MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

2014年を振り返って~様々な事がありましたが…

2014-12-31 | Weblog

いつも「MAKIKYUのページ」へアクセス頂きありがとうございます。

日頃「MAKIKYUのページ」へアクセス頂いている皆様方は、今年1年をどの様に過ごされたでしょうか?

既公開記事で使用した画像の再掲と合わせ、MAKIKYUの今年1年を振り返りたいと思います。

MAKIKYUの個人的な話としては、身内ではないものの、10月後半に知人が膵臓ガンによって突然死去(亡くなる1月程前までは特に自覚症状などもなく、普通に生活していたとの事です)という非常に残念な出来事もありました。


(画像は以前清海鎮海運HPに掲載されていたものです)
また世間を大きく震撼させたニュースの一つとして、大韓民国(韓国)・全羅南道の珍島(Chindo)郡沖合において、仁川(Incheon)から済州(Jeju)へ向かう元マルエーフェリー「フェリーなみのうえ」こと清海鎮(Cheonghaejin)海運の貨客フェリー「セウォル」号が沈没し、退避誘導などにも問題があったため、修学旅行で済州へ向かっていた京畿道・安山(Ansan)市の壇園(Danweon)高等学校の生徒・引率者をはじめ、多数の人命が失われるという非常に痛ましい事故もありました。


韓国ではこの事故の後にも、近年KORAIL(韓国鉄道)で続々と登場している観光列車の一つである中部内陸観光列車「O-train」と、機関車牽引の定期旅客列車(ムグンファ号)が、江原道・太白(Taebaek)市内で正面衝突する事故も発生しています。
(写真は事故発生の1ヶ月程前にMAKIKYUが乗車した際に撮影した、「O-train」の事故当該編成です)

空を飛ぶのが大嫌いなMAKIKYUはまず利用しないとは言えども、今年はマレーシアの航空機で重大事故が相次いだ事も大きな出来事といえ、春・夏のマレーシア航空2事故に加え、今月も何日か前にLCC旅客機が墜落、世間を大きく騒がせるニュースになっています。

10月末に病魔に倒れた知人や、壇園高等学校の関係者をはじめとする「セウォル」号事故犠牲者とその関係者、そしてマレーシアの事故機に搭乗された方やその関係者の方々には、この場から改めて哀悼の意を示したいと思います。

 
そして年韓国やマレーシアで相次いだ交通機関の事故に加え、日本国内でも2月に川崎市内で相次いだ列車追突脱線事故などは、幸いにも死者が発生しなかった事が不幸中の幸いですが、状況次第では未曾有の被害を及ぼす大事故につながりかねない状況でした。

高速バスにおいても、3月初めに仙台から金沢へ向かう宮城交通の夜行便(エトアール号)において、乗務員に加えて乗客の死傷者も発生する特別重大事故が発生しています。

同社は以前大問題となった陸援隊(針生エキスプレス)の様な、明らかに杜撰な運行管理を行っていた訳ではないものの、事故以後一層の安全対策を講じる事を発表しており、今後バス各社において同種事案が再発しない事を願いたいものです。

また4月には日本国内における付加価値税(消費税)の税率が、5%→8%に引き上げられ、今までよりも出費が…と感じている方も多いかと思います。
(今後の情勢や諸外国の動向などを考えると、個人的には消費税増税自体は止む無しと感じていますが、財政支出面での諸問題などは改善の余地ありと感じています)←「MAKIKYUのページ」は政治面での議論を行う場ではありませんので、この件に関するコメントはご遠慮下さい。


消費税増税に伴い首都圏各地の鉄道や路線バス事業者においては、ICカード利用時における1円単位の「ICカード運賃」設定による2重運賃化も実施されていますが、JR東日本の一部においてICカード運賃適用時に「安くなる場合もあれば高くなる場合も…」というのは考え物と個人的には感じています。

この様に残念な話が冒頭で幾つも持ち上がってしまいましたが、その一方で個人的には仕事上も大きなトラブルなどなく無事に1年を過ごす事ができ、プライベートの面でも例年と同様に各地へ繰り出す機会にも恵まれました。

 
個人的に今年最大のイベントと感じているのは、6月の韓国旅行で、今年唯一の海外旅行となりました。

  
日韓間の往復ではお馴染みのJR九州高速船「BEETLE」利用、そして11回目の訪韓にして初めて韓国国内を運航する旅客航路(JHフェリー「オレンジ1号」・シーワールド高速フェリー「ピンクドルフィン」)を利用して済州島(済州道)へ足を運び、韓国各道の中で唯一未訪だった離島の済州道訪問によって、38度以北の通称北韓(北朝鮮)を除く韓国全道訪問を達成する事ができました。

 

昨年の日本国内全47都道府県訪問達成(沖縄県初訪問)に続く快挙を達成できた事に加え、済州島訪問以外にもKORAILの新型電動車「itx-セマウル」や数々の観光列車へ乗車できたものでした。

 
済州島以外に韓国本土でも、未訪都市への訪問やローカルバスへの乗車機会があり、韓国から日頃「MAKIKYUのページ」へアクセス頂いている方の一人と直接お会いする機会があった事なども、大きな収穫だったと感じています。

 

海外の離島である済州島以外に、ここ数年マイブーム化している「旅客航路で手頃に足を伸ばせる国内離島訪問」も、今年は今まで足を運ぶ機会がなかった長崎県・五島列島や東京都・八丈島などを初訪問する機会がありました。

 

これらの島々や関連する旅客航路・路線バスなどの交通機関などに関して、「MAKIKYUのページ」でも取り上げる事ができたのも良かったと感じています。
(今年は五島列島や八丈島以外にも、12月にも今まで未訪だった国内の離島へ足を運ぶ機会があり、こちらに関しても年明け以降に順次記事公開を行いたいと思っています)

国内・海外問わず離島ともなれば、「鉄道」に関しては縁がない所が大半を占め、鉄道関連に関して興味・関心を持ち「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方にとっては…という状況かと思いますが、韓国や離島関連以外にも国内各地への鉄道旅行や、交通関連イベントの幾つかへ足を運ぶ機会がありました。

 

今年初登場した新型車両や改装車両などへも、幾つか乗車機会がありました。

 

それ以前に登場したものの、今まで乗車機会がなかった新型車両や改装車両に関しても幾つか初めて乗車し、これらを「MAKIKYUのページ」で取り上げる事ができたのも大きな収穫だったと感じています。

 
路線バスに関しても、離島以外に国内本土で今まで乗車機会のなかった事業者のバスにも幾つか乗車出来たほか、珍車として知られ、MAKIKYUも一度だけ乗車した事がある神姫バスの「前後扉ノンステップ車」がまさかのNゲージサイズ模型化(バスコレクションのシークレットモデル)となった事は驚きでした。

 

大阪にある「交通科学博物館」が永年の歴史に幕を下ろし、今後京都に新設される博物館への展示物移設の関係などもあって閉館となった事や、来年春でJR客車寝台列車の営業運転終了や臨時列車への格下げが相次いで報じられた事、東海道新幹線が大きな事故もなく50年の節目を迎えた事なども、大きなイベントと感じている方が多いかと思います。

 
 
交通関連・旅行関連以外では、MAKIKYUは今年初めて行った「ふるさと納税」(埼玉県鶴ヶ島市・鳥取県米子市の2自治体へ寄付)も印書的な出来事の一つだったと感じていますが、寄付金控除の手続きは自身で行う必要があるため、来年2月頃には確定申告で税務署に出向く事になります。

今月上手く日程が確保でき久々の参加となった某有名アーティストのライブ(通算300回記念の節目と言う事もあり、今までにない内容だったと感じています)なども、個人的には印象に残る事柄でした。

このアーティストに関しては、今日もネット上のニュース記事を見ていたら話題が出ており、今後の活躍を期待すると共に、来年以降も機会があれば是非またライブ参加なども…と思っています。
(該当記事をご覧になりたい方はこちらをクリックして下さい-該当記事は昨日付けです)

来年・2015年は北陸新幹線の金沢延伸開業と、これに伴う並行在来線の第3セクター会社への分離が大きく注目され、気になっている方も多いかと思います。


(画像は導入告知記事から転載したものです)
他にも今まで古参車両が多数活躍していたJRの新潟地区や広島地区をはじめ、九州唯一の直流電化線区で地下鉄との相互直通運転を行っているJR筑肥線においても、異例の新形式車両大量導入が予定されており、これも非常に気になる話題ですが、可能であれば来年これらの車両への乗車機会があれば…と感じています。

近年余り芳しくない事案が続いてしまったJR北海道においても、この数年の諸問題を踏まえた対策が進みつつあると感じており、来年は芳しくない事案が再発しない事を願うと共に、今後そう遠くない時期に予定されている北の大地・北海道への新幹線延伸も、無事に実現する事を願いたいものです。

また個人的には仕事上の大きなトラブルや大病などなく、平穏な1年を過ごせれば…と思っており、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方にとっても、2015年が良い年になる事を祈願し、今年・2014年の記事を締めたいと思います。

2014年も「MAKIKYUのページ」へアクセス頂き、ありがとうございました。

来年・2015年も「MAKIKYUのページ」へ、引き続きアクセスお願い致します。


済州島を走る市外バス(1)~大型車編

2014-12-29 | バス[大韓民国]

MAKIKYUが6月に初訪問した大韓民国(韓国)最大の島・済州(Jeju)島は、韓国本土とは架橋などによる陸続きではない「離島」という事もあり、島外との間を結ぶ陸路交通は存在しておらず、本土との移動は必然的に海を越える事になります。
(MAKIKYUが乗船した旅客航路に関しては既に取り上げましたが、済州へ足を運ぶ際には全羅南道各地、或いは釜山(Busan)から出航するフェリーなどの旅客航路を利用するか、さもなければ済州国際空港発着の航空便を利用する事になります)

そのため済州島を運行する陸上交通は、専ら島内移動で用いられる状況で、島内には旅客鉄道や高速道路もありませんので、公共交通は専ら一般道路を運行する路線バスと言う事になります。

済州島内の路線バスは、大きく分けると済州島の2大都市・済州市と西帰浦(Seogwipo)市の市内を運行する「市内バス」と、両都市間をはじめ島内各地と済州市の間などを運行する「市外バス」の2種類に分けられ、この他に済州国際空港~西帰浦市中文(Chungmun)地区の観光団地などを結ぶ「空港リムジンバス」が存在します。

MAKIKYUは韓国本土~済州島を移動する際、往復共に済州国際空港は利用していませんので、6月の済州島訪問時には空港リムジンバスには乗車しておらず、済州・西帰浦の両市内バスと市外バスのみの乗車でした。

その中でも市外バスは島内各地を多数運行していますので、観光で済州島を訪問した場合、団体旅行で専用車による移動が手配されているか、レンタカーを借りるのでなければ、韓国在住者がフェリーに自家用車を載せてこない限り、済州市外へ足を運ぶ場合に必須の交通手段となっています。

韓国の市外バスと言うと、概ね高速・観光用車種、そして時々市内バス車両ベースのトップドア・リクライニングシート車で運行しており、各都市内ではバスターミナルと他に1~2箇所程度に停車し、都市間を直結するバスという事になります。

しかしながら済州島では、済州市や西帰浦市の中心部やその周辺以外では市内バスが運行していない事もあり、それ以外の地域における市内バス的な役割も果たしています。

市内バス運行区域内でも、停車停留所数こそ市内バスよりは少ないものの、多数の停留所に停車するなど、韓国本土の「広域急行バス」「座席バス」に相当する役割も担っており、運賃も事前乗車券購入ではなく車内精算であるなど、他地域の「市外バス」とは随分様相が異なるものになっています。

日本に例えるならば、済州島の「市内バス」と「市外バス」は、沖縄本島那覇市の「市内線」と「郊外線」の差異にも似ている部分があり、市外バスで充当される車両は概ね市内バスタイプの車種ながらも、トップドアで2列の座席がズラリと並ぶ「着席重視仕様」となっています。
(沖縄本島の郊外線も、近年は大都市圏中古車の流入が多くなっていますが、元々郊外線様に導入された車両はトップドアの着席重視仕様車です)

ただ市内バス並行区間では、韓国本土を走る市内バスの「一般バス」と「座席バス」の如く、同一区間乗車でも市外バスではやや割高な運賃が適用されると共に、5段階の区間制となっている運賃は前払い(信用方式:乗車時に行先を申告して該当運賃を支払い)になっている辺りは、沖縄本島の郊外線などとは大きく異なる点で、韓国語会話ができない外国人にとっては、少々使い難い面もあります。
(済州島は外国人観光客も多い事から、言葉は通じなくても外国人慣れしている部分もあり、会話ができない場合は行先を記した紙片を提示するか、地図を指差しするなどすれば、何とかなると思います)

市外バス車両は市内バス様車種ベースと言うだけでなく、座席にリクライニング機能の備わっていない車両も含まれており、離島故に乗車距離や時間が限られる事も影響していると感じますが、他地域の市外バスに乗り慣れた方が済州の市外バスを見ると、車両面での見劣りは否めないかもしれません。

路線によって車両サイズが異なり、島内の海岸線沿いを1周する道路を東回りと西回りそれぞれの経路で半周し、済州~西帰浦を結ぶ「700番」や、済州市外バスターミナルを起終点として、西帰浦市の旧市街地や中文地区などを循環運行する「780番」などでは、専ら大型車が用いられています。

済州の市外バスは、路線によって事業者が別れているのではなく、各路線を幾つかのバス事業者が共同で運行する形態となっており、この点も1つの系統を複数事業者で共同運行する事も多い、沖縄本島の郊外線バスと類似しています。

よく見かける事業者・塗装が4通りと言うのも、何となく沖縄本島を連想する面があるのですが、車両使用年数が短い事もあり、極端に古い車両などは見かけず、当然ながら中扉付き車両の中扉封鎖→座席設置と言った車両などは存在しません。


ちなみに韓国の国産2大メーカー(現代・大宇)の車種を使用していながらも、日本の三菱エアロスターに良く似た雰囲気の現代製古参車が市外バスで活躍する姿も目撃しておらず、台数が多い割に車種のバリエーションは…とも感じたものでした。
(市内バスではエアロスターに良く似た雰囲気のエアロシティが活躍する姿も目撃しているのですが…)

  
ただ大宇の方は、最新鋭から比較的古い車種まで、大きく分けて3タイプに分類できる現行車種全てが揃っています。

稼動数も大宇の方が多い様に感じたもので、事業者によっては大宇ばかりを見かける状況でしたが、現代ばかりと言う所はなく、緑色の大宇車もそこそこ見かけたものでした。

また車長が短めの車種も、済州では市外バスで多数活躍しており、MAKIKYUはこちらも乗車機会がありましたが、このバスに関しては近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


楸子島を走る島内バス(+α)

2014-12-27 | バス[大韓民国]

先日「MAKIKYUのページ」では、シーワールド高速フェリーが韓国・木浦(Mokpo)~済州(Jeju)間で運行している双胴型高速船「ピンクドルフィン」に関して取り上げましたが、同船が途中で寄港する楸子(Chuja)は、行政上は「済州道」に属しており、上楸子島と下楸子島という比較的大きな2つの有人島と、周囲に多数点在する無人島で構成されています。

非常にメジャーな観光地としても知られる済州島とは異なり、韓国在住者でも足を運んだ事がない人物の方が多数なのでは…と感じる離島で、外国人旅行者の訪問などはほぼ皆無に等しく、それどころか存在自体を知らない方の方が多いかと思います。

楸子群島の中でも、上楸子島と下楸子島の2島間は架橋によって実質的に陸続きとなっており、人口2000人台の離島ながらも、島内路線バスの運行もあります。


ピンクドルフィンの(上)楸子島寄港時には、楸子島停泊中や着岸直前などに、楸子交通とハングルで記された建物や、現代製市内バス車両の姿なども目撃する事ができました。

ネット上の情報(韓国語)を調べると、島内バスは7時~21時頃まで概ね1時間間隔程度で運行している様で、人口2000人台の離島でこの運行頻度と使用車両であれば、日本の同規模離島に比べ、島内公共交通の充実度は遥かに高いのでは…と感じたものです。
(バス交通の充実度は島内におけるスクールバス運行や著名な観光地の有無、本土との距離や往来頻度など、島の人口規模や大きさ以外の要因によっても変わりますので、一概には言えない部分もあるのですが…)

 
島内で営業しているコンビニの姿も見られるなど、日本国内にある同規模の大きさや人口の離島に比べると、比較的拓けた島と言う印象を受けたものでしたが、さすがに韓国では地方都市でも当り前の様に見られるアパート(鉄筋コンクリートの高層住宅)の姿は見られず、楸子停泊中などに船内から島の様子を眺めていても、如何にも「離島」という雰囲気を感じたものでした。
(一応離島ながらも済州島は人口50万人を超えており、高速道路や公共交通として旅客営業を行っている鉄道などは存在しないものの、済州市内でアパートなどは嫌と言う程視界に入り、生活利便性も日本の沖縄本島などと大差ないと思います)

またMAKIKYUが済州から乗船した「ピンクドルフィン」は楸子出航後、木浦到着までの間に珍島(Chindo)にも寄港していますが、こちらは街外れの非常に辺鄙な所で、着岸設備以外は「何もない」と言っても過言ではない有様でした。


「ピンクドルフィン」到着に合わせて接続バスも運行している様で、韓国では近年流行している単色塗装の市内バス車両が1台停車している姿も目撃したものでした。

楸子島内バスなどは、外国人旅行者の利用はまず想定していない乗り物かと思いますし、それ以前に外国人旅行者が単独で楸子島を訪問する事自体が限られると思いますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中で、楸子島内バスに乗車された方が居られましたら、是非その際の感想などをコメント頂けると幸いです。


『ナッツ航空』への改名を求める声が拡大~それなら「KALリムジンバス」も…

2014-12-23 | ニュース記事講評

ネット上のニュース記事を見ていた所、気になる話題がありましたので取り上げさせて頂きたいと思います。

[以下の青字部分は記事抜粋です]


ナッツリターン騒動の大韓航空、『ナッツ航空』への改名を求める声が拡大「国の格をおとしめた」―中国メディア

 
2014年12月22日、中国新聞社によると、ニューヨーク発、仁川行きの大韓航空機に搭乗した同社の趙顕娥(チョ・ヒョンア)前副社長が乗務員のサービスを問題視して航空機を引き返させた問題で、韓国内では同社が「国の格をおとしめた」として「社名を(問題の発端にちなみ)『ナッツ航空』に改めよ」とする声が広がっている。

韓国のポータルサイト大手の掲示板では、大韓航空から「大進航空」へ改名し、ロゴマークから「太極」のデザインを外すよう求める署名運動がスタート。

現在までに2000人以上の署名が集まった。


ネット利用者の1人は「太極のデザインは大統領専用機、政府や軍の機体にも使われている。

今回の事件は韓国のイメージを著しく傷つけた。

改名してロゴマークを変えるべきだ」と主張している。

一方、韓国・聯合ニュースは「現実的に韓国政府が改名を命じるのは不可能だ。

名前を変えるかどうかは大韓航空が決めることだ」と指摘。

韓国国土交通省関係者も「一企業の問題には関与しない」としている。


[記事抜粋は以上・この記事のアドレスはhttp://www.recordchina.co.jp/a99453.htmlです]



今回の「ナッツリターン」騒動は、米韓間を結ぶ航空便を巡る問題で、ましてや死傷者の発生するような重篤な事案ではありません。

しかしながら過去に類を見ない前代未聞の事案だけあってか、航空機運航区間である米韓2カ国以外だけに留まらず、日本や中国などの第3国でも大々的に報道される有様です。

そのため「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も、大韓航空における「ナッツリターン」騒動に関しては、ご存知の方が多いかと思います。

ちなみにMAKIKYUは訪韓暦2桁に達しており、北緯38度以北の通称北韓(北朝鮮)を除く韓国各道へ足を運んでいます。

しかしながら日韓間の移動手段として、今日大きなシェアを占めている大韓航空は、韓国国内線や日韓線以外の国際線も含め、MAKIKYUは1度も利用した事がありません。
(大韓航空にとって最大のライバルと言われるアシアナ航空も同様ですが、MAKIKYUの周囲で韓国へ足を運んだ事がある人物の中には、この2社いずれかを利用したという話も結構よく聞きます。アシアナ航空と同じ錦湖アシアナグループに属する錦湖高速(Kumho-Goseok)の高速・市外バスは、MAKIKYUも何度か利用した事があるのですが…)

MAKIKYUは空を飛ぶ事が大嫌いな事もあり、大韓航空はおろか、他社も含め韓国の各空港を発着する航空便自体利用した事がなく、できる事なら今後も利用は極力避けたいと感じていますが、こんな騒動があれば大韓航空に関しては尚更と感じます。
(韓国の空港では、仁川(Incheon)と金浦(Gimpo・ソウル市内)の2空港はターミナル内に足を踏み入れた事があり、金海(Gimhae・釜山市内)、麗水・順天(Yeosu-suncheon)、済州(Jeju)の各空港も、鉄道やバスなど陸上を運行する公共交通機関で通った事はあるのですが…)

大韓航空は仁川空港~ソウル市内・仁川市内、金浦空港~ソウル市内の間で、「KALリムジンバス」と称し、同航空の塗装やロゴを纏ったリムジンバスも運行しており、仁川空港~ソウル市内間のリムジンバス運賃設定は、高額な運賃で有名なKORAIL空港鉄道の直行列車をも凌ぐものです。
(余談ながらKORAIL空港鉄道の一般列車は、仁川空港周辺は他区間よりも割高な運賃が適用されるものの、こちらはソウル市内各地~仁川空港まで乗り通したとしても、韓国を訪問する大半のイルボンサラム(Japanese)にとっては許容範囲と言える運賃設定で、MAKIKYUが仁川空港へ足を運んだ際にも、当然ながらこちらを利用しています)

MAKIKYUはKALリムジンバスにも当然乗車した事はありませんが、MAKIKYUがソウルへ足を運んだ際には、ソウル市内でも何度かこのバスの姿を見かけています。
(大韓航空の日本語ページでもKALリムジンバスに関する案内がありますので、気になる方はこちらをクリックして下さい)


現在使用している車両は、韓国の高速バスや市外バス、貸切バスなどで一般的な車両を用いており、大韓航空公式HPのKALリムジンバスに関する項では、起亜(KIA)GRANBIRDの画像が掲載されています。
(写真はMAKIKYUが今年市外バスで乗車し、以前別記事で掲載した起亜GRANBIRD3列席車の画像で、大韓航空とは直接的な関係はありません)


また韓国では近年、ナッツの形状をイメージした新型の電気バスや天然ガスバスが登場、各地の市内バスなどで散見し、MAKIKYUもこのタイプのバスにはソウル市内と慶州(Gyeongju)市内で乗車した事があります。
(写真は以前別記事で掲載した、慶尚南道・馬山(Masan)市の市内バスで活躍する『ナッツ型』の天然ガスバスで、こちらも大韓航空とは直接的な関係はありません)

社名を「大韓航空」から「ナッツ航空」に改めるか否か…という状況で、空港リムジンバスにGRANBIRDなどを充当し続けるのは、ナッツを連想させる航空会社としては如何なものか…と感じます。

MAKIKYUの個人的見解としては…

会社の実態に合わせ、社名を自主的に
「大韓航空」
→ 「ナッツ航空」 へ改称


空港リムジンバスも充当車両を、新社名を連想させるのに相応しいものとするために
起亜GRANBIRDなど
→ ナッツをイメージした形状の車両(電気バスか天然ガスバス)に変更


空港リムジンバスの名称を
「KALリムジンバス」
→ 「ナッツリムジンバス(もしくはNALリムジンバス)」 へ改称


ナッツリムジンバス(もしくはNALリムジンバス)運行開始を記念し、
(割引)往復乗車券
「ナッツリターンチケット」 を設定


として再出発した方が良いのでは…と思うのですが、こんな事を感じているのはMAKIKYUだけでしょうか?


ふるさと納税第2弾~機会があれば彼の地へも…

2014-12-21 | Weblog

先月「MAIKYUのページ」では、埼玉県鶴ヶ島市への「ふるさと納税」に関して取り上げましたが、MAKIKYUは先月の鶴ヶ島市に続き、今月ももう一つ別の自治体へふるさと納税(寄付)を行いました。

今度の寄付先は「鳥取県米子市」で、MAKIKYUが一時所持していた定期券の途中経路に鶴ヶ島・若葉両駅(共に東武東上線)が含まれていた鶴ヶ島市とは異なり、MAKIKYUの生活圏とは程遠い地域で、今まで同市に足を踏み入れた事も2回程度…という状況です。

身内の中でも特に米子周辺の出身者や在住者が居る訳でもなく、国内全県を見渡しても、中国地方の日本海側に位置する鳥取・島根の両県(米子市は鳥取県の中でも、島根県と隣接する西部に位置しています)は、昨年初めて足を運んだ離島の沖縄県を除くと、個人的には国内各都道府県の中では最も足を運ぶ機会が少ない所の一つと言っても過言ではない状況です。

MAKIKYUが横浜市内に居住する様になってからは、国内全都道府県の中で未訪問なのは米子市に隣接する島根県のみ、そして米子市が属する鳥取県も、県東部の鳥取市周辺へ1度足を運んだだけですので、久しく足を運んでいない地域となっています。


そのため一応米子周辺を走る鉄道各線には乗車し、市内を走る日ノ丸自動車や日本交通の路線バスにも乗車した事もあるとは言えども、米子市内やその周辺地域では未訪問箇所がゴロゴロ…という状況です。
(写真は8年前に乗車した米子~境港間を運行するJR境線の「妖怪列車」、現在は装いが異なるものに改められています)


また米子市へのふるさと納税では、ふるさと納税で一般的な地元協賛企業等による地域産品等の返礼品に加え、「米子市民体験パック」という地元企業協賛グッズ詰め合わせも、各自治体にふるさと納税を行った際に必ず送付される寄付金受領証明書(確定申告時に必須)とは別に米子市から別送され、数日前に返礼品と合わせて3点が手元に揃ったものでした。


米子市民体験パックは地元産品や協賛企業の商品券・割引券(一部は首都圏にも店舗あり)に加え、米子市内にある観光施設や入浴施設
等の無料券が幾つも…という状況で、中には期限付きのものも含まれていますので、全ては使い切れないにしても、機会があれば是非米子市に足を運んで利用したいと思うものが幾つも…という状況で、米子市のキャラクター「ヨネギーズ」にちなんだグッズが含まれているのも好感が持てます。

返礼品に加えてこれだけの詰め合わせも用意するとなると、米子市側の歳入も随分…感じる向きもあるかと思いますが、多少なりとも米子市の発展に協賛する他地域の人間を増やすと共に、米子市へ是非足を運び土地の魅力を…という観点では、米子市はふるさと納税制度の利点を理解し活用していると感じたものです。

日頃首都圏に身を置くとなると、米子市は本州の中では決して足を運び易いとは言い難い所ですが、来年足を運びたい所のランキングを付けるならば、米子市周辺は指の数以内に入る程…という状況で、機会があれば是非米子市を訪問できればと思っています。
(日本海に面した降雪地帯ですので、雪の降らない季節の訪問+新幹線のぞみ号~特急やくも号の岡山駅乗継でのJR利用など、往復陸路利用が大前提ですが…)

また米子市への寄付金使途は、幾つか存在する選択肢の中で、「働く子ども応援団」として教育環境の充実及び子育て支援を指定させて頂きました。

MAKIKYU自身の寄付金額は余り大きなものではありませんが、米子市のがいな(米子弁で「大きな」という意味です)発展に役立て、有効に活用頂ければと思います。


富山地方鉄道 17480形電車~地鉄初づくしの通勤型車両

2014-12-20 | 鉄道[北陸]

先日「MAKIKYUのページ」では、富山地方鉄道(地鉄)の観光列車「アルプスエキスプレス」に関して取り上げましたが、MAKIKYUが9月に地鉄電車に乗車した際にはこの車両以外にも幾つかの車両に乗車する機会がありました。


その際には昨年運行開始したばかりの17480形電車にも当たり、同系には初乗車となりましたが、この車両は元東急8590系電車で、東急時代には東横線や大井町線などで幾度も乗車した事がある車両ですので、初乗車ながらも乗り慣れた車両と感じたものでした。


形式番号こそ地鉄流の5桁番号に改められ、地鉄での輸送実態に合わせた短編成化(両先頭車のみの2両編成)、ワンマン運転対応装備の取り付けといった差異がありますが、外観は装いも東急時代末期(大井町線仕様)の装いが堅持され、車内も殆ど手を加えていない状況です。

行先表示も当然東急時代とは異なるものの、近年流行のLED式には改められず、東急時代の雰囲気に近い字幕を新調していますので、目新しさを感じるとは到底言い難いものです。

しかしながら地鉄鉄道線では初のステンレス車体、両開き4扉車である事に加え、電気指令式ブレーキを装備したワンハンドルマスコン車であるなど、地鉄電車では初づくしとなっていますので、日頃富山在住で地鉄電車をよく利用される方から見れば、非常に目新しい車両に映るかもしれません。


観光向けには余り適していないものの、4扉オールロングシートの車内は、短距離区間での普通列車などには適した車両とも言え、比較的運転距離の短い不二越・上滝線(電鉄富山~南富山経由~岩峅寺)や、本線の上市折り返し列車などに優先的に運用されている様で、MAKIKYUが17480形に乗車したのも不二越線の列車でした。

とはいえさすがに特急運用こそ避けているものの、固定された特定運用に限定充当している訳ではなく、場合によっては宇奈月や立山に足を伸ばす列車にも運用されますので、決して割安とは言い難い地鉄電車の普通運賃を支払い、観光気分で乗車という時に当たってしまうと行楽気分が台無しかもしれません。

両開き4扉のロングシート車だけに、その気になれば有人駅での全ドア開閉で乗降時間短縮も図れるかと思いますが、車内運賃収受式のワンマン運転が大半を占める事もあってか、現段階では中央2扉を締切としています。

せっかくの4扉も活用されず、車両自体の雰囲気は東急時代とは大差ないながらも、乗客数の多い混雑路線ばかりを走っていた東急時代との大きな違いと感じたものでしたが、中央2扉を締切のままで運用するのであれば、この部分にボックス席などを配置しても…と感じたものでした。


また9月には乗車機会こそなかったものの、車庫所在駅の稲荷町では、近年になって京阪電鉄で最後の1編成が廃車となり、その編成内に組み込まていた2階建て車両を購入、既存の京阪3000系編成内に組み込むと共に、京阪時代の装いで活躍する「ダブルデッカーエキスプレス」の姿も見る事が出来ました。

京阪(旧)3000系(現行3000系導入後は8000番台に形式変更)も、末期は1編成のみの活躍で、日頃京阪電車に乗車する機会も限られるMAKIKYUは、たまたま京阪電車を利用した際に、2回程乗り合わせただけですが、地鉄と共に京阪3000系が譲渡された大井川鉄道では京阪時代の装いのままで活躍していたものの、こちらは近年退役してしまいましたので、これも注目の存在で、機会があればこの車両にも乗車できれば…と感じたものでした。


371系は予想通りの結果に…

2014-12-17 | 鉄道[甲信越]


先月末での現役引退が発表され、JR東海での営業運転が終了、去就が注目されていた1編成だけの特急型車両・371系(写真)ですが、昨日付けで公式に譲渡が発表され、ご存知の方も多いかと思います。

譲渡先は371系と兄弟車両とも言われ、共にあさぎり号で活躍していた小田急20000形(RSE)の1編成が譲渡された富士急行で、RSEと同様に7両編成中両先頭車を含む3両へ編成短縮する事も発表されています。

これは以前から噂されていた事で、その気になればまだまだ使える371系をそのまま潰すのは…という気もしますし、富士急の特急車は1編成をRSEで代替したものの、もう1編成は古参の旧国鉄165系ですので、この代替としても適任なのでは…と個人的には感じています。

371系は現行塗装のままでも、富士山をバックに走るのは結構似合いそうな気もしますが、RSEと同様にフジサン特急としてキャラクターがゴロゴロ描かれた姿に変身するのか、それとも某有名デザイナーが関与してまた異なる姿になるのか、今後再登場の際にはどの様な姿になるのかも気になる所です。

かつて小田急線内や御殿場線内で見られたRSEとの競演も、富士山の反対側で再び実現する事は、趣味的にも非常に注目かと思いますが、運行開始した暁には是非一度乗車し、JR時代とどの様に変化したのかも注目したいものです。

まだRSE改造車すら富士急では乗車していませんので、まずはこちらが先かもしれませんが…


シーワールド高速フェリー「ピンクドルフィン」~楸子島を経由する双胴型高速船

2014-12-16 | 船舶[海外関連]

先日「MAKIKYUのページ」では、韓国全羅南道・長興(Jangheung)~済州島を結ぶJHフェリーの高速フェリー「オレンジ1号」に関して取り上げましたが、韓国本土の中で済州島に最も近い全羅南道からは、他にも済州島へ向かう幾つかの航路が運航されています。

全羅南道と済州島の相互間の移動は勿論、KORAIL(韓国鉄道公社)の列車や都市間バス、自家用車などの陸路でソウルや釜山などから全羅南道各地へアクセスし、そこから船で済州を目指すのにも有用な存在で、現にKORAILではソウル市内の龍山(Yongsan)駅~済州間の列車と船をセットにして割引した乗車券の発売も行っている程です。
(この乗車券では龍山~木浦(Mokpo)間の高速列車(KTX)と、木浦~済州間フェリーがセットになっており、乗継利用と言う事もあって所要時間はやや長いですが、定価は航空運賃よりも割安な上に、昼行移動で日着可能ですので、韓国の首都圏(ソウル市内やその近郊の京畿道各市など)にお住まいの方が済州島へ足を運ぶ際などには、有用かと思います)

その中でも韓国の首都圏~済州間を陸路+海路で移動する際に、最も便利な航路は木浦~済州間の航路かと思います。
(特に鉄道旅行ともなれば断然他を凌ぐと思います)

現在この航路はシーワールド高速フェリーが運航を行っていますが、同航路ではフェリーと高速船という2タイプの船が用いられています。

シーワールド高速フェリーでは、同航路以外にも木浦の隣町・海南(Haenam)郡からも高速フェリーを運航しており、同社以外では莞島(Wando)郡から出航する韓一(Hanil)高速フェリーなども、全南~済州間航路としては有用な存在かと思います。
(莞島郡は木浦や光州などの全南各地からでも足を運び難く、ソウルや釜山からともなれば尚更ですが、済州への距離が近い上に高速フェリーも運航しており、運航本数など航路の充実度と言う点では他都市を凌いでいます)

これらの航路は高速フェリーも含め、大半が車両航送可能な「フェリー」となっており、特に仁川(Incheon)~済州間を直航運航していた「清海鎮(Cheonhaejin)海運」がセウォル号沈没事故以来運航休止となり、首都圏~済州間を直結する交通手段が航空便のみに限られている現状では、重要度が更に高まっていると感じますが、シーワールド高速フェリーが運航する高速船だけは車両航送ができない旅客輸送専用船となっています。
(それでも小荷物程度は積載するのですが…)


MAKIKYUが済州島から韓国本土へ向かう際に乗船した船は、この旅客輸送専用の高速船で、「ピンクドルフィン」という名称が付けられています。


ピンクドルフィンの総トン数は223t・旅客定員250名程、船長は33m・船幅11m程の双胴型で、MAKIKYUが韓国へ足を運ぶ際によく利用するJR九州高速船のジェットフォイル「BEETLE」に比べると、船体は一回り大きい程度です。

ジェットフォイルと異なり、高速航行中も船体は水面から浮上する事はなく、船体も決して大柄とは言い難い船ですので、外海で海況が芳しくない時には、その影響を大きく受けてしまうのが難点です。

MAKIKYUが済州から乗船した際には、済州港内から船内は大きく揺れ、出航前からその旨が案内される有様でしたが、済州島~韓国本土のほぼ中間に位置する離島・楸子(Chuja)島を過ぎて暫くしてようやく揺れが小さくなる状況でした。

そのため大揺れの間は、MAKIKYUも船酔い気味となり、少々辛い航海と感じたもので、小柄で高速航行中に船体が浮上しない高速船は、外海の航海には余り…とも感じたものでした。


船内設備も比較的小柄な高速船だけあり、進行方向を向いた座席がズラリと並ぶだけで、座席モケットこそ赤系統と青系統の2色が存在するものの、等級区分などはなくモノクラスです。


1階だけでなく2階にも客席が設けられているのですが、ジェットフォイルとは異なり、こちらは狭い空間となっており、客席の大半が1階席に集中しているのが特徴で、座席自体は1階席と大差ない様に見受けられたものでした。

この高速船の座席は、日本国内を就航するジェットフォイルなどと大差ない非リクライニングシートである上に、足を組んだ状態で座ると前の座席に膝が当たり、シートピッチも余り広くないなど、居住性の面では非常に芳しくないと言わざるを得ない代物です。

韓国では不評な事でも有名な高速列車(KTX)の一般室座席でも、進行方向で着席できればピンクドルフィンの座席に比べると…と感じる有様でした。


ただ座席は全て進行方向を向いているのではなく、幾つかの区画はグループ利用などを想定してか、テーブル付きで座席が向かい合わせに設置されており、座席配列の関係で向かい合わせ区画以外でも、前方に座席がなく足元が広い「当たり席」とも言える席は多数存在しています。

MAKIKYUの乗船時は比較的空いていた事もあり、MAKIKYUは指定座席から向かい合わせ区画に移動し、1ボックス占拠状態で利用できましたので、まだ幾分マシと感じたものでしたが、大揺れで船酔い状態が続く上に船内が満席だったら、かなり辛い航海になったのでは…とも感じたものでした。
(それでも船で容易に移動可能な済州~韓国本土間程度の距離で、わざわざ空を飛ぶ事を考えれば、船酔いに耐えながらの航海でもずっと良いのは言うまでもないのですが…)


また済州~木浦では定刻運航でも片道3時間超えとなる事から、船内には比較的簡易な設備ながら売店コーナーも設置され、最低限の飲料や菓子類などは調達可能ですが、こちらも大型フェリーなどに比べると…というのは高速船の性質上致し方ない気がします。
(ちなみにピンクドルフィンは木浦~済州間で途中楸子島以外にも、本土側で珍島(Chindo)にも寄港しています)

見た目は結構スマートで見栄えのする高速船である割には、乗船した際の居住性などは余り芳しいものではなく、運賃も割引キャンペーン中で定価より10000W以上割安だったとは言えども、それでも同区間のフェリーよりも割高でした。

そのため船旅を楽しむよりも、高速船ならではの速さを求める客層向けで、全南~済州間の航路乗船では、時間的余裕があればフェリー(高速フェリーを含む)の方が…とも感じたものでした。

楸子島付近は韓国本土~済州間を結ぶ船が多数行き交うものの、寄港する旅客航路はピンクドルフィンと莞島~済州間フェリーの1便のみ=島外への足は1日2往復だけという、交通の便が非常に不便な離島(勿論空港もありません)ですので、楸子島へのアクセスとしても重要な存在で、MAKIKYUの乗船時には、済州~楸子間の乗客も多数見かけたものでした。

この様な船ですので、何らかの用事でもなければ済州~木浦を再び乗り通すのは…とも感じたものでしたが、MAKIKYUはピンクドルフィンの情報を調べている際に初めて存在を知り、寄港時には下船せずに通り過ぎるだけだった楸子島へ足を運ぶ機会でもあれば、その際の手段として利用するのは…とも感じたものでした。

ピンクドルフィン乗船中に寄港した楸子島の様子などは、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


富山地方鉄道16010形「アルプスエキスプレス」(2)~中間車編

2014-12-13 | 鉄道[北陸]


先日「MAKIKYUのページ」では、元西武鉄道の特急車両(レッドアロー)の車体に、旧国鉄→JRの廃車発生品の下回りを組み合わせた富山地方鉄道16010形「アルプスエキスプレス」(写真)に関して取り上げましたが、今日はその続編でこの列車の中間車両に関して取り上げたいと思います。

16010形は元々西武時代6両編成だった先代特急車5000系「レッドアロー」を3両に編成短縮して導入したものの、近年ではワンマン運転実施や輸送力適正化なども影響してか、専ら両先頭車だけの2両編成での運行になっており、編成から外された中間車は保留車として稲荷町の車両基地内に留置されている状況でした。

同形1編成を「アルプスエキスプレス」に改装する際には、両先頭車だけでの運行も可能なものの、この中間車を特別車両として改装し、「アルプスエキスプレス」の目玉車両に仕立てているのが大きな特徴となっており、一時期は持て余していた感があった中間車の1両が、目玉の花形車両として再登板したのは喜ばしいものです。


この中間車も両先頭車と同様に、外観に関しては某デザイナーが改装に関与した車両ならではの英文字やロゴなどが追加されているものの、見た目は改装前と大差なく、西武時代の活躍ぶりも連想できる姿となっているのが特徴です。


車内に足を踏み入れると、特別車両として改装されただけに、先日取り上げた両先頭車を遥かに凌ぐ某デザイナーが関与した車両ならではの雰囲気に仕上がっています。

 
木をふんだんに用いた内装や座席、様々な柄が存在する座席モケットをはじめ、のれんやすだれなどが見受けられる辺りは、他のデザイナーが関与した改装列車ではまず考えられない某デザイナーが関与した改装車両ならではで、JR九州などで活躍する観光列車に通じる雰囲気を感じたものです。


物販コーナーの存在なども観光列車ならではで、本棚の存在も近年の某デザイナーが改装に関与した観光列車ならではと感じますが、この本棚には鉄道関係の雑誌や書籍などが多数収蔵されており、中には某デザイナー自身が著者となり、車両デザインに関して取り上げた本も見受けられたものでした。

ちなみに「アルプスエキスプレス」特別車両は、特急運行時は特急料金に加えて200円の特別車両料金を要しますので、ただでさえ割高感のある富山地鉄の普通運賃と合わせると結構な金額となり、企画乗車券などを上手く活用しないと…という状況です。

しかし運用上の関係で、普通列車として運行する列車も存在し、この場合は特急料金だけでなく特別車両料金も不要で、普通列車運行時は「開放扱い」と言っても過言ではない状況になっています。
(「開放扱い」とは通常優等列車として運用する車両を、間合い運用や末端の一部区間などで特別料金を必要としない普通・快速列車として運行する事です)

MAKIKYUが「アルプスエキスプレス」に乗車したのは、特別料金を要しない普通列車での運用時で、特急通過の某駅から電鉄富山まで乗車したのですが、大規模に改装された特別車両を堪能しながらの約1時間はあっという間と感じたものでした。

この様な車両は長く乗っていたいと感じる向きですので、様々な面で普通運用時の方が乗り得と感じ、少々割高感のある地鉄電車運賃も、この車両なら…とも感じたものでした。

また中間車として連結される特別車両は、モーターの付いていない車両で運転台もない事から、JRなどであれば車両称号は「サハ」となる車両ですが、この車両の形式番号は何故か「クハ112」となっています。


車内の形式番号掲出部分には某デザイナーのデザイン事務所名や、2011年に改装された旨を示すステッカーなども見受けられましたが、随分派手に改装されて車内は原型を殆ど留めていないにも関わらず、「西武所沢車両工場 昭和49年」のプレートもしっかりと残存している辺りも注目と感じたものでした。

富山地方鉄道の鉄道線では、某デザイナーが関与した「アルプスエキスプレス」以外にも、比較的最近になって登場した注目車両が存在しており、こちらに関しても近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。 


東京メトロの「好好メトロキャンペーン」~相手先は何故か離島の事業者ばかり…

2014-12-10 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

先日「MAKIKYUのページ」では、小田急1000形リニューアル車の試運転遭遇に関する記事を公開しましたが、MAKIKYUが土曜日に登戸駅でこの試運転列車を目撃した後は、最近になって通称「馬鹿の壁」が撤廃された事で話題になった都内の地下鉄某駅へ向かったものでした。

「馬鹿の壁」が撤廃された某駅までは、小田急小田原線内各駅からは直通で足を運ぶ事ができず、何処かで最低1箇所の乗換が発生しますが、登戸から小田急線の上り電車に乗車した際には、小田急の電車ではなく相互直通運転先の東京メトロ車両に当たったものでした。

その車内では「好好メトロキャンペーン」と称した地下鉄事業者相互間のプレゼントキャンペーンに関する告知広告が見受けられ、「好好(HaoHao)」という名称からして如何にも中華人民共和国(中国)の何処かを走る地鉄事業者との提携である事が一目瞭然という状況です。

最初は日中両国の首都を走る地下鉄事業者同士(東京-北京)、或いは都市自体の発展と共に、路線網も世界的に見ても相当な規模を誇るまでに成長した上海地鉄辺りでも絡んでいるのか…とも思ったものでした。


しかし広告をよく見るとこれらの地鉄事業者ではなく、中国の中でも離島の台湾省で運行している2事業者(台北捷運・高雄捷運)が絡んだキャンペーンでした。
(台湾省の基幹となっている「台湾島」は中国の中では最大の島で、MAKIKYUが所持している中国の地図でも台湾省の項で「台湾岛是我国第一大岛」という記述が見受けられる程ですが…)

中国の中でも離島の台湾省は、様々な問題を抱えた地域で、以前は大陸本土で最も至近な福建省との相互往来も芳しくない状況でしたが、近年は福建省との間で、海峡を跨ぐ高速フェリーなども就航しています。

福建省も相次ぐ高速鉄道の開業などで、以前に比べると大陸本土の各都市からのアクセスも随分改善されていますが、列車やフェリーなどを乗り継いで行くとなると、決して足を運び易いとは言い難い土地だけあり、MAKIKYUは台湾省はおろか福建省すらまだ未訪という状況です。

日本国内で台湾省の鉄道路線との相互誘客キャンペーンは、小田急グループの一員となっている江ノ島電鉄(江ノ電)が結構力を入れている様に見受けられ、今回のキャンペーンもそれに追随する様な雰囲気を感じます。

MAKIKYUの周囲でも台湾省へ足を運んだ事があるという人物は複数名居り、中には今年台湾省へ足を運んだという事でお土産を頂いた事もあるのですが、中国の中でも決して便の良い所とは言い難い台湾省との間で、この手のキャンペーンが次々と…というのは少々違和感があり、もっと身近な所との提携は出てこないものだろうか…と感じたものでした。
(ちなみにMAKIKYUが中国でモノレールと路面電車・LRTを除く地鉄・城鉄に乗車した事がある都市は、現在は運行が廃止され、都市鉄道とは言い難い状況だった撫順を除くと、現段階では大連・瀋陽・北京・天津・武漢・南京・上海・広州/仏山・深圳・香港で、他にも中国では近年幾つもの都市で地鉄などの都市鉄道が開業、未乗都市の方が多い状況です)

また東京地下鉄株式会社の通称は東京「メトロ」ですが、首都の名前+「メトロ」の事業者(現地語ページへリンクしますが、日本語ページもあります)も、海外の中では中国よりももっと身近な所に存在しています。

個人的にはこちらの方が遥かに足を運び易い土地である事に加え、20m級片側4扉の車両規格や、他事業者との相互直通運転を複数路線で実施しているなど、様々な面でもっと親近感を感じそうな気もするのですが、どの様な経緯で東京メトロが中国の中でも数多く存在する地鉄事業者の中で、離島の台湾省に属する2事業者と提携する事になったのかも気になる所です。
(日中両国の離島を運行する鉄軌道系事業者同士、沖縄の沖縄都市モノレール(ゆいレール)と台湾省の都市鉄道などであれば、相互誘客キャンペーンもさほど違和感ない気もするのですが…)


(お断り)この記事は小田急線内を運行する電車内の吊り広告に対するものですが、相互直通運転先の東京メトロが自社車両内で告知しているものですので、鉄道[首都圏・私鉄等]カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。


小田急1000形・リニューアル車の試運転に遭遇~早く乗車機会も…

2014-12-08 | 小田急グループ

一昨日MAKIKYUは、都内のとある地下鉄駅(最近「馬鹿の壁」が撤廃されたと話題になった駅です)近くにある某武道館で、夕方に開催されたイベント(公共交通とは関係ないものです)に出陣していたのですが、その際にはイベント出陣前に川崎市内某所にも所用がありました。

そのためこの所用を済ませてから、都内の某武道館へ出向いたのですが、最短ルートでは東急線利用となるものの、帰りにも東急線を利用する事もあってか、行きは少々寄り道をして小田急線を利用したものでした。

小田急線関連では最近、「MAKIKYUのページ」の検索ワードや閲覧記事の上位で、1000形リニューアル車に関する項目が連日ヒットする状況で、結構な注目を浴びている事を実感させられます。

この1000形リニューアル車は、MAKIKYUも存在が非常に気になっており、今月出場が発表されていましたので、機会があればその姿だけでも…と思っていました。

さすがに一昨日の小田急線利用時には、1000形リニューアル車に遭遇する事はまずないだろうと思い、登戸駅で上り電車を待っていたのですが、そうしたら下り線の多摩川を跨ぐ橋上に、少々異様な雰囲気の車両が見受けられたものでした。

この車両は遠巻きに見ると、前面デザインやフルカラーLEDの種別・行先表示、ブルーの色合いが濃くなった窓下帯などを見ると、2000形の様な雰囲気ながらも、編成がやけに短いように感じられ、ライトが白く光る様から、もしや…と感じたものでした。

 
下り線ホーム発車案内も「通過」の表示が出ており、程なく通過した車両を見ると、遭遇する事はまずないだろうと思っていた1000形リニューアル車で、予想外のタイミングで初遭遇となりました。
(写真は登戸→向ヶ丘遊園へ向かう試運転列車・手持ちのコンデジで咄嗟に撮影したため少々ぶれた画像ですがご了承下さい)

今回目撃したリニューアル車は、1000形では最多勢力となっている4両編成の1066Fで、車両自体の異質さに加え、登戸周辺の小田急線で通勤車両が4両単独で営業運行する事はまずない事もあってか、非常に目立つ存在と感じたものでした。

登戸駅では停車せず通過しただけですので、起動音や車内の様子などを伺う事はできなかったのは少々残念でしたが、2000形が最近変化している点(種別・行先表示のフルカラーLED化・窓下帯の濃色化)や、灯具類の変更以外にも、前面スカート形状や密着連結器、屋根上に設置されている空調装置の形状などは、明らかに従来とは異なるものである事が一目瞭然と言う状況でした。

その一方で戸袋窓は残存しており、台車もボルスタ付きで少し前の小田急線では一般的だったアルストーム式が踏襲されているなど、標準仕様を多数取り入れた最近の新車とは異なる独自性も残存しており、かなり大規模にリニューアルされたステンレス車だけに、これからまだ長期の使用が見込めそうとも感じたものでした。

現在MAKIKYUが小田急線に乗車する機会は月に1~2回程度で、今月は今後遠出予定なども控えているため、年内は営業運転を開始しても乗車は厳しそうな情勢ですが、リニューアルの出来栄えもなかなか良さそうに感じましたので、機会があれば来年の早い時期にでも是非乗車できれば…と感じたものでした。

またMAKIKYUが一昨日足を運び、某武道館で夕方に開催されたとあるイベントに関しても、「MAKIKYUのページ」では特に言及記事を作成する予定はありませんが、一つの節目を迎える特別なモノだけあって別格で、足を運んだ甲斐は十二分にあったと感じたものでした。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中で、一昨日の夕方に某武道館で開催されたイベントに足を運ばれた方が居られましたら、この記事のコメント欄には、このイベントに関する感想等を記して頂いても結構です。
(記事主題の小田急線1000形リニューアル車に関する事ではなく、このイベント絡みのみのコメントでも構いません)


八丈島を走る町営バス(2)~貸切車編

2014-12-06 | バス[首都圏]

先日「MAKIKYUのページ」では、八丈町営バスで活躍する一般路線専用車に関して取り上げましたが、八丈町では定期観光こそ近年廃止されたものの、路線バスだけでなく貸切バスの運行も行っています。

離島と言う土地柄もあってか、限られた車両や設備で一般路線と貸切の双方を担っている事もあってか、貸切車の一部は路線車の予備車も兼ねており、この車両は前扉脇に表示された車両区分を臨機応変に変更できる様に、車両区分表記が標記ではなくサボ式になっているのが大きな特徴です。

 
この貸切兼用車は2台あり、どちらも中型トップドア車なのですが、一方はいすず車で、一昔前の八丈町営バスでは標準的な装いも、今やこの車両のみとなっています。


ちなみにもう1台は日産ディーゼル車で、こちらは他地域の特定輸送で用いられていた車両を中古導入した車両の様です。


他に貸切専用車も4台あり、MAKIKYUが(旧)町役場の車庫を訪問した際には、各車両共に車庫内に留置されている状況でしたが、その中でも純粋な貸切車と言う雰囲気の車両は日野セレガ1台だけです。

他の3台はJバス大型路線車のトップドア・2段ステップ車で、高速道路もなくさほど長距離乗車となる事もない八丈島では、これでも特に差し支えないと思いますが、貸切車というよりも特定輸送や短距離高速バスなどに充当される車両を連想させる雰囲気です。

 
この3台は1台だけ日野車(ブルーリボンⅡ・写真)で、残りの2台はいすず車(エルガ)となっていますので、両者でライト形状が異なるのが特徴です。

新しい車両だけに今後長期に渡る活躍が見込まれ、八丈町営バスでは貸切専用車でもワンマン貸切対応の関係で、音声合成装置を装備しており、その気になれば一般路線への充当もさほど難しくなさそうに感じますので、将来的には兼用車として一般路線にも充当機会が巡ってくるのかも気になる所です。


富山地方鉄道16010形「アルプスエキスプレス」(1)~先頭車編

2014-12-03 | 鉄道[北陸]

先月「MAKIKYUのページ」では、富山地方鉄道(地鉄)市内電車で活躍する、某有名デザイナーが改装に関与した「レトロ電車」に関して取り上げましたが、地鉄では市内電車だけでなく鉄道線でも、レトロ電車より一足早い2011年に、某有名デザイナーが改装に関与した電車が運行開始しています。

この電車が今日取り上げる「アルプスエキスプレス」で、種車は元西武鉄道の特急車両(レッドアロー)の車体に、旧国鉄→JRの廃車発生品の下回りを組み合わせた16010形の1編成を充当しています。


某有名デザイナーが既存車両の改装を手がけた事例では、車両の前面形状には殆ど手を加えない反面、塗装に関しては種車とは大きく異なる装いにイメージチェンジする事が多いのですが、「アルプスエキスプレス」は某有名デザイナーならではの特徴とも言えるロゴや英文字標記などが追加された程度で、外観に関しては改装前種車の雰囲気を強く残しているのが大きな特徴です。


しかしながら車内は大きく改装され、フローリングに改められた床をはじめ、至る所に木がふんだんに用いられ、様々な柄の座席モケットが混在する座席をはじめ、ワンマン運転時に用いられる運賃箱まで鮮やかな装いに改められています。


西武時代にトイレだった区画を撤去し、立席スペースに改められた車端区画(右側写真は比較対照用:アルプスエキスプレスに改装されていない編成の車端区画です)も、フリースペースとして小柄な木製ベンチを設置しているなど、至る所に手が入り、改装前とは大きく異なる雰囲気に改められているのは、某有名デザイナーが改装に関与した車両ならではと感じます。

また16010形は3両編成で導入されたものの、導入以後地鉄では列車のワンマン運転化拡充→大半の列車が2両運転化された事もあり、同形は中間車を外した2両で運行される事も多くなり、一時期は2編成活躍する16010形の両編成が常時2両で運行→中間車は運用から外れて保留車扱いとなっていた事もある程です。

アルプスエキスプレス改装後は、基本編成は中間車を組み込んだ3両となっていますが、中間車を外した2両での運行も可能となっており、平日の運用では2両での運行も多くなっています。

3両での特急運行時には、中間車は特別車両追加料金の特別車、両先頭車は乗車券と特急券のみで乗車できる一般車両として運行しています。

 
両先頭車は元々が有料特急車だった事もあり、種車の回転式クロスシートは大半が活用され、乗り心地は改装前と大差ない状況ですが、グループ客向けのボックス区画に改められた車端部分の一部座席は、種車とは大きく異なるものに取り替えられており、改装前とは雰囲気が大きく異なっています。
(右側は比較対照用:アルプスエキスプレスに改装されていない編成の客室内です)


結構な古参車という事もあってか、足元の狭さなどは近年の車両に比べると…という状況になっていますが、古参車故に窓脇の簡易テーブルには、最近の車両では見かけない栓抜きなども残っており、大改装を施しながらも、敢えて年代モノの車両ならではの雰囲気を残しているのも大きな特徴です。


大改装を施しながらも、古参特急車ならではの雰囲気が残存する車内は、座席下の足元が狭いなど、JRや私鉄有料特急の最新型などと比べると、見劣りが否めない部分もあると感じたものです。

しかしながら普通列車でも運用する車両にしては格段のグレードを誇っており、運賃は割高ながらも特急料金が比較的割安に設定されている地鉄の運賃体系も考慮すると、特急運用でも充分過ぎる設備と感じたもので、古参特急車の雰囲気を敢えて残していると捉えれば、観光向け列車としてこれもアリと感じたものです。

また3両運用時のみ連結される中間車は、両先頭車とは大きく異なる雰囲気に改められており、「アルプスエキスプレス」最大の目玉的存在とも言えるのですが、この車両に関しては近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。