今日9月20日は「バスの日」という事で、今日は先月乗車したトモテツバスに関して取り上げたいと思います。
トモテツバスはかつて鉄道事業を営んでいた「鞆鉄道株式会社」が運行、かつて鉄道線を運行していた福山(福山駅)~鞆港間をはじめ、福山市内南部や尾道市内などに幾つもの路線が存在します。
バス事業者としての規模は決して大きいとは言えないものの、一般路線バスはPASPY(広島県内ICバスカード:広電市内電車やアストラムラインなどでも通用)にも対応している事は評価できると感じ、トモテツと営業区域が一部重なる事業者の中にはPASPY未導入、もしくは一般路線車は一部に限定されている所もありますので、今後のPASPY導入推進に期待したい所です。
ちなみに先月は西日本豪雨の影響によって交通機関の不通箇所も多発しているなど、広島県内では情勢が余り芳しくなかった事(現在もまだ不通箇所が幾つか存在しています)もあり、広島県内で足を運んだ所は福山市内のみ。
この福山市内の基幹駅とも言える福山駅のバス乗場を行き交うバスを眺めていたら、たまたまトモテツの目玉車両として知られ、TOMYTECバスコレクションでも模型化されているN8-155号車が出没。
多少なら時間も確保できる状況でしたので、手持ちのPASPYを使用して数停留所程乗車したものでしたが、最近では昭和のバスに遭遇する機会も随分少なくなり、今年に入ってから乗車したのは水戸市内を走る茨城交通の中型車に続いて2回目でした。
この車両の登録番号は「福山22く919」、登録番号があと一つだけずれていたら…と感じる方も居られるかと思いますが、古参車が少なくないトモテツバスの中でも古豪の部類ですので、あとどれだけ活躍できるのかも気になる所です。
このN8-155号車に乗車した後は、来た道を別のバスで福山駅まで引き返したものでしたが、その際は新鋭の中型ノンステップ車に当たり、様々な面で新旧車両の差異を実感させられたものでした。
また今日MAKIKYUは所用で横浜市内某所へ出向いており、その際には相鉄バスに乗車する機会もありましたが、先月福山駅ではこの相鉄バスからトモテツに移籍した車両の姿も目撃しています。
トモテツバスと相鉄バス旧塗装は塗り分けや色合いなどが異なるものの、どちらも白と緑色の装いと言う事もあってか、相鉄バスからの移籍車は一応トモテツ塗装に塗り替えられているものの、側面上部は相鉄塗装が残存しているのも印象的でした。
トモテツバスではこの他にも首都圏からの移籍車は多数活躍、車庫内には元事業者塗装のまま整備待ちになっている車両の姿も見受けられたものでした。
(写真は車庫外から撮影)
また回送で走っていた車両の中には側面はラッピングが施されているものの、天井部分に元事業者の塗装、そして特徴的な運賃支払方法表示幕も残存している車両も見かけ、こちらも神奈川県内に本社を置く大手事業者の面影が色濃く感じられたものでした。
先月は国内で福山以西には足を運んでいないものの、福山以東では日頃乗車機会のないバスにも幾つか乗車機会がありましたので、こちらに関しても機会があれば後日別記事で取り上げたいと思います。
先日「MAKIKYUのページ」では、島根県隠岐・島前(Dozen)地区の西ノ島を走る町営バスに関して取り上げましたが、西ノ島では町営バスによる路線バス運行以外に、隠岐観光が貸切バスと定期観光バスを運行しており、島内では同社バスの姿も何度か見かけたものでした。
またMAKIKYUが6月に隠岐へ足を運んだ際には、本州本土~隠岐(島前・島後どちらでも可)間の往復乗船券と、西ノ島を運航する観光船の乗船券が割引でセットされた「フェリー&国賀周遊券」を利用しており、この周遊券で利用可能な観光船も隠岐汽船が運航しています。
MAKIKYUが西ノ島の浦郷港へ足を運んだ際には、海況が芳しくないため観光船は欠航となっており、隠岐汽船HPでは「欠航時はバス対応」と記され、MAKIKYUは定期観光バスを利用する事になりましたが、現地で隠岐観光に確認したら、欠航時でなくても観光船の代わりに定期観光バスを選択する事も可能との事でした。
隠岐観光は離島の事業者という事もあって事業規模は小規模ながらも、様々なタイプの車両を見かける機会がありました。
MAKIKYUが定期観光バスに乗車した際には、観光バスというよりは自家用バスという雰囲気の車両で、路線バスとして走っていても不思議ではない風貌の日野製中型トップドア車充当でした。
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車内の座席はリクライニング機能も付いており、離島の定期観光バスとしてはまずまずというグレードと感じたもので、テープ案内によるワンマン運行と言うのも、路線バスに近い雰囲気で悪くないと感じたものでした。
定期観光では赤尾展望台・国賀浜・由良比女神社の3か所を訪問、赤尾展望台は霧で殆ど視界が効かず残念な状況でしたが、国賀浜の通天橋は絶景で、西ノ島まで足を運んだら是非一度は見ておきたい景勝地と感じたものでした。
由良比女神社は町営バス車庫からも至近、浦郷港まで徒歩移動も可能な距離ですので、MAKIKYUは最後の由良比女神社→浦郷港間の行程を放棄扱いとしましたが、浦郷地区各所から徒歩、もしくは別府港から町営バスで比較的容易にアクセスできる所ですので、観光船利用時に別途自身で訪問するのも比較的容易な所です。
また別府港ではMAKIKYUが乗車した定期観光バスと同色の三菱大型ショート車も目撃していますが、MAKIKYUが見かけた大型車は中型車や大型ショート車とは異なる装いをしており、こちらも目撃した車両は日野と三菱でした。
大型車はMAKIKYUが乗車した中型車と同様に、観光バスというよりは自家用バスなどでよく用いられる仕様と言う雰囲気、こちらは団体輸送で稼働していましたが、島の規模を考えると路線バスと同様に、貸切バスもそこそこ健闘している部類と感じたものでした。
MAKIKYUが乗船できなかった観光船(写真)を周遊券利用で乗船する場合も差額を支払えば、周遊券で指定された浦郷港発着ではなく、別府港発着のコースを利用する際も可能との事で、なかなか訪問機会のない島だと思いますが、再訪機会があるなら今度は別府港発(到着は浦郷港)の観光船に乗船できれば…と感じたものでした。
先日「MAKIKYUのページ」では、島根県隠岐・島前(Dozen)の中ノ島で運行している隠岐海士交通の路線バスに関して取り上げましたが、島前地区には中ノ島の他にも西ノ島と知夫里(Chiburi)島という2つの有人島が存在し、前者は西ノ島町・後者は知夫村という自治体になっており、島前有人3島は全て異なる自治体となっています。
その中でも知夫村は人口数百人、人よりも牛の数が多いと推測され、島根県唯一現存する「村」という事もあり、路線バス運行は皆無でタクシーも僅かという状況ですが、西ノ島は町営バスが町内を運行しています。
現在西ノ島から隠岐各島や本土へ向かう航路は、全て別府港発着となっていますが、町役場のある浦郷地区とは少々距離が離れている事もあり、両地区間を結ぶ幹線は1日10往復と隠岐各島の中で最も運行本数の多い区間になっています。
島の人口や大きさの割に、島後の路線バス便数が余りに少な過ぎるとは言えども、西ノ島町が人口3000人台の離島である事を考慮すると、利便性という点ではかなり健闘している部類と感じ、フリー乗車券設定こそないものの200円均一の割安な運賃設定や、車内での回数券発売(200円券11枚綴り2000円)などもあるとなれば尚更と感じます。
車両面でも別府~浦郷間の幹線(便によっては宇賀や国賀まで延長運行)では原則としてスロープ付きノンステップ車による運行、三菱中型車2台と日野ポンチョ1台が活躍しています。
前者は中ノ島の豊田線運行車両よりは小さいサイズとは言えども、人口3000人台の離島を走る路線バスにしてはかなり上級の車両と感じます。
三菱中型車は小田急バスや立川バス、羽後交通などによく似た塗装となっているのも特徴で、MAKIKYUが乗車した車両はラッピング付きでしたが、車庫で見かけたもう1台はラッピングなしでした。
この車庫の最寄りバス停は、西ノ島町HP掲載の時刻表では「西小学校前」と案内されており、車庫の目の前に小学校の校門がありますが、現地では「由良バス車庫前」と案内されていますので要注意です。
日野ポンチョは赤帯の塗り分けは三菱中型車と同様ながらも、白ではなくオレンジを基調とした装いとなっており、側面に描かれたイカのイラストも特徴的と感じる1台です。
三菱中型車とは異なり扉は1箇所のみ、車内は前向き座席が2+1列配置で並ぶ着席重視仕様で、ポンチョでよく見かける2扉1+1列配置よりも座席数は多く確保できますので、地域性を考えるとこのタイプでの導入が妥当と感じたものでした。
またMAKIKYUが西ノ島町で乗車した町営バスは、三菱中型車と日野ポンチョの2種類だけでしたが、他に支線も存在しており、浦郷地区の町外れにある由良バス車庫では、こちらに充当されるワゴン車や、スクールバスに充当される白1色のトップドア中型車なども見かけたものでした。
西ノ島ではこの町営バス以外にも、絶景で有名な国賀海岸巡りなどで運行する観光バスも多数活躍しており、こちらも近日中に追って取り上げたいと思います。
先日「MAKIKYUのページ」では、MAKIKYUが隠岐(島根県)の島後(Dogo)→島前(Dozen)へ移動する際に乗船した隠岐汽船「フェリーおき」に関して取り上げましたが、MAKIKYUの乗船時には島前3島の一つ・中ノ島にある菱浦港に寄港して長時間停泊というダイヤでしたので、島前地区では最初に中ノ島を巡ったものでした。
中ノ島は全域が隠岐郡海士(Ama)町に属し、島内では隠岐海士交通という事業者による路線バスが運行、同社は路線バス以外に貸切バスやタクシーなどの運行も行っています。
島内の一般路線は本土や隠岐の他島との間を結ぶ定期航路が発着する菱浦港を起点に、役場や隠岐神社、隠岐海士交通の車庫がある中里地区を経由し、島の東部・豊田へ至る「豊田線」が幹線となっており、運賃も200円均一と割安に設定されているのは有難いと感じたものでした。
MAKIKYUが隠岐海士交通で乗車した路線バスは豊田線だけですが、この路線に乗車した際には平成1年(1989年)製・P-規制の古参三菱車が充当され、この車両は人口2000人台の離島にしてはかなり大きい部類と感じたものです。
中扉(折戸)付きながらも前面窓は拡大タイプ、車内も2人掛けのハイバックシートがズラリと並び、補助席も設けられているなど、自家用バスに近い仕様となっており、これだけでもかなり特徴的な車両と感じます。
この車両は単に古参車で自家用バスを連想する仕様と言うだけでなく、現在国内各メーカーでは製造中止、特に三菱車では出回る数も余り多くなかった大型ショート車(MM)というのが大きな特徴です。
おまけに車内放送も今日では一般的な音声合成ではなく、テープを用いていたのも非常に珍しいと感じたものでしたが、かなりの古参車だけに何時まで活躍が続くのか…とも感じたものでした。
この豊田線は車両面で特徴的なだけでなく、途中の中里地区でかなり狭い区間が存在するのも特色で、大型ショート車でもギリギリと感じる区間も存在し、豊田周辺では一部便がショートカットする経路を運行するなど、路線面でも非常に興味深い存在と感じたものでした。
隠岐海士交通の路線バスはこの豊田線以外に、車庫を起点に島内南部を運行する「海士島線」が存在します。
こちらは姿を見ただけで乗車機会はなかったものの、一般的な自家用マイクロバスをほぼそのままの状態で路線運行に充当、車両ナンバーも豊田線の車両とは異なる白ナンバーが特徴的と感じたものでした。
また隠岐海士交通では現在、バス停ポールもしゃもじをイメージした独特なモノが用いられ、充当車両だけでなくこちらも特徴的と感じたもので、中ノ島は小規模な離島ながらも、路線バスはかなり注目の存在と感じたものでした。
先日島根県の隠岐・島後を走る隠岐一畑交通に関する記事を取り上げましたが、今日は先日の続編で小型車(+α)に関して取り上げたいと思います。
現在島後の路線バスは西郷から島内4方面へ各4往復、他に昼間に西郷町内を循環運行する路線が設定されており、西郷町内を循環運行した後に隠岐病院から島内各方面、もしくはその逆というダイヤが大半を占めています。
西郷町内循環~島内各方面路線を乗継利用の際は、乗継券を発行する事で通し乗車と同額で乗車できる制度が導入され、少ない便数・台数でも各方面への移動利便性を図っているのは評価できる点と感じています。
車両面では島内各方面への路線と一体になったダイヤ編成という事もあり、循環線専用車両は用意されておらず、中型車と小型車の双方が両路線に運用される状況になっていますが、MAKIKYUの訪問時は小型車の稼働が圧倒的に多いと感じたものでした。
小型車の中でも三菱エアロミディME1台は、最近本土で導入された一畑バスの一部新車と同様の旧一畑バス塗装になっており、非常に目立つ存在ですが、この車両に関しては姿を見かけただけで、乗車機会なしと言う状況でした。
小型車の中でも多数派となっているのが、各地のコミュニティバスなどで主力を占めている日野製ノンステップバス・ポンチョで、この車両は本土の一畑バスとは大きく異なる独自塗装で導入されているのも大きな特徴です。
片道1時間弱を要する島内各方面への路線にも用いられ、MAKIKYUもこの車両に乗車する機会がありましたが、複数台導入されたポンチョは塗装が同一でも、ラッピング施行有無などでデザインが少々異なっているのも特徴と感じます。
また島後の路線バスは運行本数が島内各方面4往復と僅少なだけでなく、島内各地→西郷への通学や通院、その帰宅などを基準にダイヤを設定している事もあり、西郷にある営業所ではなく終着地で夜間留置となります。
(写真は早朝の伊後バス停です)
西郷から各路線を往復利用する場合、西郷行始発便と西郷発最終便は利用できない状況というのは、島外から足を運んだ観光客にとっては辛い所で、島後の大きさや人口を考慮すると、路線バスはかなり少なく、人口数が遥かに少ない島前地区と比べても…と感じる程です。
隠岐一畑交通でもHPなどでこの旨を案内し、同社では「レンタカーの利用も…」と謳っている程で、島後では西郷港近くで数社がレンタカー営業を実施、島外から来訪した用務や観光客の移動手段も島民の出迎えがない限りは、レンタカー利用が主体という状況になっています。
極力公共交通機関を利用して移動したいと感じるMAKIKYUでも、路線バスの運行本数や運行時間帯などを考慮すると、レンタカーなしで島内各地を巡るのは厳しいと感じ、隠岐一畑交通が営業するレンタカーを借りて島内各地の移動に利用、また車中泊で宿代わりにした程です。
(レンタカーのナンバー部分は画像加工を施しています)
この他島後では隠岐一畑交通以外の路線バスが廃止された地域において、代替交通として隠岐の島町営バスが運行され、こちらも姿を目撃する機会(未乗です)がありましたが、これは隠岐一畑交通の路線バス以上に観光客には利用し難い存在と感じたものでした。
「MAKIKYUのページ」では少し前に、本州本土~隠岐諸島を結ぶ隠岐汽船のフェリーに関して取り上げましたが、隠岐諸島は大きく分けると島後(Dogo)と島前(Dozen)の2地区に分けられ、MAKIKYUが6月に隠岐へ足を運んだ際には、その両者に足を運んだものでした。
その中で最も規模が大きい街が島後の西郷(Saigo)と呼ばれる町で、隠岐汽船の本社所在地にもなっており、島後を発着する隠岐汽船各航路も西郷発着となっています。
島後は「○○島」と言った呼び方をする事が余りない反面、単に「隠岐」というと島後を示す事が多いのが現状ですが、近年の市町村合併で西郷町と島内他村が合併、現在は全域が「隠岐の島町」という一つの自治体になっています。
この隠岐の島町内は幾つかの路線バスも運行しており、運行は島根県本土に拠点を置き、県東部で電鉄や路線バス運行などを行っている一畑グループの「隠岐一畑交通」が担っています。
乗車券類は一畑バスなど、県内本土で通用する磁気バスカード(島根県内大手各事業者共通)などは通用せず、フリー乗車券設定などもありませんが、隠岐一畑交通で独自の金券式回数券を発売している状況です。
とはいえ貸切車や中型路線車の塗装は本土の一畑バスと同様で、車両塗装などを見ると一畑グループの事業者である事を実感します。
隠岐一畑交通の営業所は西郷の港から徒歩でも移動可能な範囲(15分程度)に位置しており、西郷発着となっている一般路線各線の起終点になっている他、同社が運営するレンタカー事務所も兼ねています。
MAKIKYUが隠岐を訪問した際には、貸切車に乗車する機会はなかったものの、車庫内で大型や中型の貸切車を何台か撮影、また島内観光時に稼働している姿も見かけたものでした。
離島に限らず地方では、旧年式の貸切車にワンマン装備を施して路線転用する事例も少なくないですが、隠岐・島後に関しては現状では皆無の状況で、貸切専業に限れば同社以外のバスも存在しています。
一般路線車は本土の松江や出雲などでも中型車が主力を占める状況ですので、大型路線車は存在せず、中型かそれ以下のサイズのみという状況ですが、エルガミオのワンステップ車も活躍しており、これは離島の路線バスではかなり上等な部類に入る気がします。
また大都市圏では見る機会が随分減ってしまった先代モデルの純正車で、その中でも車長が短いタイプは複数台が活躍、こちらはMAKIKYUが島後訪問時に乗車する機会もありました。
この車両はワンステップでACT装備、20年程度の経年車にしては上等な仕様と感じます。
中型車の中では短尺の部類に入るこの車両でも輸送力的には過剰な事もあってか、近年車両のダウンサイズ化が進行、車庫で休んでいる事も多い状況と言うのは少々残念な気がします。
近年島後で導入が進む小型車両に関しては、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。
今月は今までMAKIKYUが国内47都道府県で唯一未訪だった沖縄県を訪問、晴れて国内47都道府県訪問を達成したMAKIKYUは、ほぼ同時に国内47都道府県全ての何処かで路線バスに乗車、そして各都道府県最大手の一般路線運行バス事業者全ての乗車も達成しています。
(沖縄関連はまだ画像整理が追いついておらず、来月を目処に記事公開を開始したいと思っています)
今年に入ってからは、まだ海外訪問こそなく、今年は海外訪問が実現するのか…という状況ですが、その一方でこの沖縄県(沖縄本島)をはじめ、国内で今まで未訪の地を次々と訪問しており、そのお陰で今年に入ってから初乗車したバス事業者数は、分離子会社を別としても2桁に達しています。
その中には未訪の地で初めて姿を拝見するバスだけでなく、今まで何度も姿を見ていながらも、乗車する機会が…というバス事業者も含まれており、その一つが広島市内で1月に乗車機会があったエンゼルキャブです。
MAKIKYUが1月に広島を訪問した際には、アストラムライン(新交通システム)の長楽寺駅とその周辺にも足を運んでいるのですが、往路は市内中心部(本通)から順当にアストラムラインを利用したものの、戻りはそれ以外の経路があれば…という事で利用したのが、このエンゼルキャブの平和台線です。
この路線はJR可部線とアストラムラインの乗換駅となっている大町駅を起点に、高取を経由して平和台地区に至る経路で運行しており、高取を過ぎてから平和台地区へ向かう区間を除くと、アストラムラインとはさほど離れていない所を走ります。
部分的にはアストラムラインの並行路線とも言えるのですが、アストラムライン沿線の一部区間における別経路選択が可能になるだけでなく、運賃面でもアストラムラインより安くなる区間が存在するのも大きな特徴です。
所要時間や定時性・運行本数などの面では不利な存在ですので、アストラムラインに対抗する強力なライバル…とまでは行かないのですが、時間的余裕がある時には、運賃面だけでなく、平和台地区からJR可部線を利用したい時などに、高取などでの乗り継ぎを省けるメリットもあります。
そのため高取や長楽寺(駅前には発着せず、駅からは少し歩くのですが…)などに足を運ぶ際には、小規模かつ観光などでの利用も想定し難く、故に余所者には乗車機会の少なそうなエンゼルキャブへの試乗もできますので、時間的余裕があれば是非乗車をおススメしたい路線と感じます。
(この他に広電バスの路線などもあるのですが、長楽寺周辺などは運行本数が僅少ですので、予め時間を調べておくか、余程運良く運行時間に当たらないと、少々利用し難いです)
ただ現時点では広電電車やアストラムラインをはじめ、広島県内大手バス事業者の大半で通用するICカード「PASPY」や、PASPYエリアで片利用可能となっているICOCA(JR西日本などで発売)などは利用不可ですので、その点は要注意です。
また広島県内はMAKIKYUが乗車した事があるバス事業者が2桁に達していますが、それでも大小多数の事業者が入り乱れている土地だけあり、まだ未乗の事業者が幾つも存在しています。
大町駅ではエンゼルキャブ以外にも、地域内ミニバス路線運行を担う小規模事業者が存在しており、このバスなどもMAKIKYUはまだ未乗ですが、機会があればこちらも乗車したいもので、一応47都道府県全てで一般路線バス乗車と言う一つの節目は迎えたものの、まだまだ…と感じる次第です。
先日岡山県美咲町の柵原ふれあい鉱山公園で、月に1回(毎月第1日曜日)開催されている旧同和鉱業片上鉄道の保存運転(旧吉ヶ原駅とその周辺)に関して取り上げましたが、現在この吉ヶ原駅周辺を運行する公共交通機関は、中鉄バスの分社・中鉄北部バスが運行する路線バスのみとなっています。
中鉄北部バスの中でも、吉ヶ原を経由する路線は、高下~吉ヶ原~津山広域バスセンター(JR津山駅の向かい)~スポーツセンター間を運行する1路線のみで、この路線は1日7往復のみの運行となっています。
しかも3往復は土休日運休となっており、片上鉄道の保存運転が行われる日曜日にこの路線を利用するとなると、利用可能な便は僅か4往復しか存在しません。
その上津山方から吉ヶ原へ、この路線を利用してアクセスするとなれば、休日は午前中に吉ヶ原へ到着する便が皆無であるなど、非常に不便な状況です。
高下では一応宇野自動車の美作線(岡山市内~林野)と乗り継ぎも可能ですが、どちらも決して本数の多い路線ではないにも関わらず、事業者が異なる事もあってか、特に接続を意識したダイヤにはなっていません。
そのためMAKIKYUが高下で宇野自動車のバス(林野行)から乗り継ぐ予定を立てていた際にも、バスが数分遅れただけで不接続となり、他にも何人か乗継客が居たにも関わらず、ただでさえ本数の少ないこの路線の便が走り去る姿を目撃する有様でした。
(ちなみにこれは高下10時20分過ぎの話です)
高下を出発するとすぐに橋を渡り、吉ヶ原・津山方向へは突き当りを左に曲がる事になるのですが、このバスは一旦右折して王子を経由します。
その間に駆け足で橋を渡れば、王子を経由した後にうまく津山方面へ向かうバスを捕まえる事ができる可能性もあり、MAKIKYUはこの方法で何とかスポーツセンター行きのバスに乗車する事ができたものでした。
(この方法も無理な場合、高下~吉ヶ原は徒歩で1時間程度を見込んだ方が良いと思います)
また運行時刻を見ると、ただでさえ運行本数が少なく、至便とは言い難い路線にも関わらず、津山市内~高下間を回送しているダイヤが存在している可能性が極めて濃厚に感じられたものです。
土地柄を考えると、路線維持だけでも大変な所かと思いますし、さすがに増便のためにダイヤ本数の増加や、車両走行距離の増大を伴うダイヤ作成を求めるのは酷な気もしますが、高下での宇野自動車との接続確保や、回送車を可能な範囲で実車運行する事で増便する事などは、可能であればぜひ今後…と感じたものでした。
しかし今月宇野自動車・美作線の大幅減便が実施され、岡山市内→高下・林野方面へ向かう午前中のバス便設定自体が皆無となり、随分不便に感じた高下乗継すら不可能になってしまいました。
ちなみにMAKIKYUがこの路線を利用した際には、高下→吉ヶ原と吉ヶ原→津山広域バスセンターの2乗車共に、写真の日野ブルーリボンに当り、余りメジャーな存在ではない大型ショート車で中扉折戸のこのタイプは、岡山市内の中鉄バス本体でも散見しますが、如何にも中鉄バスグループの車両という印象があります。
車内は2人がけのハイバックシートが並び、古参車ながらもハイグレードな印象、個人的には非常に「アタリ」の車両ですが、ほぼ空気輸送の状況では輸送力過剰な印象を受けたものでした。
吉ヶ原→津山広域バスセンターのバスに乗車した際には、途中で基本的には日野ユーザーの中鉄らしからぬ三菱エアロスターM(大都市圏中古車)の高下行ともすれ違い、こちらは随分意外な所でエアロスターが…と感じたものでした。
車両面では趣味的には面白い反面、運行経費などを考えると、運行ダイヤ数が少なく、車両数で余裕がある休日などは、ダウンサイズ化(津山地区他路線で使用している中型車充当)などがあっても不思議ではない気がしたものでした。
現在吉ヶ原へアクセス可能な唯一の公共交通機関にもなっているこの路線、まずは路線維持される事を願うと共に、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も片上鉄道保存運転を目当てに吉ヶ原へ足を運ばれる機会がありましたら、可能なら是非乗車して路線維持に貢献して頂ければ…と思います。
先月MAKIKYUが広島県東部・福山市周辺へ足を運んだ際には、福山市内を走る「鞆(Tomo)鉄道」を初めて利用したものでした。
鞆鉄道という社名を聞くと、福山周辺の事情に詳しい方を除けば「何処の鉄道?」と感じる方も居られるかと思いますが、同社は現在鉄軌道の運営は行っておらず、公共交通に関してはバス専業事業者になっています。
とはいえ社名が示す通り、かつては福山駅から鞆の浦にかけての軽便鉄道を運行していました。
この鉄道の廃止からは既に50年以上、鉄道事業者よりもバス専業事業者としての歴史の方が長い状況ですが、それでも社名に「鉄道」の名前を残し続けています。
現在のメイン路線となっている福山駅~鞆港間路線は、かつての軽便鉄道代替路線と言っても過言ではなく、路線バスに形は変えても地域の公共交通を担い続けています。
この路線で終点の一つ手前にある「鞆の浦」バス停の隣接する「ともてつバスセンター」でも、鉄道営業当時の資料や写真の展示などを行っているなど、かつて鉄道を走らせていた事を後世に伝えようとする姿勢は評価できる気がします。
ちなみにMAKIKYUが先月福山で乗車した鞆鉄道のバス路線は、この福山駅~鞆港間の路線と、鞆の浦(鞆車庫始発、鞆の浦・鞆港バス停を経由)~松永駅間の2路線でしたが、前者は鞆鉄道のメイン路線だけあって、昼間でも概ね15分程度と、土地柄の割には結構な便数の運行があり比較的至便です。
車両も専ら大型路線車が用いられ、MAKIKYUが乗車した際には、派手なラッピングが施されており、写真では分かり難いのですが、中扉が4枚折戸となっているのが特徴的な某都道府県交通局の中古車に当たったものでした。
三菱エアロスターKという時点で、車齢はどう見ても20年越え確実、年式の古い車両も散見される鞆鉄道でも、割合古参の部類に入る車両です。
旧年式の大型路線車&大都市圏中古車が好きなMAKIKYUにとっては大歓迎と感じる車両で、他にも自社発注の日産ディーゼル車など、割合古参の車両が活躍する姿が見られたものでした。
その一方で車両入れ替えも進み、中には新車の中型ノンステップ車や、最近地方事業者で数を増やしている大都市圏中古の中型ロング車(ワンステップ)が活躍する姿も見られ、車両入れ替えと共にバリアフリー対応も徐々に進んでいます。
現在の福山駅~鞆港間路線などは、新旧様々な車両が入り乱れて走っている状況で、比較的本数が多く確保されていますので、昼間などは目当ての車両が来るまで数本やり過ごすのも…という状況です。
福山駅~鞆港間の路線は、途中で瀬戸内海を望む車窓や、終点・鞆港でのT字路切り返しでの折り返しも特徴で、鞆港での折り返しは運行本数なども考えると、よくこの様な運行形態が…と感心してしてしまう程です。
そして乗車したもう一つの路線、鞆車庫~松永駅間の路線は、この路線を使うと鞆の浦周辺を観光しながら、往復で異なる路線を利用できるという点でも注目です。
松永方の区間便などを合わせると地方の路線バスとしてはそこそこの本数が確保されているのですが、鞆方の運行本数は片道当り指の数以下、時間を合わせて予定を組まないと、かなり利用し難い路線と言えます。
ただ鞆方の運行本数が少なく、路線バスがこの路線のみとなる区間は、非常に狭い路地の様な道を走るために、マイクロバス(日野リエッセ)限定となっている様ですが、クランク箇所などではマイクロバスでもかなり厳しいと感じる程の狭路、一般車同士でもすれ違いに難儀する箇所も数多く存在し、乗務される方は大変だろうと感じる路線です。
それでも以前は中型路線車を充当していた様で、これだとクランクなどは切り返しせずに曲がる事が出来るのだろうか…という状況に
比べれば、乗客として乗車する面白みは若干薄れる反面、乗務員側から見れば幾分か負担が軽減されたのでは…とも思います。
鞆車庫~松永駅間の路線は、運行本数が限られて使い難いダイヤですが、鞆の浦観光などで鞆港周辺へ足を運ぶ機会があれば、予定が組めるなら是非一度は…と感じたものです。
また鞆鉄道は事業規模こそ決して大きくないものの、一般路線以外に福山を発着する高速バス路線の一部(しまなみ海道経由今治行きの一部便など)も運行しています。
MAKIKYUはこちらには乗車する機会はありませんでしたが、一般路線車の白と緑系の配色に加え、ピンク色を交えた装いとなっており、福山駅で姿を見かける事ができました。
福山は鞆鉄道以外に、広島県東部では最大のバス事業者となっている中国バスの拠点、またしまなみ海道経由の高速バスは、中国バスや船会社系の高速専業事業者、瀬戸内運輸(四国方)などと共同運行を行っています。
しまなみ海道経由のバスと並び運行本数の多い県都・広島への路線は、広島方事業者も参入するなど、路線バス感覚で乗車できる座席定員制高速路線では、多数の事業者のバスが見られ、機会があればこれらの路線にも…と感じたものでした。
先月MAKIKYUが広島県内を訪問した際には、初めて因島へも足を伸ばし、その時に乗車した因の島運輸(因の島バス)の路線バスに関しては、先日「MAKIKYUのページ」でも取り上げたものでした。
この因島へのメインルートとなる尾道~因島間の路線バスは、因の島バスと尾道方のおのみちバス(旧尾道市営)、そして本四バス開発という中小事業者の3者で共同運行を行っている事は、先日の記事でも触れていますが、本四バス開発はこの尾道~因島間路線バス以外にも、因島の隣に位置する生口島内や、同島の瀬戸田~因島(土生港)間の一般路線なども運行し、他に因島発着の一部高速バス運行も行っています。
MAKIKYUが因島へ足を運んだ際には、更にフェリーで生口島へも足を伸ばし、生口島に到着してから、同島の中心地・瀬戸田まで移動する際に、本四バス開発の路線バスを初めて利用したものでした。
乗車した車両は日野ブルーリボンの前後扉車、離島の島内路線で使用する車両にしてはかなり上級の車両と感じたもので、このタイプの車両は本四バス開発の主力となっており、尾道~因島線でも活躍しています。
(尾道~因島線の本四バス便では、おのみちバスが使用している短距離高速仕様車とほぼ同等の車両が使われる事もあり、どの車両が充当されるかはその時次第です)
また生口島では中型路線車が、島内路線や瀬戸田~土生港間の路線で活躍する姿も目撃しており、生口島の人口集積や島内需要などを踏まえると、島内路線などはこちらでも充分な印象があります。
ただ土生港発着の路線は運行本数も決して多いとは言い難い上に、運行間隔に偏りがあり、隣の島へ行くにも至便とは…という状況は、因島~生口島間のフェリーが健闘している事も影響しているのでは…と感じたものです。
とはいえこのフェリーは日曜日休航となる事も考えると、平日はまだ何とかなるにしても、日曜日に両島間を公共交通機関で移動するのは少々不便と感じたものです。
ちなみに本四バス開発は、西瀬戸自動車道(しまなみ海道)開通によって航路廃止・縮小となる旅客船業者が設立したバス会社で、通称「本四バス」とも呼ばれています。
明石海峡大橋を通る高速バスを運行する「本四海峡バス」とは全くの別会社ですが、似たような経緯で設立されている事もあって、事情を知らないと両者は混同しやすく、紛らわしい印象があります。
広島県内にはこの本四バス開発以外にも、備北交通-備北バス(岡山県)や中国バス-中鉄バス(岡山県・旧中国鉄道)、さんようバス-山陽バス(兵庫県)など、何故か他県のバス事業者と混同しやすい名称の事業者が幾つもあります。
社名の筆頭に「広島」を冠する事業者も、「広島電鉄」「広島バス」「広島交通」が存在するなど、余所者にとっては少々分かり難いものです。
とはいえ広島県内は大手から中小まで多数のバス事業者が存在し、それぞれの個性が強い上に、MAKIKYUが利用した事がある事業者だけでも、昨年事業廃止となった呉市交通局(呉市営バス)を含めて2桁に達し、車両の年式やバリエーションも豊富であるなど、趣味的にも非常に面白いエリアの一つと感じており、機会があればまだ未乗の事業者のバスにも…と感じたものでした。
先月MAKIKYUが広島・岡山・香川・徳島の中国・四国地方4県へ足を運んだ際には、しまなみ海道の道中にも当たる因島へも、初めて足を運んだものでした。
因島は元々は瀬戸内海に浮かぶ離島だったものの、現在は本州と四国の間を結ぶしまなみ海道(尾道~今治)の途中経路に含まれ、実質的に本土と陸続きになっています。
また市町村合併により、かつては因島市として一つの自治体を構成していたものの、今日では尾道市に編入されています。
この因島はしまなみ海道が道路専用橋として建設され、瀬戸大橋の様な鉄道との共用橋ではない事もあってか、本土との交通手段は主にしまなみ海道を走るバスと、瀬戸内海を航行する船舶となっており、島内の公共交通機関も専ら路線バスが担っています。
因島島内の路線バスは、因島への架橋以前から通称「因の島バス」とも呼ばれる因の島運輸が担っており、島外とを結ぶ路線も、主に同社と島外他社による共同運行となっています。
MAKIKYUが因島の土生(Habu)港へ向かう際には、尾道駅前からの路線バスを利用し、この路線は因島へ向かう最も代表的な交通手段と言っても過言ではありませんが、この路線は同社と本四バス開発、おのみちバス(旧尾道市営)の3事業者による共同運行となっています。
(昔からの)尾道市内における乗降取り扱いが、おのみちバス便のみ異なる(島側の事業者は、市内中心部のおのみちバス運行エリアにおける乗降制限あり)事もあってか、ネット上などで公開している時刻表でも、おのみちバス便のみ識別された標記となっていますが、因の島・本四両者の識別案内は見受けられません。
バス停に掲示されている時刻表も同様で、MAKIKYUが尾道駅前から乗車する土生港行きのバスも、因の島・本四のどちらが出没するのか…という状況でしたが、とりあえずどちらも未乗事業者だけあり、おのみちバスでなければ…と思ってバスを待ったものでした。
乗車予定便より一つ前の便が本四バス開発の運行でしたので、因の島バス便の可能性が…と思っていたら、予想通り因の島運輸便に当たったのですが、やって来たバスは車体に「因島⇔尾道」と記されており、島内路線とは別に尾道発着路線専属で運用されている様です。
乗車したバスはいすゞキュービックの前後扉車、2人がけの座席がずらりと並ぶ着席重視仕様の車内や、展望性を考慮していると感じ
させる引き違い式の側面窓などは、しまなみ海道を走るバスならではの雰囲気です。
全国的にはまだ多数が活躍しているキュービックも、広島県内では比較的少数派の部類に入り、平成4年製という古参年式の車両というのも、古参大型車が好きなMAKIKYUにとっては有り難いものです。
尾道~因島線では、見た所では因の島バスが古参車(キュービック)を多用し、おのみちバスはエルガの短距離高速車(トップドア・リクライニングシート装備)を走らせているなど、新しくグレードの高いバスを走らせています。
主に日野ブルーリボンの前後扉車を充当している本四バス開発はその中間(中にはおのみちとほぼ同タイプのブルーリボンⅡなども走っているのですが…)、それぞれの好みに合わせて様々なバスが選べるのは魅力的で、個人的には因の島バス便がイチオシと感じたものです。
また因島島内線も専らいすゞ車を用いており、MAKIKYUが一度乗車した際には尾道~因島線と同じキュービックながらも、2段窓・折戸と趣きの異なる車両に当たったものでした。
島内路線ではダウンサイズ化が進み、いすゞ車を好んで導入するバス地方バス事業者では典型車両とも言え、比較的新しい中型車・エルガミオも複数台活躍している姿を見かけたものでした。
ネット上を検索しても、余り情報が出回っていない事業者ですが、最近では地方バス事業者ではよくある大都市圏移籍車両の導入も進み、こちらはいすゞ純正だけではなく、富士重工や西日本車体工業製の車体を載せたバスも存在しています。
いすゞ車ばかりで小規模な事業者ながらも、そこそこのバリエーションが存在するのも魅力的で、またしまなみ海道を訪れる機会があれば、因島島内の路線バスにも…と感じたものでした。
数日前全日本空輸(ANA)の山口宇部→東京羽田空港を運航する最新鋭旅客機・B787がバッテリーのトラブルにより、急遽高松空港に緊急着陸・運航打ち切りとなる重大インシデントが発生した事は、ニュースでも盛んに報じられていますので、ご存知の方も多いかと思います。
このB787は当初計画よりも納入が随分遅れた様ですし、東京~岡山間などで営業運航を開始してからも、トラブルの報が絶えません。
重大インシデントを報じるニュース記事では、「機内に焦げた臭い」「墜落すると思った」「『早く着いてくれ』と祈るような気持ちだった」など、自身が同じ状況に置かれたら…と想像するだけでも、ぞっとする様な語句が次々と並んでおり、個人的には社名を聞くだけで群馬県某村が思い浮かぶライバルJ社や海外航空会社、格安航空会社よりはマシな印象があるとはいえ、ANAも余程の事がなければ使いたくないと感じてしまいます。
ただでさえ空を飛ぶ(=航空機に搭乗する)のが…というMAKIKYUにとっては、B787は名前を聞くだけでも気分の良くない代物、個人的に私用で進んで乗りたいボーイング製機種は「929」程度と感じており、重大インシデントを怠起した機体以外も、同機種全機の運航離脱による多数の航空便運休・機種変更が生じています。
特に航空機の場合は、トラブルが生じても緊急停止してその場で…という事も出来ませんので、インシデントの原因究明と再発防止策が万全に施されるまでの運航取り止めは当然ですが、運航取り止めは極力他交通機関などでの代替が利く路線を優先し、他交通機関による振替が難しい路線の欠航を最小限に留め、収益性ばかりを追求する事がない事を願いたいものです。
ANAは対新幹線の切り札として導入したはずが、逆に新幹線の定時性などのメリットをPRする格好になったと言っても過言ではなく、東海道・山陽新幹線では「二酸化炭素排出量が少なく、環境負荷の少ない乗物」として「エコ出張」といった宣伝などを車内LED表示装置で行っていますが、新幹線は他にも利点が多数あり、もっとその事を強く打ち出しても…と感じます。
MAKIKYUが思いつく限りでは、定時性や環境負荷面だけでなく、始発から最終までの間、一定の間隔で列車が運行しており、東海道・山陽新幹線では各列車に自由席車も連結されている事から、いつ駅へ足を運んでも、さほど待たずに目的地へ向かう列車に乗車出来る事が最大のメリット、そして発着駅が概ね各都市の中心部やその至近に位置しており、新幹線を下車してからのアクセスの至便さも大きいと感じています。
また座席間隔の広さや、喫煙ルームor喫煙車の存在(MAKIKYUはタバコは吸わないのですが…)、定価運賃の安さなども挙げられ、最近では事前購入の企画乗車券や、ビジネス向けの個人型パック商品(MAKIKYUも最近中国・四国地方や九州・韓国などへ足を運ぶ際に愛用しています)も結構出ていますので、事前購入の実勢価格でも、余程のバーゲン型運賃でもなければ、大差ない状況になっています。
東京~博多間やその途中駅間を移動する程度であれば、余程の列車嫌いか飛行機好き、もしくは航空会社のマイル蓄積目的(MAKIKYUはどの会社のマイルも貯めていないのですが…)でもない限りは、個人的には新幹線の方が良いのでは…と感じています。
少々話がそれてしまいましたが、先日の事故を怠起したB787の出発地になっている山口宇部空港は、宇部市の東郊に位置しており、最近になって岩国空港が開港するまでは、山口県唯一の旅客航空発着空港になっていました。
山口宇部空港はJR宇部線草江駅から徒歩約10分、同駅付近では列車内からも空港の全貌が見える他、宇部新川駅周辺など宇部市中心部への路線バス(リムジンバス)も存在しています。
宇部新川駅周辺~山口宇部空港間のリムジンバスをはじめ、宇部市内の路線バスは、主に宇部市交通局(宇部市営バス)が担っており、山口県では他に岩国市も市営バスを運行しています。
日頃首都圏に身を置くMAKIKYUは、宇部に足を運ぶ機会自体が少なく、宇部市営バスは一度しか乗車した事がないのですが、山口県内大手バス事業者は各者間でバスカード(磁気式)が共通化されています。
そのため宇部市営バスに限らず各者間で相互利用でき、それも手頃な1000円券(1100円分利用可能)の設定もあるのはあり難い限りです。
ちなみにMAKIKYUが宇部市営バスに乗車したのは、宇部新川駅~宇部駅間で、同区間では運賃面こそJRより割高になるものの、昼間時間帯であれば運行本数はJRよりも多く、比較的至便に感じたものです。
車両はいすゞ製の中型車を多数目撃しており、MAKIKYUが乗車したのも最近大都市圏では見かける機会が少なくなってきた古参の車両でした。
このタイプの車両がいすゞ車の中でも主力を占めていますが、前中扉車でも写真の様な中扉折戸の車両だけでなく、中扉引戸の車両も存在するなど、バリエーションは幾つか存在しています。
また西日本の事業者らしい西日本車体工業製の古参車(58MC)や、最近の大都市圏では非常にありふれた存在、地方でも数を着実に増やしているJ-BUS中型車(いすゞエルガミオ・日野レインボーⅡ)といった車両も見受けられ、逆に大型路線車の数は余り…という状況でした。
とはいえ大型車も存在しており、写真こそありませんが、以前新山口駅~宇部新川駅周辺を結ぶ路線で活躍している姿を目撃した事もあります。
この路線は宇部市内完結ではなく、市外へ乗り入れる格好となっており、またJR宇部線とも競合する路線と言えます。
JR宇部線新山口方も決して至便とは言い難い現状では、新山口駅に停車する山陽新幹線列車と、宇部市内を結ぶ路線としては利用価値が高く、先日のB787重大インシデント怠起で新幹線の良さが見直され、宇部~東京間を移動する際に新幹線へのシフトが進むのであれば、その重要度は尚更高まるのでは…と感じています。
宇部市は山口県内やその近郊に居住している方や、用務や親戚訪問などの所用がない限りは、余所者の訪問も限られる地かと思いますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も宇部を訪れる機会がありましたら、市営バスへの乗車も検討してみては如何でしょうか?
(コメントについて)
この記事に関するコメントは、記事タイトルになっている宇部市営バス関連は勿論、冒頭で触れているANAの山口宇部→東京羽田間B787重大インシデント怠起や、新幹線のメリットに関しても、言及事項がありましたらコメントOKです。
岡山県西部の笠岡市に拠点を置き、同市内や井原市、そして県境を跨いだ広島県福山市など、俗に福山圏とも呼ばれるエリアで路線バスを運行する井笠鉄道株式会社が、12日に突如今月限りでの事業終了・会社清算を発表した事は、福山圏やその周辺の方をはじめ、他地域の方でもバス事情に精通している方などは、ご存知の方も居られるかと思います。
近年地方における公共交通を取り巻く環境は厳しく、鉄道の廃線→バス代替や大手・中堅バス事業者の倒産→民事再生法などの適用で新体制による再スタートといった話を、次々と耳にするのは非常に残念な話です。
それでもバス会社倒産の場合、民事再生法などの適用などによる新体制での再スタートにより経営陣や資本関係が変わっても、公共交通としての路線バス運行は従前通り…という事例が大半ですが、今回の井笠鉄道の件では突如事業廃止を発表して会社清算、地域の公共交通自体が…という異例の事態に陥っています。
井笠鉄道はかつて笠岡~井原間などで運行していた軽便鉄道に端を発する事業者で、鉄道廃止後は代わって鉄道運行区間の代替バスも運行するなど、永年に渡って岡山県西部や福山市内の公共交通を担い続けています。
MAKIKYUはこの地域に縁のある人間ではありませんので、同社バスには一度乗車した事があるだけですが、永年に渡って地域の公共交通を担ってきた功績は多大なものです。
近年では地方における公共交通では何処も苦しむ乗客減に加え、第3セクターの井原鉄道開業による乗客流出などもあり、地域の公共交通を何とかして維持しようにも遂に…と言った状況に陥り、今回の件では地方における公共交通の維持確保を民間任せにする今までのやり方には、限界がある事を示した一例にも感じられます。
事業廃止となる11月1日以降は、福山に拠点を置く両備グループの中国バスが、過半数の路線を大幅減便しつつも、他の既存交通機関では賄えない路線・区間を中心に暫定的な肩代わり運行を行い、他に一部路線は北振バスなどによる運行となりますが、井笠鉄道程の中堅事業者が突如事業廃止を打ち出すのは異例の事です。
(近年で比較的類似した事例としては、茨城県南部を運行していた茨城観光自動車などがあり、こちらは大半の路線を関東鉄道が継承しています)
通常路線廃止や運行事業者移管が行われる場合は、事前に乗車券の払い戻しや移管後の取り扱いなどに関しても発表があるのですが、今回の件ではかなりの数の定期券やバスカードなどが11月以降は…という話も出ています。
何ら罪のない乗客、それも通勤通学などで必要に迫られて日頃井笠鉄道バスを利用している乗客に、大きなしわ寄せが波及することも危惧されており、何らかの救済措置が取られることを願いたいものです。
この事に関しては11月以降の主たる事業継承先となる中国バスや、その親会社である両備ホールディングスのHPでも社長からのメッセージが掲載されていますが、事業者側の努力だけでは乗り越えられない部分も多い事ですので、行政側の姿勢転換も必須と感じます。
今回の井笠鉄道会社清算・路線廃止は、最も望ましくない形での路線バス終焉といえ、今後井笠鉄道に続く事業者が出ない事を願うと共に、運行事業者が変わっても地域に不可欠な公共交通が維持される事を望みたいものです。
1月にMAKIKYUが四国を訪問し、松山から路線バスを乗り継いで高知方面へ向かった際には、愛媛・高知県境に近い久万高原町の落出で、JR四国バスと黒岩観光バスを乗り継いだものでした。
落出は旧柳谷村の役場所在地でもあり、現在も久万高原町の柳谷支所が存在する他、JR四国バスと黒岩観光バスに加え、旧柳谷村営バスを引き継いだ久万高原町営バスも発着しており、久万高原町の中では、交通の要衝の一つと言えます。
しかしながら山間の過疎地だけあって、一応待合室を備えた駅舎(?)も存在するとはいえ、周囲は非常に寂しく、コンビニも…といった状況で、発着する路線バスも、最も便数が多い松山方面発着のJR四国バスですら1桁と言う状況です。
そのため他のバスは更に便数が少なく、おまけに休日運休と言う有様ですが、MAKIKYUが落出でJRバスと黒岩観光バスを乗り継ぐ際には、1時間程度の待ち時間の間に、丁度町営バスの便もありましたので、乗車こそ叶わなかったものの、姿を目撃して写真に収める事も出来ました。
久万高原町営バスは一応岩川線と古味線の2路線があり、両線共に落出を起終点として運行しているかの如く案内されていますが、実態は両線を直通運行している便もあり、岩川~落出~古味の1路線と言っても過言ではありません。
ただ1台の車両で運行を賄えるダイヤになっているものの、途中の落出で一旦運行を打ち切り、長時間全くバスが走らない時間もある事から、落出を境に各方面が別路線として案内されており、岩川方面は町営バスの他に佐川方面への黒岩観光バスも並行していますが、両者で運賃が異なるのも大きな特徴と言えます。
また久万高原町営バスの使用車両は、一応「路線バス」標記を掲げているものの、実質的には定時制の乗り合いタクシーに近く、車両の装いもメーカー仕様そのままといった感があります。
そのため山間部集落で自家用車などを使えない住民向けに、自治体が最小限の公共交通手段を確保していると言っても過言ではありませんが、それでも途中に「ごうかく(郷角)」や「大成」といった停留所が存在する事から、これらの停留所名が表記された硬券乗車券が発売
されているのも大きな特徴です。
この乗車券は久万高原町役場の柳谷支所(MAKIKYUが訪問したのは土曜日で閉庁でした)をはじめ、近隣のガソリンスタンド(JR四国バスで落出に到着する一つ前のバス停付近にあります)でも発売しています。
乗車券のみの発売に加え、合格祈願の台紙付き2枚セットや、更に破魔矢セットも用意されているなど、過疎地の町営バスにしてはかなり力を入れた内容となっており、MAKIKYUも近隣のガソリンスタンドで台紙付き2枚セットを1つ購入したものでしたが、実際にこの乗車券を使用して町営バスに乗車する乗客がどれだけいるのかも気になる所です。
先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた、広島県・大崎上島を走るさんようバスの大崎上島循環線ですが、今日は先日の続編で路線の様子などを少し取り上げたいと思います。
大崎上島循環線は、概ね島の外周を取り巻く道路を運行し、MAKIKYUが乗車した大西港→明石港→天満間の左回り半周乗車でも、海岸線に沿って走る区間が結構多く存在したもので、海岸線に沿って走る区間では、瀬戸内海に浮かぶ至近の小島の数々を目にする事もでき、風光明媚な光景が拡がります。
バスが運行する区間も片側1車線の区間が多いものの、所々で車両同士の行き違いが困難な狭い箇所も見受けられたものでした。
また大西港~天満間は乗車時間が30分以上に及ぶものの、その間には信号が一つもなく、道路を走る車の数も非常に少なく感じられたもので、大崎上島は本土とは橋やトンネルなどで陸続きになっていない、本当の「離島」である事も実感させられ、日頃MAKIKYUは余り足を運ぶ機会がない離島も、大崎上島の様に本土から比較的容易にアクセスできる所であれば、今後色々と足を運ぶのも…と感じたものでした。
そしてMAKIKYUが大崎上島循環線のバスを下車した旧木江町の天満は、古い街並みが残るのも特徴で、ここから更に愛媛県へ向かう船に乗船するまでの時間、この街並みも少々見物したものでしたが、天満から愛媛県へ向かう船に関しては、近日中に別記事で取り上げたいと思います。
あとさんようバスでは、バス停ポールは広島県内各地をはじめ、中国地方の様々な事業者でよく見られ、○内に「バス」と事業者名が記されたタイプが用いられていますが、旧社名は「おおさきバス」だった事もあり、今日でもこの名称のまま残るバス停が多く見られたのも印象的でした。