である事を説明する事になりましたが…

ただ島外からの観光客向けには1000円で2日間乗り放題+島内の温泉施設入浴も可能な乗車券(BU・S・PA)を車内発売していますので、この乗車券を利用するとお得で便利です。

また伊豆諸島では三宅村営バスなど、車内放送自体が存在しない事業者も存在する中、比較的小規模な離島の路線バスながらも、音声合成装置を用いた車内放送(音声は関東鉄道や茨城交通など、各地のバスでよく聞くタイプ)も装備されているのですが、利用客の大半が地元客で利用区間も決まっている事もあってか、乗客数が少ないと車内放送を使用しない事もあります。

三根・大賀郷地区を循環運行する路線は、旧町役場を基点に八丈島空港を経由し、三根地区をラケット状に循環運行して来た道を戻るルートとなっており、八重根港周辺を経由する大回りルートと、八丈島高校経由の2ルートが存在します。


この循環線では専ら東京都交通局(都営バス)から移籍したいすずキュービックが用いられており、前面のマークが銀杏マークから八丈町の町賞に取り替えられ、事業者標記が改められた他はほぼ都営バスそのままの状態となっています。


このバスの車内は前事業者の局紋がデザインされた座席モケットなどもそのまま(八丈町も東京都の1自治体ですので、東京都の都章がデザインされた座席モケットでも不思議ではないのですが…)で、23区内で路線バスをよく利用する方などは、親近感を感じる方も多いかと思います。

バスファンの集まりでこの車両を貸切利用した事もある様で、11月時点では1台のみが活躍(都営バスからは同型車がもう1台移籍していますが、こちらは既に退役済)しており、八丈町営バスの注目車両とも言える存在です。

しかしながら離島と言う条件下で運用で痛みも激しい上に、町営バス関係者から伺った話では、大型V8エンジン車故の燃費も芳しくなく、空調の利き具合も良くない事も災いしてか、まもなく新車導入のマイクロバスに代替されるとの事でした。
(循環路線は乗客数もさほど多くなく、MAKIKYUが乗車した際はガラガラ、中型以下の車両でも輸送力的には大きな差支えはない様です)

そのため大時化の海況で帰りの船が大揺れとなる難点はあったものの、丁度良い時期に八丈島を訪問したと感じたものでした。

もう一つの路線、三根地区(神湊)~(旧)町役場~末吉(~洞輪沢)は、現在の八丈町営バスでは主力路線とも言える存在で、主にこちらは島の観光名所などのラッピングが施された中型ノンステップ車2台が充当されます。

この路線も神湊周辺は往復でルートが異なるラケット状の循環運行となっており、(旧)町役場から神湊へ向かう途中にある東畑(Tohata)というバス停が、東海汽船の大型客船が発着する底土(Sokodo)港の最寄停留場になります。
(底土港~東畑間は港から内陸へ向かう道をまっすぐ歩いて10分程度、港から一つ目の信号(この交差点角には商店もあります)を右に曲がってすぐの所で、夏季シーズンのみ町営バスが底土にも乗り入れます)


MAKIKYUは最初に町営バスに乗車する際には、この東畑バス停から神湊(Kaminato)~(旧)町役場~末吉へ向かうバスに乗車したのですが、その時に乗車した車両は西工ボディの日産ディーゼル車で、その後もBU・S・PAでこの路線を利用した際には何度か当たったものでした。

 
もう1台の車両も中型ノンステップバスながら、こちらは三菱ふそう車で、少ない車両が何往復もするダイヤだけあって、こちらにも何度か当たったものでしたが、この車両は車内前方にLED式次停留所名表示装置が取り付けられているのも大きな特徴です。
(LED式次停留所名表示は故障中で使用できないとの事です)

八丈町営バスは通常3台で一般路線を運行し、一般路線専用車は3台しか存在しない状況ですので、3台の内いずれかの車両が点検や故障等で運用できない時には、貸切兼用車を路線充当しているのですが、この貸切兼用車をはじめとする貸切車両に関しては、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


JRバス関東の復刻塗装車に偶然遭遇~神出鬼没の存在ながら…

2014-09-04 | バス[首都圏]

先日「MAKIKYUのページ」では、横浜市営地下鉄グリーンラインで今年増備された車両に関して取り上げましたが、先月下旬にMAKIKYUが横浜市交通局の1日乗車券を利用して市内各地を廻った際には、市営バスで市ヶ尾駅前にも足を伸ばしたものでした。

市が尾駅は市営バスや東急バスが多数発着する他、横浜市内では少数派の小田急バスなども発着し、この他にも東名高速道路のICからも比較的近い立地も影響してか、近年では少数ながら高速乗合バスも発着しています。

この高速乗合バスの中には、JRバス関東が運行する便も含まれており、MAKIKYUが市ヶ尾駅前に居た時は丁度同社便の発着時刻で、JRバスの高速車が発着する姿を見る事になったのですが、やって来た車両は見慣れた白とブルーの車両ではなく、国鉄時代の装いを復刻した特別塗装車でした。


この特別塗装は2種類が存在し、国鉄バスの塗装と言うと、旧国鉄が高速バスを運行する際に導入した青系統の装い(現在のJRバス関東車両とは、色合いや塗り分けは別)を思い浮かべる方が多いかと思います。
(写真は以前交通科学博物館(現在閉館)に関する記事を公開した際に使用した、同館内に保存されていた国鉄ハイウェイバス車両です)

2種類存在する特別塗装の一つは、JR側が「青いつばめ」と称しているこの装いで、HPにおいて特定便での運行も案内されているのですが、MAKIKYUが目撃した特別塗装車はこのバスではなく、もう1種類の特別塗装車でした。

こちらは「赤いつばめ」と呼ばれ、JRバス関東による公式紹介では、50年程前の高速バス運行開始に際し、その試験車両に用いられた装いと案内されています。

営業運転では用いられなかった塗装という事もあり、馴染みのない装いですが、既存車両とは大きく異なる色彩もあってか、非常に際立つものです。


新型セレガにこの装いは、少々違和感も感じたものでしたが、このバスは現在ダイヤが特定されておらず、神出鬼没の存在となっています。

特に狙っていた訳でもないのに、随分珍しい装いの車両が稼動する姿を拝む事ができたのは希少な機会で、MAKIKYUが市ヶ尾で再びこの車両を見る事があるのだろうか…とも感じたものでした。


御嶽駅を発着する臨時バスと御岳山からの展望~紅葉で見頃を迎えた休日だけあって…

2013-11-28 | バス[首都圏]

先日「MAKIKYUのページ」では、臨時快速列車「ぶらり高尾散策号」に関して取り上げ、MAKIKYUはこの列車には「休日おでかけパス」を利用(他に所定の座席指定券を事前に購入)して乗車したものでした。

MAKIKYUがこの列車の下車駅を土浦にしたのも、日頃首都圏に身を置くMAKIKYUが余り遠くまで乗車すると、その後帰還するのが…というのに加え、「休日お出かけパス」の有効区間や列車運行本数、一方で茨城県まで足を踏み入れて交直切替デッドセクション通過は…という事が大きな理由でした。

乗車駅も紅葉が見頃を迎えた時期に、始発の高尾から乗車という事で、乗車前には高尾山にでも足を運んでいたのでは…と思われた方も居られるかと思いますが、この日は高尾山ではなく、同じ都内多摩地区にある紅葉スポットの御岳山に足を運んでいました。
(高尾山も紅葉スポットとしては絶景で、利便性も申し分なしなのですが、利便性の良さもあってか数日前に足を運んだ人物から聞いた話では、平日でもケーブルカーとリフト乗車(両者が並走)が40分待ちとの事で、紅葉が見ごろを迎えた晴天の土休日だと相当な状況かと思います)

御岳山(JR最寄駅:青梅線御嶽)も近年は割安な奥多摩方面のフリー乗車券(新宿や高田馬場などから拝島までの往復+青梅線拝島以遠と五日市線がフリー乗車)が設定廃止となってしまい、足を運び難い状況になった上に、休日お出かけパスの通用範囲で、御岳山のケーブルカー(御岳登山鉄道)が、首都圏では数少ない未乗の鉄道路線となっていた事も、御岳山訪問の大きな動機でした。

御岳山へのアクセスは、JR御嶽駅から西東京バスでケーブル下まで向かい、その後滝本駅からケーブルカーに乗車するのが一般的なルートで、MAKIKYUもこの方法でアクセスしています。

JR青梅線末端区間(青梅~奥多摩)自体が、昼間毎時2本の区間列車が4両編成で走るだけのローカル線ですので、この電車を降りてからまた路線バスでアクセスする御岳山は、利便性という点では都心から京王線直結、本数も多く駅からのアクセスも至便(高尾山口駅~ケーブルカー・リフト乗場へは急坂などもない参道を少し歩くだけです)な高尾山には遠く及びません。

そんな御岳山でも、JR御嶽駅のケーブル下行きバス乗り場には多数の行列、日頃はバス1台がピストン運行する程度でも充分過ぎるのでは…と思われるこの路線も、誘導係員が案内役に努め、臨時バスを増発して多数の乗客を捌いており、臨時バスは大型車主体ながらも、どれも満車で大盛況という状況でした。
(滝本駅周辺の駐車場も相当な混雑・駐車場待ち渋滞が発生しており、自家用車利用も大変な状況でした)


この一帯を運行する西東京バスは、一時子会社として多摩バスが存在、同社は独自塗装のバスを走らせていた事から、多摩バスが西東京バス本体に吸収された後も、多摩バス塗装で西東京バスの社名が標記されたバスも混在しており、MAKIKYUが御嶽駅~ケーブル下間で乗車した西東京バスは、往復共に多摩バス塗装の車両でした。
(すれ違ったバスの中には、永年親しまれている西東京バス塗装の車両もありましたが…)

路線バスを下車した後も、ケーブルカーはピストン運行の臨時ダイヤで多客対応に努めながらも、乗車の列は30分待ちという状況で、紅葉が見頃を迎えた土休日の紅葉スポットならでは…と感じたものでした。

  
ケーブルカーで上がった山上からの景観は、大勢の行楽客が押し寄せる著名な紅葉スポットだけあると感じたもので、都心方面はやや霞がかっていたものの、近年注目を集めている東京スカイツリーもうっすら、スカイツリーの方向を示す案内も見受けられたものでした。
(現地で伺った話では、MAKIKYUの訪問時はやや霞がかっているとは言えども、割合よく見える部類の様です)

御岳山へのメインアクセスとなっている御岳登山鉄道(ケーブルカー)に関しては、近日中に追って別記事で取り上げたいと思います。


西武観光バス・倉尾線の車窓など~中津川以外にも見所は…

2013-11-16 | バス[首都圏]


先月末に「MAKIKYUのページ」では、西武観光バス・中津川線に関して取り上げましたが、その際には西武鉄道で発売している秩父漫遊きっぷのクーポン券を引き換えたバスフリーバス(写真右側:中津川線の記事で使用した画像の再掲です)を利用した事もあり、中津川線以外にも西武観光バスの幾つかの路線を利用したものでした。

車両面でも首都圏では比較的古参の部類に入る日産ディーゼル製中型車(地方のバスでは中堅格の部類ですが…)が、急行バスを除く一般路線の各路線で運用、主力を占めています。


その一部はメロディーバス対応のスピーカー付き(写真は中津川線の記事で使用した画像の再掲です)となっていますが、バリアフリー対応の低床車も数台運用しており、MAKIKYUは乗車機会こそなかったものの、何度か稼動している姿を見かけたものでした。
(その中には西武バス塗装とは異なる、イラスト入りのオリジナル塗装となっている車両も存在しています)


小鹿野線(西武秩父駅~小鹿野車庫)や三峰神社発着の急行便などでは大型車による運行もあり、同線では大型車で運行される便の方が多い状況ですが、こちらも主力の中型車と同様に、西武バス本体から異動してきた2段窓・2段ステップ車が稼動しており、古参大型車が好みのMAKIKYUとしては、この手の車両に比較的手頃に乗車できると言う面でも嬉しいと感じます。

路線面でも先日取り上げた中津川線だけでなく、様々な路線で狭路走行区間が存在しており、中型車主体となるのも当然の路線環境と感じたものでした。

 
MAKIKYUが乗車した路線の中では、特に倉尾線(小鹿野町役場~上吉田~長沢(Chozawa))の末端区間などは凄まじく、なかなか乗り応えがあるものの、乗務員の方々は大変だろうと感じる状況でした。
(他には西武秩父駅~皆野駅間を大回り運行する三沢線もオススメで、こちらは時間が合えば乗り鉄を兼ねての乗車も容易です)

小鹿野町内(途中で他自治体を経由する路線も含む)を運行する末端路線などは運行本数も僅少で、路線踏破の暁には、来た便で戻ら
ないと数時間待ちという非常に乗り難いダイヤですが、倉尾線は吉田線(西武秩父駅~吉田元気村など)とセットで周遊ルートを構成する乗車もおススメです。
(ただ倉尾線と吉田線は特に接続を意識したダイヤとなっておらず、どちらも便数は少ない上に、両者を比較的短い乗り換え時間で乗り継げる便は限られるのですが…)

また首都圏各地から西武線で秩父入りし、秩父エリアの三峰神社行き急行バスを除く西武観光バス各路線を利用するのであれば、先日の中津川線に関する記事で取り上げた、秩父漫遊きっぷのクーポン引き換えによるバスフリーパス利用は非常に有用ですが、出発地や旅行形態次第では、他の方法を利用した方が良い場合もあるかと思います。
(東急線沿線から三峰神社を訪れる場合に、東急西武線まるごときっぷ+西武秩父駅からの急行バス運賃をPASMOで支払いなど)

秩父漫遊きっぷの他にも、秩父フリーパスや東急西武線まるごときっぷなど、秩父方面は幾つかの企画乗車券設定があり、どれも一長一短といった所ですが、その分箱根や日光などの様に開発が進んだ観光地に比べると、企画乗車券類の価格設定が割安と感じるのは評価できる所です。

個人的には秩父漫遊きっぷだけでなく、他の西武鉄道で発売・通用する企画乗車券類でも、オプション券設定か乗車券類提示でバスフリーパス発売があれば嬉しいと感じますが、こんな事を考えてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?


西武観光バス・中津川線~三峰口駅発着のメロディーバス

2013-10-30 | バス[首都圏]

先日「MAKIKYUのページ」では、三峰口駅にも発着する小鹿野町営バス(旧両神村営バス)に関して取り上げましたが、同駅ではこの町営バスの他に、西武観光バスの一般路線も発着しています。

三峰口駅を発着する西武観光バスの一般路線は、大半の便が三峰口駅を発着(土休日の一部のみ西武秩父駅発着)する秩父湖や中津川へ向かう路線と、西武秩父駅発着で三峰神社へ向かう急行バスの2路線があり、両者は途中まで同一経路を運行しますが、急行バスは一部停留所のみ停車となります。

同一区間で乗降の場合、両者共に運賃は同一で、PASMOなどのICカード類も両者共に通用しますが、西武鉄道で発売している秩父漫遊きっぷの引換券(漫遊クーポン)から引き換えた秩父エリアの路線バスフリーパス(単独発売なし・西武秩父駅前のバス窓口で引き換え)では、乗車区間に関わらず急行バスは通用対象外となりますので要注意です。
(漫遊クーポンはバスフリーパス引き換え以外に、レンタカー割引や西武秩父仲見世通りでの買い物券として利用する使い方も選べます)


MAKIKYUが先日秩父方面へ足を運んだ際には、漫遊クーポンから引き換えた路線バスフリーパス(写真右側)を利用した事もあり、これらの西武観光バス路線の中でも、フリーパス通用路線となる中津川線(三峰口駅~中津川)を利用したものでした。

中津川線を乗り通しただけでも片道790円を要しますので、使い方次第では秩父漫遊きっぷは非常に割安(池袋・西武新宿発着の場合、秩父エリアまでの西武線往復(高麗以西はフリー)+漫遊クーポンがセットで1820円)で、他の通用対象となる路線バスも利用すれば、バス運賃だけでもあっという間に元値以上になります。
(バスフリーパスだけで元を取ろうとしなくても、池袋・西武新宿~西武秩父~小鹿野(西武秩父駅~小鹿野町内は西武観光バス利用)を往復するだけでも充分お得です)

西武線は首都圏私鉄の中では、余り観光面で際立った印象はないものの、他にも意外と利用価値の高い企画乗車券を幾つか発売しており、秩父漫遊きっぷも使い方次第では非常に値頃感のある企画切符と感じ、以前発売していた奥多摩方面の企画乗車券が発売中止になってしまったのは惜しい限りです。

この中津川線はかなり山深い山間部を運行し、過去には特別仕様の「三角バス」が専属で運行していた程の路線ですので、現在の使用車両も専ら中型車となっており、その中でも屋根上にスピーカーを設置した車両が専属で充当されます。


車両自体は秩父地区他路線でも主力を占めており、最近は西武バス本体で見かける機会が…という2段ステップ・2段窓の日産ディーゼル製2段ステップ車で、如何にも少し前の西武バスと言った雰囲気です。

中津川線などは一部区間の道路が狭いだけでなく、バス停間隔が非常に長い区間も存在し、大半が自由乗降区間となっている事もあってか、「メロディーバス」と称し、走行中は屋根上のスピーカーからメロディーを流しての運行となるのも大きな特徴となっています。

メロディー音量自体はさほど大きくない事もあり、外部からはメロディーバスが接近すると、メロディーがそこそこ聞こえるのですが、このバスに乗車していると、メロディーは意外と聞こえないと感じたものです。

中津川線に乗車すると、終点中津川までずっと山中を走る事になるのですが、道路改良が進んでいる事もあってか、終点近くの一部を除くと大型車同士の対向も可能な程で、思っていたよりも道路状況は良好と感じたものです。


ただ途中ではループ橋などもあり、山深い山中の険しい所を走っている事は嫌でも実感させられたもので、近年一部便が経由する様になった川又へのルートは、殆どがトンネルとなっており面白みは…と感じたものです。


しかしながら終点近くの2km程は、大型車同士のすれ違いは…という狭路になっています。


この区間に差し掛かる箇所と終点・中津川(写真)には、路線バス運行時間帯には大型車待機を促す看板も見受けられたものでした。

秩父地区の西武観光バスでは、路線環境の悪さと言う点では倉尾線(小鹿野町役場~上吉田~長沢(Chozawa))辺りの方が…とも感じますが、道路改良が進んだとは言えどもそれなりに乗り応えはあり、機会があれば晴天の紅葉シーズンなどに再び足を運んでも…と感じたものでした。

またMAKIKYUはまだ乗車した事がないものの、主に座席数が多い大型車で運行(増便時などは通常の大型車も充当)される三峰神社発着の急行バスも、機会があれば三峰神社訪問とあわせ、是非一度…と感じたものでした。


路線再編された小鹿野町営バス

2013-10-24 | バス[首都圏]

先日「MAKIKYUのページ」では、秩父鉄道に関する記事を取り上げましたが、山深い同線の終点・三峰口駅からは、2方向へ向かうバス路線が発着しており、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、実際にこの路線バスに乗車された事がある方も居られるかと思います。

その一つが旧両神村(現在は小鹿野町に合併)へ向かう路線で、この路線は一般路線の撤退後、旧両神村が村営バスとして運行していましたが、小鹿野町との合併後は小鹿野町営バスとして運行され、現在に至っています。

この小鹿野町営バスは、今月両神地区を運行する路線の再編が行われており、MAKIKYUが今月秩父方面へ足を運んだ際には、路線再編されたばかりの町営バスにも乗車したものでした。
(元々小鹿野町だった地区は、主に西武観光バスの路線バスが運行しています)

今までは小鹿野町役場から両神庁舎(旧両神村役場)を経て白井差口や日向大谷口へ向かっていた路線と、三峰口駅~両神庁舎(一部は更に小鹿野町役場まで)を、小鹿野町役場~薬師の湯~白井差口と、三峰口駅~薬師の湯~日向大谷口の2路線に再編し、両者を薬師の湯などで接続する運行形態に改められています。

接続は小鹿野町役場~日向大谷口など、町内流動を重視したダイヤとなっており、三峰口駅~小鹿野町役場間を移動する場合には、一部ダイヤを除き結構な待ち時間が発生しますので、三峰口駅~小鹿野町役場方面を移動する場合には、待ち時間を利用して薬師の湯(定休日注意)に立ち寄るのも一つの方法かと思います。

これに合わせ、西武秩父駅~(この間は西武観光バスとは異なるルート:ミューズパーク南口などを経由)~小鹿野町役場~両神地区へ向かう路線も、薬師の湯発着に改められ、運賃も多区間制からゾーン制(旧両神村内での利用は200円均一)へ変更となっています。


使用車両も旧両神村地域を運行する路線では、以前は中型車が主力となっていたものの、現在では過疎地域の自治体運営バスでは最も典型的な車両と言っても過言ではない日野製マイクロバス(リエッセ)が主力となっています。

西武秩父駅発着の路線では、MAKIKYUが乗車した際には中型車が充当されており、乗車車両は近年の中型路線バスでは最もありふれた存在の車両と言っても過言ではないいすゞエルガミオでしたが、ホイールベースがやや短い短尺車となっています。
(少し前の旧両神村営バスでは三菱エアロミディが主力となっており、両神庁舎近くの町営バス車庫では、エアロミディの姿も目撃しています)


この車両自体は特に物珍しい存在ではないものの、前面の行先表示器部分を白幕表示としており、その下に小型のLED表示機を追設、行先表示を行っているのが特徴的です。


ダイヤ再編に伴い、両神地区の町営バス各系統が発着する運行拠点となった薬師の湯では、小規模なバスターミナル設置(窓口や車庫などはなし)も行われていますが、このターミナルは主にマイクロバス発着を前提とした雰囲気の造りとなっており、MAKIKYUが薬師の湯からエルガミオに乗車した際には、短尺車でも切り返しが必要な状況でした。

また小鹿野町営バスは旧両神村営バス継承路線だけでなく、元々小鹿野町だった地域でも、小規模ながら町営バスを運行しており、こちらには乗車した事はありませんが、小鹿野町役場でその姿を見る事ができました。


この路線はワゴン車を充当しているのですが、この手の路線でよく見るメーカー標準仕様そのまま+事業者名標記ではなく、旧両神村営バスでも用いられていた小鹿野町営バス塗装となっており、こちらも同じ小鹿野町営である事を実感させられたものです。

小鹿野町営バスではPASMOなどのICカード乗車券類(西武観光バスでは使用可)は使用できず、フリー乗車券類の発売もありませんので、余所者が乗車する場合は、現金か回数乗車券での利用になります。

ただ車内販売も行っている回数乗車券は、割安な500円(10円のみの55枚綴りで使用枚数制限なし)も設定されており、MAKIKYUはこの回数乗車券を利用したものの、ゾーン制導入で細かい金額での乗車機会がなくなった今日では、この様な回数乗車券の設定意義も薄くなっており、券種再編の動きなどが出てこないのかも気になる所です。

小鹿野町営バスは首都圏各地から比較的足を運び易く、日帰りでも手頃に乗車できる自治体運営バスの一つとしても注目の存在ですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も小鹿野町へ足を運ぶ機会がありましたら、是非町営バスにも乗車してみては如何でしょうか?


伊豆大島で大規模な土砂災害・路線バスも一部運休に

2013-10-18 | バス[首都圏]

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方は、ここ数日ニュースなどで盛んに報じられていますので、東京都・伊豆大島で発生した台風被害による大規模な土砂災害と、これによる多数の家屋崩壊など物的損害をはじめ、多数の死傷者や行方不明者が発生している事は、ご存知かと思います。

今回の土砂災害は、大島町の役場などが存在し、島内に2つ存在する旅客港の一つ・元町港(もう一つは岡田港)もある島の中心地区でもある元町地区で発生しています。

MAKIKYUは伊豆大島には2回程足を運んだ事があり、その際には元町地区にも足を延ばしているのですが、ニュースなどで報じられている状況を見るだけでも、状況が一変している事を痛感させられ、相当な大災害である事を実感させられます。

不幸にも今回の土砂災害で亡くなられた方には、この場でご冥福をお祈りすると共に、負傷された方の早期回復を願うばかりです。

また今回大規模な土砂災害が発生した伊豆大島の島内交通は、大島旅客自動車(大島バス)の路線バスが一手に担っており、MAKIKYUが伊豆大島へ足を運んだ際には、同社路線バスも利用していますが、台風の影響による大規模な土砂災害発生後、昨日まではずっと運休が続いていた様です。

同社HPも現在更新が困難な状況となっている中で、ブログ(乗務員のトクダネ情報)において、今日から生活路線(大島公園ライン・波浮港ライン)の通常運行再開が報じられています。


大島バスではこの2つの生活路線(PASMOなどのICカード類は通用しませんが、東京都内だけあって東京都シルバーパスの通用対象路線にもなっています)を中心に、近年では写真の様な首都圏中古車も導入しており、以前「MAKIKYUのページ」で取り上げたこともありますが、黄色一色の大胆で明るい装いが特徴的です。


また大島バスでは一般路線でも、観光バスタイプの車両を多数使用しているのも大きな特徴で、伊豆大島観光の目玉・三原山へ向かう「三原山ライン」などの路線も運行していますが、この三原山ラインや観光バス運行に関しては、当面運休が報じられています。

現状では島内住民の生活確保や復興が最優先で、余所者が観光など不要不急の用件で出向く状況ではないと思いますが、伊豆大島は久里浜や熱海から東海汽船の高速船・セブンアイランド(ジェットフォイル)を利用すれば本土から僅か1時間、首都圏各地からは比較的容易に訪問でき、首都圏からは最も簡単に足を運べる離島と言っても過言ではないと思います。

大島島内の状況が落ち着きを取り戻し、三原山観光などもできる状況になった暁には、MAKIKYUも再び伊豆大島へも足を運べれば…と思っており、早期の災害復旧・復興を願いたいものです。


千葉中央バス・カピーナ号で活躍するいすゞエルガ

2013-01-09 | バス[首都圏]

先日「MAKIKYUのページ」では、JR久留里線で活躍を始めた新型の通勤型気動車・キハE130形100番台に関して取り上げましたが、この車両が走る久留里線は木更津~上総亀山間を結ぶ非電化ローカル線で、他路線との接続駅は始発の木更津駅のみとなっています。

終点の上総亀山は山間部の小駅で、盲腸線終端駅の典型といった所ですが、鉄道と共にバス乗り歩きにも興味のある方は、ここから何処か他路線の駅へ向かう路線バスか、或いは久留里線に並行する路線バスはないのだろうか…と考えるかと思います。

久留里線に並行する路線バスは、木更津周辺では少数ながら走っており、他に姉ヶ崎~馬来田間を結ぶ路線なども存在していますが、終点の上総亀山駅は以前、安房鴨川駅へ向かう路線バスが走っていたものの、現在は利用減少などにより廃止されています。

しかしながら僅かとは言えども、久留里線末端部の君津市内陸部~鴨川市内間を公共交通で移動する需要は存在しており、安房鴨川~千葉間を運行する都市間バス「カピーナ号」が久留里など君津市内陸部を経由しています。

カピーナ号は一般路線とは異なり、鴨川市内や君津市内に存在する停留所間のみでの利用こそ不可能になっていますが、現在君津市内陸部~鴨川市内間の一般路線が廃止された事もあり、千葉市内発着の利用だけでなく、君津市内~鴨川市内間での利用も可能となっています。

またカピーナ号は都市間バスとは言えども、整理券方式・運賃後払いで現金等による車内精算方式(金券式の専用セット回数券もあり)の座席定員制となっており、特に予約や事前の乗車券購入も必要としませんので、久留里線末端部~鴨川市内間を移動する交通手段として、路線バス感覚で利用する事もできます。

そのためMAKIKYUは以前にも一度鴨川駅東口~亀山・藤林大橋間でカピーナ号を利用した事があるのですが、亀山・藤林大橋停留場は上総亀山駅から徒歩10分程度と少々離れている上に、不慣れな人間が上総亀山駅方から亀山・藤林大橋停留場へ向かう場合、事前の下調べがないとやや利用しにくいと感じてしまうのが難点です。


先月MAKIKYUがカピーナ号を利用した際には、もう少し久留里線の駅に近い所で…という事で、鴨川市内からの運賃が亀山・藤林大橋と同額(800円)の「松丘」停留所を利用したものでした。


ここは目の前が上総松丘駅で、駅・バス停共にどちらからも双方が見渡せる位置にありますが、駅舎とホームは線路の反対側に位置しており、近くに踏切がないために、久留里方に随分な大回りを強いられるのが難点で、この事が駅のすぐそばにバス停がありながらも、「上総松丘駅前」と名乗れない一因なのでは…と感じた程です。

距離的には本当にすぐ、列車も駅入線・出発直後の低速ですぐに止まれるような速度で走り、見通しも悪くない箇所なだけに、駅前の線路に渡り板を設置して歩行者専用の第4種踏切(遮断機・警報機なし)でも設置すれば…と感じたものです。
(現状では線路横断禁止の看板が出ていますが、多数の人が通った痕跡が見受けられる状況です)

現段階でカピーナ号と久留里線を乗り継ぐのであれば、鴨川市内からの運賃がやや上がってしまうものの、久留里線の運行本数も若干増える久留里/久留里駅前が最も妥当なのでは…と感じ、どちらも運行本数は決して多いとは言い難い状況ですので、運行時刻と乗継利便性共に、JR~バス乗り継ぎにもう少し配慮して頂ければ…と感じます。

ちなみにカピーナ号は鴨川方の日東交通グループ(日東交通本体・鴨川日東バス)と、千葉方の京成グループ・千葉中央バスによる協同運行となっており、主に横4列席の観光バスタイプ車両が用いられています。

MAKIKYUが以前カピーナ号を利用した際には、都市間バスにおける典型的な車両の一つと言っても過言ではない三菱エアロバスに当たったのですが、先月千葉中央バス運行便を利用した際にはいすゞエルガに当たり、カピーナ号でこの車両が来るとは予想していなかったので少々驚きでした。

 
エルガ(共通設計の日野ブルーリボンⅡを含む)と言うと、大型路線車では三菱エアロスターと並ぶ最近の典型車両ですが、自家用仕様などに近い外観で、リクライニングシートを装備するトップドア2段ステップ車も短距離高速バスなどでボチボチ導入されており、このタイプは非常に気になる存在でした。

MAKIKYUは西日本車体工業製のB型高速車(外観が路線タイプのトップドア高速車)などには何度も乗車しており、韓国で市外バス(主に短~中距離を走る座席定員制の都市間バス)を利用する際にも、現代エアロシティの市外バス仕様車を狙って乗車した事があるなど、大型路線車が好きなMAKIKYUとしては、路線バス風高速車とも言えるこの手の廉価仕様高速車は、比較的乗車時間の短い都市間路線(乗車時間が概ね1時間以内か1時間台)なら大歓迎です。

京成グループの新観光塗装を纏った姿もなかなか様になっていると感じ、路線車ベースだけに床高が低く、乗降性に優れている上に、如何にもバスに乗車していると言う感触が堪能できるこの手の車両(エアロスターでも構いません)は、是非日東側も走らせてくれれば…と感じたものです。

またMAKIKYUが乗車した千葉中央バスのカピーナ号は、運賃箱もICカードリーダーが設置されており、都市間バスでもPASMO通用の路線が増えていますので、乗務員氏にダメ元でPASMO使用可否を尋ねたら、カピーナ号では残念ながら今の所「使えない」との事で、路線バスの様な車両でICカードリーダーも付いていると、ついPASMOを使いたくなってしまいますが、通用しませんので要注意です。
(鴨川市内~君津市内で一部経路が重複する東京~鴨川間高速バス「アクシー号」では、千葉県内相互発着の乗車は木更津金田利用以外不可ですが、こちらは京成バス運行便のみPASMO対応です)

カピーナ号は鴨川~久留里線沿線~千葉市内間のアクセスとして有用なだけでなく、都市間バスながらも一般道区間が長く車窓も楽しめ、車両面でもエルガ導入で個人的には更に魅力が増したと感じたものです。

機会があれば千葉市内~久留里線沿線or鴨川市内までの乗車も…と感じたもので、首都圏でエルガの高速車に乗車できる路線はまださほど多くないという点でも注目と感じたものですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、是非カピーナ号に乗車してみては如何でしょうか?


神津島村営バス~小規模ながらエルガミオも…

2012-10-02 | バス[首都圏]

先月MAKIKYUが伊豆諸島の神津島へ足を運んだ際には、島内を走る神津島村営バスにも乗車する機会がありました。

神津島村営バスは村中心部に位置する神津島港(前浜港)を起点に、東方向の多幸湾へ向かう路線と、北方向の赤崎へ向かう路線の2路線が存在しており、過疎地の自治体運営バスで特例として認められている白ナンバー(自家用車両)による有償輸送を行っています。

時期によって運行本数が大きく変わり、神津島を訪れる観光客の数が増えるピークシーズンの夏季には、便数が激増するのも大きな特徴です。


MAKIKYUが乗車した際には、この手の自治体バスでは典型的な車両の一つとも言える三菱ローザに当りましたが、この手のバスではメーカー標準塗装で事業者名のみ標記と言うケースも多い中で、青と水色の特徴的な装いで独自性を主張している様に感じられるのは好感が持てます。

また神津島港ではこのローザの他に、いすゞエルガミオのワンステップ車も目撃しており、この車両自体は大都市圏ではウンザリする程走っていますが、人口2000人台の離島にしては、車両のサイズをはじめ、年式の新しさやバリアフリー対応など、随分上等なバスと感じられたものです。


ただ見た所では行先表示幕は全て白幕、運賃箱などのワンマン装備も見受けられないのは相当なもので、MAKIKYUが乗車したローザでも、運賃箱を装備していないために、乗務員が直接運賃収受を行っていました。
(路線バスでは乗務員が運賃に手を触れる事を禁じている事が多く、過疎地の町村営バスでも、自動両替装置などの装備がない簡素な運賃箱(ただの箱)程度は装備している事が大半です)

車内放送もないなど、路線バスというよりは、自家用車両による有償輸送と言った印象が強く、伊豆諸島の中では割合本土の路線バスに近い雰囲気がある大島島内の民営路線バス(大島旅客自動車)はおろか、車内放送がなく運賃箱も簡素なものを装備している三宅島の村営バスと比べても、更に簡素な印象を受けます。

それでも伊豆諸島では、有人島の中で乗合バスの運行自体が存在しない島も半数程度存在しますので、エルガミオを走らせているとなると、神津島村営バスは人口2000人程度の小規模な離島を走る自治体バスにしては、そこそこ健闘している部類なのでは…とも感じたものでした。